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2015/11/01に大阪で開かれた「Oculus Rift勉強会 関西 #02」での 講演資料です。
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1.
猫でも分かる Oculus警察撃退法 おかず@pafuhana1213 Oculus Rift勉強会 関西#02 #OcuBen 1
2.
自己紹介 Twitter –おかず@pafuhana1213 Oculus歴:約2年 – いろいろつくりました –UE4メイン 最近の出来事 – 冬コミ受かりましたー。遺影ー 2
3.
本講演(資料)のターゲット VRコンテンツを作ろうとしているけど どうしたらいいのか分からない人 3 VRコンテンツを作ってみたけど 何か酔いやすいし、 何かイマイチな作品になってしまった人
4.
お品書き • Oculus警察とは • Oculus警察撃退する たったひとつの冴えたやり方 4
5.
Oculus警察とは? VRコンテンツのデモをしていると 突然現れる謎の人種 5
6.
Oculus警察の生態 • フレームレートが不足している VRコンテンツを体験すると、発狂する • 酔い対策が全く入っていない VRコンテンツを体験すると、発狂する •
その場では何も言わず、Twitter上で 愚痴ることが多い – 性格の悪いコミュ症 6
7.
Oculus警察撃退する たったひとつの冴えたやり方 VRコンテンツを作りましょう 7 ね、簡単でしょ? VRHMDが要求するフレームレートを 常に維持しつつ、 酔い対策を十分に入れた
8.
少し真面目に • VRは生牡蠣 – 一度酔った人は、二度とVRを体験しようとしない –
あなたの作ったVRコンテンツが はじめてのVR体験になる可能性 • 独学で達成するのは困難 – 先人たちの成功・失敗・経験などを 全力で盗s…取り入れてきましょう 8
9.
真のアジェンダ • VRコンテンツを作る前に – コンテンツを遊ぼう –
色々と記事を漁ってみよう • 酔わないVRコンテンツへの道 – フレームレート編 – 酔い対策編 • 素晴らしいVRコンテンツへの道 9
10.
VRコンテンツを作る前に… 良いVRコンテンツと 酔いやすいVRコンテンツを遊ぼう – VRコンテンツで酔い対策をする上での指針を 自分の中に構築 自分は天才だ、という過信は捨てること – 「他作品からの影響を受けたくない」的な 10
11.
良いVRコンテンツ • Oculusが展示しているコンテンツ • 「杜のVR部」で紹介されているコンテンツ –
http://www.forest.impress.co.jp/docs/serial/oculusclub/ • OculusShareのTop Rated – https://share.oculus.com/ – 一部酔いやすいものがあるので注意 11
12.
酔いやすいVRコンテンツ • フレームレート不足 – 自作するのが手っ取り早い •
超重いモデルをシーンに大量配置 • 酔い対策なし – OculusSDKのSamplesフォルダにある 「OculusWorldDemo.exe」 • 自由に動き回れる一人称視点VR 12
13.
13
14.
ここで少し注意 酔いや違和感を得なかったあなたは VR酔いに強い人です 14 VRコンテンツの酔い対策する上で 自分の感覚を一切信用しないで下さい • 他人にチェックプレイしてもらいましょう
15.
真のアジェンダ • VRコンテンツを作る前に – コンテンツを遊ぼう –
VRに関する資料や記事を漁ってみよう • 酔わないVRコンテンツへの道 – フレームレート編 – 酔い対策編 • 素晴らしいVRコンテンツへの道 • まとめ 15
16.
VR開発者のバイブル Oculusのベストプラクティスガイド 日本語版 – https://forums.oculus.com/viewtopic.php?f=74&t=25819&p=291801 VRコンテンツに関する知識・ノウハウの宝庫 –
VR酔いの原因・対策 – VRコンテンツ製作時の注意点 – 没入感を向上させる方法 16
17.
おすすめのVR系記事 • CEDEC2014 SCEの講演 –
VR ~Project Morpheusで体感する未来~ • CEDEC2015 Oculusの講演 – すべては快適な体験のために:Oculusによる実践的VR開発技法 • CEDEC2015 バンナムのサマーレッスン講演 – プロデュース編、 テクニカル編、 開発者ディスカッション編 17
18.
その他 参考資料 • VR関係の書籍 –
バーチャルリアリティ学 – 売れるゲームのUI/UX 制作現場の舞台裏 • VRに関するページは12pのみ • SlideShareにて「VR」「Oculus」で検索 – http://www.slideshare.net 18
19.
真のアジェンダ • VRコンテンツを作る前に – コンテンツを遊ぼう –
VRに関する資料や記事を漁ってみよう • 酔わないVRコンテンツへの道 – フレームレート編 – VR酔い対策編 • 素晴らしいVRコンテンツへの道 • まとめ 19
20.
そもそもフレームレートって? 一秒間に表示されるフレーム(画面)の数 – 一般的なゲーム・動画 :
約30fps – ヌルヌルなゲーム・動画 : 約60fps 20
21.
