電子回路の民主化とその実践
秋田純一(金沢大)

Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
Contents
ムーアの法則
ムーアの法則の功と罪
「マイコン」という概念

技術の民主化とその可能性
製造業の転換点: MAKERS
フィジカル・コンピューティング
マイコンの民主化とその実践
集積回路技術の民主化へ

まとめ
2014/1/22

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自己紹介
 浅田研@東大(VDEC)でPh.D(‘98)(イメージセンサ)
 藤島先生がD3のときのB4、池田先生の2つ下

 金沢大(’98~’00・’04~)
 公立はこだて未来大(’00~’04)
 ’95〜’00:はこだて未来大 計画策定委員

 本業:(機能つき)イメージセンサ
 原点:小4のころ:半田付け
 好きな半田はPb60%:Sn40%
 泉弘志先生の本
 トランジスタ回路=「パターン」認識として体得
(理論は後付け:大学3年ではじめて)

2014/1/22

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最近の研究テーマ

2014/1/22

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研究スタンス
コンピュータと実世界の接点(インタ
フェース)
人間-コンピュータ
人間-人間
コンピュータ-コンピュータ

具現化手段
集積回路(既存のLSIで実現不可能ならば)
マイコン

ユーザ(人間)の知覚や感覚の特性も重
視
Interface Device
interfaceDevice Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
2014/1/22
ムーアの法則と「マイコン」

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ムーアの法則

http://www.intel.com/jp/intel/museum/processor/index.htm

(日経BP Tech-On! 2009/03/30の記事より)

加工寸法が3年で1/2になる(べき)

2014/1/22

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ムーアの法則のもたらしたもの
「わかりやすい&嬉しい」指針
メーカ側:微細化による性能↑&コスト↓
ユーザ側:機能↑&コスト↓
他の産業にない半導体・電子産業の特異性

重要な前提
「ユーザの機能飢餓」の存在
(潜在的に高機能な製品が求められている状
況)
ムーアの法則はユーザの機能飢餓を満たしてき
た
・・・当たり前と考えられてきた?
2014/1/22
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実例:4MbDRAMの立ち上がり

 1Mb→4Mbの交代は
ビット単価では説明できない
 不景気説は×
 DRAM大口ユーザのPCのOS
(Win3.1→Win95)の世代交代?
2014/1/22

(直野「転換期の半導体・液晶産業」(日経BP,1996))

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実例:テレビ
市場動向をどうとらえるか?
公共事業で「市場を作る」ことは長期的に得策か?
(オリンピック、エコポイント、・・・)
学生にテレビを持っているか聞くと10%程度
PC(動画)と競合すべき?(時間の使い方として)
「地デジ移行」・・・画質等の機能飢餓<<<アナログ停
波

http://www.garbagenews.net/archives/1935926.html

2014/1/22

http://www.nissay.co.jp/enjoy/keizai/32.html

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ものづくり・製造業のあるべき
姿
ものづくり = Why x What x How
Why : なぜそれを作るのか?
What : 何を作るのか?
How : どうやって作るのか?

“Why”が「欠如」しているケースが多い?
(特にエレクトロニクス産業では)

2014/1/22

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SoCのジレンマ
高度な微細化→System on a Chip (SoC)
=専門性の高いCustom品
&高いイニシャルコスト
(設計・製造装置)
=尐量多品種への依存
特定製品への強い依存
iPhone搭載SoC/DRAM/フラッシュメモリ/液晶
パネル
iPodのフラッシュメモリ

「産業として自立できていない」?
2014/1/22

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ムーアの法則の別の側面
コストダウン
同一機能を小チップ=低価格で
古い世代の製造装置でも作れるLSIも、
「そこそこ」高性能

2014/1/22

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ムーアの法則と「マイコン」とい
う概念
技術的には:枯れた技術の固まり
RISC, Flashメモリ, ...
ハーバード
アーキテクチャ, ...

(Atmel ATtiny10データシートより)

(日立/Renesas H8/3048F)

使い方的には・・・?
「コンピュータ」が安く小さくなることの意
義
単なる「ダウンサイジング」ではない
パラダイムの転換(の可能性)
2014/1/22

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「マイコン」によるパラダイム
シフト
例:「LED点滅回路(Lチカ)」
Ra

4

8

7

Rb

2

C

3

6

N E555
while(1){
a = 1;
sleep(1);
a = 0;
sleep(1);
}

5

古典的な方法:発振回路

ソフトウエア的な方法
(可能だが非現実的)

2014/1/22

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「LED点滅」をマイコンでやる
と?
マイコン使用
部品点数=1
コスト:100円

