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TeachForJapanイベント、妹尾プレゼン資料

  1. Teach For JAPAN イベント 学校現場の課題を 「仕組み」から考える 2020年11月6日 妹尾 昌俊 教育研究家 合同会社ライフ&ワーク 代表 NPO法人まちと学校のみらい 理事 senoom879@gmail.com https://news.yahoo.co.jp/byline/senoomasatoshi/ この資料はスライドシェアにアップします。 (妹尾のTwitter、Facebookをチェックしてください。) 教育委員会、学校等で活用、引用いただくことは歓迎です。 ただし、妹尾の資料であることを明記してください。より詳 しくは拙著などもご参照いただけると幸いです。
  2. 自己紹介 妹尾 昌俊 徳島県出身(いなかの公立小中高で育つ)、神奈川県在住。 趣味は歴史もの(戦国うんちく、旅、ゲーム)、サイクリング、海でSUP。 小学生~高校生+0歳児の5人の子育て中~。 全国各地の教育現場を訪問して、講演・研修、取材を行っています。 校長、教育長等のご相談にのったりもしています。 京都大学大学院(行政学)修了後、野村総合研究所を経て、2016年から独立。 2019年から法人化し、ライフ&ワークを設立。 中央教育審議会「学校における働き方改革特別部会」委員、 スポーツ庁と文化庁で部活動ガイドライン検討会議委員、 教育委員会のアドバイザー(横浜市、四日市市、埼玉県、宮崎県など多数) 岐阜市公教育検討会議委員、長野県学校における働き方改革専門家等によ る検討会議委員などを歴任。 Facebook、Twitter、Yahoo!ニュースオーサー(解説記事を書いています)は 妹尾昌俊で検索。 お気軽に感想、メッセージなどお願いします。 1
  3. 【妹尾の著書の紹介】 本を読むのも、書くのも好きです! 2 ぼくの原点。 元気な学校は何が ちがうのか。 ビジョンは思った以上に浸 透していない。 学校の戦略づくりとコミュニ ケーションを考える。 多忙の実態を豊富なデータ で解説。 働き方改革の基本方針と具 体策を提案。 ケースメソッド方式で モチベーションや業務改善 について、とても具体的に 考えられる一冊。 働き方改革の教科 書。学校や教育委員 会が行うべきこと、 中教審答申とその前 後の最新動向を踏 まえて解説。 典型的なマズイ事例 に陥らないために、 どうするか、5大原 則を演習問題付きで 解説。 企業や行政、イノベ ーターたちの失敗と 成功から、学校や教 育行政は何を学べ るか。Google、セブ ンイレブン、スタバ、 佐賀県庁など様々 な事例を分析。 わくわくする学校事務に 挑戦する6人のプロたち の仕事への姿勢や仕事 術を分析。事務職員の学 校運営への参画を具体的 に考えていける本。 教師不足、過重労 働、社会からの信頼 低下など、5つの危 機、ティーチャーズ・ クライシスを解説。 採用倍率低下は本 当に問題なのかな ど、データをもとに深 層に迫る。
  4. ホンマでっか?? KKDが支配する学校運営、教育政策 “教員採用試験の倍率の低下が続く。3倍を切ると危険水域だ。” 教育長や校長が言う? 一部の研究者は根拠をもってコメントしているのだろうか? 割り算くらいして考えよう。 倍率=受験者数÷採用予定者数 ”少人数学級になると、きめ細かく支援できる。“ 「きめ細かく」ってなんやねん? 教師の質次第ちゃう? “ルールを守ることを学ぶ必要がある。だから、校則は大事だ。” 理不尽なルールを強要するのが「教育」か? 言われたことに黙って従えという「教育」をしてしまっているのでは? 3
