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COVID-19から学ぶ因果推論
内科医局会2021年9月29日
一宮西病院呼吸器内科 城下彰宏
イベルメクチン論争
✓ 日本はCOVID-19患者の死亡率が世界的にみて
素晴らしく低い。
医療アクセスの良さ?国民性?
✓ ただ、自分も含めてpolicy makingの反省点は非常
に多い。
✓ 残念ながら医学分野の統計学の浸透は浅い。
✓ 本日はpolicy makingの基本となる因果推論の基
礎(初期研修医向け)を学習することを目標とする。
COVID-19の教訓
“The time may not be very remote when it will be
understood that for complete initiation as an
efficient citizen of one of the new great complex
world-wide states that are now developing, it is as
necessary to be able to compute, to think in
averages and maxima and minima, as it is now to be
able to read and to write."
H.G. Wells (1903)
近い将来統計学的思考が読み書きと同じように良き
社会人として必須の能力になる日が来る。
“When thinking about policy, always consider the
weight of the evidence, the potential for unforeseen
consequences of acting, and the consequences of
not acting."
D. Westreich
Policyについて考えるときにエビデンスの重さ、行動
をとったときと行動をとらなかったときの結果を考えな
いとならない。
✓ 患者Aの生命予後を改善させる確率の高いデキ
サメタゾンを選択した。
✓ 低酸素血症の患者Bは肺血栓塞栓症の高リスク
群であるので、造影CTを撮像する選択をした。
臨床現場は確率にあふれている
✓ 患者のアウトカムを改善する確率の高い選択を
するのは当然のこと。
✓ これまでの研究から因果推論を行うことができた
ら確実性の高いpolicy makingができるかもしれ
ない。
Policy makingについて
✓ 因果関係:原因と結果の関係
例:デキサメサゾン投与によりCOVID-19重症患者の28日死亡
率が改善する。
✓ 相関関係:ただ関係があるだけ
例:気管内挿管をされたCOVID-19患者は非挿管患者よりも予
後が悪い。
因果推論とは
因果関係があるかはpolicy makingにとって非常に
重要!
①「反事実」を想定する。
②比較可能な集団(すべての特徴が似ている)を作
り上げて「反事実」のデータを妥当なデータで穴埋め
する。
③2つのアウトカムの差を求める。
因果推論の流れ
患者 デキサメサゾン投与あり デキサメサゾン投与なし
A 生存
B 死亡
反事実
①「反事実」を想定する。
②比較可能な集団(すべての特徴が似ている)を作
り上げて「反事実」のデータを妥当なデータで穴埋め
する。
③2つのアウトカムの差を求める。
因果推論の流れ
患者 デキサメサゾン投与あり デキサメサゾン投与なし
A 生存
B 死亡
反事実
✓ 「デキサメタゾンを投与された」の反事実は
〇:デキサメタゾンを投与されなかった患者
×:プラセボを投与された患者
✓ 「気管内挿管をされた」の反事実は
〇:気管内挿管をされなかった
×:NPPVを装着された
✓ 「BCGワクチンを投与された」の反事実は
〇:BCGワクチンを投与されなかった
×:HPVワクチンを投与された
例(観察研究)
豊田市にある友人宅を訪問したところ、近くにある高島屋が閉
店セールを行っているという情報を得て紳士服売り場に行った
ところ、おしゃれなズボンが30%引きで販売されていたので、購
入した。
妻:セールのおかげで安くズボンが買えて得したね。良かったね。
城下:ん?今回は「セール中にズボンを購入した」の反事象は
「セール中にズボンを購入しなかった」だから得ではないかな。
妻:あらかじめこのズボンを購入すると決めて買い物に行ってた
ら、「ズボンをセールで購入した」の反事象が「ズボンをセール
外で購入した」になるから得だけど今回は違うんだね。勉強に
なった!
実際の妻の反応:はぁ?
例
NIV治療失敗は気管内挿管関連合
併症を増加させるのか?
