バス会社の時刻表データ提供が
オープンデータにたどり着くまで
芸陽バス株式会社 斉藤 良明
広島県
90周年記念 復刻カラー塗装バス
自己紹介
 芸陽バス株式会社 第一営業部企画課 課長
 ダイヤ作成、データ提供、ワンマン機器の管理、
バス運行に関する業務全般
 地バス補助など、補助金の申請業務全般
 路線バスへ乗務することもあります。 →二刀流
 行先表示器に凝りすぎてネット上で「LED職人」と呼ばれているのだとか…
斉藤 良明
さ い と う よ し あ き
芸陽バス株式会社
広島県
【会社紹介】 芸陽バス株式会社
本社:広島県東広島市
今年1月3日で会社創立90周年を迎えました。
90周年記念 復刻カラー塗装バス
車両数:約120台 免許キロ:約700㎞
広島県中央部を営業エリアにバスを運行しています。
時刻表の提供について
・中堅規模?のバス事業者
・中国地方
・郊外線がメイン
の会社の一例
としてご覧ください。
広島バスセンター 芸陽バス案内所
(現在この場所は待合スペースになっています。)
時代背景
★ワープロの導入は比較的早く、お知らせ作成や
路線図作成などに活用していたようだ。
★パソコンは有ったが、1フロア数台。
★観光事業は予約システムなど、早い段階で電子化が
進むが…。
★「ダイヤは手で引くものだ」という、職人的な考え強い。
(平成初期)
★当時は乗合バス事業の赤字補填を、貸切バス事業や
高速バス事業で穴埋めする、という考え方が主流。
★平成12年「規制緩和」 →バス事業全体に影響
時刻表の提供について
①時刻表(配布用)
お客様へ提供するための案内
②時刻表(停留所用)
④パソコン・携帯電話での案内
③電話でのご案内
特に、平成中期~後期に提供方法が大きき変化しています。
平成初期?より~
経路検索での情報提供
まだコンテンツプロバイダの案内が「列車が主流」の
時代から、空港連絡バスとして位置づけられていた
「白市駅ー広島空港線」のみ掲載いただいていました。
【パソコンでの案内検索 第1号?】
㈱ヴァル研究所 「駅すぱあと」
㈱駅探 (当時は駅前探検倶楽部) へ提供
【当時、当社からの提供データ】
・紙ベースの時刻表をメール or Fax
注)検索できたのは
・白市駅
・広島空港
の2地点のみ
空港線専用カラー (当時)
高速バスロケシステム導入
広島都市圏の高速バス各社の便が対象
前日夜までに使用する車両を登録。
当日変更不可。
ダイヤシステムに連動しておらず、
各停留所の時刻を手入力。→大変!
独自HPで閲覧可能。 →外部連携なし。
平成18年~ ムーバの電波サービス終了のため
平成24年2月に使用できなくなる。
平成20年頃~
コンテンツプロバイダ
各社へ情報提供を開始
【当時、当社からの提供データ】
・紙ベースの時刻表、ワープロで作った路線図
・各路線の時刻表データをエクセルで作成したもの
当時あった年代物?ダイヤシステムから出力できず、
やむを得ず用意できた資料を用意した。
この時点では、スマートフォンはほとんど普及していない。
すぐ効果は見えないだろうけど、将来的に活きてくるのかな?