  5. 多くの学校には、理解者とクリティカル・フレンドがもっと必要。 4 理解者 「働き方改革や業務改善が進まないのは、保 護者の協力がなかなか得られないんですよ」 (ある校長の言)は本当か? 「留守番電話を設定します。18:30~7:30まで です。」だけだと何が問題か? 部活動の性格、性質(教育課程外、ほぼ教員 の無償労働)を理解している保護者、生徒が どれほどいるだろうか? 教職員定数の改善などには莫大な予算と時 間がかかる。 クリティカル・フレンド 職員室が「主体的で対話的」になっているか? ヨソ者の視点 「なんでそこまでやっているの?」 「それってなんのためにやってるの?」 図はウィキペディア
  6. クライシス1 教師が足りない クライシス2 教育の質が危ない クライシス3 失われる先生の命 クライシス4 学びを放棄する教師たち クライシス5 信頼されない教師たち 5
  7. 【過酷過ぎる現実】 平均値や割合だけでは分からないことも多い。 個別データも重要視していく必要がある。 参考に、岐阜市のある中学校のリアルデータ 平均値や80時間超の割合といったデータは 参考になるが、個々人のデータも重要である。  個々人の健康状態にとって、平均値等がどうで あれ、意味はない。 忙しい人は、4月も6月も11月も、連続して過 重労働の傾向が強い。  とりわけ、教頭職と主任層などが過酷。 常勤講師のなかにも過重労働は多い。 授業準備や教員採用試験の勉強も必要なな か、このままでいいとは言えない。 データは、岐阜市公共検討会議での妹尾昌俊プレゼン資料 (2020年1月28日) 6
  8. 7 ☑小中学校以外は「労働力調査(2016年度)」、小中学校は「教員勤務実態調査(2016年実施)」をもとに作成。 ☑小中学校は平均的な自宅残業時間も加えて推計。ただし、(※)の週42時間以下の箇所は、週45時間未満で自宅残業を0時間と仮定した割合。 ☑週35時間以上勤務の人のみを集計対象としている。 週60時間 (≒過労死ライン) 以上働いている割合 週80時間 (≒月残業160時間) 以上働いている割合 建設業 製造業 情報通信業 飲食店 医療業 国家公務 小学校教諭 中学校教諭 13.1% 8.3% 10.2% 28.4% 7.5% 8.7% 57.8% 74.1% 1.5% 0.7% 1.2% 5.2% 1.2% 2.2% 2.7% 15.8% 週42時間以下 (≒定時帰り) の割合 運輸業、郵便業 22.7% 3.1% 34.4% 46.5% 47.3% 33.6% 55.3% 63.0% 4.7%以下(※) 3.1%以下(※) 33.5%
  9. 忙しさはコロナ前に戻りつつある。 8 出所)横浜市教育委員会Smile働き方改革通信令和2年10月
  10. 不確かな現状認識 ⇒課題とミートしない対策の立案や呼びかけ ⇒現場の運用は形骸化 ⇒さらに教育「改革」が必要との声 【悪循環】 これが対策?? (例) 教員採用試験を受けてくれる学生等を増やすために、教師の魅力を取 材したPR動画を作りました! 学校の働き方改革には、教職員の意識改革が必要です! 育成指標でキレイゴトばかり並べて(次ページに例)、 どこまで意味があるの? 9
  11. 10
  12. 従来からの学習指導 (教科指導+給食・清掃指導 なども含む) 小学校英語、 小~高:プログラミング教育 特別支援や日本語 支援のニーズ増大 部活動 休み時間中 の見守り いじめ問題等の 対応、予防 事務作業 学校、教師は多種、大量の 荷物をおって、沈みかけて いる(既に沈んでいる) 「欲ばりな学校」のままでは、学校、教師はもたない。 子どもたちや社会にも悪影響が出始めている。 防災対策、 避難所運営 出所)妹尾昌俊(2020)『教師崩壊』 いまの学校は「沈みゆく船」か
