地域貢献講座2012
文京まちかどミーティング 第1回

一人ひとりの経験と思いを地域の力に
~区民がリードする地域デザインを文京から




                     広石 拓司
             hiroishi@empublic.jp
   2001年より社会起業家、地域密着型起業の育成に取り組む
   新しい地域活動・事業には、つながりを生む「場」が必要。
    しかし、それを学ぶ場、実践経験を積む機会が少ない。
    ⇒2008年5月 empublicを創業


市民社会のバリューチェーンを共に創る
 人が知恵と力を持ち寄るような「場づくり」の
  技術、プログラム、担い手の育成
 コミュニティ戦略パートナー・サービス
    コミュニティ(人のつながり、チーム、地域)の目指すべきゴール、
    その実現プロセスのデザインから実践までを総合的にサポート
   対話を学び、実践する「根津スタジオ」
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                   ©empublic
地域課題の解決が困難な理由は・・・
ホームパーティやバーベキューの
経験値が足りない!

だから・・・
世代も分野も違う30人くらいの
集まる場を、さくっと運営するのが
苦手な人が多い・・・
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         @empublic
なぜ、
ホームパーティって、
大変に感じてしまうんだろう?




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       @empublic
こんなホームパーティだとしんどい・・・

 家を片づけなければいけない
 料理も飲み物も準備しないといけない
 お客さんを持てなさないといけない
 盛り上げなければいけない


 自分がしなければいけない時、
「人が集まる場」は、とても大変…

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        @empublic
場づくりで大切なのは・・・


 場を「仕切る」
            ことではない

 場を「盛り上げる」
                ことでもない


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             @empublic
場づくりで大切なのは・・・

 場を「守り立てる」ことで、
「話したいな」「一緒につくりたいな」
「手伝いたいな」「分かち合いたいな」
と、参加者が考えている(けど、表に
出さないこと)ことを、
自然に出せるように環境を整える


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         @empublic
場づくりで大切なのは・・・
 場を「守り立てる」
 場に安心感、受け入れられている感が
  あって初めて、
 「言ってみよう」「やってみよう」と
  参加者が自ら動き始める

守り立てる技術=ファシリテーション

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          @empublic
人が集まれば、コミュニティはできる??
 文京の人口密度は高い。
 しかし、地域のつながりは十分にある?

考えてみよう
 30人乗りの長距離バスの乗客は、お互いに
  「つながり」の感覚はなく、期待もしていない
 30人の乗客は、どのような出来事、どのよう
  な条件があれば、「コミュニティ」になるか?

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          ©empublic
「コミュニティ」構築に必要なもの
 集う人が、乗り越えるべき課題を共有している
  ことの自覚
 一人ひとりが目指すゴールを分かち合い、
  受け容れあう
 個々、グループの歴史などコンテクストの共有
 ある程度の時間を共に過ごす
 集う人同士の相互作用
 プロセスの情報共有と意思決定への参画機会


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          ©empublic
地域のコミュニティが弱いのは?
   たまたま、ここに住んでいる
    = 自分の仕事・生活に都合がいいから
   いつまで住むか、わからない
    職場など他で過ごす時間が長い
   自分の考え、過去を広く知られたくない
    地域に昔から住む人の話を聞く機会もない
   会話をするきっかけがない
   町内会、議員などは、どこかで決められている
   地域で育ち、仕事をしてコミュニティのある人と、
    コミュニティのない人のギャップ
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             ©empublic
コミュニティの紡ぎ直し
~ 目指すものの下に人が集いなおす
 地域・村、企業などの基盤のうえで、人々が
  助け合い、つながっていたコミュニティ
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 人々が思い、分かち合いたいことを軸に、
  関係性を育てていくコミュニティづくり




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          ©empublic
コミュニティが求められる時代に
 変化の時代
  = そこからどんどん新しい課題が生まれていく時代
 どこにも正解がない時代、正解が変化する時代
 「誰かが解決してくれること」を待っていたら、次々と
  生じる課題に飲み込まれてしまう。。。

