Advertisement

151115 県p研究大会発表up用

Deputy Dean, Professor in Entrepreneurship at iU (情報経営イノベーション専門職大学)
Nov. 15, 2015
Advertisement

More Related Content

Similar to 151115 県p研究大会発表up用(20)

Advertisement

Recently uploaded(20)

151115 県p研究大会発表up用

  1. 【PTA活動】とことんIT化したらどうなる か?【やってみた】 ~「ペーパーレスで楽ちんPTA」への3年間の挑戦~ 浦安市立美浜南小学校PTA 元会長 川上 慎市郎 千葉県P研究大会 in 印旛・栄町 第6分科会(広報活動・IT活用) 1
  2. 美浜南小学校の紹介 ここ!  中町(1970年代の埋立 地)=市内で最も少子高 齢化の進んだエリア  徒歩10分以内の近隣に 小学校が5つも存在し、自 由に選択できる  児童数のピークは900人 (H2年)だが、20年間で3 分の1以下まで減少 公立小学校 2
  3. 3年後には“蓄え”が底をつく! 1. 震災後の社会環境変化に合わせて、PTA活動の最適な内 容や方法を、従来の慣例に固執せずに創意工夫を集めて 模索していくことを目指す 2. 保護者や教職員と当校周辺地域の方々とが互いに知り合 い、信頼関係を築くことで、児童と私たち自身が安心・安全 に暮らすことのできる地域づくりに努める 3. 「全員参加のPTA活動」を合い言葉に、これまでよりも多くの 方々にPTAのさまざまな活動に参加していただけるよう、ク ラスサポーター制や情報のリアルタイムかつ双方向の共 有・発信のための仕組みづくりなどに取り組む 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度 25年度 26年度 27年度 過去5年間の収支と今後の予測(H23年当時) (十万円) (人) 在校生徒数前年度繰越金 PTA会費収入 経常支出 予測値 3
  4. 悪循環の構造 4 PTA役員の なり手不足 PTA活動の 衰退 学校の 魅力低下 入学者数 の減少 会員数に対して 多すぎる役職 保護者の口コミ /ネット上での情 報の不足 学区外への 生徒流出 財政の悪化 平日昼間中心の 活動・専業主婦 への依存 保護者同士や 学校とのコミュニケー ション希薄化 地域内での イメージ悪化 財政を切り詰めるだけでは問題解決にならない
  5. 学級単位の 連絡網 従来の連絡システム 学校 緊急連絡メール PTA お父さんたち (PCユーザー) 地域住民 ? ? 紙 あらゆるコミュニケーションが不全&非効率 5
  6. 「情報化」の基本方針 • 情報の発信権限はなるべく多くの人に • 情報の集約拠点はなるべく1つに • 情報の受信手段はなるべく多様に • 平時に皆に使われていないシステムは、いざ という時の役にも立たない 6
  7. 学級単位の 連絡網 新たな連絡システム(1) 学校 • PC、スマホ、携帯などどんな端末にも配信でき、一家庭で いくつでもアドレスを登録できるメールシステムをPTA主体で構築 し、学校の緊急連絡メールを統合 • 学校教職員、PTA役員、学級委員に配信権限を付与。個人情報 に触ることなく、さまざまな目的のメール配信が可能に PTA 7
  8. 新メールシステムへの移行 0% 20% 40% 60% 80% 100% 120% 1/17 1/19 1/21 1/23 1/25 1/27 1/29 1/31 2/2 2/4 2/6 2/8 2/10 2/12 2/14 2/16 登録 開始 テスト メール配信 不審電話の 注意喚起 学習 参観日 ※登録率=メールアドレス数/1~5年の家庭数 世帯の約20%が複数のアドレスを登録 8
  9. 新たな連絡システム(2) PTA役員・ 委員 在校生保護者 (PTA会員) 地域住民・ 入学予定者 対象者 必要な情報 使用ツール • メンバー同士の連絡や意 見交換 • 作成した会議資料の共有 • 学校での子どもの様子や イベントの報告 • PTAからの連絡(議事録 ・おたより等) • ボランティアの募集 • 学校の魅力の紹介 • 防災・防犯関連の情報 ソーシャルネットワー ク(Facebook) 認証制ウェブ サイト+メール 公開ウェブサイト
