高度情報化と社会生活
   講師 藤野幸嗣
    メールアドレス yuki@fujino.com
    Facebook http://facebook.com/fujino
   講義資料のウェブのアドレス
       http://www.fujino.com
   講義用Facebookページ
   http://facebook.com/fujinocom

    2011/6/15     高度情報化と社会生活               1
本日の講義
   第9回         2011年6月15日

   ソーシャルメディア
     ~続き


    2011/6/15   高度情報化と社会生活   2
今週のネットトピック
   ソーシャルメディア革命の動画
    データがちょっと古いけれど。




    2011/6/15   高度情報化と社会生活   3
先週の話しの概要
 「匿名」での行為は、じつは近代の都市社
  会特有の行動特性。
 大量生産、大衆消費、マスメディアの台頭
  にその背景がある。
 実名で話す→パーソナル・コミュニケー

  ション
 名前を出さない→マス・コミュニケーショ

  ン
この2つの両極しかなかった時代が20世紀4
    2011/6/15 高度情報化と社会生活
21世紀はソーシャルの世紀?
   コンピューター・ネットワーク=イン
    ターネットの発展。
   「不特定多数」でなく「特定中数」に対
    して効率的なコミュニケーションをとる
    ことができるようになった。
   大量生産、大衆消費から多品種少量生産。
   マスメディアの衰退?とソーシャルメ
    ディアの台頭が起こっているのが21世
    紀初頭。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   5
プライバシー1.0

   プライバシー1.0
    静謐な世界をおくる権
    利
フェルメール
「手紙を読む青衣の
 女」
~手紙に没入するため
社会から自分を消す行為
     2011/6/15   高度情報化と社会生活   6
プライバシー2.0
 Facebookで全世界にプロフィールを晒
  す。
 スポットにチェックインして自分の居場
  所を晒す。
 近況報告で昼飯に何を食べたか、写真ま
  で晒す。
→シェアという行為は新しい社会規範だ。
   ~ザッカーバーク
   Sharing is the “Social Norm”
  2011/6/15        高度情報化と社会生活   7
メディアの特性
              電話     1対1
   パーソナル=コミュニケーション・


              コンピュータ 数人対数千人
             ソーシャル=コミュニケーション


             テレビ     1対10万
            マス=コミュニケーション
2011/6/15          高度情報化と社会生活   8
マスメディアの役割
 大衆にとって重大な事実の報道
 事実の解説と評価を行う

 文化の世代間伝達

  →しかし硬直化する危惧
  →番組毎に切り替えられる思考
  →テレビは2メートル離れて見
  る。2011/6/15   高度情報化と社会生活   9
マスメディアの変容と限界
 独占でなければやっていけないビジネ
  ス
       →批判やライバルを許さない利権商
  売
 世界的なメディアの寡占化と硬直化

 権力との融合による堕落

 記者クラブ制度      政治や自治体などか
  らの広告収入にも依存する。
   もちろん産業界からの広告が主な収益
  元
 2011/6/15  高度情報化と社会生活  10
世界のメディア複合体
 The Big 10




2011/6/15     高度情報化と社会生活   11
日本は中央のメディアの系
    列
 全国紙と関東キー局5グループによるマ
  スメディアの寡占状況。
  →テレビは東京の話題しか放送しない。
  →「台風も北海道へ去り」という発言
  NHK
 地方新聞社も大半が一紙独占で、特定会
  社に関わりのない内容は報道されない。
→しかしメディアに載らない社会活動が
  大半。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   12
メディアザウルスの滅亡
1993年作家マイクル・クライ
 トンのプレスクラブでの講演録
Mediasaurus
「インターネットの台頭によって
 マスメディアは10年で絶滅す
 る。」

2011/6/15   高度情報化と社会生活   13
20世紀モデルから21世紀
    へ
   ケータイによるパーソナルコミュニケー
    ション
    →友達、数名によるマイクロコミュニ
    ティは活発だが、社会的パワーになるの
    か不明。
   マスメディアは寡占化により自己崩壊?