 人が新しい課題解決に挑戦でき、失敗しながらも
  前に進んでいくことができる地域が求められる
 課題と失敗に向き合い、それを学びにできる
  コミュニティが求められている
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新しい活動が生まれるには
コミュニティが不可欠

         支援・                         企業・行政
  事業体    励まし

 地域資源   起 業 家              顧客

        共に働く                         地域内外の
         仲間                           仲間
                           協働パートナー



         思い・志、事業計画があっても、
         「つながり」がない地域で
         活動・事業は生まれない・・・

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               ©empublic
シリコンバレーって、なぜ起業が多い?
   起業家、ビジネスマン、技術者、学生らが、日々、
    勉強会やホームパーティで交流している
     「これから、こういうニーズが広がりそう」
     「あの人、会社を辞めて新しいことするらしいよ」
     「そんなこと考えているなら、あの人に会えばいい」

 毎日の暮らしの中で、顧客も、資源も、仲間も、応援
  者にも出会えている
 もし起業して失敗しても、「あいつは○○はできて、
  ○○が苦手」と周りが知っているから雇用される
 起業の失敗経験は「学び」と共有されている

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                ©empublic
まちの起業が生まれるコミュニティ
ソンミサン・マウル(韓国ソウル市)
   1994年に25世帯の共同育児事業から始まったコミュニティは、70の地
    域事業を住民の資金と力で生む地域に
             ソンミサンマウル
             2010年活動マップ




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                   ©empublic Ltd.
自分たちで良い子育てを・・・から
コミュニティが始まった
   1994年:画一的な幼稚園の姿に疑問を感じた共稼ぎ夫婦
    25組が、「お金を出しあえば、自分たちの求める保育園を、
    自分たちで作れてしまうのでは?」と考え、近所に移住し、
    共同育児施設「私たちの子供の家」設立
   子どもの成長や生活の中でのニーズに応じて、学童保育や
    フリースクールに活動が展開
   子どもの親だけに閉じない地域のつながりの受け皿として、
    「安心な食」をキーワードに、2000年、生協を設立
   2001年、ソンミサンの山を壊す開発に反対する住民運動で
    新住民と旧住民がつながり、コミュニティが拡充
   自分の生活に必要なサービスを自分たちでつくる!
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              ©empublic Ltd.
コミュニティ・レストラン
    のできるまで
   まちに、食事しながら議論できる
    店があれば・・・
   IT企業勤務の会社員が、
    「レストランをやってみたい」と
    手をあげる
   まちの人で企画をつくる
   企画に、まちの人が出資する
   店ができ、スタッフも、まちの人が参画
   立上げの経営の苦労を、励ます!
   1年で黒字化し、安定した経営に
事業を生み、育てるノウハウと
つながりが、まちに定着している
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                ©empublic
ソーシャルキャピタルという地域力
 課題を共有し、共に解決策を考える
 新しいことを一緒につくる
 大変な時に支え合い、苦労を乗り越える
 たとえ失敗しても受け容れ、共に学ぶ
 事業・活動を生み出せるような人と人の関係性=
  社会関係資本(ソーシャルキャピタル)の豊かさが、
  これからの地域の力




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           ©empublic
豊かさは区民が自らつくる
   ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)
    ⇔ マネー・キャピタル(金融資本)
          お金は持つ人、ある組織から集めればいい。
          特定の人が使途を決め、活かすこともできる。

   しかし、人と人の関係性は、“誰か”には作れない。
    地域力 = 地域の幅広い人の自主的な参画

   では、つながりは、どうやったらつくれる?
       震災後、キーワードとなった「絆」「つながり」
       人はつながるために、つながる訳ではない

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「つながり」への第一歩としての「対話」
   教育、産業、福祉、防災、環境、財政、子育て……
    わざわざ口にすることはないとしても、多くの人が
    気になっている
           対話のやりとりから 求めること、
共通の関心から
           思い、経験を場に できることを介し
人が集い・・・
           出しあい・・・   つながっていく

