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経営戦略入門
競争戦略 (2)
競争優位の構築
顧客に選ばれる「理由」
QCDF と4P
0. マーケティング・ミックスと
セグメンテーション
• 競争優位構築の基本的な考え方
• ある程度類似したニーズをもつターゲット市場を見つけ出し、そ
れにフィットするようマーケティング・ミックスを構築する
• マーケティング・ミックス
• ターゲット市場に働きかけるための手段(施策)の組み合わせ
• 4P、QCDF
• セグメンテーション
• 自社が働きかける顧客を識別し、ターゲット市場(ターゲット・
セグメント)を設定する活動
1-1-1. 品質を高める (Qの向上)
• 品質(Quality)は、顧客が受け取る製品やサービスの良し悪し
• 製品、サービスによって評価方法が異なる
• 製品、サービスの特性によって、高め方が異なる
1-1-2. Product ―Quality向上の前に―
• 製品サービスとは何かは難しい「問題」
• マクドナルドのハンバーガーは何か、デパートは何と競合し
ているのか
• 製品やサービスの便益
• 本質的便益と補助的便益
• 本質的便益を見極め、その評価軸を前提にQを高める
1-1-3. 補助的便益
• 本質的便益をより魅力的にす
る補助的便益
• ブランド
• ブランド・エクイティ(ブラン
ド資産)
• パッケージ、おまけ
• おまけを目当てにした購入
• 配送
• 製品やサービスをタイムリーに
届ける (D: Delivery)
• 保証
• 製品サービスは不具合を起こし
うる
• メンテナンス
• 購入「後」への手当
1-1-4. プロダクト・ミックス
• 企業は複数の製品サービスを用意し、顧客ニーズとの適合性を高め
る
• ラインの「幅」と「深さ」
• 製品やサービスのカテゴリーの広さが「幅」
• 製品ラインの中のバリエーションが「深さ」
• プロダクト・ミックスの設計
• 幅広いニーズに対して、広いラインで対応 cf. フルライン
• 顧客のこだわりに対して、深い(狭い)ラインで対応
• 自社の製品サービス同士の関係への配慮
• カニバリゼーション(cannibalization)の回避
1-2-1. コストを下げる (Cの改善)
• 顧客が製品やサービスを入手するために費やす金銭、労力を少
なくする
• 顧客が費やす金銭が「価格」
• 価格が安くても労力が掛かると、顧客は購入してくれない
• 価格をさげるためにはコスト(C)を下げなければならない
• 製品やサービスを提供するために必要な費用をさげなけ
れば、低い価格は維持できない
1-2-2. Price
―顧客に分かりやすい「コスト」―
• 価格に関する意思決定
• 定価 (希望小売価格)
• 割引率
• 支払期間、ローンの条件
• 価格に関する意思決定に影響を及ぼす要因
• 製品サービスのコスト
• 競争相手が設定している価格
• 顧客の「財布の具合」 (購買力、Willing to Pay)
1-2-3. Pricing の難しさ
• 当該時点だけでなく、将来の
コスト変化(低下)も考慮
• 製品サービスの本質との
フィット
• 価格もまた製品やサービスの本
質を伝える情報
• 低価格が望ましい場合
• 他企業が追随できない
• 低価格によって市場が広がる
• 電卓、薄型テレビ普及の事例
• 低価格化に慎重になる場合
• 競合企業が同等のレベルの経営
資源、企業能力を持つ場合
• 「カットスロート」競争、「利益
なき繁忙」
• 牛丼の値下げキャンペーン
1-3-1. 納期を短くする (Dの向上)
• 顧客が「欲しい」と希望してから実際に製品やサービスを入手
できるまでの時間を短くする
• 提供できないと顧客は他社の製品サービスを購入してしまう
• 納期を短くするためには、
• 原材料や製品を貯めておく (在庫を持つ)