発振回路(555)
部品点数=4
コスト:150円

コスト面:マイコン○(「もったいなくな
い」)
機能面:マイコン○(多機能・仕様変更も
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2014/1/22
「原子」化するマイコン

Atmel ATtiny10(8MHz)

NXP LPC1102
(Coretex-M0/50MHz)

システムの中心的構成要素→システムの構成要素の1つへ(「マイコン・リッチ」

2014/1/22

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破壊的イノベーションへ
「コンピュータ」が小さく安くなった
「だけ」
システム構成の概念を変える可能性
(「破壊的イノベーション」)

ここまでの質的な変化が
実質になるためには?
設計者が意図できるか?
ユーザが理解できるか?
(C.クリステンセン「イノベーションのジレンマ
—技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」(翔泳社
(2001))

2014/1/22

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「マイコン」における料理人

「マイコン」の「調理例」を示す「料理
人」
雑誌記事、電子工作キット、・・・
2014/1/22

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新しいパラダイムでの「料理人」の重
要性

2000年頃から店頭に→食べ方???
料理番組・雑誌等での調理例→定番キノコ
に
2014/1/22

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技術の民主化とその可能性

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技術の民主化とその可能性
製造業の転換点: MAKERS
FabLab
ロングテール
MAKERSムーブメント

フィジカル・コンピューティング
マイコンの民主化とその実践
集積回路技術の民主化へ

2014/1/22

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MAKERSの例:FabLab
「(ほぼ)なんでも作る方法」
(MITでの演習)
上流から下流まで一通りを
すべて体験する
「作りたいもの」を
「具現化する」プロセス

http://fab.cba.mit.edu/classes/MIT/863.08/
2014/1/22

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MAKERSの例:FabLab
加工機をコアにしたものづくりコミュニ
ティ
レーザーカッター、3Dプリンタ等
DIYからDo It With Others (DIWO)へ
現在、日本では鎌倉とつくば他
「製造技術の民主化」
→市民が「製品は買うものではなく作るも
の」へ
カフェ併設などの派生型も

2014/1/22

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MAKERSの例:ロングテール
(昔)尐数のヒット商品
→(今)多数のニッチ商品
ニッチも多数なので
総和は大きい
例:音楽販売では、
25,000位以下で売上の40%

「一部のヒット商品」がなくなる
音楽業界:△25%(’01〜’07)
ヒットアルバム:△60%(’01〜’07)

2014/1/22

(C.アンダーソン「ロングテール」,早川書房
(2009))

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「ロングテール」の背景と意義
嗜好の多様化←メディアの多様化
昔はテレビ(地上波だけ)しかない
「8時だよ全員集合!」はピーク時平均視聴率50%
「他に見るものがないから」という要因も大きい

今:テレビ持ってますか?(学生だと10%程度)
リコメンデーション等の「出会いの手段」の進歩
(マイナーなものを知る機会)

在庫コスト:大幅↓(オンライン・ストア)
=多様な商品が、消費者の選択の対象に
限られた製品数=生産者・流通業の都合
(CDストアの棚の制限)

ユーザの嗜好を満たす=産業の使命の実現
へ Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
2014/1/22
MAKERSムーブメント
「21世紀の産業革命」とも呼ばれる
産業全体:130兆ドル
IT産業(bit産業):20兆ドル(15%)
C.アンダーソン
残り(85%):atom産業(モノが関わる) 「MAKERS」
(NHK出版,2012)
「IT産業革命」は限定的→本命はatom産業

三木・宇都宮
「マイクロモノづく
り
を始めよう」
(テンブックス,2013)

ものづくりの「ロングテール」を支える技術革新
3Dプリンタ等によるプロトタイピング
クラウド・ファンディング(市場調査・資金調達)
サプライチェーン活用による
量産手段の民主化
「モノへの愛着」の重要性
(熱心なファン)
2014/1/22

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SFの中のMAKERS?
例:野尻抱介「南極点のピアピア動画」
日本の次期月探査計画に関わっていた大学院
生・蓮見省一の夢は、彗星が月面に衝突した瞬
間に潰え、恋人の奈美までが彼のもとを去った。
省一はただ、奈美への愛をボーカロイドの小隅
レイに歌わせ、ピアピア動画にアップロードす
るしかなかった。
しかし、月からの放出物が地球に双極ジェット
を形成することが判明、ピアピア技術部による
“宇宙男プロジェクト”が開始され
る・・・・・・
ネットと宇宙開発の未来を描く4篇収録の連作
集

・・・・???

