「 かぜ 」の 診療
今日の話 かぜの細分類 抗生剤を誰に使うのか? 高齢者・基礎疾患もちに注意 急性胃腸炎 インフルエンザ 風邪薬の話
症例 1 : 32 歳女性 2~3日前から鼻汁出現。鼻汁は徐々に増加するが、膿性ではない。鼻閉あり。軽度の咽頭痛あり。咳・痰も少しあり。 37 ℃ 台の発熱を伴っている。 所見:体温 37.5℃ 、咽頭発赤軽度、扁桃腫大なし。鼻腔は軽度の発赤あり。頸部リンパ節触知せず。肺野清。
症例 2 : 70 歳男性 4 日前より咳・痰が出現し、次第に増強。発熱を伴い、喀痰が黄色粘稠になってきたため来院。咽頭痛、鼻汁、鼻閉なし。 所見:体温 38℃ 、脈拍 90 、呼吸回数 14 回、咽頭正常、扁桃腫大なし、頸部リンパ節触知せず。肺野清。
かぜっぽいけど… どうしたらいいだろうか?
診療のポイント 抗生剤の必要性を判断 対症療法の程度を見極める 地雷の発見 !手早く!
手早く、的確に考える 方法 分類 (=パターン化)
分類 ① 非特異性上気道炎型 ② 鼻炎型《急性鼻・副鼻腔炎型》 ③ 咽頭炎型《急性咽頭・扁桃炎型》 ④ 気管支炎型 ACP ( American College of Physician) による分類
問診(いちばん重要) せき 「咳はでますか?」 はな 「鼻水はでますか?鼻づまりは?」 のど 「のどは痛いですか?」 熱 「熱はありますか?」 下痢 「下痢してますか?」 そのほか 「なにか他に症状はありますか?」 大事なこと: 「治療している病気がありますか?」
問診による分類 せき メイン 気管支炎型 はな メイン 急性鼻・副鼻腔炎型 のど メイン 咽頭炎型 3つともある 非特異型 あとは付加的な情報  発熱・下痢・基礎疾患・頭痛・ etc.
非特異性上気道炎型 急性の経過 以下の3領域症状が同時に同程度に存在 鼻炎症状 くしゃみ・はなみず・はなづまり 咽頭炎症状 咽頭痛・イガイガ感 下気道炎症状 咳、喀痰の有無は問わない ウイルス性
非特異性上気道炎型 ウイルス性である以上、 デフォルトは 「抗生剤不要」
鼻炎型(急性鼻・副鼻腔炎型) 鼻炎症状(くしゃみ、鼻汁、鼻づまり)主体 発熱の有無は問わない 大部分はウイルス性
細菌性副鼻腔炎 (≒抗生剤投与が必要) 鼻炎症状が 7 日以上持続し、かつ頬部(特に片側性)の自発痛・圧痛と、膿性鼻汁が見られる場合 Double sickening, 7 ~ 10 日後の再増悪 非常に強い片側性の頬部の疼痛・腫脹・発熱がある場合(症状の持続時間は問わない) 鼻炎型全体の 0.2 ~2%とされる 膿性鼻汁はウイルス性でも生じる これのみでは抗生剤の必要はない
咽頭炎型(急性咽頭・扁桃炎型) 咽頭痛が主症状。発熱の有無は問わず 咽頭の発赤、咽頭後壁リンパ濾胞の腫脹 扁桃炎の併発 大部分はウイルス性 A 群 β 溶連菌性(約 10 %)が、細菌性の殆どである 、とアメリカでは言われている 扁桃の白苔はウイルス性でも生じる それだけでは抗生剤の適応とはいえない
Centor’s  strategy ① 発熱 ② 白苔を伴う扁桃の発赤 ③ 咳嗽なし ④ 圧痛を伴う前頸部リンパ節腫脹 咽頭炎における溶連菌の有病率を 10 %と仮定して ポイント数 溶連菌感染の可能性   0 2%   1 3%   2 8%   3 19%   4 41% 作戦 0~1 溶連菌の可能性低い->対症療法 2~3 可能性微妙->迅速検査で陽性なら抗生剤 4 可能性高い->検査とばして抗生剤 (Centor, R M. et al. Med Dicis Making, 1:239-246, 1981) ‏
写真でみる咽頭炎 JOHNS Vol.23 No.12 (2007) p.1779-1802 より ウイルス性でも白苔はつく
気管支炎型 咳嗽が主体。喀痰・発熱の有無は問わない。 65 歳以下の場合 、 90 %が非細菌性 肺炎の鑑別が重要 バイタルサインの異常  脈拍>100 ,  呼吸数> 24,  体温> 38℃ 呼吸音の左右差 雑音          ⇒ 胸部 Xp 抗生剤が必要な場合  5 ~ 10% マイコプラズマ、クラミジア、百日咳
