公共交通オープンデータ この1年を振り返る
東京大学 生産技術研究所
伊藤昌毅
公共交通オープンデータ最前線
in インターナショナルオープンデータデイ2021
2021年3月6日
東京大学 生産技術研究所 コンベンションホール
#公共交通オープンデータ
#オープンデータデイ
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コロナ禍の一年
1年前・・・ 2020年3月7日(土)
• 2-3月:
– マスクをする人が増える。時差出勤の呼び掛け
– イベント中止が相次ぐ
• 4月-5月:
– 緊急事態宣言(4月7日)。先の見えない状況
– 外出自粛・にわか仕立てのテレワーク
– 特別定額給付金(10万円)給付決定
– 公共交通利用者が激減。不十分な支援。減便や休止が相次ぐ
– 貸切バス、タクシーの経営への打撃
– エッセンシャルワーカーの労働環境への不安
• 7月〜
– With コロナ、GoToトラベルキャンペーン(7月22日)
– 地方創生臨時交付金を活用した自治体による公共交通への支援策
コロナ禍を振り返る 1/2
• 秋頃〜
– コロナの長期化が既定路線に
– 「コロナが終わっても公共交通の利用者は元には戻らない」
– 交通事業者による減便、路線廃止などが発表され始める
• 11月〜
– コロナ第3波
– Go To トラベル事業の停止(12月14日発表・12月28日から)
• 1月〜
– 2度目の緊急事態宣言(1月7日〜)
– 終電繰り上げの要請
コロナ禍を振り返る 2/2
新型コロナウイルスの影響で公共交通も大変
連休中の昼間の小田急新宿駅
連休中の昼間の小田急電車内
乗客が減ったバスは減便
8
• マスクの利用(運転手・乗客にも要請)
• 窓の開放
• バス最前席の使用禁止
• 運転席にビニールシート
• 頻繁な消毒
• 間隔を空けた着席
従業員や乗客の感染予防策を試行錯誤
https://mainichi.jp/articles/20200424/ddl/k33/040/401000c
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/412730
9
• 私鉄の鉄道収入は前年同期に比べ40
〜55%程度落ち込む
– 新幹線を持つJR東日本(6割強)
– 空港路線を主力とする京成電鉄(55%)・京
浜急行電鉄(50%)
– 特急の観光利用が多い近鉄グループホール
ディングス(52%)・小田急電鉄(50%)
• ホテルなどのレジャー関連は鉄道以
上の落ち込み
– 私鉄14社の営業損失を合計すると900億円強
の赤字
2020年度 鉄道全社が赤字に
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62562480S0A810C2DTA000/
そんな中でも
公共交通オープンデータは更に発展
• x
首都圏:公共交通オープンデータ協議会
地方: 標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)
オリンピック目指してコンテスト実施
恒久化を目指して公共交通オープンデータ
センター開設
県や市、運輸局など地域の公的機関が主導してバス
や船舶のデータ整備を進める事業が全国で実施
• 公共交通オープンデータ協議会(坂村健会長)
による取り組み
– 公共交通オープンデータセンター
• 都バスは、Google Mapsでバスロケを考慮し
た検索が可能に
2020年: 都バス・横浜市営バスの
GTFS-JP・GTFSリアルタイムデータ公開
2019年3月
• 都営バスのGTFSリアルタ
イムデータをGoogle Maps
で採用(2020年8月)
• 首都圏鉄道のリアルタイム
位置情報をGoogle Mapsで
採用(2021年2月)
– 独自フォーマットで提供している
データを取り込み
Google Mapsが都バス・首都圏鉄道のリアルタイム
情報を採用
• ジョルダン: 「リアルタイム
遅延情報」を経路検索結果に
表示(2020年8月)
公共交通オープンデータ協議会が提供する
データの活用が拡がる
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1269604.html
• ナビタイム: 列車遅延を考慮し
たルート検索(2020年11月)
https://geo-news.jp/archives/2088
• 東京都交通局のバス・地下鉄デー
タをAPIで提供した。 民間がデー
タを使って新しいサービスを展開
でき、スタートアップに繋がる可
能性。 また住民がテクノロジを
活用して社会や地域の課題を解決
するシビックテックの取り組みに
よりQoSを向上」 との言及
– 「ポスト・コロナを見据えた東京のDXの推
進に向けたオンラインシンポジウム」での
発言(2020年10月12日)
東京都小池知事も期待を表明
https://www.youtube.com/watch?v=R_-CQIiVwpc
1:14:50 頃〜
18
2018年11月:30
2019年2月:90 2019年7月:126
2018年7月:23
0
50
100
150
200
250
300
350
17年7月
17年10月
18年1月
18年4月
18年7月
18年10月
19年1月
19年4月
19年7月
