標準的なバス情報フォーマット この1年を振り返る
東京大学 生産技術研究所
伊藤昌毅
ライブ放送「公共交通オープンデータ最前線 2020」
2020年3月7日
東京大学 生産技術研究所 コンベンションホール
#公共交通オープンデータ
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• コード:「 gtfs」
sli.do を利用します
• 2019年3月2日(土) 東大生研 にて
• https://geomedia2020.peatix.com
公共交通オープンデータ最前線 in
インターナショナルオープンデータデイ2019開催
• x
2019年度の公共交通オープンデータ
首都圏ではオリンピック、地方ではMaaS・インバウンド
オリンピック目指してコンテスト実施
恒久化を目指して公共交通オープンデータ
センター開設
県や市、運輸局など地域の公的機関が主導してバス
や船舶のデータ整備を進める事例が各地で登場
交通事業者のIT化・高度化とセットのデータ整備も
公共交通オープンデータとは?
• 乗換案内に必要な情報(バス停・駅+路線
+時刻表+運賃)をWebに公開、誰でも活
用可能に
• アプリ開発やデータ分析などが実現可能に
バス停/駅+路線 時刻 運賃
様々な応用が広がっています
鉄道 バス 船舶 航空
ODPTにて首都圏の事
業者中心にコンテスト
向けデータ公開が進む
GTFS形式(標準的なバ
ス情報フォーマット)
での公開が一般的に
「広め隊」による勝手
的推進から行政、運輸
局など組織的な整備事
業へ
GTFS形式(標準的な
フェリー・旅客船航路
情報フォーマット)を
国交省が制定
ODPTにてコンテスト
向けデータ公開が進む
公共交通オープンデー
タセンターでの恒久的
公開はまだ少数
大規模、都市部の事業
者への普及はまだ
整備に地域的な偏りが
大きい
バスにおける「広め
隊」に類する推進組織
が存在せず、ツールの
充実やサポートなどの
担い手が不明確
各交通モードごとのオープンデータ状況
バス情報の効率的な収集・共有に向けた
検討会(2016年12月〜2017年3月)
• 事務局: 総合政策局公共交通政策部交通計画課
• 外部委員
– 伊藤昌毅 東京大学生産技術研究所(座長)
– ー川雄一 株式会社構造計画研究所
– 伊藤浩之 公共交通利用促進ネットワーク
– 井上佳国 ジョルダン株式会社
– 遠藤治男 日本バス協会
– 櫻井浩司 株式会社駅探
– 篠原雄大 株式会社ナビタイムジャパン
– 丹賀浩太郎 株式会社工房
– 別所正博 公共交通オープンデータ協議会
– 山本直樹 株式会社ヴァル研究所
2017年3月31日
「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」公開
• GTFS-Realtimeをベースにした動的
データフォーマットも含むように
• GTFS-JPの改定作業
– 2年経って40項目以上の検討、見直し事項が蓄
積
• 国交省バス情報の静的・動的データ利
活用検討会
– バスロケ事業者も委員に
2019年3月 標準的なバス情報フォーマット 第2版
「標準的なバス情報フォーマット
広め隊」結成
• このフォーマットに基づいた公共
交通データの整備を推進する自主
的な活動が全国で同時多発的に発
生
• バス事業者との協業
• 自治体との協業
• ツールの開発
• 公共交通利用促進の一環として
2017年11月
「くらしの足をみんなで考える全国
フォーラム2017」ポスター出展→
• 見える化共通フォーマット
• 伊藤浩之氏
「広め隊」によりデータ作成ツールの開発が進む
• 西沢ツール
• 東京大学 西沢明特任教授開発
• 無償配布されているダ
イヤ編集システム
• プロ向けダイヤシステ
ムと同等の機能を備え、
バス事業の運営に利用
出来る
• GTFS/標準的なバス情
報フォーマット出力機
能を備える
その筋屋
http://www.sinjidai.com/sujiya/
• 2019年夏開始
• 宮崎県串間市、やまさ海
運などのデータ支援など
をサポート
九州運輸局によるデータ整備支援事業
• 国土交通省海事局内航課に
より船舶向けデータフォー
マット(GTFS互換)が策定
– 受託 ジョルダン株式会社
標準的なフェリー・旅客船航路情報フォーマット
2018年3月:7事業者
石川県能美市「のみバス」
2017年1月からGTFS形式でオープン
データ公開。Google Mapsから検索
も可能に。
福岡県新宮町
2016年末からGTFS形式でバス、
渡船のデータ整備。Google
Mapsから検索を可能に。
山梨県
主要2事業者(山梨交通、富
士急行)及び一部のコミュニ
ティバスデータを2017年2月
よりGTFS形式で公開。
静岡県島田市・焼津市
OpenTrans.itによって2016年から
GTFS形式でデータ公開。Google
Mapsから検索も可能に。
宇野バス(岡山)
フリーのダイヤ編成システム「その筋屋」を
利用し、GTFSデータとGTFS Realtimeデータ
を公開。Google Mapsからリアルタイム位
置を加味した検索が可能に。
北海道室蘭市
独自形式で公開していたオープンデー
タをCode forがGTFS化、公式にも反映。
2018年7月:23事業者
2018年11月:30事業者
2019年2月:90事業者
2019年7月:126事業者
2019年10月:146事業者
24
2020年3月:231事業者
25
作図:西沢先生
Google Mapsで検索可能に
