2011年8月26日
        UXDパターンランゲージ

       UXD教育の実際と課題
       ~UXデザインとパターンの関係を模索する




                            千葉工業大学 デザイン科学科
                            Chiba Institute of Technology Department of Design

                            安藤 昌也
                            ando@sky.it-chiba.ac.jp
Copyright ©   Masaya Ando
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                               UXD
                               UX
                            user experience
                              ユーザー体験
                                   +
                                デザイン
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   千葉工業大学でのUXD教育の取り組み
    情報デザインコースでのUXDは「時間の概念を扱える」
     ことを一つの目標に演習などを実施している。
                               2年生                                3年生
        情報デザイン基礎                     情報デザイン演習                 情報デザイン演習 他




                                    コミュニケーションデザイン演習




                                                              フィジカル
                                                          コンピューティング
                                           Web
                            Flash                  情報デザイン論               デジタル表現
                                                             ユーザー工学     テクノロジーアート
              ヒューマンインタフェース論            認知科学      デザイン解析

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   千葉工業大学でのUXD教育の取り組み
    情報デザインコースでのUXDは「時間の概念を扱える」
     ことを一つの目標に演習などを実施している。
                               2年生                               3年生
        情報デザイン基礎                     情報デザイン演習                情報デザイン演習 他




                                                            意図したユーザ体験
                                                            を実現できるような
                                       ユーザとモノの              インタラクションが
                                     相互作用のあり方                デザインできる
                                         からモノを
                                    コミュニケーションデザイン演習

       ユーザとモノの                         デザインできる
        相互作用を
       経時的に捉え
                                                             フィジカル
        表現できる                                            コンピューティング
                                          Web
                            Flash                 情報デザイン論               デジタル表現
                                                            ユーザー工学     テクノロジーアート
              ヒューマンインタフェース論           認知科学      デザイン解析

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                            UXとは



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   9241-210におけるUXの定義
          ユーザエクスペリエンス(UX):
          製品やシステム、サービスの利用、および/もしくは予想され
          た使い方によってもたらされる人々の知覚と反応

    注1:ユーザエクスペリンスは、使用前、使用中、使用後に起こる、ユーザの
                     感情、信念、嗜好、知覚、生理学的・心理学的な反応、態度、達成感の
                     すべてを含む。

    注2:ユーザエクスペリエンスは、ブランドイメージ、見た目、機能、システムの
                      パフォーマンス、インタラクティブシステムのインタラクティブな振る舞い
                      と支援機能、事前の経験から生じたユーザの内的および身体的状態、
                      態度、スキルとパーソナリティ、利用状況の結果である。

    注3: ユーザの個人的目標という観点から考えた時には、通常はユーザエク
         スペリエンスに付随する知覚的・感情的な側面を、ユーザビリティは含
         むことができる。ユーザビリティの基準を用いて、ユーザエクスペリエン
         スの諸側面を評価することができる。
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   UXとユーザビリティ

                             モノサイド                   ユーザサイド

                                         コンテキスト



                            インタラクティブ
                               製品        相互作用




                  有効さ・効率             ユーザビリティ      満足度




                                                  ユーザエクスペリエンス

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   様々な視点からのUX
    『UX白書』によるUXを期間の観点で区切る考え方は、
     様々に用いられる言葉を整理するのに役立つ。

                                      一次的     エピソード的
                            予期的UX   (瞬間的)UX     UX                 累積的UX




                                                  (出所:2011年2月:User Experience White Paper)
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                            UXDとは



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   “UXデザイン” の実態
    利用のフローに留まらず、ユーザーや利用状況の時間
     変化をも、予め織り込んで相互行為をデザインすること。
                                 ユーザー行為の観察・インタビュー
                     あるべき        インサイト(洞察)
                    ユーザ体験を       ペルソナ/シナリオ
                    考えるフェーズ      製品・サービスアイディア
                                 バリューシナリオ
                               アクティングアウトによる体験のスケッチ
          実現すべきユーザー体験と
                               アクティビティシナリオ
            その効果の可視化
                               User Journey Mapping

                                 状態遷移図
                  企図した体験を        ワイヤーフレーム
                  実現するフェーズ       プロトタイピング/モックアップ
                                 ユーザーテスト

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   UXデザインとUX
    現在はエピソード的UXの積み上げでデザインされるが、
     本来は意味的UXのレベルを含む全体を検討すべき。

                長期に渡る製品との関わりに着目した         • 商品としての意味
                 意味的(累積的)UXのデザイン          • 生活におけるモノの意味・価値

                                  ギャップがある
                                  意味的UXまで高まりにくい
                一定期間の製品との関わりに着目した         • 文脈における利用
                      エピソード的UXのデザイン       • 利用のパターン、ユースケース




                  製品との瞬間的な関わりに着目した        • 操作感・利用感・受け答え
                                          • わかりやすさ、理解しやすさ
                            瞬間的UXのデザイン    • デザインの美しさ
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   エピソード的UXから意味的UXに高める仮説
    生活における意味を高めるには、複数の種類のエピ
     ソードを経験し、意味を強化することが重要ではないか。
     それには、ユーザー自身の意欲や学びが不可欠。
                                         生活における
                                           意味
                             強化
                                       調整


      意欲                    理解    意欲        理解   意欲   理解   意欲

                                                                   時間の
                                                                   流れ
                    利用                  利用         利用       利用
                   エピソード               エピソード      エピソード    エピソード



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   意欲・学びをどうUXに組込めるのか?




