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Cancer care under covid 19

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Cancer care under covid 19

  1. 1. COVID-19におけるがん治療 日本医科大学武蔵小杉病院 腫瘍内科 勝俣 範之
  2. 2. 本日の内容  がん患者は、COVID-19にかかりやすいの か?  がん患者は、COVID-19にかかると重症化し やすいのか?  各学会のガイドライン 2
  3. 3. がん患者のCOVID-19感染リスク  中国COVID陽性1590例の解析。がん患者の感染率は、1% (18例)で、中国全体の感染率0.29%より高い(Lancet Oncol 21: 335-7, 2020)  武漢大学がん患者1524例の解析。がん患者の感染は、 0.79%(12例)で、武漢市の感染率0.37%と比べて高い (JAMA Oncol Mar 25 e200980)  ニューヨーク市マウントサイナイ病院での報告:がん患 者の発症例6%(334例)(Annal Oncol April 2020) 3 コメント:がん患者の発症の絶対数が少なく、他の因 子の影響について多変量解析をしていない
  4. 4. COVID-19患者の重症化リスク  全体の死亡率 3.8% ◦ 80歳以上 21.9% ◦ 心血管障害 13.2% ◦ 糖尿病 9.2% ◦ 高血圧 8.4% ◦ COPD 8.0% ◦ がん 7.6% 4 中国55,924例の解析 Report of the WHO-China Joint Mission on Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) Feb28, 2020  がん患者の死亡率 11.1%  非がん患者の死亡率 9.7% ニューヨーク市マウントサイ ナイ病院5,688例の解析 Ann Oncol April, 2020 コメント:多変量解析の結果でない
  5. 5. COVID-19患者の死亡リスク BMJ 2020;369:m1966 因子 Hazard ratio (95% CI) P value 75歳以上 7.69(4.60-12.84) <0.001 心不全の合併 1.54(1.23-1.93) <0.001 がんの合併 1.29 (1.03-1.62) 0.03 糖尿病の合併 1.01(0.85-1.21) 0.87 高血圧の合併 0.98(0.82-1.17) 0.86 COPDの合併 1.03(0.83-1.29) 0.76 ニューヨーク市5279例のCOVID-19患者の多変量解析結果 コメント:やはり最も大きなリスクは、高齢者
  6. 6. Uptodateより引用
  7. 7. がん患者のCOVID-19重症化に関わる因子  患者側の因子 ◦ 高齢者 ◦ 喫煙歴 ◦ 全身状態不良 ◦ 慢性肺疾患の合併  がんの種類 ◦ 血液腫瘍 ◦ 肺がん ◦ 肺への転移 ◦ 転移性腫瘍  治療に関係する因子 ◦ 最近の化学療法 Ann Oncol S0923-7534,2020 Cancer Discov Apr 28,2020 Cancer Discovery May 1, 2020
  8. 8. LBA110: Clinical impact of COVID-19 on patients with cancer: Data from the COVID-19 and Cancer Consortium (CCC19) Lancet May 28, 2020 ASCO 2020 Virtual Meeting
  9. 9. Slide 8 コメント:がん患者のCOVID-19感染についての報告 のうち、これまでの最大のもの。 米国、カナダ、スペインのデータベースを解析
  10. 10. Rates of complications1 コメント:中国でのがん患者の死亡率1.4%と比較する と非常に高い
  11. 11. Select factors associated with 30-day all-cause mortality コメント:多変量解析の結果、死亡に関連する因子
  12. 12. Select factors that did not reach statistical significance コメント:多変量解析の結果、死亡に関連しない因子
  13. 13. 本日の内容  がん患者は、COVID-19にかかりやすいの か?  がん患者は、COVID-19にかかると重症化し やすいのか?  各学会のガイドライン 13
  14. 14. 14
  15. 15. 15 ESMO(欧州臨床腫瘍学会)ガイドライン:各がん腫別に詳細 にCOVID-19におけるがん診療の推奨をしている
  16. 16. COVID-19における大腸がん診療
  17. 17. 臨床的に不安定な状況で、処置・治療をすることで、生存、 QOLに大きな影響を与える状況 処置・治療が6週遅れたとしても、結果が変らなそうな状況 全身状態が安定していて、COVID-19パンデミックの期間は処 置・治療が必要がない状況
  18. 18. • 臨床的に不安定な状況(急性腹症、腸閉塞、腹水、下痢など) • 症状のある初診患者(腹水、腸閉塞、下痢など) • 無症状の初診患者 • 無症状で、これから化学療法を予定する患者 • 化学療法で重篤副作用のある患者 • 症状があるが、テレメディシン可能な患者 • セカンドオピニオン • フォローアップ • 転移がんでのRe-staging • サードライン、フォースライン治療でのRe-staging • 維持療法のフォローアップ
  19. 19. • 初発で、腸閉塞がある • 腸管穿孔、腹膜炎がある • 大量の消化管出血がある • 術後、穿孔・縫合不全 • 下部内視鏡後、穿孔・出血 • 肝、肺などの生検後の合併症:穿孔・腹膜炎・膿瘍・出血など • 骨転移による脊髄圧迫 • 結腸がんStage I, II, III • 直腸がんStage I • 直腸がんStageII-IIIの術前化学療法 • 肝転移の切除術 • 早期直腸がんで放射線治療後CR • 家族性腫瘍での予防的手術 • 転移性がんに対する遺伝子パネル用の生検。リキッドバイオプシーも 考慮
  20. 20. • 手術、放射線、化学療法で、重篤な副作用があり、外来をス ルーして、入院が必要と判断される場合 • ハイリスクStageIIの補助化学療法 • StageIIで、MSI陽性の補助化学療法 • StageIIIの補助化学療法:CapeOXが望ましい。3ヵ月治療も考慮。 • 週1回の血液検査 • リスク/ベネフィットを考慮した画像診断
  21. 21. • 手術、放射線、化学療法で、重篤な副作用があり、外来をス ルーして、入院が必要と判断される場合 • PS0-2、症状緩和・コンバージョン手術を目的とした場合 or 早期の再 発の場合のファーストライン治療 • PS0-2、症状緩和を目的とした or PFSが短い or MSI-Hの場合、セカ ンドライン治療 • 臨床試験を継続する場合 • 緩徐で腫瘍量が少ない維持療法で、治療延期が可能と判断される • PS3で治療延期が可能と判断される • 補助療法で重篤な副作用があり、治療延期が可能と判断される • 再発がんで、緩徐な進行であり、治療延期が可能と判断される
  22. 22. • FOLFOXIRI (または、high risk FOLFIRI or FOLFOX) +/-anti-VEGF or anti-EGFRを投与する際、peg G-CSFを考慮(FNで入院を避ける ため) • Anti-EGFR製剤を使用する際には、panitumumabを考慮(2週ごとに できるため) • 緩徐な進行の場合には、2週ごと、3週ごとの治療を考慮 • カペシタビンは3週ごと投与ができるので、望ましい • 副作用チェックなどは、テレメディシンを利用
  23. 23. まとめ  がん患者のCOVID-19リスクはやや高い  重症化にも注意する必要がある  第二波、第三波時のパンデミック時の対応 をシュミレーションしておく 23

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