VRHMDが要求するフレームレート • Oculus Rift
DK2 : 75fps • Oculus Rift 製品版 : 90fps • Gear VR : 60fps • PlayStation VR : 60fps • HTC Vive : 90fps 21
22.
フレームレートを下回るとどうなるの? 死あるのみ 22
23.
少しだけ!少しだけだから! 23 死あるのみ 100%酔います 全てが台無しです
24.
高フレームレートを維持するには 超ハイスペックPCを買う! –VRは金!筋肉! 24 間違いではないけど そうではない
25.
高フレームレートを維持するには 想定している実行環境に応じた 高速化・最適化・仕様調整を行うこと – デモ当日に「PCの性能が低くて…はははwww」と 言っている人は、この意識が足りてない 25 デスクトップPC DK2+GTX970 だから・・・
26.
VRコンテンツにおける高速化の指針 ボトルネックになるのは、描画処理(GPU) –画面2枚分表示するため モバイル3Dゲームでのノウハウが有効 –モデルのポリゴン数 –ライティング・シャドウ –半透明 –ポストプロセス 26
27.
ここで少し注意 以降のスライドでは、専門用語が多数登場します 知らない用語に関しては 「あとで調べてみよー」という感じで 気楽に聞いて下さい。スライド公開しますし! 27
28.
モデルのポリゴン数 個人開発の範囲では、対応は後回しでOK – 他の処理の方が断然重い – ただし、Gear
VRは除く 28
29.
モデルのポリゴン数への対応 超ハイポリゴンモデルは避ける – 最近のMMDモデルなど LODは有効 – アセットを購入する際はチェック モデルの結合は微妙 –
オクルージョンカリングの関係 – ただし、Gear VRは除く 29
30.
ライティング・シャドウ 基本的に、動的なライティングは避ける – ライトマップへのベイク – ライティング情報を事前に計算 30
31.
ライトマップへのベイク方法 UE4 1. ライトの設定を「Static」に 2. Buildボタンを押す Unity5 1.
ライトの設定を「Baked」に 2. LightingウィンドウのBuildボタンを押す 31 Unity5でライトを焼く ~テラシュールブログ~
32.
ライトマップと動的オブジェクト ライトマップは、静的なライトとオブジェクトによるもの – 動的オブジェクトは考慮していない 動的オブジェクト – 少しでも動くオブジェクト –
静的設定をし忘れてるオブジェクト 32
33.
ライトマップと動的オブジェクトの問題 • ライトが反映されないので、真っ黒に • 影が描画されない 33
34.
動的オブジェクトへのライティング • 動的なライティングを併用 – 当然、重くなる •
ライティングの影響を受けない マテリアルを使用 – UE4 :Emissive – Unity5 :Emission • GI(グローバルイルミネーション)による 間接光を利用 – オススメ! 34
35.
GIによる間接光を利用 静的オブジェクトからの反射光を事前計算 – 動的オブジェクトにも ライティングが反映される! – 処理が断然軽い! –
ただし、大雑把なライティング… 実装方法 –UE4 :Lightmass –Unity5:Light Probe 35
36.
動的オブジェクトのシャドウ 丸影などのフェイク表現を使用 – 調整すれば、違和感はそこまでない – EpicのShowdownデモが採用 36
37.
半透明 重い –エフェクト・GUIなど 37
38.
半透明への対策 • 半透明を使わない表現に変更 – Showdownデモ •
半透明”っぽい”表現 – チェッカーパターンによる抜き • UE4:DitherTemporalAA • 他の処理負荷との相談 – エフェクトの量・表示時間など 38
39.
ポストプロセス 描画した画面に対して行う「後化粧」 – 処理重め 1. アンチエイリアスは可能な限り有効に 2.
Bloomもできれば有効に 3. 他は使わない (特にレンズ再現系) 39
40.
その他の高速化 • 描画解像度の変更 – UE4
:hmd spコマンド – Unity5 :VRSettings.renderScale • 負荷が大きめの処理・設定を切る – プロファイラでボトルネック調査 – 反射、フォグなどなど 40
41.
奥の手 41 • 超ハイスペックPCを買う! –VRは金! • 仕様・表現の大幅変更
42.
個人的な考え 金で解決できるのなら、金で解決するのが手っ取り早い – ただし、デモ展示用のコンテンツに限る – 配布コンテンツの場合は 可能な限り高速化
or 描画オプションを用意 表現したい内容に応じた 各処理負荷のバランス調整が重要 – 例:ホラー系なのでライティングは拘りたい → ローポリモデル・エフェクト少なめに 42
43.
おまけ • アンリアルな人 – Epicの中の人
シモダさん(@junyash)の高速化Tips • Oculus向けのコンテンツをUE4で制作するための ノウハウ共有♪(Oculus向けの最適化とか品質向上とか) • Showdownで使われていたノウハウの紹介も – 実際に高速化してみた記事 • 自分用も兼ねて、UE4+Oculusについて色々纏めてみる -高速化編- (2015/02/01) • ユニティな人 – Unite 2015: Optimizing for Consumer VR 43
44.