✓ 米国の単施設後ろ向き研究
✓ 対象患者:ICUの呼吸不全患者において、NIV失敗
後に気管内挿管された患者とNIV装着なしで気管内
挿管された患者
✓ NIV失敗→気管内挿管群とNIV装着なしの気管内挿
管群を比較。
✓ 心停止の患者は除外された。
✓ 主要評価項目:挿管中の低酸素血症、低血圧、誤嚥
の複合アウトカム
✓ 副次評価項目:複合アウトカム発生後のICU内死亡
概略
✓ 傾向スコアは、過去72時間以内の抜管失敗と
なった呼吸不全の有無、気道内の血液の存在、
嘔吐、肥満、血圧低下、低酸素、SAPSⅡから作
成された。
✓ 傾向スコアで調節した多変量ロジスティック回帰
分析を用いてアウトカム解析を行った。
✓ アウトカム解析では、肺炎またはARDSの有無、
気管内挿管試行回数、気管内挿管に用いた器具、
気管内挿管理由、気管内挿管実施者の卒業年数
の変数からステップワイズ法を用いて選択した。
概略
✓ 287人が気管内挿管され、心停止の患者5人と
データの欠損のある47人が除外された。
✓ 結果、複合アウトカムはNIV失敗群 vs NIV非装
着群でオッズ比2.20(95%信頼区間1.14-4.25)と
有意に多かった。
✓ 複合アウトカムが起こった患者においては死亡率
はオッズ比1.79(95%信頼区間1.03-3.12)と高
かった。
概略
そもそも今回の命題に対して因果推論を行うことは
厳しく、相関関係しかわからない。
今回の研究だけから「NIVではなく、早期に気管内挿
管をする」ことや「気管内挿管をしても救命は期待で
きないからNIVで改善しなかった場合には気管内挿
管をしなくても良い」という方針を推奨することはでき
ない。
私見
①「反事実」を想定する。
②比較可能な集団(すべての特徴が似ている)を作
り上げて「反事実」のデータを妥当なデータで穴埋め
する。
③2つのアウトカムの差を求める。
因果推論の流れ
患者 デキサメサゾン投与あり デキサメサゾン投与なし
A 生存
B 死亡
反事実
③2つのアウトカムの差を求める。
因果推論の流れ
患者 デキサメサゾン投与あり デキサメサゾン投与なし
A 生存
B 死亡
C 生存
D 死亡
治療効果=
(デキサメタゾン投与群のアウトカムの平均)-(デキサメタゾ
ン非投与群のアウトカムの平均)
①「反事実」を想定する。
②比較可能な集団(すべての特徴が似ている)を作
り上げて「反事実」のデータを妥当なデータで穴埋め
する。
③帰無仮説の起こりうる確率を求めて対立仮説を採
択できるかを判断する。
因果推論の流れ
患者 デキサメサゾン投与あり デキサメサゾン投与なし
A 生存
B 死亡
反事実
帰無仮説を棄却する
デキサメサゾン投与群と非投与群の死亡率が同じで
ある確率は5%以下で、偶然とは考えにくかった。
因果推論の流れ
対立仮説を採択する
デキサメタゾン投与は意味のある差を生んだ。
例:裁判で、まず無罪と仮定して、無罪ではない証拠があった場
合に有罪となる。決して、無罪である証拠がないから有罪にな
るわけではない。
帰無仮説を棄却する
デキサメサゾン投与群と非投与群の死亡率が同じで
ある確率は5%以下で、偶然とは考えにくかった。
因果推論の流れ
対立仮説を採択する
デキサメタゾン投与は意味のある差を生んだ。
統計学的有意差があった。
✓ 帰無仮説は「差がない」=「差がゼロである」こと
であるため、患者数が多くなればいつかは「統計
学的有意差」がでてしまう。
✓ 複数回仮説検定をすれば、「たまたま」統計学的
有意差がでてしまうことがある。
例:NEJMでは患者背景のテーブルにp値を記載することを非推
奨している。
✓ 帰無仮説が棄却されなかった場合は、治療効果
が「等しい」でも、「デキサメタゾンの効果が否定さ
れた」ではなく、「わからない」ことになる。
統計学的有意差の盲点
✓ 帰無仮説は「差がない」=「差がゼロである」こと
であるため、患者数が多くなればいつかは「統計
学的有意差」がでてしまう。
✓ 複数回仮説検定をすれば、「たまたま」統計学的
有意差がでてしまうことがある。
例:NEJMでは患者背景のテーブルにp値を記載することを非推
奨している。
✓ 帰無仮説が棄却されなかった場合は、治療効果
が「等しい」でも、「デキサメタゾンの効果が否定さ
れた」ではなく、「わからない」ことになる。
統計学的有意差の盲点
✓ 5%死亡率を低下させる。
1000人患者がいて、30%の死亡率が25%になった。
30人亡くなるところが25人になった。
✓ 2%入院になる患者を減少させる。
1000人患者がいて、3%の入院になる患者が1%になった。
30人入院になるところが10人になった。
臨床的に意味のある結果なのか?