• 短時間で製品サービスを提供できる体制(システム)をつくる
• 納期を短くするための工場内の仕組みと工場外の仕組み
1-3-2. Place ―Dへの影響―
• Place(流通チャネル)に関する意思決定でDeliveryを向上させる
• 工場生産、サービス提供のシステム構築、改善
• 「生産管理」の重要性
• Placeに関する2つの意思決定
• 流通チャネルとは「企業から最終ユーザに製品(サービス)が
渡るまでの経路、使用する場所」
• 最終的な「出口」に関する意思決定
• 「出口」に至る経路に関する意思決定
• 商流・・・商取引(売買の情報)に関する意思決定
• ロジスティクス・・・物品の動きに関する意思決定
1-3-3. 「出口」に関する意思決定
• 出口
• 最終ユーザが直接、製品サービ
スを受け取る場所
• 流通チャネルの中で、一番、最終
ユーザに近いところ
• 出口をいくつ設定するか
• 出口はどのようなタイプか
• 消費者と出口のフィット
• ターゲットとするユーザの行動
パターンとのフィット
• 出口に製品サービスをいかに
配置するか
• シェルフ・スペースの有限性
• 出口(他企業)の立場に立った
思考の必要性
• 頻繁に売れる
• 一つあたりの利幅が大きい
• 他の製品サービスの「まとめ買
い」を誘発する
1-3-4. 出口に至る経路に関する決定
• どのようにして、出口まで製品サービスを届けるか
• 一般的に、出口が多くなれば流通経路は長くなる
• 出口に至る経路を短くする工夫
• ロジスティクスの効率化 (モノそのものの流れ)
• インターネット取引の採用
• 情報技術および輸送システムによる大きな変化
• 製品サービスの動きをきめ細かく、リアルタイムで把握
• SCM (Supply Chain Management)
• モノの流れ全体を、情報技術の活用を通じて高度に効率化す
るマネジメント
4. 柔軟性を高める (Fの向上)
• コストを(それほど)上昇させずに顧客の要求に応えること
• 顧客は、ひとりひとり微妙に異なっている
• 顧客の違いに対応するため柔軟性を高めることが必要
• 柔軟性を高めるためには
• 前もって、いくつかの異なる製品やサービスを用意しておく
• バリエーション、オプションの準備 (事前の準備)
• 顧客の希望を聞いてからの対応 (事後への準備)
• 製品やサービスをつくりだす体制(システム)に工夫を凝らす
1-5-0. Promotion―QCDFと3Pの伝達―
• プロモーション
• 顧客との情報のやりとり
• 企業が特定の製品やサービスに関する情報、あるいは自
社に関する情報を、顧客に伝える活動
• 製品サービスの提供自体が「顧客との情報のやりとり」
• 4つのプロモーション活動
• 広告宣伝、販売員活動、広報活動、販売促進
1-5-1. 広告宣伝
• 広告媒体と広告宣伝
• 従来のマス媒体、インターネットなどの新しい媒体
• 各種媒体での発信を組み合わせて顧客に伝える
• 広告媒体とターゲット・ユーザのフィット
• 広告宣伝のメリット
• 広い範囲に製品サービス、企業の情報を伝えられる
• 広告宣伝のデメリット
• 「一方通行」の情報伝達になりがち
• 顧客にケースバイケースで対応することができない
1-5-2. 販売員活動
• 販売員活動のメリット
• 顧客との相互作用を行うことができる
• 販売員活動のデメリット
• 比較的狭い範囲にしか情報を伝えられない
• いわゆる「営業マン」は企業と顧客の情報のやり取りを担って
いる
• 企業や製品サービスへの顧客のイメージを決める
• 顧客からの要望(「顧客の声」)を企業に取り入れる
1-5-3. 広報活動
• カネを支払わずに各種媒体で製品サービス、企業の情報を発信
• 広告宣伝との違い
• 広報活動のメリット
• 「カネを使わなくて済む」ではない
• 第三者が伝えてくれることの意義
• 顧客が感じる信憑性が高まる
• (身近な人を通じた)口コミ、ネット口コミの効果
