https://www.watney.co.jp/course?wix-vod-video-id=571084d6212c498bafb4eb178672890a&wix-vod-comp-id=comp-jfnqv23o# 大阪大学大学院経済学研究科 中川功一 准教授 WEB経営学講座 WATNEY（ワトニー） https://watney.co.jp/

1. 海外駐在員のマネジメント
中川功一
大阪大学大学院経済学研究科
国際経営
第11回

2. ・役割
・必要経験・技能
・管理
海外駐在員…国際経営の主役
• 海外駐在員（Expatriate personnel）
• 海外でその経験とスキルを活かして、本国の代表として働く人材。国
際経営を体現する中核的人物。

3. 海外駐在員の役割(1)
本国と現地のブリッジ
両方の状況、考えを理解し、
2者のあいだの
橋渡しをする
本国
本社
海外
子会社

4. 本国の技術・知識を習得
海外子会社へ移転
日本企業はこの手法をよく活用している
現地の技術・知識を習得
本国本社や他の子会社へ移転
海外駐在員の役割(2)
技術移転
本国
本社
海外
子会社

5. 本国
本社
会社のビジョンを体得
海外子会社に移転
海外
子会社
海外駐在員の役割(3)
伝道師 ビジョン、ミッション、価値観を伝える

6. 海外駐在員に要求されるスキル
• 言語スキル(多くの場合、英語よりも現地語が望まれる)
• 本国親会社のビジョンから技術・ノウハウまでを習得している
• 子会社現地スタッフとコミュニケーションがとれる
• 親会社サイドの人間ともコミュニケーションがとれる
• マネジャーとしての各種スキル
それってスーパーヒーロー？
→ それゆえ、選抜、育成、支援が必須

7. 海外駐在員のマネジメント
選抜 訓練 支援 帰任
( )

8. 選抜
# 本国でも最も優秀な人材のひとりであるべき
# 会社で長いキャリアを有している
# 異文化で数年は過ごせるほどの忍耐強さ・タフさ
# 会社のビジョンを心から理解・共感している
# 健康である
技能 メンタル 動機健康

9. 育成
• 語学力
• 文化・歴史・宗教等の理解
• 政治・法律の理解
• 商習慣・社会習慣
• …そして仕事能力
日本の大企業の場合、月1~週1ペースで6か月以上にわたって訓練が
あることも珍しくない。が、近年は短縮気味（全くないことも）

10. 支援
• 本国側のメンターは、今日、必須
• 本国とのミーティング機会も頻繁であるべき

11. 帰任
現代の重大課題。多くの会社が帰任者の処遇に困っている
・本国でのカルチャーショック(!)
・適切なポストがない
・帰任に先だった準備活動が大切
彼／彼女を活かせるようなポストの準備

12. 練習
あなたはフィリピン工場の問題解決というミッションを受けて現地にマネ
ジャーとして着任することになりました。フィリピン工場は操業3年目で
すが、生産性は上がっていません。その原因は低いエンジニアの技術力や
ワーカーの技能水準にあるようです（彼らは十分に動機づけられ、職場に
不満は抱いていません）。
あなたのミッションは授業員のスキルを高めて生産性を改善することです。
駐在員として最も大切なスキル／パーソナリティは何でしょうか?
重要なものから順に3つ選んでみてください。

13. ひとつの解答例
• 技術知識は必須。的確な技術指導ができること。
• ファシリテーションの能力。励まし、動機づけ、前を向いて仕
事ができるような感情を喚起する力。
• 基礎的な現地語運用能力
ただし模範解答は「あなたのキャラクタによる」。
あなた自身をよく理解して、自分自身が仕事をするうえで
大切なものを、揃えていくこと。