Casirivimab + imdevimab
COVID-19にロナプリーブは有効なのか?
✓ ランダム化比較試験の中間解析
✓ 275人の外来COVID-19患者を高用量REGN-
COV2、低用量、またはプラセボに割り付けた。
✓ 発症から<7日かつ、PCR陽性から<72時間の患
者が対象。
✓ 高用量 vs プラセボで-0.56 log10 copies/mL
(95%信頼区間-0.6~+0.1)の有意なウイルス量
減少を認めた。
これまでの試験結果
✓ 多施設共同二重盲検ランダム化比較試験
✓ 対象患者:入院していない18歳以上のCOVID-19
患者、かつ発症72時間以内、かつリスク因子あり
(50歳以上、BMI30以上の肥満、高血圧を含む心
血管疾患、COPDまたは喘息、糖尿病、CKD、慢
性肝疾患、免疫低下)
✓ 除外患者:ランダム化時点での入院患者、他の治
療薬を受ける予定の患者、ワクチン接種後または
接種予定の患者
✓ Regeneronがデータ収集・解析に関わっている
REGN-COV 2067
✓ ロナプリーブ1200mg、2400mg、プラセボに割り付け(1341
人、736人、1355人)。
✓ 主要評価項目:29日間における入院または死亡の複合エン
ドポイント(入院基準は不明)。
✓ アジア人3~5%。
✓ 結果は、1200mg vs プラセボで1.0% vs 3.2%、相対リスク
71.3%減少 (p値<0.0024)。
✓ 死亡は有意差なし。1200mgでは、ICU入室や人工呼吸器
使用のアウトカム改善なし。
REGN-COV 2067
絶対リスクに直すと2.2%!
エントリーされたアジア人の割合も少なく、入院防止効
果としても軽度のみしか示されていないうえ、重症化
防止効果も示されなかった。
ワクチン接種者も除外されている。
ロナプリーブは1回10万円かかり、この試験のみでロ
ナプリーブを認可してリスクのある患者すべてに投与
するかは慎重な判断が必要だろう。
(*その後、新たな研究結果の発表あり)
私見
✓ 帰無仮説は「差がない」=「差がゼロである」こと
であるため、患者数が多くなればいつかは「統計
学的有意差」がでてしまう。
✓ 複数回仮説検定をすれば、「たまたま」統計学的
有意差がでてしまうことがある。
例:NEJMでは患者背景のテーブルにp値を記載することを非推
奨している。
✓ 帰無仮説が棄却されなかった場合は、治療効果
が「等しい」でも、「デキサメタゾンの効果が否定さ
れた」ではなく、「わからない」ことになる。
統計学的有意差の盲点
検定の多重性
比較の回数 有意差p<0.05のでる確率
1 5.0
2 9.7
3 14.3
4 18.5
5 22.6
10 40.1
20 64.2
検定を行えば行うほど「有意差」がでる確率は大きくなる。
COVID-19にレムデシビルは有効なのか?
