General Medicine Interest Group
千葉大学医学部医の学生が主体となり、身体診察スキルとトレーニングする学部公認のサークルです。全8回のセッションを半期で行います。興味のある方は、ご一報ください。
連絡先:千葉大学医学部附属病院 総合診療科 鋪野紀好
メール:kshikino@gmail.com
不定期開催のEMCNAカンファレンスです。EMCNAとは「Emergency Medicine Clinics of North America」の略で、救急外来や集中治療室、麻酔領域において遭遇する症候・疾患についての総説をまとめた、年4回発行の良著です。
初回のテーマは「Severe ARDSの初期治療(Emerg Med Clin N Am 34 (2016) 1–14 )」救急外来および集中治療室でしばしば遭遇するARDS, その基本的対応を再確認しました。
General Medicine Interest Group
千葉大学医学部医の学生が主体となり、身体診察スキルとトレーニングする学部公認のサークルです。全8回のセッションを半期で行います。興味のある方は、ご一報ください。
連絡先:千葉大学医学部附属病院 総合診療科 鋪野紀好
メール:kshikino@gmail.com
不定期開催のEMCNAカンファレンスです。EMCNAとは「Emergency Medicine Clinics of North America」の略で、救急外来や集中治療室、麻酔領域において遭遇する症候・疾患についての総説をまとめた、年4回発行の良著です。
初回のテーマは「Severe ARDSの初期治療(Emerg Med Clin N Am 34 (2016) 1–14 )」救急外来および集中治療室でしばしば遭遇するARDS, その基本的対応を再確認しました。
TKH20160805
In Japanese.
This is the slide of tachyarrhythmia for residents, medical co-workers.
頻脈に関する講義のスライドです。
初期研修医、看護師、コメディカル向けに作っています。
画像はすべてGoogle画像検索から拝借しており、引用先から拝借しています。私的利用にとどめておりますが、著作権等問題があればご連絡ください。
14. ERでの検査①
WPW症候群Brugada症候群
① PQ間隔短縮 ≦ 3mm
② デルタ波
③ QRS wide ≧ 3mm
① 右脚ブロック様波形
② V1−3 で ST上昇
Saddle back型 と Cove型
QT延⻑症候群
① QTc = QT/√RR
(0.35〜0.44が正常)
② T波終点が RRの1/2を
越えていればQT延⻑
ARVD/ARVC
① V1-3 で QRS終点 に ε波
(⼩さな上向きのこぶ)
② V1-3 で T波陰転化
3度房室ブロック
① P波とQ波の連続性なし
② P波とQ波が独⽴
③ PP間隔 < RR間隔
① 正常で規則的なP波
② PQ時間は 徐々に延⻑
③ QRSが 間⽋的に⽋落
2度房室ブロック
MobitzⅡ型
17. ①⼼原性失神|問診事項
l T-LOCの中で9.5%が⼼原性失神
N Eng J Med. 2002 Sep 19:347(12):878-885
l ミオクローヌス様けいれん(LR+6.0) , 労作時失神(LR+15.0) ,
仰臥位失神(LR+7.0) ,⼼疾患既往(LR+2.6〜5.0) では⼼原性疑う
Am J Cardiol 2005 Nov 15;96(10);1931-1935
l 動悸は必ずしも不整脈の診断に有⽤でなく、むしろ前駆症状(−)
や遅発症状(−)の場合に⼼原性失神疑う(LR+2.3)
Am J Cardiol 2005 Nov 15;96(10);1931-1935
l ⼼疾患既往なしならば(LR−0.1) 95%で⼼原性否定的
(⾼齢者では⼼原性失神が多いので要注意)
J Am Coll Cardiol 2001 Jun 1;37(7)1921-1928
l 嘔気, 熱感, 発汗, 動悸等の前駆症状は診断にあまり寄与
しない(LR−0.1〜0.3) , 意識消失後倦怠感なしで⼼原性疑う
Am J Med. 1995 Apr; 98(4):365-73 1
7
18. l バイタルサイン (ABCD不安定ならまず⼼原性)
l 病歴(特に失神前後の症状)
l リスク評価(性別, 年齢, 既往歴, 喫煙, 肥満, 家族歴等)
l ⼼疾患の既往歴(ACS, ⼼不全, 弁膜症, ⼼筋症, 不整脈等)
l ⾝体診察 (特に⼼雑⾳)
l ⼼電図(以前の健診での⼼電図の結果、虚⾎性不整脈, 頻脈性不
整脈, 徐脈性不整脈, Brugada, QT延⻑, WPW症候群、期外収縮)
108名の40歳以下の患者に⾏ったスタディでの⼼電図で診断がついたものは
0名だったので必要でないかもしれない
Annals of Emergency Medicine Volume 51, Issue 3, Mar 2008, 240–246
l 必要に応じて ⼼エコーや⾎液検査(CK−MB,Tropt)
①⼼原性失神|ERでの診断の流れ
19. ⼼エコー
1
9
l ⼼エコーは, AS, HOCM, ⼼房粘液腫の診断に優れる。
l 病歴⾝体所⾒・12誘導⼼電図で⼼原性疾患を疑わなければ
必須ではない. ただし, 検査の簡便性, 疾患の重⼤性,
教育の⾯からは全例で⾏ってもいいかもしれない.