→21世紀はソーシャル・メディアの時
 代
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   14
ネット活用の可能性
   マイクロ・コミュニティでなく
     マスメディアでもない。
   特定中数(グループや組織、そして新し
    い関係を持つための社交の仕組)
   とくに地域においてネット活用するため
    の
     うまく仕組がつくれないか?
     →日本のネットは残念な方向に行きつ
    つある。
    2011/6/15 高度情報化と社会生活 15
ソーシャルメディアの萌芽

            ネットコミュニケーション
                の系譜


2011/6/15       高度情報化と社会生活   16
ネット上のコミュニティ
   パソコン通信の掲示板
    →フォーラムやSIG
   インターネットのニュースグループ
   メーリングリスト
   ウェブ掲示板
   グループウェア
   ソーシャルネットワークサービス

    2011/6/15   高度情報化と社会生活   17
個人サイトの変遷について
「教科書には載らない
ニッポンのインター
ネットの歴史教科書」
ばるぼら著
翔泳社 2005年5月刊
2380円+税
個人からの情報発信と
いう観点からみたわが
国のインターネットの
文化史、その前のパソ
コン通信史もあり。
 2011/6/15   高度情報化と社会生活   18
Webの登場と変質
                                   Web総量




                                  ブログ
                                  SNS


                   Webポータル         通信コスト
                   2ちゃんねる
   ホームページ
1998                                    2006
       2011/6/15     高度情報化と社会生活            19
メディアとしてのWeb
1.ホームページ
      会社や組織の広報手段として不可欠
      出版や広告の代替として発展。
2.Web(大規模)掲示板
      匿名、コテハン(固定ハンドルネー
 ム)など
      マスメディアのアンチテーゼとして。
      「2ちゃんねる」という名称やテレ
 ビ中継板
 2011/6/15  高度情報化と社会生活 20
メディアとしてのWeb
3.ブログ
 パーソナル・メディアの延長として
 自己紹介(プロフ)の発展系
 Webとしての発信偏重
4.ソーシャルメディア
 ソーシャルメディアとしてのWebの
 可能性
 これから発展する可能性が高い。
2011/6/15   高度情報化と社会生活   21
国内Web掲示板の系譜
1985年~パソコン通信の掲示板が発展
1994年 インターネット商用化 WWWブーム
1995年 CGIを使った個人掲示板が始まる
1996年 ネット対応のMiniBBS配布開始
  →パソコン通信からWebへの移動
1998年 あめぞう掲示板(集合掲示板サイ
ト)
1999年 2ちゃんねる(巨大匿名掲示板始
動)2011/6/15 高度情報化と社会生活  22
2ちゃんねるの特長
   時事ネタから生活ネタまで森羅万象
   基本的な参加態度はスルー
   発言のデフォルトは「名無しさん」
   テーマ別に様々な「名無しさん」
   ネットの無法地帯のある意味象徴でもあ
    る。
   情報交換の場として有益という説もある。

    2011/6/15   高度情報化と社会生活   23
参考図書
   「暴走するイン
    ターネット」
   鈴木謙介 (著)
    価格(税別): ¥1500
   イーストプレス
   2002年9月

※参考図書は必読ではない、
 あくまで理解を深めるた
 めの参考資料として示す。
      2011/6/15     高度情報化と社会生活   24
暴走するインターネットの
    章題
   テロと「2ちゃんねる」と祭り
   出会い系メディアはなぜ惹き付けるの
    か?
   オンラインショッピングは危険か?
   ネットの中で自分自身は守れるか?
   なぜネットコミュニティで「荒らし」は
    放置されるのか?
   インターネットは私達を幸せにするか?
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   25
全般的には実名社会だが

          実名社会                   匿名社会


企        学      地                  非合法
業        校      域   個人利用
                                    利用
利        利      利
用        用      用         アノミーな道具

                インターネット

    2011/6/15       高度情報化と社会生活           26
国内SNSの登場~mixi
   2ちゃんねるへのアンチテーゼとしての
       mixi
   招待制のSNS クローズなネットワー
    ク
   検索不能による安心感
    しかし巨大化により匿名ユーザーの拡大
    携帯電話による認証強化策で対応
   SNSの事実上の国内標準となる
   オープンソースによるmixiクローン
     2011/6/15 高度情報化と社会生活 27
mixiの特長
   招待制(いまは登録制に移行)
   15歳未満は参加できない。
   知り合い同士の閉鎖性と安心感
   コミュ同士の連携、マイミクとの連携
   日本では独自の発展、ケータイユーザー
    の増加
   ビジネスモデルとしてどう展開していく
    か、
      モバゲー、GREEと「ケータイ御三 28
    2011/6/15 高度情報化と社会生活
コミュニケーションの両極
    か?
 2ちゃんねる
    日本語の匿名掲示板では最大。
 mixi