✓ 低量酸素を必要とする患者が28日時点でHFNCや人工
呼吸器装着することを有意に防止することができた。
✓ 全体では死亡率の有意差なし。低量酸素を必要とする
群で有意差あり。
✓ 酸素の必要ない患者と、入院時よりHFNCや人工呼吸
器管理を使用している患者への有効性は示されていな
い。
✓ 発症から10日以内かどうかのサブグループ解析での有
効性も示されていない。
✓ ステロイド併用患者が少ない:ACTT-1は23%、
Solidarityは48%
概略
適応患者は低量酸素を必要とする患者だけだろう。
100mg 6万円で、5日間投与すると36万円(初日
200mg→2日目以降100mg)かかる。
これはCOVID-19の薬剤の中ではかなり高価であり、
適応については慎重に判断するべき。
私見
✓ 帰無仮説は「差がない」=「差がゼロである」こと
であるため、患者数が多くなればいつかは「統計
学的有意差」がでてしまう。
✓ 複数回仮説検定をすれば、「たまたま」統計学的
有意差がでてしまうことがある。
例:NEJMでは患者背景のテーブルにp値を記載することを非推
奨している。
✓ 帰無仮説が棄却されなかった場合は、治療効果
が「等しい」でも、「デキサメタゾンの効果が否定さ
れた」ではなく、「わからない」ことになる。
統計学的有意差の盲点
COVID-19にステロイドは有効なのか?
RECOERY trial除いたら有意
差ないじゃないか!
情報不足で、ステロイドのタイプや用量、重症度、QOL、
副作用などについてメタアナリシスは実施できなかった。
Cochraneのメタアナリシスでは統計学的有
意差なし?
デキサメタゾン投与により死亡率に「統計学的な」有
意差は認められなかった。しかし、Cochraneの結論
のように、臨床的観点からはおそらく少しの効果は
期待できると考えられるだろう。
RECOERY試験の結果により多くのRCTが中止に
なった背景を考えると、今後大規模臨床試験実施は
難しいだろう。
今後の研究により「統計学的な」有意差を変えること
はあっても、「臨床的観点から」効果は否定すること
は難しいだろう。
私見
質問タイム
「偽」の因果関係につながるものの代表例
✓ 偶然
例:鈴木先生が育児休暇から戻ったため第5波が到来した。
✓ 逆の因果関係
例:INCCの看護師が暗い顔をしたからCOVID-19の患者が増えた。
例2:当院で「美肌」であることが看護師の給料を上げるのかを調査
するために、看護師の経験年数と性別、労働時間を調整した回帰分
析を行った。
✓ 交絡因子:原因と結果の両方に影響を与える因子
例:INCCで気管内挿管された患者は、非挿管患者よりも予後が悪
かったため、気管内挿管は予後を悪化させる。
偽の因果関係
「偽」の因果関係につながるものの代表例
✓ 偶然
例:鈴木先生が育児休暇から戻ったため第5波が到来した。
✓ 逆の因果関係
例:INCCの看護師が暗い顔をしたからCOVID-19の患者が増えた。
例2:当院で「美肌」であることが看護師の給料を上げるのかを調査
するために、看護師の経験年数と性別、労働時間を調整した回帰分
析を行った。
✓ 交絡因子:原因と結果の両方に影響を与える因子
例:INCCで気管内挿管された患者は、非挿管患者よりも予後が悪
かったため、気管内挿管は予後を悪化させる。
偽の因果関係
交絡因子
C
A
B
気管内挿管 死亡
重症度
原因と結果のどちらにも影響する因子
交絡因子
C
A
B
気管内挿管 死亡
重症度
重症な患者は気管内挿管されやすい。
交絡因子
C
A
B
気管内挿管 死亡
重症度
重症な患者ほど死亡率が高い。
COVID-19ワクチンのブースター接
種は行ったほうが良いのか?
ブレイクスルー感染を起こした患者はコン
トロール群より抗体値が低かった
Pfizerによるとブースター接種で抗体
価は上昇した
✓ 2021年7月から60歳以上の全国民にブースター
接種が認可された。
✓ 2021年7月30日までに2回以上ファイザー製ワク
チン接種を行ったもので、データの欠損があるも
の、海外に渡航中の者、既感染者を除外した残り
を対象とした。
✓ ブースター群(3回目接種から12日目経過した群)
を非ブースター群と比較した。
✓ 主要評価項目:COVID-19発症割合
✓ 年齢、性別、人種、ワクチン2回目接種日で調整
したPoisson回帰分析を行った。
イスラエルでの観察研究
✓ 非ブースター群 vs ブースター群でCOVID-19発
症の相対リスクは11.3(95%信頼区間 10.4~
12.3)と統計学的有意差あり。
✓ 重症例の相対リスクも19.5( 95%信頼区間 12.9
~29.5)
イスラエルでの観察研究
✓ 未測定の重要な交絡因子(特に基礎疾患)が存在するため
因果関係についてはわからない。
✓ 長期効果や副作用については検討できていない。
✓ 現時点では、さらなる研究結果を待ってから副作用や費用
なども考慮の上で政策として導入するかを検討したほうが良
いだろう。
私見
C
A
B
ブースター接種 COVID-
19発症
基礎疾患
基礎疾患があると、ブースター接種群
に行動変容しやすくなるかもしれない。
基礎疾患があると、より厳重に感染対
策を行って発症が少なくなるかもしれ
ない。
バイアス!バイアス!バイアス!
