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問診 ―日ごろ心にとめている十ヵ条―
椿 忠雄 先生
問診 第5条
患者の何が最も苦しいか分かることが大切である.
単に主訴という形式的な言葉ではあらわされない
ものが大切である.患者は案外病気の本質とは
別のことで苦しんでいることがあり,これを取り除く
ことができる.
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神経学的アプローチの順番
1) 病歴
2) 一般身体所見
3) 神経学的所見
4) 解剖学的診断
5) 検査
6) 臨床診断
7) 治療
4と5の順番を
間違わない!
4と5で病巣部位が
異なっていた場合,
どう考える?
解剖学的診断と画像診断が一致しないとき
1. 神経診察が不適切
(合致しない所見の再診察を行う)
2. 解剖学的診断の間違い
3. 画像診断の検出力不足
4. 何か重要な病態が隠れている?
(例:後方循環系脳梗塞,一過性全健忘)
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1. 坐位 ➔ 頭部,上下肢の運動・感覚,腱反射
2. 起立・歩行 ➔ 平衡・運動機能
3. 臥位 ➔ 体幹・下肢の運動・感覚・腱反射
4. 必要ならばさらに診察を追加
神経診察の手順
触診も重要
筋萎縮を疑う際には必ず触診する.
Muscle consistency(筋肉の弾力性)
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診察技術を動画で学ぼう
Neurology : Teaching Neuroimage
JAMA Neurol : Images in Neurology
• プラス,マイナスの記載にこだわらない.判断が
しにくい場合にはありのまま具体的に記載する.
• 不随意運動は記載が難しい.消失する前に必ず
動画を記録する.
未来で役に立つように記載する
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Hyposkillia = 現代の医師の病
Tex Heart Inst J. 2005;32:255-7.
• 多くの検査を指示し,検査に
依存した診断を行う医師.
• 短時間で多くの検査をオーダー
し,最多の利益を得ることには
適する.しかしいつ検査を行い,
どのように解釈すべきかは分か
っていない.
Prof. Herbert L Fred (テキサス大学)
新技術による検査
Robert Wartenberg(1887-1956)
新技術による検査の重要性と
信頼性は極めて高い.問題
は,これらの検査を用いるか
否かではなくて,いかなる
場合に用いるかである.
神経学的診察法
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A) Problem list を作る
1.基本データを集める
1)主訴,既往歴,家族歴など
2)現病歴
3)診察所見
4)検査所見
➔ これらは問題リストを作るために行う
2.記載方法
1)ナンバー(#)とタイトルをつける
2)active/ inactive problem の区別をつける
3)疑い病名は使わない
4)重要な順番に記載する
Problem list の作り方
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B) Clinical questions を作る
1. 文献検索に明確な目的をもたせる
2. 求めるエビデンスの有無を明確にする
→ かならず文献検索前に行う習慣を作る!
Clinical Questions作成の意義
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1. 日常臨床で CQ を意識する.
2. 解答となる文献が見つからなかったCQは,
忘れずにメモをして保存する.
3. そのCQ集は,将来の臨床研究・基礎研究の
素晴らしいアイデアノートになる(RQになる!).
日々の臨床から生まれる Research question
イシュー度
自分の置かれた局面で問題に
答えを出す重要性の高さ
(issue; 議論すべき重要な問題)
解の質
イシューに対して,どこまで
明確に答えを出せているかの
度合い
まず取り組むべき問題のイシュー度を考える
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良い文章を書くコツ
• ひとつの文章は短く,分かりやすく(難しい文法は不要).
• 主張は強く書きすぎない(might, may).
• ひとつの段落にはひとつのメッセージのみ.余分な説明・
情報は不要.
• 段落の最初にメッセージを記載する(トピックセンテンス).
• 完璧を求めず,とにかく第一稿の完成を目指す.
• そのあと繰り返し推敲を行い,同僚や PI の批評を受け,
原稿のキャッチボールをして完成させる.
論文の書き方はメンター・PI から学ぶ
• 通常は改訂で真っ赤になる(がっかりしない).
• 真っ赤に添削,かつ早く対応してくれるメンター
が理想である.改訂された理由を考えて,素直に
学び吸収する.
• 便利な表現はメモして保存する.
• 複数のメンターから学ぶことができるとより良い.
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