 国内最大のSNS 利用者1000万人以
  上?
  →最近は誰でも参加できるようになっ
  て、2ちゃんねる化?が進んでいる。

    2011/6/15   高度情報化と社会生活   29
なぜソーシャルなのか?
   イシューだけで情報交換できるという説
    →匿名論
   「暗黙知」など発言の背景となる情報が
    わからないとコミュニケーションはでき
    ないという仮説(プロフィールは必
    須?)
   グループコミュニケーションにおいて
    →自己紹介は欠かせないか?本質か?
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   30
SNSとは?
   ソーシャル・ネットワーク・サービス
   利用者同士の交流に重きを置いたWeb
    サービス
   プロフィール、テーマ毎の掲示板、話題
    を盛り上げるためのコンテントの提供な
    ども。
   更新情報がわかる工夫をこらしている。
   明確な定義は実はない。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   31
SNSの構造
 ホーム 更新の一覧、参加コミュニティ
  の一覧、日記の一覧などができる。
 コミュニティ テーマ別の掲示板、参加
  状況がわかる。
 マイミク →知り合いの一覧
 日記 →外部のブログを使うこともでき
  る。
→コミュニケーション支援の工夫がたく
  さん。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   32
SNSの概要




2011/6/15   高度情報化と社会生活   33
SNSの面白いところ
   招待制 紹介がなければ参加できない。
   「あしあと」機能
    →自分のページを誰がいつ見に来てくれ
    たかわかる。
   新しい友達をみつける。
   友達(マイミク)や参加しているコミュ
    (掲示板)の更新状況がわかる。
   新しいコミュを気軽に作成できる。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   34
SNSは個人ポータル
   SNSには情報共有を行うための様々な
    機能を実装している。
   日記、コミュニティ、更新情報の管理、
    RSSリーダー、カレンダー、写真管理、
    地図管理など
   ウェブで個人の交遊情報を管理するため
    の仕組がSNSだ。


    2011/6/15   高度情報化と社会生活   35
SNSの実態
   利用者の数が多いといっても、実際の
    個々の利用者の知り合いの数は多くない
   たくさんの少人数のコミュニティの集成
   たまに、大きなコミュニティもある。
    →カリスマ・モデレーターや出版連動
    などで突出するコミュ。
   最近は問題も多発。実名バレとか。

    2011/6/15   高度情報化と社会生活   36
ソーシャル・メディアの時
代




2011/6/15   高度情報化と社会生活   37
ソーシャルメディアとは何
    か?
 利用者が情報発信可能であり、発信
  された情報に対して人々の相互作用
  が促進される仕組みがあるWebサイ
  ト。
 具体的には、ブログ、SNS
  (Social Networking Service、mixi
  など)、動画共有サイト(YouTube
  など)、Second Lifeなどもこれに
  当たります。
  2011/6/15  高度情報化と社会生活        38
2011/6/15   高度情報化と社会生活   39
ソーシャルメディアの二つの方
    向
   プラットホーム化
      →巨大SNS(MySpace Facebook)
      →コミュニケーションの基盤となる
    か?
   専門化
    動画、写真、音楽などに細分化する?
    Twitterなどリアルタイム、ミニブログ
    は?
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   40
YouTube
   Googleが買収
   インターネット上の動画共有サービス
   サービスは全て無料
   著作権問題が常に
    →USAデジタルミレニアム法
    著作権者から指摘をうけたら削除をす
    れば免責になる法律。
    →日本にもプロバイダ責任法がある。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   41
Flikr (フリッカー)
写真の共有サービス
一定量以上のアップロードは有料になる。
(フリーミアムモデル)
様々なソーシャルサービスの写真インフ
 ラに。
写真サービスは競合が多い。
Google→Picasa

2011/6/15   高度情報化と社会生活   42
ソーシャルメディア
   Web上に出現した、共有、共感、共創
    のための空間。
   発信の共有→ブログ、Wiki、
   映像や動画の共有→Flickr、YouTube
   つぶやきの共有→Twitter
   ブックマークの共有→del.cio.us
   ライフストリームの共有→friendfeed
   ネット空間共有→SocialNetwork~MySpace
    Facebook
   3次元共有→SecondLife
   ゲームやモバイルの共有→Facebook・ネットゲーム。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活        43
USAでは就職にも使う
 日本のSNS→非公開の安心感
 USAでは安全な相手とのやりとりの場