  13. 教育社会学者の苅谷剛彦教授(オックスフォード大学、元東京大学)は 『欲ばり過ぎるニッポンの教育』(講談社、2006年)のなかでこう述べている。 「自ら学び、考える力」の教育が大事だというかけ声の割には、それをいかに実現する か、どのような条件整備が必要か、そのために人的、物的、財政的な教育環境の改善 をどう行うのか、といった点については、ほとんど具体策を出さないまま、教育改革はス タートした。・・・(中略) より高度な教育を求めるのであれば、それを実行するための高い資質と能力をもった教 員が必要である。新しい能力の育成をめざすのであればなおのこと、現職教員の能力 を高めるための研修プログラムや、授業開発のための十分な時間的余裕、それを指導 する専門家といったリソースも必要となる。ところが、実際に始まった改革では、このよう な研修や授業開発のための十分な時間が与えられることはなかった。より高度な教育 実践を指導できる十分な数の専門家もいなかった。・・・(中略) 子ども一人ひとりに目をかけることを必要とする教育を求めておいて、そのための条件 整備にはお金を出さない。時間的余裕も与えない。それでも「自ら学び、考える力」の教 育が大切だというのは、欲ばり過ぎというほかない。・・・(中略) (引用者注:そのうえ、英語教育や道徳教育を充実・強化を求めるのは)ニッポンの学校 の身の丈(基本的な条件を含めた実力)を知ろうともせず、その改善を怠ったまま、要求 のリストだけを増やしてきたとしか見えない。 12
  14. 最重要課題:「欲ばりな学校」をやめる 学校と教員に大きな役割と業務をお願いし過ぎている。 学校、教員の仕事を大胆に仕分けをする。教師のやるべきことを限定し、集中させる。 これまでの問題点 Must Do (今後必要なこと)  世界的に見ても稀にみる、マルチタスク(広 範な役割)。その結果として忙し過ぎる。  教員の養成、採用、育成の各局面でほろこ びが大きくなっている。教師不足の問題、副 校長・教頭らが人材育成に時間を割けない ことなど。  教師のコア業務である、授業準備や研鑽が 少ない。  OECD中、ワースト水準な教育予算。  学習指導要領が求める学習量と時間を2割以上減 らす。  学校、教員がやって当たり前だったことの一部を切 り離していく。たとえば、給食、休み時間の見守り、 部活動指導などは別のスタッフで。  教員が本来の仕事に集中するのを妨げる、国等の 政策はやめる(全国学力・学習状況調査、教員免許 更新制など)。  カネのかからない政策だけでは限界。小学校教員 増や教師以外のスタッフ増に予算をかけていく。 学校の積み荷を降ろしていく。
  15. お知らせ! 14
  16. オンラインゼミやってます。 興味ある方はご一報ください。 学校をおもしろくする会  目的、ねらい  日本の学校教育について、深く考える場にしたい。 単に話を聞いておしまいではなく、参加者の行動 変容につながるものにしたい。  (おこがましい物言いになりますが・・・)教職員を はじめとする大人たちの思考力を鍛える場にした い。  内容 ~気楽にまじめに話せる場~  月3回前後のオンライン交流会  拙著『学校をおもしろくする思考法』を素材にした 解説と意見交換  時事ニュース解説や雑談  Facebookグループでのちょっとした交流  ご留意いただきたいこと  有料です(月会費3千円を予定)。  必ず、事前に妹尾までメッセージください (参加したいですなど)。  Facebookアカウントが必要になります。 15
  17. 気軽にコンタクトください ご意見、ご感想、研修会、読書会なども歓迎です~ 妹尾 昌俊 senoom879@gmail.com ★Facebook Twitter 実名 ★Yahoo! 個人 https://news.yahoo.co.jp/byline/sen oomasatoshi/ ★ブログ:妹尾昌俊アイデアノート http://senoom.hateblo.jp ★書評サイト Books for Teachers http://bookfort.hatenablog.com/ 16
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