• 顧客の「指名買い」に引かれる=プルの製品サービスの動き
• 広報活動のデメリット
• 企業が完全には、情報をコントロールできない
1-5-4. 販売促進 (販促)
• 「とにかく使ってもらって製品サービスの良さを分かって欲し
い」
• 部分的な経験から顧客に良さを学ばせる
• 試供品(サンプル)、体験(版)の提供
• オンラインゲームのβテスト
• 発展形としてのフリーミアム
• 「知名度が低い製品サービスの名前を覚えて欲しい」
• 顧客の注意(attention)を引きつける
• 景品付きセール、クイズやアンケートによるプレゼント、
記念品の贈呈、各種イベント
20
2. 4P(QCDF)内部の適合性
• 4つのPが互いに他とフィットしている必要性
• Productとニーズのフィット
• 補助的サービスによる強化
• Place、Priceによる促進
• Promotionによる拡張
• 4Pの内部のフィットと共に、製造などを担う他部門との適合性
も重要
• ヨード卵光の事例 (沼上, 2008)
3-1. 競争優位構築の困難さ (1)
• 競争優位を決める4つの指標(Q、C、D、F)はトレードオフの関
係にあることが多い
• 品質を上げる→コストの増加
• コストを下げる→品質の低下、納期の伸張、柔軟性の低下
• 納期を短くする→コストの増加、品質の低下
• 柔軟性を高める→コストの増加
• 4つの指標を同時に高めることは難しい
• 工夫を凝らすこと(=マネジメント)で、他の指標に「それほど」
悪影響がでないようにしつつ各指標を高める
3-2. 競争優位構築の困難さ (2)
• 顧客がどの指標を重視するかを把握することが難しい
↓
顧客が重要視する指標を見極めるためのマーケティング活動
• 顧客が重視する指標は変化する
↓
マーケティング活動「+α」による未来の顧客の把握(予測)
顧客の個性への対応
セグメンテーション
1-1. セグメンテーションの必要性
• 顧客の個性
• 「市場は同質ではない」
• 効用関数の「中身」をみるマーケティング・サイエンス
• 生産関数の「中身」をみる経営学
• 人間には一人一人個性があり好みがある
• 顧客ニーズは皆同じではない
• 顧客ニーズへの対応
• 一人一人異なる顧客ニーズに対応することは、現実的に不可能
• 非常に高価な製品(サービス)になってしまい、非常に高価な製
品(サービス)を購入できる顧客は限定的
• 技術によるある程度の解決(ごまかし)
1-2. セグメンテーションとは
• 顧客が「一人一人異なる」といっても一定の共通点がある
• 性別、世代、ライフスタイル、など
• セグメンテーション
• 市場を(同じ)マーケティング・ミックスに対して、類似の反応を
示すような同質的な市場部分に分解すること
• 顧客の共通点に着目
• 市場セグメント
• セグメンテーションによって分解された市場の一部
• ターゲット・セグメント
• 自社が主として狙う市場セグメント
2-1. セグメンテーションの代表的軸
• セグメンテーションの基準=
「軸」
• 4つの代表的な(一般的な)軸
• 地理的な軸
• 地域差、都市規模、人口密度などに
着目
• 地域差の源泉・・・気候、歴史、文化、
伝統、所得水準、など
• 人口統計的軸(デモグラフィック)
• 国勢調査で質問される項目
• これらに応じて、ライフスタイル(消費
行動)が変わる可能性が高い
• ライフスタイルが「どのように」変
わるのかを洞察する必要
• 心理的軸
• 顧客(人間)の本質的なタイプ
• 心理学の応用
• 行動面の軸
• 使用頻度、製品サービスの認知、購
買に至る過程などに着目
• 消費者行動論
2-2. 軸の組み合わせ、独自性
• セグメンテーションのための市場調査、統計的分析
• 市場調査法および統計分析手法の「標準化」されている
• セグメンテーションで他社との「ギャップ」を創り出す
• 他社と異なるマーケティングを行うためには