 ソーシャルサービスは「安心」をもたら
  す。
 見知らぬ相手のプロフィールがわかる。

  個人の背景に「安心」を求めるネット
  社会。
Facebook LinkedIn (リンクトイン)
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   44
ソーシャルのビジネス活用
 販売促進の手段として
 利用者ヒアリング

 社内SNS

   →企業内のコミュニケーションの活性
  化
   →プロジェクトベースのデータのやり
  とりに
※内部統制との兼ね合いで運用が難しく
  なるかもしれない。
  2011/6/15 高度情報化と社会生活 45
利用者評価によるコミュニ
    ティ
   レコメンデーション・サービス
   Amazonの評価システム
    kakaku.comのクチコミ掲示板
    フォートラベルなどの旅行紹介サイト
    楽天トラベルの利用者評価

→日本は匿名コメントが多数派だが、将
 来は実名ソーシャルメディアへ進化する
 かも?
 2011/6/15 高度情報化と社会生活 46
利用者による評価サイト
   ぐるなび
   食べログ
    →匿名の利用者によってお店を評価す
    るサイト。
    リコメンデーション・サービス
    日本では匿名だがUSAではSNSと
    リコメンデーションサイトが融合しつつ
    ある。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   47
地域リコメンド~yelp
   サンフランシスコエリアの地域のお店評
    サイト
   基本的に実名ないし固定ハンドルで評価
   厳しい評価も載せる
   お店側の評価はそれぞれ
   全米に広がりつつあるが地域によって広
    がりは様々である。

    2011/6/15   高度情報化と社会生活   48
USAでは地域掲示板も盛
    ん
 週末にスマートフォンからアクセス
 交換サイトやイベント情報

 雑談まで

→ craigslist
   クレイグさんが運営している巨大掲示
  板
   発言は登録制である。
   米国版2ちゃんねるだが、概して真面
  目
  2011/6/15  高度情報化と社会生活 49
最近は社内での活用も
   社内ブログ
    →組織内の情報共有のため
   社内SNS
    組織内コミュニケーションの新機軸
    大きな組織では情報のやりとりが困難
    暗黙知も含めたコミュニケーションを
    いかに実現するか?
    社会学の仮説に基づいたSNSが台頭
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   50
SNSのオープン化
   ソーシャルグラフ(人間関係)を他のS
    NSやコミュニケーションサイトと共有
    する動き。
     プロフをあちこちに書くのは面倒。
     他のアクティビティを持ってきたい。
   Google→Open Socialの提案
   Facebook→オープンソース化
     他SNS連携のためのツールが次々と
    出現している。高度情報化と社会生活
    2011/6/15             51
東京電力とマスメディア
 福島の原発問題での記者会見
 視聴者にはTwitterやFacebook経由で情

  報がどんどん入ってくる。
 適切な質問が出来ないマスメディア

 状況説明が出来ない当事者の会見

→空疎な記者会見が連日流れる。
→マスメディアモデルの限界

    2011/6/15   高度情報化と社会生活   52
英国首相官邸
             のWebサイ
             ト
            Facebook

             frickr

             YouTube
             Twitter
2011/6/15   高度情報化と社会生活   53
ネットの政治的課題
 群衆が集まると正しい方向に行くとは限
  らない。とくに匿名ネットでは。
 祭り→発言の異様な盛り上がり

 ネットいじめ

 サイバーカスケード

 コメントスクラム

→自分自身で情報を評価する能力が問わ
  れている。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   54
監視社会の象徴              ベンサム・パノプティコン
                     フーコー 監視社会




2011/6/15   高度情報化と社会生活        55
WikiLeaksの出現
   国家が民衆から監視される社会の到来
   組織の悪事は内部崩壊する。
   尖閣ビデオのYouTubeへの投稿
   国家機密がネットに流出する時代。
   逆パノプティコン社会
   組織は倫理性を最重要課題にしないとい
    けない。
   企業も「利益追求」から「共有価値の創
    造」
    2011/6/15 高度情報化と社会生活 56
ソーシャルメディアと政治
   「ジャスミン革命」
   チュニジア ベン=アリ政権
    23年間にわたる独裁体制とメディア規
    制
    おもにFacebookを使って呼びかけられ
    た反政府デモにより、わずか3週間あま
    りで国外逃亡に追い込まれた。
   エジプト、リビアと中東エリアに拡大中。
    2011/6/15   高度情報化と社会生活   57
メディアの進化