平成22年8月20日開始
全国に先駆けて携帯電話向け路線バス検索サービス
ジョルダン株式会社提供の新サービス
「バスゲート(無料版)」開始
※現在もサービス継続いただいています。
平成23年4月1日開始
当社バス路線が、あの「ナビタイム」対応に。
【検索可能なサービス】 (当時)
・トータルナビゲーションサービス 「NAVITIME」
・バスに関する様々な情報を一度に見ることができるアプリ 「バスNAVITIME」
・乗換検索の特化したサービス 「乗換NAVITIME」 ※駅間経路でバスルート検索可
・auユーザー向けナビゲーションサービス
「EZナビウォーク」(KDDI株式会社)
「auナビウォーク」(KDDI株式会社)
「au乗換地図」(KDDI株式会社) ※駅間経路でバスルート検索可
平成25年6月19日開始
ジョルダン株式会社提供の「乗換案内」で、
バス路線を含むルート検索が無料化。
「乗換案内」で、当社バス路線の時刻・
運賃・経路検索が可能に。
→バス時刻は「有料会員向け」という位置づけが
当時は大半でした。
芸陽バス側での変化として
平成23年~
ダイヤシステム導入
ダイヤ改正時の作業が飛躍的に効率化。
コンテンツプロバイダ各社へデータ提供を開始。
各路線のデータを統一テンプレートで出力可能に。
【当社からの提供データ】
ダイヤシステム出力データ
(CSV形式で出力されたファイル群)
株式会社 工房
広島都市圏での変化として
平成27年3月21日~
バスロケーションシステム導入
広島都市圏のバス事業者と連携し導入。
運行管理業務、および
お客様への位置情報提供など「飛躍的に」進化。
ダイヤシステム出力のデータと連動。
(有料サービスで)ジョルダン社、ナビタイム社へ
リアルタイムデータ提供開始。
モバイルクリエイト株式会社
広島都市圏の案内が、飛躍的に向上しました。
広島都市圏での変化として
画像提供:国際興業株式会社
電子スターフ画面
営業所端末画面
モバイルクリエイト株式会社
時刻表の提供について
①時刻表(配布用)
お客様へ提供するための案内
②時刻表(停留所用)
④パソコン・携帯電話での案内
③電話でのご案内
⑤オープンデータ化による
新たな案内方法が展開される?
平成30年
西日本豪雨災害
国道2号線 道路崩落
一貫田車庫前 道路崩落 2か月以上、バスを含む交通機関がたどり着かない地域がありました。
⑤オープンデータ化による新たな案内方法
2019年7月22日
GTFSデータ、バスを用いた
災害時臨時便対応のバスロケ実験
前年発生した平成30年西日本豪雨災害
を教訓に、災害時の案内手段確保の
実証実験として、広島県が実施。
当社高速バスを鉄道代行バスに見立て、
㈱ヴァル研究所様提供「Sky Brain」を
当社高速バスへ搭載。当社で作成した
GTFSデータと紐づけし、位置情報を提供。
「Sky Brain」
実験当日の画面
広島県内でGTFSデータを活用した事例 第1号!(のはず?)
2020年2月~
自社作成のGTFSデータ提供を開始
広島県内では、
江田島バスに続いて2社目の
サービス展開事例。
GTFS静的データを自社HPで
オープンデータとして公開。
(随時更新中!)
⑤オープンデータ化による新たな案内方法
その筋屋 画面
どのような場所に
どのような表示が
見やすいか研究
しながら・・
GTFSデータ 活用事例
竹原フェリー待合室
サンプル
西高屋駅前サンプル
「その筋屋」で出力した
GTFSデータと紐づけ
+
GTFS Viewerを活用して、データ閲覧、停留所時刻表の確認、運賃、
地図上の経路 などを確認することなどができます。
旭川高専 嶋田先生のホームページより (すいませんお借りしました。)
GTFSデータ 活用事例
地方自治体での要望に応えるため、新たな経路の提案に「その筋屋」データを
Google Earthへ出力し、可視化して提案することで検討がスムーズに進みました。
データ活用することで、運行内容、各停留所の通過予定時刻は勿論、申請に
必要な基礎データもほぼ整理できるため、作業が効率よく進みます。
地方自治体への新路線提案に活用
GTFSデータ 活用事例
+
海田コミュニティバス
(広島県安芸郡海田町)
提案や検討の際、
実際に使用したデータ
2021年 春~
バスロケシステムからGoogleMapへ
GTFSデータ提供開始(予定)
広島都市圏のバス事業者と連携し導入。
静的データ、動的データを含めたもの。
「オープンデータ」としてのデータ提供となる予定。
( +新たな案内サービスが展開されるかも?)
【NEW!】 新たな案内方法
おわりに・・・
広島都市圏では、今春よりバスロケシステムから
GTFSデータを出力する準備を進めています。
GTFSデータ対応のデジタルサイネージ(電子
ペーパー型などの省電力型)も選択肢に加わり、
より多彩な案内サービス提供が期待されます。
バスロケシステムから出力対応できなかった路線
(地方自治体が交通事業者へ委託している路線)に
ついては、引き続きデータの在り方を模索したい。
→時刻表管理が自治体の路線は、バス会社管理データ扱い
となりませんので、アップデート時に除外されます。
ご清聴ありがとうございました。

バス会社からのデータ提供がオープンデータにたどり着くまで