実はもっと多くの偽の因果関係はある!
詳細は割愛
✓ Selection bias
✓ Information bias
✓ Immortal time bias
etc
✓ Randomized controlled trial
✓ Regression
✓ Matching & Weighting
✓ Difference in differences
✓ Instrumental variables
✓ Regression discontinuity
因果推論の代表的な方法
質問タイム
✓ Randomized controlled trial
✓ Regression
✓ Matching & Weighting
✓ Difference in differences
✓ Instrumental variables
✓ Regression discontinuity
因果推論の代表的な方法
今回はこの3つのみ覚えてください!
✓ Randomized controlled trial
✓ Regression
✓ Matching & Weighting
✓ Difference in differences
✓ Instrumental variables
✓ Regression discontinuity
因果推論の代表的な方法
✓ 因果推論の「ゴールドスタンダード」。
✓ 適切に実施されると、「平均して」比較可能な対象
をつくることができる可能性が高い。
✓ 測定されていない患者の特徴についても比較可
能性が担保されるかもしれない。
Randomized controlled trial
①「反事実」を想定する。
②比較可能な集団(すべての特徴が似ている)を作
り上げて「反事実」のデータを妥当なデータで穴埋め
する。
③2つのアウトカムの差を求める。
因果推論の流れ
患者 デキサメサゾン投与あり デキサメサゾン投与なし
A 生存
B 死亡
反事実
交絡因子
C
A
B
気管内挿管 死亡
重症度
ランダムに治療を割り付けるので交絡因子の影響
をなくすことができる(かも)。
交絡因子
C
A
B
気管内挿管 死亡
重症度
交絡因子が未測定でも良い!
例:公共の場でのマスク着用にCOVID-19予防効果
はあるのか?
これまでの研究結果
観察研究のメタアナリシスでは、効果が認められた。
✓ デンマークでのRCT
✓ 毎日3時間以上公共の場で過ごす6024人の健常
人をランダムにマスク群と非マスク群に1:1で割り
付けて1か月間観察した。両群ソーシャルディスタ
ンス、手洗い、外出を控えることの指導はされた。
✓ PCR陽性のCOVID-19は1.8% vs 2.1%(95%信
頼区間0.54-1.23)と統計学的有意差は認めな
かった。
概略
今回のRCTからは、公共の場でのマスク着用が
COVID-19の予防の間に因果関係があるかはわから
ない。
ただ、デンマークは研究期間中にロックダウンを実施し
ていたことは注意。
観察研究のメタアナリシスからは有効性は示唆される。
さらに、COVID-19に関しては、無症状者からの飛沫
感染のリスクが懸念される。
個人的には屋外も含めてマスクを使用しているが、公
共の場(三密を除く)でのマスクを非推奨する国があっ
ても批判はしない。
私見
COVID-19にバリシチニブは有効か?