       パーソナル=コミュニケーション
         ケータイによるマイクロコミニュティ
20世紀型のメディア 21世紀型のメディア
   ソーシャル=コミュニケーション

                匿名掲示板


              マス=コミュニケーション
  2011/6/15      高度情報化と社会生活   58
次回の講義予定

            思考のための道具
            パソコンの開発史




2011/6/15     高度情報化と社会生活   59

6 15 socialmedia2

  • 1.
    高度情報化と社会生活  講師 藤野幸嗣  メールアドレス yuki@fujino.com  Facebook http://facebook.com/fujino  講義資料のウェブのアドレス  http://www.fujino.com  講義用Facebookページ  http://facebook.com/fujinocom 2011/6/15 高度情報化と社会生活 1
  • 2.
    本日の講義  第9回 2011年6月15日  ソーシャルメディア ~続き 2011/6/15 高度情報化と社会生活 2
  • 3.
    今週のネットトピック  ソーシャルメディア革命の動画 データがちょっと古いけれど。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 3
  • 4.
    先週の話しの概要  「匿名」での行為は、じつは近代の都市社 会特有の行動特性。  大量生産、大衆消費、マスメディアの台頭 にその背景がある。  実名で話す→パーソナル・コミュニケー ション  名前を出さない→マス・コミュニケーショ ン この2つの両極しかなかった時代が20世紀4 2011/6/15 高度情報化と社会生活
  • 5.
    21世紀はソーシャルの世紀?  コンピューター・ネットワーク=イン ターネットの発展。  「不特定多数」でなく「特定中数」に対 して効率的なコミュニケーションをとる ことができるようになった。  大量生産、大衆消費から多品種少量生産。  マスメディアの衰退?とソーシャルメ ディアの台頭が起こっているのが21世 紀初頭。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 5
  • 6.
    プライバシー1.0  プライバシー1.0 静謐な世界をおくる権 利 フェルメール 「手紙を読む青衣の 女」 ~手紙に没入するため 社会から自分を消す行為 2011/6/15 高度情報化と社会生活 6
  • 7.
    プライバシー2.0  Facebookで全世界にプロフィールを晒 す。  スポットにチェックインして自分の居場 所を晒す。  近況報告で昼飯に何を食べたか、写真ま で晒す。 →シェアという行為は新しい社会規範だ。 ~ザッカーバーク Sharing is the “Social Norm” 2011/6/15 高度情報化と社会生活 7
  • 8.
    メディアの特性 電話 1対1 パーソナル=コミュニケーション・ コンピュータ 数人対数千人 ソーシャル=コミュニケーション テレビ 1対10万 マス=コミュニケーション 2011/6/15 高度情報化と社会生活 8
  • 9.
    マスメディアの役割  大衆にとって重大な事実の報道  事実の解説と評価を行う 文化の世代間伝達 →しかし硬直化する危惧 →番組毎に切り替えられる思考 →テレビは2メートル離れて見 る。2011/6/15 高度情報化と社会生活 9
  • 10.
    マスメディアの変容と限界  独占でなければやっていけないビジネ ス →批判やライバルを許さない利権商 売  世界的なメディアの寡占化と硬直化  権力との融合による堕落  記者クラブ制度 政治や自治体などか らの広告収入にも依存する。 もちろん産業界からの広告が主な収益 元 2011/6/15 高度情報化と社会生活 10
  • 11.
    世界のメディア複合体 The Big10 2011/6/15 高度情報化と社会生活 11
  • 12.
    日本は中央のメディアの系 列  全国紙と関東キー局5グループによるマ スメディアの寡占状況。 →テレビは東京の話題しか放送しない。 →「台風も北海道へ去り」という発言 NHK  地方新聞社も大半が一紙独占で、特定会 社に関わりのない内容は報道されない。 →しかしメディアに載らない社会活動が 大半。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 12
  • 13.
  • 14.
    20世紀モデルから21世紀 へ  ケータイによるパーソナルコミュニケー ション →友達、数名によるマイクロコミュニ ティは活発だが、社会的パワーになるの か不明。  マスメディアは寡占化により自己崩壊? →21世紀はソーシャル・メディアの時 代 2011/6/15 高度情報化と社会生活 14
  • 15.