• 自分でオリジナルな軸を自ら創造する
• いくつかの軸を組み合わせる
• 良いセグメンテーションを行うために
• データ収集計画立案、データ収集、データ分析、分析結果解釈の
どこで独自性を出すのか
• 社会の変化や仕組みを観察し、洞察する力を持ち、セグメン
テーションに「リアリティ」を持たせる
2-3. セグメンテーションの
チェックポイント
• セグメント内の同質性
• 効率的に潜在的な顧客グループに働きかけられるようにする
• セグメント間の異質性
• マーケティング・ミックスの有効な範囲が明確になる
• セグメントの規模
• セグメンテーションによって分割された市場は元の市場より小さ
いが、「十分な」規模を有するか
• 操作性
• セグメント規模の予測し、有効なマーケティング・ミックスにつ
いての示唆が得られるか
3. まとめ+α ―ターゲット・セグメント
とマーケティング・ミックスの適合性―
• ターゲット・セグメントにフィットす
るマーケティング・ミックスの構築
• 顧客から見えやすい4P
• 企業内部で見えやすいQCDF
• 4PとQCDFの適合性(fitness)
• 継続的な適合性(fitness)の追求
(1)セグメンテーション
→ (2)ターゲット・セグメントの選定
→ (3)マーケティング・ミックスの構築
→ (1)セグメンテーション
・・・
• ダイナミズムのある競争戦略
• セグメントのダイナミズムへの配慮
• セグメント内の関係性
• セグメント内の顧客の類似性
• セグメント間の繋がり
• セグメントは「便宜的なもの」
• セグメント間の波及効果を視野に入れ
た戦略
• 時間的な顧客の変化
• 学習、成長・高齢化によるセグメン
トの移動
• 「(競争)戦略はストーリー」

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「経営学入門」5

  • 3. 0. マーケティング・ミックスと セグメンテーション • 競争優位構築の基本的な考え方 • ある程度類似したニーズをもつターゲット市場を見つけ出し、そ れにフィットするようマーケティング・ミックスを構築する • マーケティング・ミックス • ターゲット市場に働きかけるための手段(施策)の組み合わせ • 4P、QCDF • セグメンテーション • 自社が働きかける顧客を識別し、ターゲット市場(ターゲット・ セグメント)を設定する活動
  • 4. 1-1-1. 品質を高める (Qの向上) • 品質(Quality)は、顧客が受け取る製品やサービスの良し悪し • 製品、サービスによって評価方法が異なる • 製品、サービスの特性によって、高め方が異なる
  • 5. 1-1-2. Product ―Quality向上の前に― • 製品サービスとは何かは難しい「問題」 • マクドナルドのハンバーガーは何か、デパートは何と競合し ているのか • 製品やサービスの便益 • 本質的便益と補助的便益 • 本質的便益を見極め、その評価軸を前提にQを高める
  • 6. 1-1-3. 補助的便益 • 本質的便益をより魅力的にす る補助的便益 • ブランド • ブランド・エクイティ(ブラン ド資産) • パッケージ、おまけ • おまけを目当てにした購入 • 配送 • 製品やサービスをタイムリーに 届ける (D: Delivery) • 保証 • 製品サービスは不具合を起こし うる • メンテナンス • 購入「後」への手当
  • 7. 1-1-4. プロダクト・ミックス • 企業は複数の製品サービスを用意し、顧客ニーズとの適合性を高め る • ラインの「幅」と「深さ」 • 製品やサービスのカテゴリーの広さが「幅」 • 製品ラインの中のバリエーションが「深さ」 • プロダクト・ミックスの設計 • 幅広いニーズに対して、広いラインで対応 cf. フルライン • 顧客のこだわりに対して、深い(狭い)ラインで対応 • 自社の製品サービス同士の関係への配慮 • カニバリゼーション(cannibalization)の回避