19年10月
20年1月
20年4月
20年7月
20年10月
21年1月
事業者数
資料
⚫ GTFS公共交通オープンデータのリストは、「GTFS・「標準的なバス情報フォーマット」オープンデータ一覧(旭川工
業高専島田鉄兵先生)による。事業者・市町村単位で集計した。鉄道、航路等を含む。
⚫ HODaP、OTTOPはこれらのプロジェクトで整備されたGTFSである。 HODaP、OTTOPの区分は上記一覧記載による。
⚫ その筋屋、見える化共通入力フォーマット、西沢ツール、その他の区分は、各GTFSデータのtrips.txtを見て判断した。
• 2020年12月現在
• N=309(一部期限切れデータ含む)
フリーのダイヤ編成システム・GTFS作成ツール
その筋屋
西沢ツール
見える化共通入力フォーマット
• 便ごとのバス停通過時刻、緯度経
度情報などをリアルタイム公開
• 混雑情報も掲載可能
– 宇野バス・横浜市営バス
• Protocol Buffer形式
GTFSリアルタイム(バスロケ)提供が増加
混雑状況もオープンデータ提供
• 全国で自治体や事業者を対象としたGTFSデータ整備のセミ
ナー・講習会を開催
自治体(主に県)によるデータ整備事業が活発化
栃木県
群馬県
富山県
青森県
愛知県
岐阜県
滋賀県
岡山県
広島県
山口県
山形県
沼津市
令和2年度実施
日本バス情報協会設立準備会調べ
• 二十歳前後の学生が
公共交通データを使
いこなしてアプリな
どを開発
若者の躍進: Code for Japan Summit 2020
「バスオープンデータを活用せよ! 」
https://www.gtfs.jp/blog/cfjsummit2020/
• バスの減便が相次いだが、乗換案内サービス事業者各社のデー
タ更新が追いつかなかったという実状
– 会社ごとの善し悪しとは認識されない。業界全体の信頼を損ねる状況
コロナ禍で経路検索の信頼性が議論に
https://twitter.com/niyalist/status/1257502021936009216
社会全体のIT化の未熟さが露呈
• 押印
– 「ハンコを押すために出社した」
– →行政手続きにおける押印廃止の流れに
• 特別定額給付金
– 給付申請のオンライン手続きでトラブル続出。オンライン申請の受付中止も
• 接触確認アプリ(COCOA)
– Android版のアプリが2020年9月末から2021年2月まで接触の見地や通知が行わ
れなかったことが判明
行政のデジタル化の未熟さ・必要性を再認識
• 菅内閣の目玉政策と
して、2021年9月
にデジタル庁を創設
するなど、デジタル
化が推進される
デジタル改革
• 主にヨーロッパの交通事業者向
けにGTFSの基本や最新の動向、
事例などを紹介する3日間のワー
クショップ
• 策定中の拡張規格を説明
– 日本の地域交通のデータ整備の時に直面
する課題と通じる点が多い
• オンライン開催だったので日本
からも参加できた!
2020 MobilityData European Public Transit Data
https://www.eventbrite.com/e/2020-mobilitydata-european-
public-transit-data-training-day-tickets-118375972721
• x
イギリス: 国の事業としてバスデータを整備
https://www.gov.uk/government/collections/bus-open-data-service
• モビリティ事業者と地方自治体や
その他の規制当局との間でデータ
をやり取りするための標準仕様
– シェアサイクル、電動キックボードなど
• 2018年にロサンゼルス市交通局
(LADOT)がドックレスマイクロ
モビリティプログラムの管理のた
めにMDSを開発
• Uberとの訴訟が続いていた
アメリカ: Mobility Data Specification (MDS)
https://www.openmobilityfoundation.org
日本のバス業界のデジタル化
けっこう頑張れてると
思いませんか?
• 西沢明(東京大学 空間情報科学研究センター 客員研
究員)※代表
• 伊藤浩之(公共交通利用促進ネットワーク)
• 伊藤昌毅(東京大学 生産技術研究所 特任講師)
• 井原雄人(早稲田大学スマート社会技術融合研究機
構)
• 太田恒平(株式会社トラフィックブレイン)
• 野津直樹(株式会社トラフィックブレイン)
• 諸星賢治(MoDip/株式会社トラフィックブレイン)
日本バス情報協会(仮)に向けて
https://www.gtfs.jp/blog/preparatory-committee/
伊藤、来年からも大学に
残るってよ
4月から東京大学生産技術研究所は離れますが・・・
• コンサルティング
• 講習会、勉強会等の開催
• 技術的支援
• プラットフォーム、ツール等の提供
• 関係者の連携の推進
• 調査研究
研究活動と社会における活動との相乗効果を
狙いたい
伊藤の研究活動
日本バス情報協
会
• 52名の方から寄付をいただきました。ありがとうございます!
• 明日午後4時までチケット購入可能
ご寄付ありがとうございました!

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