    ネット活用の可能性  マイクロ・コミュニティでなく マスメディアでもない。  特定中数(グループや組織、そして新し い関係を持つための社交の仕組)  とくに地域においてネット活用するため の うまく仕組がつくれないか? →日本のネットは残念な方向に行きつ つある。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 15
  • 16.
    ソーシャルメディアの萌芽 ネットコミュニケーション の系譜 2011/6/15 高度情報化と社会生活 16
  • 17.
    ネット上のコミュニティ  パソコン通信の掲示板 →フォーラムやSIG  インターネットのニュースグループ  メーリングリスト  ウェブ掲示板  グループウェア  ソーシャルネットワークサービス 2011/6/15 高度情報化と社会生活 17
  • 18.
  • 19.
    Webの登場と変質 Web総量 ブログ SNS Webポータル 通信コスト 2ちゃんねる ホームページ 1998 2006 2011/6/15 高度情報化と社会生活 19
  • 20.
    メディアとしてのWeb 1.ホームページ 会社や組織の広報手段として不可欠 出版や広告の代替として発展。 2.Web(大規模)掲示板 匿名、コテハン(固定ハンドルネー ム)など マスメディアのアンチテーゼとして。 「2ちゃんねる」という名称やテレ ビ中継板 2011/6/15 高度情報化と社会生活 20
  • 21.
    メディアとしてのWeb 3.ブログ パーソナル・メディアの延長として 自己紹介(プロフ)の発展系 Webとしての発信偏重 4.ソーシャルメディア ソーシャルメディアとしてのWebの 可能性 これから発展する可能性が高い。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 21
  • 22.
    国内Web掲示板の系譜 1985年~パソコン通信の掲示板が発展 1994年 インターネット商用化 WWWブーム 1995年CGIを使った個人掲示板が始まる 1996年 ネット対応のMiniBBS配布開始 →パソコン通信からWebへの移動 1998年 あめぞう掲示板(集合掲示板サイ ト) 1999年 2ちゃんねる(巨大匿名掲示板始 動)2011/6/15 高度情報化と社会生活 22
  • 23.
    2ちゃんねるの特長  時事ネタから生活ネタまで森羅万象  基本的な参加態度はスルー  発言のデフォルトは「名無しさん」  テーマ別に様々な「名無しさん」  ネットの無法地帯のある意味象徴でもあ る。  情報交換の場として有益という説もある。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 23
  • 24.
    参考図書  「暴走するイン ターネット」  鈴木謙介 (著) 価格(税別): ¥1500  イーストプレス  2002年9月 ※参考図書は必読ではない、 あくまで理解を深めるた めの参考資料として示す。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 24
  • 25.
    暴走するインターネットの 章題  テロと「2ちゃんねる」と祭り  出会い系メディアはなぜ惹き付けるの か?  オンラインショッピングは危険か?  ネットの中で自分自身は守れるか?  なぜネットコミュニティで「荒らし」は 放置されるのか?  インターネットは私達を幸せにするか? 2011/6/15 高度情報化と社会生活 25
  • 26.
    全般的には実名社会だが 実名社会 匿名社会 企 学 地 非合法 業 校 域 個人利用 利用 利 利 利 用 用 用 アノミーな道具 インターネット 2011/6/15 高度情報化と社会生活 26
  • 27.
    国内SNSの登場~mixi  2ちゃんねるへのアンチテーゼとしての mixi  招待制のSNS クローズなネットワー ク  検索不能による安心感 しかし巨大化により匿名ユーザーの拡大 携帯電話による認証強化策で対応  SNSの事実上の国内標準となる  オープンソースによるmixiクローン 2011/6/15 高度情報化と社会生活 27
  • 28.
    mixiの特長  招待制(いまは登録制に移行)  15歳未満は参加できない。  知り合い同士の閉鎖性と安心感  コミュ同士の連携、マイミクとの連携  日本では独自の発展、ケータイユーザー の増加  ビジネスモデルとしてどう展開していく か、 モバゲー、GREEと「ケータイ御三 28 2011/6/15 高度情報化と社会生活
  • 29.
    コミュニケーションの両極 か?  2ちゃんねる 日本語の匿名掲示板では最大。  mixi 国内最大のSNS 利用者1000万人以 上? →最近は誰でも参加できるようになっ て、2ちゃんねる化?が進んでいる。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 29
  • 30.