  • 8. 1-2-1. コストを下げる (Cの改善) • 顧客が製品やサービスを入手するために費やす金銭、労力を少 なくする • 顧客が費やす金銭が「価格」 • 価格が安くても労力が掛かると、顧客は購入してくれない • 価格をさげるためにはコスト(C)を下げなければならない • 製品やサービスを提供するために必要な費用をさげなけ れば、低い価格は維持できない
  • 9. 1-2-2. Price ―顧客に分かりやすい「コスト」― • 価格に関する意思決定 • 定価 (希望小売価格) • 割引率 • 支払期間、ローンの条件 • 価格に関する意思決定に影響を及ぼす要因 • 製品サービスのコスト • 競争相手が設定している価格 • 顧客の「財布の具合」 (購買力、Willing to Pay)
  • 10. 1-2-3. Pricing の難しさ • 当該時点だけでなく、将来の コスト変化(低下)も考慮 • 製品サービスの本質との フィット • 価格もまた製品やサービスの本 質を伝える情報 • 低価格が望ましい場合 • 他企業が追随できない • 低価格によって市場が広がる • 電卓、薄型テレビ普及の事例 • 低価格化に慎重になる場合 • 競合企業が同等のレベルの経営 資源、企業能力を持つ場合 • 「カットスロート」競争、「利益 なき繁忙」 • 牛丼の値下げキャンペーン
  • 11. 1-3-1. 納期を短くする (Dの向上) • 顧客が「欲しい」と希望してから実際に製品やサービスを入手 できるまでの時間を短くする • 提供できないと顧客は他社の製品サービスを購入してしまう • 納期を短くするためには、 • 原材料や製品を貯めておく (在庫を持つ) • 短時間で製品サービスを提供できる体制(システム)をつくる • 納期を短くするための工場内の仕組みと工場外の仕組み
  • 12. 1-3-2. Place ―Dへの影響― • Place(流通チャネル)に関する意思決定でDeliveryを向上させる • 工場生産、サービス提供のシステム構築、改善 • 「生産管理」の重要性 • Placeに関する2つの意思決定 • 流通チャネルとは「企業から最終ユーザに製品(サービス)が 渡るまでの経路、使用する場所」 • 最終的な「出口」に関する意思決定 • 「出口」に至る経路に関する意思決定 • 商流・・・商取引(売買の情報)に関する意思決定 • ロジスティクス・・・物品の動きに関する意思決定
  • 13. 1-3-3. 「出口」に関する意思決定 • 出口 • 最終ユーザが直接、製品サービ スを受け取る場所 • 流通チャネルの中で、一番、最終 ユーザに近いところ • 出口をいくつ設定するか • 出口はどのようなタイプか • 消費者と出口のフィット • ターゲットとするユーザの行動 パターンとのフィット • 出口に製品サービスをいかに 配置するか • シェルフ・スペースの有限性 • 出口(他企業)の立場に立った 思考の必要性 • 頻繁に売れる • 一つあたりの利幅が大きい • 他の製品サービスの「まとめ買 い」を誘発する
  • 14. 1-3-4. 出口に至る経路に関する決定 • どのようにして、出口まで製品サービスを届けるか • 一般的に、出口が多くなれば流通経路は長くなる • 出口に至る経路を短くする工夫 • ロジスティクスの効率化 (モノそのものの流れ) • インターネット取引の採用 • 情報技術および輸送システムによる大きな変化 • 製品サービスの動きをきめ細かく、リアルタイムで把握 • SCM (Supply Chain Management) • モノの流れ全体を、情報技術の活用を通じて高度に効率化す るマネジメント
