月商数千万のソーシャルゲームを作る方法


    株式会社BANEXJAPAN
       赤羽根 綾



                     BANEXJAPAN 2006-2010
BANEXJAPANって?




萌え学◇オンライン(モバゲー)   ゴリら!(モバゲー)   天下統一オンライン(モバゲー)
    2010年6月         2010年11月       2011年1月
   会員40万くらい。       会員25万くらい。      会員20万くらい。
 月商数千万前半(ピーク時)    月商数百万(進行形)    月商数千万中盤(進行形)


スピード開発の流行に反し、じっくりとゲームを作る会社(SAP)
  5期目の会社でSAPの中では古参です。元々携帯公式サイトを運営したり受託開発を
  行っていました。受託は今でも行っています。お仕事募集中。

                                       BANEXJAPAN 2006-2010
本日の内容
  ■企画の立て方
  1:シンプルなゲームシステム
  2:既視感を与えない
  3:自分が一番課金ユーザになる企画を作る
  4:徹底的に拘りぬく!-103%理論

  ■課金テクニック
  1:煽る
  2:爽快感を演出する
  3:わかりやすさ
  4:具体的
  5:運用者目線を捨てる

  ■運用
  1:ユーザーと一緒に作るは間違い
  2:問題を無くすシステム変更は間違い
  3:面で考える
  4:飽きさせない
  5:コスト主体の運用はジリ貧

  ■継続性
  1:課金・非課金バランス
  2:パラメータから別の何かへ
  3:コンテンツ共有型課金モデルは破綻する
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企画の立て方

      ゲームの企画する際の心構え

   「ゲーム=エンターテイメント」

 ■1:期待させ
  次はどんな展開になるんだろうとワクワクさせる!

 ■2:満足させて
  予想を裏切らない充実した展開に満足!

 ■3:依存させる。
  夜更かししてやり続ける!朝早起きして続きをやりたい!

                            BANEXJAPAN 2006-2010
企画の立て方①シンプルなゲームシステム

■一言で表現できる企画を
ごちゃごちゃしたゲームは印象薄く、記憶に残らない。
一言でそのゲームの事を言い表せるかが重要!




(天下統一オンラインは「陣取りゲーム」)

ただし、シンプルに作る事を意識しすぎると以下の問題が発生する

■シンプルにする事ばかり考えると無機質な作りになってしまう
対策として、実現させたい目標を列挙して
⇒それら全てを「シンプル(COOL)」に実現させる様に考えるのが吉
                            BANEXJAPAN 2006-2010
企画の立て方②既視感を与えない

■展開が読めてしまう事はエンタメとして絶対にNG
・ゲームが乱立している今「見たことある」はゲーム最大の離脱原
因になる

・チュートリアル時点で離脱率は20%~80%の差が出る

・ガチャ・ログインボーナスなどよくある機能は【それである必然性】
が無ければ極力避けるべき。できれば役割を企画自体で吸収でき
るのがベスト。




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企画の立て方③自分が一番課金ユーザになる企画を作る

■自分が課金していないゲームはつまらないゲームと考える
・ランキング上位のゲーム、有名なゲームは”面白いはずだ“と模倣
に走ってしまいがちだが、主観を大切にしなければいけない。今
ヒットしているタイトルは数ヶ月後ではもう「よくあるゲーム」。自分が
課金しないゲームは誰も課金しない。

■男性は男性・女性は女性ゲームに特化すべき(弊社独特)
・弊社では「男性には男性の気持ちしかわからない」という考えのも
と、(社員に男性が多い為)男性に特化したゲーム制作を基本戦略
としています。これは会社によるかもしれません。




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企画の立て方④徹底的に拘りぬく!-103%理論

・これで完成!から3回は改善が図れる

・最後の1%の努力が売上げを3倍にする。1%の怠慢が売上を3分
の1にする。

・行き詰っても、誰かと4時間話せば突破口が見える

・「運営を始めてから」は全ての行動が難しくなる。開始前にできる
事は全てやる。実際はそれでも足りず運用時に改善点が次々に浮
き彫りになる




                           BANEXJAPAN 2006-2010
課金テクニック


      課金テクニックに対する考え方

  「テクニックはあくまで補助ツール」
 ・企画との「掛け算」で考える。あくまで企画ありき。だが、課金
 テクニックを盛り込まなければ売上は上がらない。

 ・ノウハウは取り入れやすいので、この部分に意識が偏りが
 ちだが、企画(根幹)が秀逸で無いゲームはどんなに課金テク
 ニックを取り入れても売上はあがらない。




                            BANEXJAPAN 2006-2010
課金テクニック①煽る
 ■期間制約
 ・本日限定で手に入るアイテムなどは「希少価値」「限定
 感」を演出でき、購買意欲をそそりやすい。
 ・今から数分だけ確率変動が起きて、経験値数倍!レア
 モンスター出現率UP!という期間を絞ったお得感のある
 イベントは購買意欲をかきたてる。