                               求める    できる
                                こと     こと
                       できる            求める
                        こと             こと
                                できる
                  思い
            求める                  こと   求める
             こと           経験           こと

                  場
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              ©empublic
でも、対話って難しそう・・・
 いきなり対話しよう!と周りに呼びかけたり、一人で
  熱く語り始めたら、周りは引いてしまいそう。。。
 何を話したらいいのか? 地域の何に関心あるか?
  自分に何かできるか?自分も周りもわからない。。。
 しかも、対話は・・・・
       発言しないといけない
       ちゃんとした「意見」を言わなくてはいけない
       声の大きな人に圧倒されそう
       考えやノリが合わないと否定されそう
       説得しあう議論はしんどそう
       ネガティブな話ばかり言い出したら嫌
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そのために!
   地域貢献講座「文京まちかどミーティング」が
    始まります!!

 地域の気にある課題を何とかしたい
 もっとつながりが充実したらいいのに
 その第一歩となる対話をやってみたい
 そんな思いのある方が講座という枠組みを活かし、
  良い対話の技法を学び、実際に「やってみる」機会
  としていただくための講座です


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対話には「技法」がある
 「対話」と、ただ話すことは違う
    何を話すのか、テーマを定める
    どういう順で何をするか、プログラムがある
    その人の主張を話すことより、
     聴きあうことからの気づきを大切にする
    全員が守る、ルールを定める
    ファシリテーターがいる
 集う人が、それぞれの思いを出しあうことが主張の
  攻撃となるのではなく、相互支援・相互刺激となる場
  をつくる技法を学びましょう!
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           ©empublic
文京まちかどミーティング:スケジュール




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        ©empublic
なぜ文京区の講座で?
~「新たな公共」の時代に
   新たな公共
    ・・・・行政だけが公共サービスを提供する役割を担うのでは
    なく、区民、地域活動団体、NPO、事業者など地域の多様な
    主体が担い、相互に協力し合う中で地域課題を解決する


   文京区は「新たな公共」の本格推進をスタート
   ステージ1 たくさんの意見やアイデアが集まって、解決策
    の種となるものを数多く生み出すステージ (対話の場)
   ステージ2 意見やアイデアから活動を立ち上げ、可能なも
    のを事業化し、運営するステージ
   ステージ3 公共サービスの担い手となるようなプロフェッ
    ショナルな団体や事業を創出するステージ
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新しい協働への階段を共に上るために
住民参加のはしご                          【ゴール像】
(シェリー・アーンスタイン1969を改変)
                                  •   地域のありたい姿(ビジョン)を共有
          住民、行政、企業、コミュニティ、NPO等が   •   地域づくりのプロセスを共有
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          パートナー。住民主体のデザインと運営
                                  •   地域課題の発見から現状、対応策
    創発的 NPOなど一部の住民による住民主体の            までを、住民が行政と共に議論
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     協働 活動
                                  •   住民の担えることを主体的に実践
6         協働での計画づくりなどプロセスの共有      •   幅広い多数の住民の参画
                                  •   住民も行政も協働のノウハウをもつ
          委員会形式
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          (意見を聞くが、最終的な決定は行政)      •   様々な主体がパートナーとして
    枠内の
                                      同じ舞台のうえに立っている
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     協働
        アンケート調査やグループインタビュー

3         一方的な情報提供、公聴会
                                        住民も、行政も、
2         住民の不満・陳情の受付
    形式的
     協働
                                        はしごを上る時
1         自治会長など、ごく一部の人の参加
共につくっていきましょう!
 「文京まちかどミーティング」は
    講座ですが、「正解」はありません
   答えを受講生と区民のみなさんで共に探る
   途中で苦労や失敗もある
   だからこそ、学びあうことができる

     ぜひ楽しい時間にしていきましょう!


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            ©empublic

「文京まちかどミーティング」第1回講座資料