  • 15. 4. 柔軟性を高める (Fの向上) • コストを(それほど)上昇させずに顧客の要求に応えること • 顧客は、ひとりひとり微妙に異なっている • 顧客の違いに対応するため柔軟性を高めることが必要 • 柔軟性を高めるためには • 前もって、いくつかの異なる製品やサービスを用意しておく • バリエーション、オプションの準備 (事前の準備) • 顧客の希望を聞いてからの対応 (事後への準備) • 製品やサービスをつくりだす体制(システム)に工夫を凝らす
  • 16. 1-5-0. Promotion―QCDFと3Pの伝達― • プロモーション • 顧客との情報のやりとり • 企業が特定の製品やサービスに関する情報、あるいは自 社に関する情報を、顧客に伝える活動 • 製品サービスの提供自体が「顧客との情報のやりとり」 • 4つのプロモーション活動 • 広告宣伝、販売員活動、広報活動、販売促進
  • 17. 1-5-1. 広告宣伝 • 広告媒体と広告宣伝 • 従来のマス媒体、インターネットなどの新しい媒体 • 各種媒体での発信を組み合わせて顧客に伝える • 広告媒体とターゲット・ユーザのフィット • 広告宣伝のメリット • 広い範囲に製品サービス、企業の情報を伝えられる • 広告宣伝のデメリット • 「一方通行」の情報伝達になりがち • 顧客にケースバイケースで対応することができない
  • 18. 1-5-2. 販売員活動 • 販売員活動のメリット • 顧客との相互作用を行うことができる • 販売員活動のデメリット • 比較的狭い範囲にしか情報を伝えられない • いわゆる「営業マン」は企業と顧客の情報のやり取りを担って いる • 企業や製品サービスへの顧客のイメージを決める • 顧客からの要望(「顧客の声」)を企業に取り入れる
  • 19. 1-5-3. 広報活動 • カネを支払わずに各種媒体で製品サービス、企業の情報を発信 • 広告宣伝との違い • 広報活動のメリット • 「カネを使わなくて済む」ではない • 第三者が伝えてくれることの意義 • 顧客が感じる信憑性が高まる • (身近な人を通じた)口コミ、ネット口コミの効果 • 顧客の「指名買い」に引かれる=プルの製品サービスの動き • 広報活動のデメリット • 企業が完全には、情報をコントロールできない
  • 20. 1-5-4. 販売促進 (販促) • 「とにかく使ってもらって製品サービスの良さを分かって欲し い」 • 部分的な経験から顧客に良さを学ばせる • 試供品(サンプル)、体験(版)の提供 • オンラインゲームのβテスト • 発展形としてのフリーミアム • 「知名度が低い製品サービスの名前を覚えて欲しい」 • 顧客の注意(attention)を引きつける • 景品付きセール、クイズやアンケートによるプレゼント、 記念品の贈呈、各種イベント 20
  • 21. 2. 4P(QCDF)内部の適合性 • 4つのPが互いに他とフィットしている必要性 • Productとニーズのフィット • 補助的サービスによる強化 • Place、Priceによる促進 • Promotionによる拡張 • 4Pの内部のフィットと共に、製造などを担う他部門との適合性 も重要 • ヨード卵光の事例 (沼上, 2008)
  • 22. 3-1. 競争優位構築の困難さ (1) • 競争優位を決める4つの指標(Q、C、D、F)はトレードオフの関 係にあることが多い • 品質を上げる→コストの増加 • コストを下げる→品質の低下、納期の伸張、柔軟性の低下 • 納期を短くする→コストの増加、品質の低下 • 柔軟性を高める→コストの増加 • 4つの指標を同時に高めることは難しい • 工夫を凝らすこと(=マネジメント)で、他の指標に「それほど」 悪影響がでないようにしつつ各指標を高める
  • 23. 3-2. 競争優位構築の困難さ (2) • 顧客がどの指標を重視するかを把握することが難しい ↓ 顧客が重要視する指標を見極めるためのマーケティング活動 • 顧客が重視する指標は変化する ↓ マーケティング活動「+α」による未来の顧客の把握(予測)