✓ 1033人のCOVID-19肺炎もしくは酸素・人工呼吸
器・ECMO患者をレムデシビル+バリシチニブまた
はレムデシビル+プラセボ群にランダム割り付け
をした。
✓ ステロイド使用患者は10.9% vs 12.9%と非常に
少ない。
✓ 28日時点での回復までの期間はバリシチニブ群
で1.15日(95%信頼区間1.00-1.31日)短かった。
✓ サブグループ解析ではHFNCもしくはNIV群のみ
回復までの期間が短かった。
✓ 副次評価項目の死亡率は有意差なし。
ACTT-2試験
✓ 1525人の入院患者のうち、酸素なし・酸素投与あ
り・HFNC・NIV+炎症マーカー上昇の患者をバリ
シチニブまたはプラセボにランダムに割り付け。
✓ 人工呼吸器管理患者や高用量ステロイド使用・他
の生物学的製剤や免疫抑制剤使用患者は除外
されている。
✓ 60%程度は中等症2の患者。
✓ ステロイド使用患者は79.3% vs 78.3%と多い。
✓ レムデシビル使用患者は18.9% vs 19.4%と少な
い。
COV-BARRIER試験
✓ 主要評価項目の28日時点の増悪割合に有意差
なし。
✓ 副次評価項目の28日死亡率はバリシチニブ群で
優位に減少した(ハザード比0.57、95%信頼区間
0.41-0.78)。
✓ サブグループ解析ではHFNCまたはNIV使用患
者においてのみ28日死亡率の改善を認めた。
✓ ステロイド使用の有無に関わらず28日死亡率の
改善を認めた。
✓ レムデシビル使用患者では28日死亡率の改善な
し。
COV-BARRIER試験
ACTT-4(レムデシビル+バリシチニブ vs レムデシビ
ル+デキサメタゾン)も患者リクルートを中止になり、
あとは、RECOVERY試験の結果が待たれる。
14日間投与で7万円かかる。
現時点ではトシリズマブのほうがエビデンスは強く、
バリシチニブはステロイドの使用しにくい患者くらいし
か適応患者が浮かばない。
私見
✓ Randomized controlled trial
✓ Regression
✓ Matching & Weighting
✓ Difference in differences
✓ Instrumental variables
✓ Regression discontinuity
因果推論の代表的な方法
✓ 最適な「線」を引く方法。
✓ 線の引き方には無限大の可能性がある!
Regression
✓ 臨床力=経験年数
✓ 臨床力=経験年数×2+勉強時間×10
✓ 臨床力=経験年数×2+勉強時間×10+ジム通い×5
Regression
ジム通い=0
ジム通い=1
とすると「ジム通い」の効果がわかる!
交絡因子
C
A
B
気管内挿管 死亡
重症度
統計学のトリックを使って、重症度が死亡に与える
影響をなくす!
交絡因子
C
A
B
気管内挿管 死亡
重症度
交絡因子が未測定では対処できない!
✓ 「適切な」トリックを使えた場合は因果推論が可能。
✓ ただし、適切なトリックを使うことはかなりかなり厳
しい!
✓ シンプルなトリックはそれだけ多くの仮定が必要
になる。
✓ Table 2 fallacyに注意。
Regression
Go ToトラベルはCOVID-19の感染リスク
を上げるか?
✓ Go Toトラベルを利用した者と利用しなかった者
でのCOVID-19を示唆する症状の割合をweb質
問票を用いて調査した。
概略
Go TOトラベル利用者 Go TOトラベル非利用者
症
状
割
合
✓ ロジスティック回帰分析を用いて解析した。
✓ 交絡因子として、性別、年齢、社会経済状態、健
康状態、予防策の有無、COVID-19感染に対する
恐怖、在住県を考慮した。
✓ Web調査票に解答する可能性を考慮した重み付
けを行った。
概略
✓ 発熱:4.7 vs 3.7%
✓ 咽頭痛:19.8% vs 11.3%
✓ 咳嗽:19.0% vs 11.3%
✓ 頭痛:29.2% vs 25.5%
✓ 味覚・嗅覚障害:2.6% vs 1.8%
結果、Go Toトラベル利用者は非利用者と比較して、
発熱、咽頭痛、咳嗽、頭痛、味覚・嗅覚障害の割合
が統計学的に有意に高かった。
概略
今回の研究でGo ToトラベルがCOVID-19発生率を
増加させたという因果関係は明らかにすることがで
きなかったかもしれないが、Go Toトラベルが予算に
見合った政策なのかは再考が必要だろう。
私見
✓ Randomized controlled trial
✓ Regression
✓ Matching & Weighting
✓ Difference in differences
✓ Instrumental variables
✓ Regression discontinuity
因果推論の代表的な方法
Matching & weighting
似た者同士を比較する!
例:年齢、性別が同じで、神戸大学出身で、亀田総合病院
で初期・後期研修を修了した医師
交絡因子
C
A
B
気管内挿管 死亡
重症度
似たもの同士を比較することで、重症度が気管内
挿管に与える影響をなくすことができる!
