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サービスデザインをいかに捉え教育につなげていくべきか
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Masaya Ando
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2012年8月22日 UXDinitiative 「ユーザー体験を考慮したサービスデザイン」
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サービスデザインをいかに捉え教育につなげていくべきか
1.
2012年8月23日
ユーザー体験を考慮したサービスデザイン サービスデザインをいかに捉え 教育につなげるべきか 千葉工業大学 デザイン科学科 Chiba Institute of Technology Department of Design 安藤 昌也 ando@sky.it-chiba.ac.jp Copyright © Masaya Ando
2.
1
“サービスデザイン”は どんなものだと思うか? Copyright © Masaya Ando
3.
2
“サービスデザイン” サービスデザインは、正しい定義はいまだないが、学際 的なアプローチである。 – Service Design helps to innovate (create new) or improve (existing) services to make them more useful, usable, desirable for clients and efficient as well as effective for organizations. It is a new holistic, multi-disciplinary, integrative filled. (Stefan Morits, 2005) – Service Design is all about making the service you deliver useful, usable, efficient, effective and desirable. (UK DESIGN COUNCIL, 2010) – Service Design aims to ensure service interfaces are useful, usable and desirable from the client’s point of view and effective, efficient and distinctive from the supplier’s point of views. (Birgit Mager, 2009) Copyright © Masaya Ando
4.
3
でもまあ、UXのデザインですよ。 とはいっても。。。 Copyright © Masaya Ando
5.
4
そもそも “サービス”とは どのようなものだろう? Copyright © Masaya Ando
6.
5
サービスの定義とサービスの特性 サービスとは: – サービスは供給者および顧客との間のインタフェースで実行さ れる、少なくとも一つの活動の結果であり、一般に無形である (ISO 9000: 2005) 無形性(intangibility): 形がない 同時性(simultaneity): 生産と消費が同時に発生 異質性(heterogeneity): 品質の標準化が難しい 消滅性(perishability): 保存ができない Copyright © Masaya Ando
7.
6
“サービス”と“プロダクト”の違い (Michaela, 1998) 生産された 実行された 物質 物質でない 手で触れる 手で触れない 在庫できる 在庫できない 通常顧客と一緒でない 顧客とインタラクションする 生産の後に消費がある 消費=生産 製造での欠陥がある 行動での失敗がある “プロダクト”か“サービス”かの議論には意味がない Copyright © Masaya Ando
8.
7
Design for Services Society (Meroni and Sangiorgi, 2011) オ ー プ ン 社会変革として 化 CO-Creation ・ のサービス 共 働 DESIGN for 化 SERVICE 人間中心の関係性の 実態としてのサービス SERVICE “プロダクト”でないもの DESIGN としてのサービス オープン化・共働化 Design Copyright © Masaya Ando
9.
8
3つのサービスと22のサービスメニュー (諏訪, 2007) 約450種類のサービスメニューを分類整理。サービスの 提供価値は意外とシンプル。 モノ提供サービス 快適提供サービス 情報提供サービス 機能の提供=サービスではない それこそサービスデザインの本質ではないか Copyright © Masaya Ando
10.
9
議論 機能の提供≠サービス だとしたら どんなことがサービスをデザインする 際に重要となるだろう? Copyright © Masaya Ando
11.
10
“サービスのデザイン”の 考え方とアプローチ Copyright © Masaya Ando
12.
11
サービスデザイン思考の5原則 1. ユーザ中心 (user-centered) • サービスはユーザーの目を通して経験されるものである 2. 共創 (co-creative) • すべての関係者がサービスデザインのプロセスに関わる 3. 順序付け (sequencing) • サービスは、相互に関係する活動の連続として可視化する 4. 根拠に基づいた (evidencing) • 無形なサービスは、物理的な人工物によって可視化する 5. 全体的な (holistic) • サービスの全体の環境をよく考慮する Copyright © Masaya Ando
13.
12
サービスデザインの全体モデル (Morltz, 2005) 生産性の向上 満足度の向上 提供側 サービスデザイン 顧客側 Copyright © Masaya Ando
14.
13
AT-ONE project (Simon Clatworthy, 2011) A Actors 一緒にサービスを提供するアクターの新しい組み合わせ T Touch points 顧客とサービスのタッチポイントのコーディネートと開発 O Offerings サービスが本当に提供していることのデザイン Needs N サービスが満たすべきニーズ E Experience サービスが顧客に提供する経験 http://www.service-innovation.org/ Copyright © Masaya Ando
15.
14
“タッチポイント”という考え方 顧客と提供者の相互作用で提供される“インタフェース” と捉え、その機会をタッチポイント=顧客接点と呼ぶ。 顧客側 サービスインタフェース 提供側 タッチポイント =顧客接点 (Morltz, 2005) サービスデザインはユーザーの経験を作りだす 複数のタッチポイントの計画を立てることと言える Copyright © Masaya Ando
16.
15
AT-ONE とサービスデザインのレベル Needs N サービスが満たすべきニーズ 事前期待の把握 O Offerings 提供価値デザイン サービスが本当に提供してい (ユーザー体験コンセプト) ることのデザイン A Actors 一緒にサービスを提供する ビジネスモデルのデザイン アクターの新しい組み合わせ T Touch points タッチポイントのデザイン 顧客とサービスのタッチポイ ントのコーディネートと開発 (プロダクトのコンセプト) E Experience 個別タッチポイントでの サービスが顧客に提供する 体験のデザイン 経験 Copyright © Masaya Ando
17.
16
5つの事前期待 (諏訪, 2007) 顧客の事前期待を把握・分類整理することが、サービス デザインの最初で行うべきこと。 Copyright © Masaya Ando
18.
17
サービスデザインのレベルとデザイン手法 (検討中) エスノグラフィ、行動観察、欲求連鎖分析 事前期待の把握 ペルソナ、ストーリーテリング (動くペルソナ) 等 提供価値デザイン KA法による価値分析、バリューシナリオ 等 (ユーザー体験コンセプト) ビジネスモデルのデザイン 顧客価値連鎖分析(CVCA)、ビジネスモデル キャンパス、ビジネスオリガミ 等 タッチポイントのデザイン タッチポイントカード?、アクティビティシナリオ、 (プロダクトのコンセプト) ユーザージャーニーマップ、アクティングアウト 等 個別タッチポイントでの インタラクションシナリオ、プロトタイピング、 体験のデザイン サービスブループリント、ストーリーボード、 ユーザーテスト 等 プロトタイピング(評価)の方法論が十分でないのが方法論的課題 Copyright © Masaya Ando
19.
18
議論 大学でのサービスデザイン教育で どの範囲を取り扱うべきか? また、ビジネスをどう扱うべきか? Copyright © Masaya Ando
20.
19
参考: 欲求連鎖分析:WCA (牧野ら, 2010) 慶應大学大学院SDMで開発された方法。CVCAに人間 の欲求を定義し、そのやり取りをみることでユーザ欲求 がどう満たされているかを分析できる。 Volvic 1L for 10L の例 (出展:https://www.jstage.jst.go.jp/article/kikaic/78/785/78_785_214/_pdf) Copyright © Masaya Ando
21.
20
参考: 欲求連鎖分析:WCA (牧野ら, 2010) 欲求の分類 PHY Physiological needs SAF Safety needs BEL Belongingness and Love needs EST Esteem needs ACT Self-actualization needs KNO Desires to know and understand needs AES Aesthetic needs Copyright © Masaya Ando