  • 25. 1-1. セグメンテーションの必要性 • 顧客の個性 • 「市場は同質ではない」 • 効用関数の「中身」をみるマーケティング・サイエンス • 生産関数の「中身」をみる経営学 • 人間には一人一人個性があり好みがある • 顧客ニーズは皆同じではない • 顧客ニーズへの対応 • 一人一人異なる顧客ニーズに対応することは、現実的に不可能 • 非常に高価な製品(サービス)になってしまい、非常に高価な製 品(サービス)を購入できる顧客は限定的 • 技術によるある程度の解決(ごまかし)
  • 26. 1-2. セグメンテーションとは • 顧客が「一人一人異なる」といっても一定の共通点がある • 性別、世代、ライフスタイル、など • セグメンテーション • 市場を(同じ)マーケティング・ミックスに対して、類似の反応を 示すような同質的な市場部分に分解すること • 顧客の共通点に着目 • 市場セグメント • セグメンテーションによって分解された市場の一部 • ターゲット・セグメント • 自社が主として狙う市場セグメント
  • 27. 2-1. セグメンテーションの代表的軸 • セグメンテーションの基準= 「軸」 • 4つの代表的な(一般的な)軸 • 地理的な軸 • 地域差、都市規模、人口密度などに 着目 • 地域差の源泉・・・気候、歴史、文化、 伝統、所得水準、など • 人口統計的軸(デモグラフィック) • 国勢調査で質問される項目 • これらに応じて、ライフスタイル(消費 行動)が変わる可能性が高い • ライフスタイルが「どのように」変 わるのかを洞察する必要 • 心理的軸 • 顧客(人間)の本質的なタイプ • 心理学の応用 • 行動面の軸 • 使用頻度、製品サービスの認知、購 買に至る過程などに着目 • 消費者行動論
  • 28. 2-2. 軸の組み合わせ、独自性 • セグメンテーションのための市場調査、統計的分析 • 市場調査法および統計分析手法の「標準化」されている • セグメンテーションで他社との「ギャップ」を創り出す • 他社と異なるマーケティングを行うためには • 自分でオリジナルな軸を自ら創造する • いくつかの軸を組み合わせる • 良いセグメンテーションを行うために • データ収集計画立案、データ収集、データ分析、分析結果解釈の どこで独自性を出すのか • 社会の変化や仕組みを観察し、洞察する力を持ち、セグメン テーションに「リアリティ」を持たせる
  • 29. 2-3. セグメンテーションの チェックポイント • セグメント内の同質性 • 効率的に潜在的な顧客グループに働きかけられるようにする • セグメント間の異質性 • マーケティング・ミックスの有効な範囲が明確になる • セグメントの規模 • セグメンテーションによって分割された市場は元の市場より小さ いが、「十分な」規模を有するか • 操作性 • セグメント規模の予測し、有効なマーケティング・ミックスにつ いての示唆が得られるか
  • 30. 3. まとめ+α ―ターゲット・セグメント とマーケティング・ミックスの適合性― • ターゲット・セグメントにフィットす るマーケティング・ミックスの構築 • 顧客から見えやすい4P • 企業内部で見えやすいQCDF • 4PとQCDFの適合性(fitness) • 継続的な適合性(fitness)の追求 (1)セグメンテーション → (2)ターゲット・セグメントの選定 → (3)マーケティング・ミックスの構築 → (1)セグメンテーション ・・・ • ダイナミズムのある競争戦略 • セグメントのダイナミズムへの配慮 • セグメント内の関係性 • セグメント内の顧客の類似性 • セグメント間の繋がり • セグメントは「便宜的なもの」 • セグメント間の波及効果を視野に入れ た戦略 • 時間的な顧客の変化 • 学習、成長・高齢化によるセグメン トの移動 • 「(競争)戦略はストーリー」