• いつも使ってるスマホアプリから自然にバス
情報にアクセス可能
• 外国人も使っているアプリ
事業者 配信元 ベンダー
Vehicle
Position
Trip
Update
Alert ライセンス
宇野バス 配信元 その筋屋 ○ ○ ○ CC BY 4.0
両備バス・
岡電バス 配信元 Bus-Vison(リオス) ○ ○ CC BY 4.0
和歌山バス 配信元 Bus-Vison(リオス) ○ ○ CC BY 4.0
佐賀市交通局 配信元 ○ ○ ○ CC BY 4.0
中津川市コミュ
ニティバス
配信元 SkyBrain(ヴァル研究所) ○ ○ CC BY 4.0
GTFSリアルタイムのオープンデータも始まる
• あ
両備バス・岡電バスの事例
• GTFSリアルタイム
– 信頼出来る情報源=バス会社が迅速に広
く情報提供する仕組み
– 路線、便などに紐付けた柔軟な情報発信
が可能
• アプリの対応が進む
– Google Maps: 対応
• 情報発信すれば即座に反映
– 「標準的なバス情報フォーマット」に組
み込まれたことで日本企業の対応も進行
中
災害時・緊急時の情報発信もオープンデータで
• aa
「その筋屋」からAlertを発行
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=2147510275507193&set=a.1460801354178092&type=3&theater
ワンソース・マルチユース
• データを使った様々なアプリ開発や
交通分析が実現
• データ分析やアプリ開発によって公
共交通の利便性が向上
公共交通
オープンデータ
乗り換え案内 マイ路線図・マイ時刻表
交通分析
service_id 平日
route_name 250号線 [3102](片上→岡山駅)
行ラベル 計画 最小 中央値最大
06:52 83 92 102 106
08:40 78 78 83 90
10:35 76 76 80 84
15:11 75 79 81 88
17:05 85 87 98 111
総計 79.4 82 89 96
0
20
40
60
80
100
120 06:52
08:40
10:35
15:11
17:05
計画 最小
中央値 最大
• デジタルサイネージが大幅に低コスト化:広く設置可能に
データ: バス利用につながる情報発信が
様々なところから
• Aa
市民発のアプリも登場
https://play.google.com/store/apps/details?id=work.momizi.unomap&hl=jahttps://sonohino-kibunshidai.org/aobus_now/
青バスなう! UnoMap
地域コミュニティが
データ活用
富山県資料
Code for Saga
• 公共交通オープンデータの紹介
や、それを利用したプログラミ
ング方法を解説
– GTFSとODPTデータを紹介
– QGIS、SQL、Processing、Lineボット
などで活用
• 122ページの書籍を300部以上
販売
技術書展6で同人誌を販売
• x
技術書典8で vol.2 を発売→オンライン販売に
• x
令和元年はMaaS元年?データへの注目も
入門書(2018年11月刊)が
ベストセラーに
国土交通省がモデル事業を選定
全国19地域で実証実験
国産MaaSアプリが
続々登場
my route (トヨタ)
EMot(小田急) Izuko(東急)
• 座長: 越塚登(東京大学教授)
• 3月末公開を目指して最終調整中
国交省 MaaS関連データの連携に関するガイドライン
策定中
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000117.html
• マルチモーダル検索+チケット・予約・決済+観光・食・生活
– 検索機能は乗換案内サービス事業者がAPIとして提供
• 交通データから金・人が動く道が理解されはじめた
• 交通事業者にとってのデータの重要性が高まる
– オープンデータ普及における影響は未知数
• 全国で乱立するMaaSアプリの普及や品質に課題も
現時点でのMaaSの姿
予算を掛けたデータ整備事業
• 2019年度に北海道観光振
興機構が主導し北海道内
の公共交通データを整備
• 2020年2月にオープン
データ公開
• 品質に大きな問題が…
北海道観光振興機構による整備データ
https://ckan.hoda.jp/dataset/gtfs-data
• 改正への追従
– 時刻表改正に先んじて公開されているか・検索出来るか
– 一部事業者は改正前にオープンデータ公開
• 表現の精度
– バス停が乗り場別に分けて整備されているか
– 特殊運行日もコメントでなくデータ化されているか
– 路線形状が shapes.txt に書かれているか
• 現地との照合
– バス停名・路線名・方向幕(行き先)等が現地現物と対応しているか
• メタ情報の整備
– feed_info.txt などにデータの有効日などが正しく書かれているか
GTFSの品質が注目されるように
例: 未来・過去のデータも掲載する佐賀県
• 外部企業が受託し一括整備したデータの品質には疑問も多い
品質の傾向: 事業者が自ら作るデータは高品質
佐賀県: バス停からバス停の乗換も正確に案内
青森市営バス: お盆の日だけのバスも正確に案内
データ整備の制度化のタイミング
引き続き議論しましょう!

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