  10. 役員会Facebookグループ ♡ ファイル共有サービス 「Dropbox」と併用すれば、 ファイルサイズに制限なく 共有が可能。 ♡ メールと違い、既読者が表 示されるので、伝達漏れが なくなる。 ♡ 返信もメールのように形式 張ったものではなく、「いい ね」ボタンを押したり、一言 コメントすれば良いので、 楽ちん。 10
  11. 認証制ウェブサイト ♡ Wordpressで構築したブロ グ。在校生保護者のみパ スワードで閲覧可 ♡ PTAの会議のお知らせ、 議事録などは「最新の記 事」ですべて閲覧可能 ♡ 本部だけでなく広報部、 サークルなどからも記事を 投稿可能 ♡ YouTubeと連動させ、学校 行事の様子なども動画で 見られるように 11
  12. 公開ウェブサイト ♡ 学外の一般向けを意識 し、防災防犯対策の充実 や卒業生の声、学校概要 やPTAの活動紹介記事な どをトップに掲載 ♡ 学校公式サイトだけでなく Wikipediaなどからもリンク を貼り、SEO(検索エンジ ン最適化)対策 ♡ 学校の公式ページから記 事を転載、子どもたちの様 子を写真でアピール 12
  13. (災害時はともかく、平時に) 学校外に情報発信することに 何か意味があるのか? 13
  14. 保護者は先輩の口コミを聴く だから「話題」が必要 14 入学予定児童 の保護者 在校生保護者 地域住民 インターネット 学校 + 話題
  15. 「ワークショップ大会」を実施 15YouTube朝日新聞チャンネル 『体験学習、講師は保護者 小学校でワークショップ』 https://www.youtube.com/watch?v=6YhGn1g5z_U
  16. 広報部によるウェブ実況中継 16 24年→25年のウェブサイトアクセス状況の比較
  17. マスメディアへの露出 17 ♡ イベントについて自分の Facebook上で触れ回ってい たところ、朝日新聞から取材 の申し込みが! ♡ 翌日の千葉県版トップページ に記事が掲載、1分半の動画 も同時に公開! ♡ 市役所・教育委員会などで話 題に→校長先生から「教育委 員会で褒められた」とのお知 らせあり!
  18. ITでコミュニケーションの利 便性を高めた結果、 何が起きたか? 18
  19. 印刷コストが劇的に減少 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 90,000 100,000 22年度 23年度 24年度 25年度 40,110 48,185 43,551 34,547 56,595 41,461 コピー費 印刷費 (円)
  20. PTA委員のポストが減らせた 20 運営委員(クラス1名) 学級委員(クラス1名) 地域環境委員(クラス1名) 従来(5名/クラス) 26年度~(3.5名/クラス) 役員選考委員(学年1名) 広報委員(学年1名) 学校行事委員(クラス1名) 運営委員(クラス1名) 地域環境委員(クラス1名) 役員選考委員(クラス1名) 広報委員(学年1名) 学級委員を兼務 「おやじの会」に業務を移管
  21. 入学者数(率)が増えた! 21 48 32 53 39 47 48 80.3% 92.9% 83.9% 81.4% 65% 70% 75% 80% 85% 90% 95% 100% 0 10 20 30 40 50 60 70 2010 2011 2012 2013 2014 2015 学区内6歳児人口 入学者数 歩留まり 改革開始 (メール導入・ ウェブ開設) WS大会 1回目実施 WS大会 2回目実施 新聞掲載 防災活動 の充実 等 36
  22. より大きな成果 一般住民(含:就学予定者) 学校の児童とその保護者・教職員など 記事に対するコミュニティからのコメントを表示 22  「おやじの会」が設立され、お父さんたちの学校・ 教育活動への参画が盛んに 「ネットボランティアサークル」ができ、通年の子ど も向けプログラミング教室・保護者向けITセミナー などを実施  有職主婦のPTA役員・委員が増加(役員は現 在、希望者多数で2年待ち) 保護者のPTA活動への参加意識が高まった
  23. ご静聴ありがとうございました (なお、このスライドは本日中に 「SLIDESHARE」でインターネット上に 掲載します。参考にしたい方はどうぞ!) 23