    なぜソーシャルなのか?  イシューだけで情報交換できるという説 →匿名論  「暗黙知」など発言の背景となる情報が わからないとコミュニケーションはでき ないという仮説(プロフィールは必 須?)  グループコミュニケーションにおいて →自己紹介は欠かせないか?本質か? 2011/6/15 高度情報化と社会生活 30
  • 31.
    SNSとは?  ソーシャル・ネットワーク・サービス  利用者同士の交流に重きを置いたWeb サービス  プロフィール、テーマ毎の掲示板、話題 を盛り上げるためのコンテントの提供な ども。  更新情報がわかる工夫をこらしている。  明確な定義は実はない。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 31
  • 32.
    SNSの構造  ホーム 更新の一覧、参加コミュニティ の一覧、日記の一覧などができる。  コミュニティ テーマ別の掲示板、参加 状況がわかる。  マイミク →知り合いの一覧  日記 →外部のブログを使うこともでき る。 →コミュニケーション支援の工夫がたく さん。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 32
  • 33.
    SNSの概要 2011/6/15 高度情報化と社会生活 33
  • 34.
    SNSの面白いところ  招待制 紹介がなければ参加できない。  「あしあと」機能 →自分のページを誰がいつ見に来てくれ たかわかる。  新しい友達をみつける。  友達(マイミク)や参加しているコミュ (掲示板)の更新状況がわかる。  新しいコミュを気軽に作成できる。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 34
  • 35.
    SNSは個人ポータル  SNSには情報共有を行うための様々な 機能を実装している。  日記、コミュニティ、更新情報の管理、 RSSリーダー、カレンダー、写真管理、 地図管理など  ウェブで個人の交遊情報を管理するため の仕組がSNSだ。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 35
  • 36.
    SNSの実態  利用者の数が多いといっても、実際の 個々の利用者の知り合いの数は多くない  たくさんの少人数のコミュニティの集成  たまに、大きなコミュニティもある。 →カリスマ・モデレーターや出版連動 などで突出するコミュ。  最近は問題も多発。実名バレとか。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 36
  • 37.
    ソーシャル・メディアの時 代 2011/6/15 高度情報化と社会生活 37
  • 38.
    ソーシャルメディアとは何 か?  利用者が情報発信可能であり、発信 された情報に対して人々の相互作用 が促進される仕組みがあるWebサイ ト。  具体的には、ブログ、SNS (Social Networking Service、mixi など)、動画共有サイト(YouTube など)、Second Lifeなどもこれに 当たります。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 38
  • 39.
    2011/6/15 高度情報化と社会生活 39
  • 40.
    ソーシャルメディアの二つの方 向  プラットホーム化 →巨大SNS(MySpace Facebook) →コミュニケーションの基盤となる か?  専門化 動画、写真、音楽などに細分化する? Twitterなどリアルタイム、ミニブログ は? 2011/6/15 高度情報化と社会生活 40
  • 41.
    YouTube  Googleが買収  インターネット上の動画共有サービス  サービスは全て無料  著作権問題が常に →USAデジタルミレニアム法 著作権者から指摘をうけたら削除をす れば免責になる法律。 →日本にもプロバイダ責任法がある。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 41
  • 42.
  • 43.
    ソーシャルメディア  Web上に出現した、共有、共感、共創 のための空間。  発信の共有→ブログ、Wiki、  映像や動画の共有→Flickr、YouTube  つぶやきの共有→Twitter  ブックマークの共有→del.cio.us  ライフストリームの共有→friendfeed  ネット空間共有→SocialNetwork~MySpace Facebook  3次元共有→SecondLife  ゲームやモバイルの共有→Facebook・ネットゲーム。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 43
  • 44.
    USAでは就職にも使う  日本のSNS→非公開の安心感  USAでは安全な相手とのやりとりの場 ソーシャルサービスは「安心」をもたら す。  見知らぬ相手のプロフィールがわかる。 個人の背景に「安心」を求めるネット 社会。 Facebook LinkedIn (リンクトイン) 2011/6/15 高度情報化と社会生活 44