l 労作時失神(AS, HOCM), 体位変換時失神(⼼房粘液腫)
などの病歴に注意!
• 各検査の診断寄与率 ⼼エコー3%
Heart 2002 Oct;88(4)363-367
• ⼼エコーで失神の0.9%が原因確定に結びつく
Arch Intern Med 2001 Aug13-27;161(15):1889-1895
• 病歴・⾝体所⾒・⼼電図で失神の64.7%が原因確定に結びつく
Arch Intern Med 2001 Aug13-27;161(15):1889-1895
ERでの検査②
21. Active Standing Test
2
1
l 起⽴性低⾎圧, ⾃律神経障害の診断
l ⾃動⾎圧計よりカフ⾎圧計の⽅がよい
l 2分間以上の仰臥位(ベースラインのBP,HRを測定)
l 最低2分以上の⽴位(BP, HRを測定)
l Tiltでも代⽤可能
ESC2009ガイドラインより
収縮期⾎圧 拡張期⾎圧 ⼼拍数
循環⾎漿量減少 ↓ →〜↓ ↑
⾎管拡張因⼦ ↓ ↓ ↑
⾃律神経障害 ↓ ↓ →
ERでの検査③
22. ③神経調節性失神 (副交感神経優位)
l 起⽴後5分以降の失神
l 発症状況失神(情動失神、咳嗽失神、嚥下失神、嘔吐
失神、排便失神、排尿失神)
l 頸動脈洞性失神 - ⾸を回したりネクタイをきつく締
めたときは迷⾛神経反射- 感情ストレスによるもの
(恐怖, 痛み), ⽴位負荷によるもの
l 4年以上の罹患歴, 意識消失前の腹部不快感, 嘔気と
回復期の発汗があれば可能性が⾼い
l ⾼齢者の⾷後2時間以内の失神発作
l 確固たる診断の必要性がある場合やペースメーカー
の適応を考える場合はHead-Up Tilt試験を⾏う。中
年ー⾼齢者では加えて頸動脈洞マッサージを施⾏
23. Carotid Sinus Massage (CSM)
2
3
l 神経調整性失神(頸動脈過敏)の診断
l 40歳以上の原因不明失神の⼈に有⽤
1. ⼼電図モニターと持続⾎圧モニター
2. 監視下で5-10秒間のマッサージを⾏う
3. マッサージ中や直後に⼼収縮3秒以上停⽌や
sBP 50mmHg以上↓で 症状が出現なら陽性
4. 仰臥位で誘発しなければ⽴位で誘発する
l 禁忌を踏まないため
1. ⼼臓脳⾎管のリスクの聴取
2. 頸部聴診、必要であれば頸部エコー
ESC2009ガイドラインより
ERでの検査④
「意識障害の持続が短く,かつ意識が自然に回復するものを一過性意識障害(Transient Loss ofConsciousness: T-LOC)という。通常は秒から分の単位の持続時間を“一過性”とすることが多い。一過性意識障害は失神(syncope)と非失神発作の2 つに分類される。失神は,「血圧低下に伴う全脳の血流低下による一過性意識障害」と定義され,疾患ではなく症候である。非失神発作には,てんかん,脳血管障害,代謝性疾患,精神科疾患などがある。一過性意識障害の診療の第一歩は,失神と非失神発作を鑑別することである。そして,失神と判断したらその原因を鑑別する。失神の原因は,予後良好な神経調節性失神から予後不良の心原性失神まで多岐にわたり,高リスクの失神を見逃さないことが重要である。
日本臨床検査医学会より
N Engl J Med 2002; 347:878-885
The study sample consisted of participants in the original Framingham Heart Study and in the Framingham Offspring Study who underwent routine clinical examinations between 1971 and 1998.