交絡因子
C
A
B
気管内挿管 死亡
重症度
交絡因子が未測定だと対処できない!
Matching & weighting
Regressionよりも統計学的なトリックに依存しない!
どちらの群にも割り付けられる可能性のある患者を
抽出することが大切。
COVID-19ワクチンはガンマ株にも有効か?
概略
✓ ガンマ株が流行しているブラジルで行われたtest-
negative case-control研究。
✓ 70歳以上の43774人の患者に1~4月にPCRを
行われ、PCR陽性26433人に対して、年齢、性別、
人種、居住地区、COVID-19感染歴、検査実施日
の項目がマッチするようにPCR陰性、かつ
COVID-19様症状のある13283人を選択した(1:5
の割合)。
✓ 主要評価項目:PCR陽性、入院、死亡
結果
✓ COVID-19発症に対して24.7% (95% 信頼区間
14.7% to 33.4%)のワクチン有効性を認めた 。
✓ 入院については、55.5% % (95% 信頼区間
46.5% to 62.9%)、 死亡については61.2% (95%
信頼区間48.9% to 70.5%)のワクチン有効性を
認めた。
HFNCは早期人工呼吸器管理よりも
予後を改善させるか?
概略
✓ スペインとアンドラの多施設共同研究
✓ 対象患者:入院初日にHFNC装着またはICUで挿
管されたCOVID-19
✓ 除外患者:ICU外での挿管患者、P/F ratio > 300
mmHg、呼吸数 > 35 回/分、GCS < 13、pH <
7.25 mmHg
✓ 主要評価項目:第28日病日時点での人工呼吸器
非装着日数
✓ 副次評価項目:ICU滞在日数と院内死亡率
概略
✓ 傾向スコアを用いてマッチングを行った。
✓ 傾向スコア算出に用いた変数:性別、APACHE II、
SOFA、GCS、収縮期血圧、pH、呼吸数、PaCO2、
BMI、Cr、ビリルビン、血小板、白血球数、リンパ
球数、LDH、免疫不全、病院グループ
✓ 単変量回帰でアウトカム解析を行った。
似た者同士を比較する
概略
結果、第28日病日での人工呼吸器非装着日数
とICU滞在日数はHFNC群で短く、院内死亡率は統
計学的有意差が認められなかった。
両群の患者背景を比較可能にすることは困難であり、
HFNC使用が予後を改善させるという因果関係は今
回の研究では明らかではないが、可能な人にHFNC
を使用するという通常のプラクティスを変えるもので
はなかった。
私見
質問タイム
✓ 自分がもともともっている仮定やプラクティスに依
存する。
例:レムデシビルは「効果がある」という仮定を最初から持って
いると臨床試験の結果から効果を「否定」することは困難。
✓ (個人的見解)科学とは、過去の研究結果の積み
重ねから成るものであり、医療者は「保守的」な立
場で科学に臨むのが良いと考える。
頑強な研究結果がでるまで待つことは大切。
✓ 少なくとも、リーダーそれぞれの方針を明確にして
おくことは大切。
例:個人的には経営重視の医療戦略も嫌いではない。
仮説検定について
エビデンスレベル
絶対的な階層ではないが、偽情報に惑わされる可能性は
低くなるかもしれない。
COVID-19にトシリズマブは有効か?
トシリズマブは挿管防止効果はあっても死亡
率は低下させない?
✓ 28日死亡率はトシリズマブ投与により有意に改善
した(リスク比 0.89、95%信頼区間0.82-0.97)。
Cochrane reviewではトシリズマブは
死亡率低下させる?
✓ 因果関係と相関関係のどちらなのかを意識して情
報を吟味する。
✓ 因果推論のアプローチで「絶対的な」結論が得られ
るとは限らないが、適切なプロセスを経ることで、費
用対効果の高いpolicy makingにつながることが期
待される。
✓ 因果推論のプロセスは、仮説→検証の連続であり、
一時点をみて善悪を判断したり、後出しで批判しな
いようにしなくてはならない。
✓ エビデンスレベルを意識して情報に騙されないよう
にしよう。
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