大阪大学大学院経済学研究科
中川功一
Allegro_assai@hotmail.com
国際経営
(1)
国際経営とは何か
~隔たりを知る
ダイキン工業のグローバル成長
1991年
海外子会社 5
海外売上 444億円
海外売上比率 10%
2001年
海外子会社 29
海外売上 1644億円
海外売上比率 30%
2011年
海外子会社 147
海外売上 7335億円
海外売上比率 63%
ソニー、シャープなど日系企業のシェア → 1-2%
技術力、性能では一切負けていない。
こうなってしまった理由は、ご存知「ガラパゴス化」
海外こそが主戦場
日本はわずかに6%程度
海外進出は、企業業績を押し上げる
売上高 営業利益額 営業利益率
海外販売拠点
エリア数
全体
(百万円)
海外
(百万円)
海外
比率
(%)
全体
(百万円)
海外
(百万円)
海外
比率
(%)
全体
(%)
本国
(%)
海外
(%)
0 (n=113) 262650 57052 18.0 21919 5042 23.8 7.2 6.7 5.5
1,2 (n=82) 352817 138884 30.9 24846 10343 38.3 8.3 7.8 10.1
3,4 (n=107) 914574 442755 32.9 79107 43216 48.4 9.3 7.5 15.0
5,6 (n=41) 1078058 433186 34.3 85904 41263 49.5 10.3 8.6 16.9
海外販売拠点配置エリア数と業績(2007年)
n = 340.
大手上場製造業340社を対象とした分析。
出所:中川功一(2012)グローバル分散拠点配置の競争優位.『国際ビジネス研究』4,2.
出所:経済産業省海外事業活動基本調査 7
企業の海外進出は止まらない
経営のグローバル化
それは、もはや必然
中国向け
とにかく大きい(2m)。
目立つほうが良い。
カラーバリエーション
は白と「金」。 欧州向け
デザインの良さが購買の決め手になる
日本向け
とにかく性能勝負。ゆるキャラも大切
中東向け
スピーカー内蔵
東南アジア向け
冷房専用機
北欧向け
暖房専用機
国際経営とは①
国・地域間に「隔たり」があるということを前提として、
企業としてその隔たりを乗り越えるための方法を考えるもの
国際経営とは② 海外という「可能性」を得ること
• 日本の9倍もある広大な海外市場
• 安価・豊富・優秀な労働力
• 質の良い原料・部品
• すぐれた取引先
• 新たな技術
• 洗練された製品デザイン
• 新規なビジネスモデル
• 海外金融機関の豊富な資金
現代は、世界中からエクセレンスを集め、世界で戦う時代
隔たりを超えた先にある、
海外ビジネスの潜在的可能性
まとめ
国際経営とは、国の隔たりを乗り越え、世
界中のエクセレンスを結集し、世界で事業
を行うための方法である
隔たりを知る手法
• CAGEフレームワーク
• ホフステッドの文化尺度
国の「隔たり」の分析方法:CAGEフレームワーク
国際経営の第一人者・ゲマワットが生み出したCAGEフレームワークは、国の
隔たりを測定する基本手段として用いられている。CAGEとは文化(Culture)、
政治(Administration and policy)、地理(Geography)、経済(Economy)の4要
素を指し、これらの要素から国・地域の隔たりを分析する。
出典:Ghemawat,P.(2001)Distance still matters:The hard reality of global expansion.
Harvard business review,79,8,pp.137-147.(ウェブで自由に閲覧可能)
A国 B国
文化的隔たり
政治上の隔たり
地理的隔たり
経済的な隔たり
CAGEフレームワーク
Culture
文化
Administration
政治
Geography
地理
Economy
経済
要因 言語
民族
宗教
社会的規範
政治的友好性
政治的連携
政策
制度的インフラ
物理的距離
国境の共有
港湾・空港の有無
国土の広さ
輸送・通信経路
気候の違い
所得
天然資源
金融資源
人的資源
経済インフラ
物流システム
取引先
知識・技術水準
ホフステッドの文化尺度
• https://www.hofstede-
insights.com/product/compare-countries/
課題
ブラジル、ロシア、インドの3か国について、
CAGEモデルあるいはホフステッド文化尺度を利用して、
日本と、どのような点で大きな隔たりがあるか、
ビジネスを行ううえでどう乗り越えればよいかを考えてください。
何が「ビジネスフォーマル」か
コミュニケーションの仕方には、
とても慎重にならなければならない。
まずは、
相手を知ること。

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