Editor's Notes

  1. 最初に言っておきたいのは、今日のような取り組みは「浦安だからできた」わけではないということ。 浦安市の中でも学校は千差万別。解決すべき問題も違う。 その中で、うちの学校だからこういうやり方で問題解決したし、解決できた。 皆さんに同じことを真似してもらいたいとは思わない。みんなができるとは思わないから。 ただ、ITをうまく使うと今解決できていないPTAの問題を解決できる、ということは思っている。
  2. 震災の時の教訓。学校の情報発信があまりにも少なすぎ、HPにはアクセスが殺到していたのに何も情報が得られなかった。 そのため、メールシステムもHPも、PTAのものは学校外からでも発信できるようにした。 また、学校やPTAのあずかり知らないところでデマなどが飛び交わないように、学校三役とPTA会長・副会長はすべてのメールを受信できるようになっている。 もちろん、スマホ・携帯・PCのどれからでもメールを受発信できるようにした。 また、緊急の場合に使われるこの仕組みを、なるべく普段から使うようにしている。学校は全校のイベントなどのお知らせを、PTAは学期ごとに1~2回、メルマガを配信することで、全保護者が受信できているかどうかを定期的に確認してる。
  3. 結局、学級委員さんたちもいちいちクラスの保護者全員のメ-ルアドレスを集めて管理するのは面倒だということが分かった。 なので、学級単位の連絡網もこちらに統合した。 学級委員が認めれば、一般の保護者が企画するイベントなどの案内も学級・学年単位で配信できる。 ハロウィーンは各学年ごとに連絡が回り、地域内で催されていた。
  4. 当初、メールを登録したがらない人もいるのではないか、という懸念が一部の保護者から出ていた。 しかし、3学期始まってすぐにメールシステムを稼働させ、授業参観のタイミングにあわせてテストメールを配信し、受信確認と登録を促した。 結果、1ヶ月後には家庭数を20%上回る件数のアドレスが登録された。 つまり、5軒に1軒の家庭で、母親の携帯以外に父親のアドレスなど複数のアドレスが登録されたことを意味する。 これによって、PTAに父親を巻き込んださまざまな活動を起こすための基盤もできた。 1/17案内配布 1/19 113件 1/24 258件 1/25 280件(テスト配信時点) 1/26 292件(参観日) 2/17 308件 4/1 311件
  5. とはいえ、メールだけではせいぜい100~200字程度のテキスト情報しか発信できない。 また、毎週のようにメールを送っても迷惑がられる。 そのため、PTAの情報を全部載せるウェブサイトを構築した。 ここで心配になるのが、学校外の人に知られたくない情報、たとえばPTAの議事録や子どもたちの写真などをどうするか。 そのため、ウェブサイトは学外と学内を分け、学内サイトはパスワードを入れて見るように。 これによって、各学年の広報委員さんたちが安心してイベントなどの情報発信をウェブでやるようになった。 また、PTAからの連絡も、すべてウェブに掲載しておけば、過去のものまでさかのぼって見られるようになるため、利便性が増した。 一方、学外に対しては、防犯・防災関連や学校の魅力など、よりフォーマルな情報を中心に発信するようにしている。 また、さらにひんぱんな情報共有・意見交換が必要なPTA本部役員は、Facebookなどのソーシャルメディアを使っている。
Advertisement