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   意欲・学びをどうUXに組込めるのか?
                樫木式カーヴィーダンス             コアリズム




               できるようになるビデオ           楽しくできるためのビデオ
              効き目を高めるためのビデオ           続けるためのビデオ
                   “教材”                “趣味・楽しみ”

                       ユーザビリティ           UXD
                                     ゴールはユーザが設定する
                            ゴールがある
                                      そのための梯子がある
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   意欲・学びをどうUXに組込めるのか?
                             1.   いろんなレベル・気分に応じ
                                  て投影できるキャラクター

                            2.    より熟達するために、後ろから
                                  の動きを確認できる機能




                            3.    やり方の理解と実践を分離し、
                                  ユーザの成長を意識した機能
               「使い続ける」ための
              ユーザモデルに基づいた
               様々な機能と工夫は
                学ぶべき点が多い
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                            UXDとパターン
                            ~経験というイディオム~




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   ユーザー体験のプロセスモデル
              動機・期待          行動     結果評価   経験の蓄積


                            利用行動の    結
                 (




                 自          5つの態     果
                 己                   へ      使モ
                 効           所有     の      うノ
                 力利                  反      智の
                 感用          目標     応      恵 理
                 ・ 意                 ・        解
                 製                   評      の
                 品欲          探索     価      蓄・意
                 関                          積味
                 与           観望     ・
                                     解
                 )                   釈
                             遭遇

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   まとめ
        UXD教育の流れを示しつつ、UX及びUXDの実態について
         解説し、意欲や学習をどう組み込むかについて議論した

        1. UXにはいまだ定まった定義がないが、UXをデザイ
           ンする能力はデザイナーとして重要な能力になりつ
           つある。
        2. UXDは、ユーザー調査から発想するものの、エピ
           ソード的UXの積み上げに留まっているのが課題。
        3. UXDの一つのあり方として、意欲・学びをUXに組
           込むことが想定される。人が抱く関心・意欲を、モノ
           との関わりに変換できることがUXDの次なる目標で
           はないか。
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UXD教育の実態と課題