  • 45.
    ソーシャルのビジネス活用  販売促進の手段として  利用者ヒアリング 社内SNS →企業内のコミュニケーションの活性 化 →プロジェクトベースのデータのやり とりに ※内部統制との兼ね合いで運用が難しく なるかもしれない。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 45
  • 46.
    利用者評価によるコミュニ ティ  レコメンデーション・サービス  Amazonの評価システム kakaku.comのクチコミ掲示板 フォートラベルなどの旅行紹介サイト 楽天トラベルの利用者評価 →日本は匿名コメントが多数派だが、将 来は実名ソーシャルメディアへ進化する かも? 2011/6/15 高度情報化と社会生活 46
  • 47.
    利用者による評価サイト  ぐるなび  食べログ →匿名の利用者によってお店を評価す るサイト。 リコメンデーション・サービス 日本では匿名だがUSAではSNSと リコメンデーションサイトが融合しつつ ある。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 47
  • 48.
    地域リコメンド~yelp  サンフランシスコエリアの地域のお店評 サイト  基本的に実名ないし固定ハンドルで評価  厳しい評価も載せる  お店側の評価はそれぞれ  全米に広がりつつあるが地域によって広 がりは様々である。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 48
  • 49.
    USAでは地域掲示板も盛 ん  週末にスマートフォンからアクセス  交換サイトやイベント情報  雑談まで → craigslist クレイグさんが運営している巨大掲示 板 発言は登録制である。 米国版2ちゃんねるだが、概して真面 目 2011/6/15 高度情報化と社会生活 49
  • 50.
    最近は社内での活用も  社内ブログ →組織内の情報共有のため  社内SNS 組織内コミュニケーションの新機軸 大きな組織では情報のやりとりが困難 暗黙知も含めたコミュニケーションを いかに実現するか? 社会学の仮説に基づいたSNSが台頭 2011/6/15 高度情報化と社会生活 50
  • 51.
    SNSのオープン化  ソーシャルグラフ(人間関係)を他のS NSやコミュニケーションサイトと共有 する動き。 プロフをあちこちに書くのは面倒。 他のアクティビティを持ってきたい。  Google→Open Socialの提案  Facebook→オープンソース化 他SNS連携のためのツールが次々と 出現している。高度情報化と社会生活 2011/6/15 51
  • 52.
    東京電力とマスメディア  福島の原発問題での記者会見  視聴者にはTwitterやFacebook経由で情 報がどんどん入ってくる。  適切な質問が出来ないマスメディア  状況説明が出来ない当事者の会見 →空疎な記者会見が連日流れる。 →マスメディアモデルの限界 2011/6/15 高度情報化と社会生活 52
  • 53.
    英国首相官邸 のWebサイ ト Facebook frickr YouTube Twitter 2011/6/15 高度情報化と社会生活 53
  • 54.
    ネットの政治的課題  群衆が集まると正しい方向に行くとは限 らない。とくに匿名ネットでは。  祭り→発言の異様な盛り上がり  ネットいじめ  サイバーカスケード  コメントスクラム →自分自身で情報を評価する能力が問わ れている。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 54
  • 55.
    監視社会の象徴 ベンサム・パノプティコン フーコー 監視社会 2011/6/15 高度情報化と社会生活 55
  • 56.
    WikiLeaksの出現  国家が民衆から監視される社会の到来  組織の悪事は内部崩壊する。  尖閣ビデオのYouTubeへの投稿  国家機密がネットに流出する時代。  逆パノプティコン社会  組織は倫理性を最重要課題にしないとい けない。  企業も「利益追求」から「共有価値の創 造」 2011/6/15 高度情報化と社会生活 56
  • 57.
    ソーシャルメディアと政治  「ジャスミン革命」  チュニジア ベン=アリ政権 23年間にわたる独裁体制とメディア規 制 おもにFacebookを使って呼びかけられ た反政府デモにより、わずか3週間あま りで国外逃亡に追い込まれた。  エジプト、リビアと中東エリアに拡大中。 2011/6/15 高度情報化と社会生活 57
  • 58.
    メディアの進化 パーソナル=コミュニケーション ケータイによるマイクロコミニュティ 20世紀型のメディア 21世紀型のメディア ソーシャル=コミュニケーション 匿名掲示板 マス=コミュニケーション 2011/6/15 高度情報化と社会生活 58
  • 59.
    次回の講義予定 思考のための道具 パソコンの開発史 2011/6/15 高度情報化と社会生活 59