真のアジェンダ • VRコンテンツを作る前に – コンテンツを遊ぼう –
VRに関する資料や記事を漁ってみよう • 酔わないVRコンテンツへの道 – フレームレート編 – VR酔い対策編 • 素晴らしいVRコンテンツへの道 • まとめ 44
45.
VR酔いの原因 その1 頭の移動・回転と、表示内容とのズレ – 体感と視覚のズレ –
ポジション・ヘッドトラッキング 対策 – 高フレームレートの維持 – 常にトラッキング情報をカメラに反映 • どんな理由があろうが、例外はない 45
46.
VR酔いの原因 その2 視覚誘導性自己運動感覚(ベクション) 46 視覚 体感 ≠ VR酔い発生!
47.
ベクションが発生しやすい条件 • カメラの移動・回転 – トラッキングの反映とは別で ゲーム内での制御によるもの •
カメラ以外のオブジェクトの 移動・回転 – カメラ移動・回転と同じ見え方を 引き起こす場合 47 キャラクタ固定
48.
ベクションを軽減させる為に • カメラを動かさない • 酔いにくいカメラ挙動 –
個人差によるものが大きい • ベクションを感じさせない工夫を導入 – 全世界的に研究・検証段階 48 CEDEC2015 Oculusの講演より
49.
基準物によるベクション軽減 画面上での変化がない・少ない物体 – 自分が動いていないという感覚を強調 基準物の例 – コクピットなどのフレーム表示 –
移動目標地点 – 遠くにある巨大な背景物 49
50.
三人称視点VR カメラ制御の自由度向上 – 酔い対策を入れやすい • キャラクタへの追従移動 •
カメラを高い位置に配置 などなど 詳しくは、前回の資料で – 「猫でも分かる3人称視点VRコンテンツ」 50
51.
その他 • カメラ移動時に特殊処理を使用 – グリッド表示 –
フィルタを使ったぼかし処理 • テレポートによるカメラ移動 – 瞬間的な移動なら ベクションは発生しない 51
52.
ノウハウはどんどん共有・検証しましょう 酔い対策のアイデアはまだまだ眠っている – あなたのアイデアが 今後のデファクト・スタンダードになる可能性も 思いついた・実装したアイデアは ネットに公開して色んな人に検証してもらいましょう! 52
53.
おまけ • 某O社の中の人 – @GOROman –
@needle • Oculusデベロッパー助け合い所(Facebookグループ) • VR専門のニュースサイト – MoguraVR – PANORA VIRTUAL REALITY JAPAN – 白ペンギン – Road to VR - Virtual Reality News - Road to VR 53
54.
真のアジェンダ • VRコンテンツを作る前に – コンテンツを遊ぼう –
VRに関する資料や記事を漁ってみよう • 酔わないVRコンテンツへの道 – フレームレート編 – VR酔い対策編 • 素晴らしいVRコンテンツへの道 • まとめ 54
55.
素晴らしいVRコンテンツとは? • 酔わない • ハイクオリティな内容 •
没入感・プレゼンス(実在感)を ユーザに強く与えるコンテンツ – 今後のVRコンテンツで より重要となる要素 55
56.
没入感・プレゼンスを向上させるには プレイヤとキャラクタ・VR空間との 双方向的なインタラクション 56
57.
キャラクタ → プレイヤ プレイヤに向けたアクション –
プレイヤを見つめる – プレイヤの側に寄ってくる – 頭を近づけると避ける・嫌がる 57 プレイヤに触れる系の アクションは避けた方が無難… – 触感がないため
58.
VR空間 → プレイヤ オブジェクトベースオーディオの使用 –
前後・左右・上下の定位感 – 頭の位置・向きによって聞こえ方が変化 OculusAudioSDKが最も手軽 – UE4, Unity共に対応済み 58
59.
プレイヤ → VR空間 VR専用コントローラを使った オブジェクト操作 –
つかむ – ふる – おく – なげる – うつ などなど 59
60.
没入感・プレゼンスを失うのは一瞬 没入感・プレゼンスを失う原因の例 – 酔いを感じた – キャラクタモデルの中が見えた –
オブジェクトに触れたけど何も反応がなかった VRHMDの製品版リリース後の課題 – 破綻を発生させず 双方向インタラクションを実現し続けられるか 60
61.
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VRに関する資料や記事を漁ってみよう • 酔わないVRコンテンツへの道 – フレームレート編 – VR酔い対策編 • 素晴らしいVRコンテンツへの道 • まとめ 61
62.
まとめ • Oculus警察の撃退法を伝授しました – 高フレームレートの維持 –
VR酔い対策 • より良いVRコンテンツにする方法について – ユーザとキャラクタ・VR空間との 双方向的なインタラクション 62
63.
おわり ご清聴ありがとうございました 時間があれば…質疑応答 たぶんない 63
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