2014/1/22

野尻「南極点のピアピア動
画」
(早川書房 , 2012)

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要約(ネタバレ)と「示唆」
ニコニコ技術部でロケットつくって宇宙
に行ったり、潜水艦でクジラと会話す
る、というお話
この小説の示唆・・・?(私の解釈)
個々人の才能は尖っている(レベルが高い)
=潜在的な生産者・技術の存在
皆で力をあわせると、すごいことができる
=潜在的な共同起業の可能性
現在は、皆が「趣味」の範囲でやっている
もしかしたら産業になる・・・?
2014/1/22

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メイカー企業
小規模製造業
数万個ロット
高い技術力
熱心なユーザ・ファン
http://www.bsize.com/
価格勝負でないユニークな製品
「製造業におけるロングテールの具現化」

2014/1/22

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大量生産型産業からの脱却
FabLabとロングテールとMAKERSの共通点:
従来の産業=大量生産・大量消費
実は「製造者の都合」
「黒である限り何色の自動車でも手に入る」(H.フォード)

消費者は「限られた選択肢から選ぶ」ことに
慣れきっている
平均的な満足だが、真の満足ではない
「多様なニーズを満たす多様なモノ・サービス」を
具現化するステップ

ただし「大量生産産業」を置換するものではなく、
共存するもの=「製造業・産業の多様化」
2014/1/22

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MAKERSの背景:フィジカルコンピューティ
ング
PC内にとどまらず、
物理現象を扱うコンピューティング
使いやすくまとめたマイコンボード+開発環境
センサ・アクチュエータの接続・情報処理が容
易
「たいしたことないもの」に見える
ただのマイコンボード?

マイコンボードの民主化

ArduinoUno
2014/1/22

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フィジカルコンピューティングを支えるコミュニ
ティ

ハードウエアのOpen Source化
(OSHW: Open Source Hardware)
改良・派生を促す
共通ベースを使って、ユーザごとの付加価値
(「作りたいもの」を素早く具現化する道
具)

Arduino用シールド(拡張ボード)の例
2014/1/22

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「シールド商法」?
(いままで)自社製品の評価ボード
様々でQuickStartがスムーズにできた試しがな
い
マイコンも開発環境もメーカの「押しつけ」

(これから?)「シールド商法」
自社製品(LSI、モジュール)を
Arduinoシールドに載せる
Arduinoライブラリを公開
YAMAHAボーカロイドLSI NSX-1シールド
(SwitchScience Webサイトより)
Arduinoピン互換ボード
(別マイコン)も多数
スムーズに「完成版」で自社製品を搭載
2014/1/22

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製造技術の「民主化」という見
方
(従来)製造技術=プロの特権
(いま)製造技術=誰でも使える(民主
化)
ユーザの裾野が広がった(多様化)
例:基板設計・製造、部品調達
相対的に「プロ」の重要性が増大

2014/1/22

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技術の民主化がもたらすもの

(L.Fleming, "Perfecting Cross‐Pollination", Harvard Business Review, Vol.82, No.9, pp.22-24 (2004))
2014/1/22

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別の「製造業」の在り方の模索
技術(同人)サークル「テクノアルタ」
学生の発案

「趣味」「副業」としての製造業?
「製造業」したいが
「起業」する勇気はない、
という人はかなり多い?
「副業でできること」↑
CAD、基板製造、サプライチェーン

「ライフスタイルの多様性・複業」
という文脈の位置づけ
第1弾:「冷えミク」(70個即完売)
2014/1/22

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マイコンの民主化とその実践

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「マイコン」の別の可能性
電子回路→コンピュータの継続性
本来はつながっている知識学問体系

・・・全体を通して理解している人がいる
か?

2014/1/22

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似た現象?:化学〜生物学・医
学
化学〜生物学・医学の学問体系
脳・知能
生物(多細胞生物)
細胞
タンパク質・DNA
分子・原子

超えられない壁?

化学と生物学をつなごうとする試み:
分子生物学、生物物理学、・・・
まだ成功はしていない
2014/1/22

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学問体系が断絶した世界で発生する問
題
例:ガン化したトランジスタ・・・?

コンピュータ=決定論的システム
=構成要素の完全動作が前提
微細化の進展→量子効果等による動作の不確実性↑
現状では、製造技術や設計技術で、なんとか抑え込
む
・・・いつまでも可能なのか?
「ハード屋」の言い分:ソフトウエアでなんとかしてくれ
「ソフト屋」の言い分:ハードウエアがしっかりしてくれ

例:組込みシステム
トレイ開閉ボタンを押してから45秒後にトレイが開
く
Blu-rayレコーダ(実話)
2014/1/22

「ソフト屋」の言い分:「CPUがもっと速くなってくれ」
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マイコン:これらをつなぐ媒
体?