  • 1.
    2011年8月26日 UXDパターンランゲージ UXD教育の実際と課題 ~UXデザインとパターンの関係を模索する 千葉工業大学 デザイン科学科 Chiba Institute of Technology Department of Design 安藤 昌也 ando@sky.it-chiba.ac.jp Copyright © Masaya Ando
  • 2.
    1 UXD UX user experience ユーザー体験 + デザイン Copyright © Masaya Ando
  • 3.
    2 千葉工業大学でのUXD教育の取り組み  情報デザインコースでのUXDは「時間の概念を扱える」 ことを一つの目標に演習などを実施している。 2年生 3年生 情報デザイン基礎 情報デザイン演習 情報デザイン演習 他 コミュニケーションデザイン演習 フィジカル コンピューティング Web Flash 情報デザイン論 デジタル表現 ユーザー工学 テクノロジーアート ヒューマンインタフェース論 認知科学 デザイン解析 Copyright © Masaya Ando
  • 4.
    3 千葉工業大学でのUXD教育の取り組み  情報デザインコースでのUXDは「時間の概念を扱える」 ことを一つの目標に演習などを実施している。 2年生 3年生 情報デザイン基礎 情報デザイン演習 情報デザイン演習 他 意図したユーザ体験 を実現できるような ユーザとモノの インタラクションが 相互作用のあり方 デザインできる からモノを コミュニケーションデザイン演習 ユーザとモノの デザインできる 相互作用を 経時的に捉え フィジカル 表現できる コンピューティング Web Flash 情報デザイン論 デジタル表現 ユーザー工学 テクノロジーアート ヒューマンインタフェース論 認知科学 デザイン解析 Copyright © Masaya Ando
  • 5.
    4 UXとは Copyright © Masaya Ando
  • 6.
    5 9241-210におけるUXの定義 ユーザエクスペリエンス(UX): 製品やシステム、サービスの利用、および/もしくは予想され た使い方によってもたらされる人々の知覚と反応  注1:ユーザエクスペリンスは、使用前、使用中、使用後に起こる、ユーザの 感情、信念、嗜好、知覚、生理学的・心理学的な反応、態度、達成感の すべてを含む。  注2:ユーザエクスペリエンスは、ブランドイメージ、見た目、機能、システムの パフォーマンス、インタラクティブシステムのインタラクティブな振る舞い と支援機能、事前の経験から生じたユーザの内的および身体的状態、 態度、スキルとパーソナリティ、利用状況の結果である。  注3: ユーザの個人的目標という観点から考えた時には、通常はユーザエク スペリエンスに付随する知覚的・感情的な側面を、ユーザビリティは含 むことができる。ユーザビリティの基準を用いて、ユーザエクスペリエン スの諸側面を評価することができる。 Copyright © Masaya Ando
  • 7.
    6 UXとユーザビリティ モノサイド ユーザサイド コンテキスト インタラクティブ 製品 相互作用 有効さ・効率 ユーザビリティ 満足度 ユーザエクスペリエンス Copyright © Masaya Ando
  • 8.
    7 様々な視点からのUX  『UX白書』によるUXを期間の観点で区切る考え方は、 様々に用いられる言葉を整理するのに役立つ。 一次的 エピソード的 予期的UX (瞬間的)UX UX 累積的UX (出所:2011年2月:User Experience White Paper) Copyright © Masaya Ando
  • 9.
    8 UXDとは Copyright © Masaya Ando
  • 10.
    9 “UXデザイン” の実態  利用のフローに留まらず、ユーザーや利用状況の時間 変化をも、予め織り込んで相互行為をデザインすること。  ユーザー行為の観察・インタビュー あるべき  インサイト(洞察) ユーザ体験を  ペルソナ/シナリオ 考えるフェーズ  製品・サービスアイディア  バリューシナリオ  アクティングアウトによる体験のスケッチ 実現すべきユーザー体験と  アクティビティシナリオ その効果の可視化  User Journey Mapping  状態遷移図 企図した体験を  ワイヤーフレーム 実現するフェーズ  プロトタイピング/モックアップ  ユーザーテスト Copyright © Masaya Ando
  • 11.
    10 UXデザインとUX  現在はエピソード的UXの積み上げでデザインされるが、 本来は意味的UXのレベルを含む全体を検討すべき。 長期に渡る製品との関わりに着目した • 商品としての意味 意味的(累積的)UXのデザイン • 生活におけるモノの意味・価値 ギャップがある 意味的UXまで高まりにくい 一定期間の製品との関わりに着目した • 文脈における利用 エピソード的UXのデザイン • 利用のパターン、ユースケース 製品との瞬間的な関わりに着目した • 操作感・利用感・受け答え • わかりやすさ、理解しやすさ 瞬間的UXのデザイン • デザインの美しさ Copyright © Masaya Ando
  • 12.
    11 エピソード的UXから意味的UXに高める仮説  生活における意味を高めるには、複数の種類のエピ ソードを経験し、意味を強化することが重要ではないか。 それには、ユーザー自身の意欲や学びが不可欠。 生活における 意味 強化 調整 意欲 理解 意欲 理解 意欲 理解 意欲 時間の 流れ 利用 利用 利用 利用 エピソード エピソード エピソード エピソード Copyright © Masaya Ando
  • 13.
    12 意欲・学びをどうUXに組込めるのか? Copyright © Masaya Ando
  • 14.
    13 意欲・学びをどうUXに組込めるのか? 樫木式カーヴィーダンス コアリズム できるようになるビデオ 楽しくできるためのビデオ 効き目を高めるためのビデオ 続けるためのビデオ “教材” “趣味・楽しみ” ユーザビリティ UXD ゴールはユーザが設定する ゴールがある そのための梯子がある Copyright © Masaya Ando
  • 15.
    14 意欲・学びをどうUXに組込めるのか? 1. いろんなレベル・気分に応じ て投影できるキャラクター 2. より熟達するために、後ろから の動きを確認できる機能 3. やり方の理解と実践を分離し、 ユーザの成長を意識した機能 「使い続ける」ための ユーザモデルに基づいた 様々な機能と工夫は 学ぶべき点が多い Copyright © Masaya Ando
  • 16.
    15 UXDとパターン ~経験というイディオム~ Copyright © Masaya Ando
  • 17.
    16 ユーザー体験のプロセスモデル 動機・期待 行動 結果評価 経験の蓄積 利用行動の 結 ( 自 5つの態 果 己 へ 使モ 効  所有 の うノ 力利 反 智の 感用  目標 応 恵 理 ・ 意 ・ 解 製 評 の 品欲  探索 価 蓄・意 関 積味 与  観望 ・ 解 ) 釈  遭遇 Copyright © Masaya Ando
  • 18.
    17 まとめ UXD教育の流れを示しつつ、UX及びUXDの実態について 解説し、意欲や学習をどう組み込むかについて議論した 1. UXにはいまだ定まった定義がないが、UXをデザイ ンする能力はデザイナーとして重要な能力になりつ つある。 2. UXDは、ユーザー調査から発想するものの、エピ ソード的UXの積み上げに留まっているのが課題。 3. UXDの一つのあり方として、意欲・学びをUXに組 込むことが想定される。人が抱く関心・意欲を、モノ との関わりに変換できることがUXDの次なる目標で はないか。 Copyright © Masaya Ando