 ■機会制約
 ・アイテム購入後、「セットでこれを購入すると100円引き」
 など、特定のタイミングでしか発生しない限定的優位性
 はお得感を演出できる。

 ■群集心理
 ガチャで例えるとコンプリートしたユーザーを明記したり、
 売れ筋アイテムの購入ユーザーの履歴を表示させる事
 で「みんな買っているから自分も」と思わせる
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課金テクニック②:爽快感を演出する

・ユーザーの手間・負担を減らす時間短縮アイテムはどのゲー
ムにもニーズがある

・あくまでも、『無料でもできるけど、課金したら楽になる・速くな
る』という「じれったさ」を用意する事が必須。




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課金テクニック③:わかりやすさ

 ■イベントに対してピンポイントで一つの商品を販売する
 ・このイベントでは、このアイテムを買えば優位性を獲得
 できるとユーザーが簡単にわかる事が大切。
 ・「1イベント=1課金アイテム」がわかりやすい。ごちゃご
 ちゃさせるのは逆効果

 ■とにかく購入遷移を「目立たせる」
 ・マイページ、トップページなどとにかく至る所で「売りた
 いアイテム」は強調する。




                               BANEXJAPAN 2006-2010
課金テクニック④:とにかく具体的に!(ライティング)

 ・具体的にメリット・効用を説明する。抽象的な表現はNG

 ×凄くお得!
 ○200モバコインお得!

 ×伝説の武将
 ○織田信長の家臣として活躍した武将




                           BANEXJAPAN 2006-2010
課金テクニック⑤:運用者目線を捨てる


 ・運用者は行き詰まりを懸念して「後のこと」を先だって考
 えがちだが、「目の前」に注目しなければ売上には繋がら
 ない。

 ・ARPU・DAU・課金分布など、全体図を見て考えがちだ
 が、1ユーザーの目線に立って、「何故課金をしたくなる
 か」を考えない限り課金効率は改善されない




                            BANEXJAPAN 2006-2010
運用のしかた

      運用する際に大切なこと

  「自信を持つ!だが妄信しない!」
 ■1:自信を持つ
  どんなゲームでもクレームはつきもの。無責任な意
  見が山の様にきます。すぐにぐらついていては運営
  失格。

 ■2:妄信しない
  リリース初日(イベント初日)に売上が出なければ、待ってい
  ても二度と売上はあがらない。結果が出なければ小手先で
  無く抜本的に見直さなければいけない。最悪閉める。
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運用のしかた①:ユーザーと一緒に作るは間違い

 ■目の前の意見に惑わされない
 ・クレームばかりが目立つが当たり前。満足しているユー
 ザーは何も言わない。

 ・自信を持つ!数ヶ月考えて作った企画が、数日の運用
 による代替案に勝る道理が無い。

 ■ユーザーの期待を超える心構えが必要
 ・サプライズはユーザーの主観からは生まれない

 ・エンターテイナーとしての自覚を持つ。ユーザーの期待
 を良い意味で裏切らないと話題にもならない。



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運用のしかた②問題を無くすシステム変更は間違い

■トラブルシューティングは慎重に
・中途半端な制限は本末転倒!最初から無い方がいい
位の価値低下に為りかねない。あくまでその「機能」の役
割を考えながら改善をしなければいけない。

・ 制限は「楽しさ・面白さ」を半減させる事に他ならない。
火消しをしても、その場凌ぎになっても改善にはならない。




                             BANEXJAPAN 2006-2010
運用のしかた③面で考える

■ピンチはチャンス
・運用を続けると必ず問題に直面する。「ゲーム内通貨のイン
フレ」「課金アイテムの需要低下」など。しかしそれは更なる課
金効率向上、ゲームバランス向上の為のチャンスと考えて、あ
くまで前向きな姿勢を持たなければゲーム自体が衰退する。

■点で考えてはいけない
・問題一つ一つを点で考えて、潰していくとどんどんゲームが
煩雑・複雑になっていき当初の「シンプルさ」を損なわれていく。
あくまで全体を俯瞰しながら改善はしなければいけない。