ぎりぎり、命令実行ステップ〜高級言語
が
つながる規模
入出力のための電子回路と
親和性・関連性が高い

2014/1/22

Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
実践例:PSoCを用いた○○の製作
金沢大3年生の実習(半期)として実施
作りたいもののアイディアを出す(実現性は考慮し
ない)
そのアイディアの実現可能性を、指導者と吟味
用いるセンサ・アクチュエータを選定
期間内に実現できそうなレベル・複雑度を設定

学習方法の効率化

2014/1/22

用いるマイコン(Cypress PSoC1)を共通化=ノウハウ共有・蓄
積
用いる部品のデータシートの読み方を学習
=自ら先へ進めるようにステップアップ
「自分で考えた、作りたいもの」を作るので、
モチベーションを維持しやすい
Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
結果:作品例

タッチ式記憶ゲーム

学習式目覚まし時計

作曲機能つき
ミニゲーム機

2014/1/22

Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
実践例:新4年生トレーニング
「机上の理論」としての電子回路
←→「物理的実体」としての電子回路
例:1[fA]をオペアンプで計測
例:電源100[V]の回路を設計
例:ICの入力電圧範囲
例:2.54mmピッチのコネクタって?

新4年生トレーニングのお題
「オペアンプの特性を測る」
→データシート値と比較
例:オープンループゲイン、スルーレートな
ど
2014/1/22
Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
実践例:マイコンブ
マイコンブ
(研究室内サークル)
マイコンペ(コンペ)
→各種イベントで展示
ノウハウ共有
いずれも学生の発案

http://combu.ifdl.jp/
2014/1/22

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集積回路技術の民主化へ
集積回路方面でよくある議論(パネルな
ど)
「半導体産業はどこへ進むべきか?」
「何か使えるところはないか?」(堂々巡
り)
(情報機器・家電を使わないLSI設計者の発
想?)

解決策:「集積回路技術者の多様化」
集積回路技術の民主化・人材の新陳代謝
東大VDECによって、かなりユーザの裾野は広
2014/1/22
Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
がったが、まだ不十分(顔ぶれの固定化)
集積回路技術の民主化の課題1
高い製造コスト
ムーアの法則→非先端プロセスでも十分な性能
設計ルールのNDA→λルールでオープンソース
化?
5umルールでも十分(な人も多い)
「P板.com」によるプリント基板の民主化が好例
「ミニマルファブ」等にも期待

http://unit.aist.go.jp/neri/mini-sys/fabsystem/minimalfab.html
2014/1/22

http://www.p-ban.com

Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
半導体産業に求められるもの
(1)
ミニマルファブ
尐量多品種向きの半導体製品生産の方法
「半導体の製造方法の民主化」により
情報通信産業構造の質的な変化の可能性

http://unit.aist.go.jp/neri/mini-sys/fabsystem/minimalfab.html
2014/1/22

http://www.p-ban.com

Interface Device Laboratory, Kanazawa University http://ifdl.jp/
集積回路技術の民主化の課題2
高い設計コスト
原因:一部CADベンダの独占
「集積回路のロングテールの裾」では、
高機能なCADツールは無用の長物
フリーウエアで(多くの用途で)十分
Magic(レイアウト)、spice(シミュレーショ
ン)など

プリント基板CAD(Eagleなど)は好例
基本機能のCADだけで、かなりものが作れる

2014/1/22

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集積回路技術の民主化の課題3
情報共有コミュニティの欠如
集積回路の高度化+産業の構造的な行き詰ま
り
→高度な多様化・人材の新陳代謝の停滞
→コミュニティの縮小・「夢」と多様性の喪
失
若手を延ばすECT研究会は好例?
集積回路技術の民主化+多様性の向上で
十分に解決可能なはず

2014/1/22

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実践例:Lチカ専用LSI
CMOS 0.18[um] 5Al/Die=2.5x2.5[mm]
RingOsc(1001stage) + T-FF(22 stage)
fout = approx. 2[Hz]
ワイヤボンディングで実装
「ばかばかしい用途にもLSIを使える世界
を
めざして・・・

2014/1/22

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まとめ
ムーアの法則の功罪と「マイコン」とい
う概念
技術の民主化とその可能性
コミュニティの多様化=イノベーションの誕
生
製造業の転換点: MAKERS
フィジカル・コンピューティング
マイコンの民主化とその実践
集積回路技術の民主化へ

2014/1/22

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電子回路の民主化とその実践