(その為のハウツー)
まずは問題点を列挙して、それら全てを「シンプル(COOL)」
に改善する方法を考える

                            BANEXJAPAN 2006-2010
運用のしかた④飽きさせない

■時間帯効果を意識する
・ 大規模なシステム改善の場合平均150%の売上拡大
が見込める。1日更新が遅れると半日分(100万円/日な
ら50万円)の売上が毎日消える

・ 手持ち無沙汰なユーザーは2週間以上待たせるとゲー
ムから離れる

・多少の問題も、改善に時間がかかるなら見過ごす位の
器量が必要。問題は際限無く湧き出るため、全部を潰そ
うとしていたら何もできない。

■ 未公開の案も提示する事で時間的猶予を確保する
・とにかく「運営のやる気」をユーザーに伝える事が重要

                              BANEXJAPAN 2006-2010
運用のしかた⑤コスト主体の運用はジリ貧

 ■妥協は終了の序曲
 ・とりあえず黒字。の姿勢では次月はもっと売上は低下
 する。意識の低さは結果に現れる。

 ・世の中の人のスキルセットは平均「防御:攻撃=9:1」。
 売上を立てる以外の事ができる人間は腐るほどいる。絶
 対に売上を上げなければいけない。それ以外に自分の
 仕事は無い!という気構えが必要。

 ・「仕事を振らないと」から発生する作業は絶対に不要。
 無駄に手を動かす位なら、待たせるか企画参加させた方
 がいい。



                             BANEXJAPAN 2006-2010
継続性

         継続性に対する考え方
 「ゲームの寿命は作り込みで改善が可能!」
 ・ソーシャルゲームは短命と思われがち!だが、「怪盗ロワイ
 ヤル」「FarmVille」など本当に優秀なタイトルは1年以上に渡
 り人気(売上)を維持し続けている。

 ・短命な理由はゲームの仕組みが原因である事がほとんど。
 課金を続けるユーザーと非課金ユーザーのバランスが保てな
 い。パラメーターのインフレが続き限界が来るなど。

 ・市場が生まれて1年が経ち、「継続性のあるゲーム」を作る
 必要があるという事が顕在化した。これからの話題の中心に
 なる!(と思います。)
                              BANEXJAPAN 2006-2010
継続性について・・事前におことわり



 弊社も改善案を模索中なので、具体的な方
 法論を提起する事はできません。

 あくまで、こんな問題が起きるという事を共有
 できればと思います。




                    BANEXJAPAN 2006-2010
継続性①課金・非課金バランス

 ・初月はあまりなかった差も、数ヶ月運用を続けると、課
 金ユーザーと非課金ユーザーの差がとてつもなく大きく
 なる。そこで無課金ユーザーに見切られてしまうゲーム
 になってはいけない。

 ・初心者ユーザー・無課金ユーザーにも、活躍する機会
 を用意しなければ、課金ユーザーだけが生き残り、下か
 ら崩れてしまう。




                          BANEXJAPAN 2006-2010
継続性②ゲームの優位性から別のモチベーションへ

 ・武器は、最強の武器を手に入れた時点で他の武器を購
 買する意欲がなくなる(例えそれが4000円の武器だった
 としても、上限である事は行き詰まりを意味する)

 ・パラメーターインフレはいつか限界が来る。その為に
 ゲームの仕組みで最強には簡単に行き着かない様に極
 力「遠回り」をさせなければいけないが、それでもいつか
 たどり着く問題である事は変わりない。

 ・例えば、自己顕示、コレクション性など、ゲームの優位
 性に限らない目的をユーザーに持たせ、方向転換をさせ
 なければいけない。それができるかが長期政権を築く為
 の至上課題(弊社も模索中)


                           BANEXJAPAN 2006-2010
継続性③コンテンツ供給型課金モデルは維持に追われる
 ・課金に対して毎度限定ストーリー・シナリオを配布して
 いると、マンパワーが必要になり、その更新に追われて、
 改善、企画立案に時間を確保できなくなる。

 ・イベントを行うと、すぐに売上げがたつ為その作業に偏
 る。(ただし短命)ポテンシャルを伸ばす事ができず日々
 の運用に追われてしまう。

      萌え学◇オンラインはリリース初月から数千万の売上を達成したが、
      2ヶ月目の売上が最高額でその後、更新する事ができなかった。
      売上を出す為に必要なビジネスモデルと、成長を続けるビジネスモデルは全く別。
      (広告出稿を全くしなかった等の要因はあるが、上記に依る原因は大きかったと考える)




                                       BANEXJAPAN 2006-2010
ありがとうございました。




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 作者twitterアカウント「@banexj」
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月商数千万のソーシャルゲームを作る方法