余談ですが… 呼吸回数を測りましょう 20 ~ 30 秒の観察で計測可能 10 ~ 18 回/分 あたりが普通 頻呼吸:呼吸回数> 24 回/分 1 呼吸プロセスが 2.5 秒以内に終了すれば頻呼吸
鼻汁・鼻閉 咽頭痛 咳・痰 抗菌剤と注意点 非特異的 △ △ △ 不要    上気道炎 急性鼻・ ◎ × × 細菌性では必要    副鼻腔炎 急性咽頭炎 × ◎ × 溶連菌では必要 急性気管支炎 × × ◎ 肺炎を除外できれば 不要 (◎:主要症状、 × :原則としてなし、△:際立たず複数にあり)
はな のど せき 抗菌剤と注意点 非特異的 △ △ △ 不要    上気道炎 急性鼻・ ◎ × × 細菌性では必要    副鼻腔炎 急性咽頭炎 × ◎ × 溶連菌では必要 急性気管支炎 × × ◎ 肺炎を除外できれば 不要 (◎:主要症状、 × :原則としてなし、△:際立たず複数にあり)
病型による抗菌剤の適応( ACP ) 非特異的上気道炎 すべて抗菌薬の適応ナシ 急性鼻・副鼻腔炎 顔面自発痛や圧痛がある場合 急性咽頭炎 溶連菌性の場合 急性気管支炎 肺炎が除外できない場合
問題: 次の症例について、かぜの細分類を答えよ
症例 3 : 16 歳男性 前日より咽頭痛と 39℃ 台の発熱に気づいた。咽頭痛が増強し来院。 咳・痰・鼻汁・鼻閉なし 所見:体温 39.3℃ 、咽頭発赤著明、右扁桃は白苔を伴い腫大。前頸部リンパ節を数個触知し、圧痛を伴う。肺野清 急性咽頭炎
抗生剤、どうする?
Centor’s strategy ① 発熱 ② 白苔を伴う扁桃の発赤 ③ 咳嗽なし ④ 圧痛を伴う前頸部リンパ節腫脹 咽頭炎における溶連菌の有病率を 10 %と仮定して ポイント数 溶連菌感染の可能性   0 2%   1 3%   2 8%   3 19%   4 41% 作戦 0~1 溶連菌の可能性低い->対症療法 2~3 可能性微妙->迅速検査で陽性なら抗生剤 4 可能性高い->検査とばして抗生剤 (Centor, R M. et al. Med Dicis Making, 1:239-246, 1981) ‏
症例 4 : 20 歳男性 2 日前より発熱とともに咳嗽が続くため来院。黄色い喀痰が出る。咽頭痛や鼻汁、鼻閉はなし。 所見:体温 37.5℃ 、脈拍 84 、呼吸数 14 回、咽頭正常、扁桃腫大なし、頸部リンパ節触知せず。肺野清。 急性 気管支炎
症例 2 : 70 歳男性 4 日前より咳・痰が出現し、次第に増強。発熱を伴い、喀痰が黄色粘稠になってきたため来院。咽頭痛、鼻汁、鼻閉なし。 所見:体温 38℃ 、脈拍 90 、呼吸回数 14 回、咽頭正常、扁桃腫大なし、頸部リンパ節触知せず。肺野清。 急性気管支炎
この2例、抗生剤どうする?
高齢者の場合 症状が非典型的 二次感染の危険 細菌感染 だった場合リスクが高い 「抗生剤を使用しない」ポリシーには、より注意が必要 「なにかあったらすぐまた来院してください」 「高齢者には抗生剤をだしとく」 ⇒ 「あり」
基礎疾患がある場合 免疫不全・低免疫が想定される疾患・状況 血液悪性腫瘍 固形がん治療中 慢性肝疾患 透析患者 糖尿病 ステロイド治療中 バセドウ病で抗甲状腺薬内服中->無顆粒球症 etc. 病歴をチェックする(問診・カルテ) 自信がなければ、 夜中でも担当科オンコールと相談する ことを考える 状況次第で 翌日までに急変しうる
採血も必要な「かぜ」症状 抗癌剤治療中  ⇒骨髄抑制期? 抗甲状腺薬内服中 ⇒無顆粒球症? 複数回来院 「かぜ」診断は正しいか? なんとなくやばそう ⇒高い経験値が必要 ※ なんでも採血 ⇒やりすぎ 後で「何度も来たのに採血もされなかった」と言われるのを防ぐ =防御的医療  defensive medicine 今のご時世、ディフェンスを軽んじるのは危ない(個人的意見)
「かぜ」 :特別なサブタイプ
分類 ① 非特異性上気道炎型 ② 鼻炎型《急性鼻・副鼻腔炎型》 ③ 咽頭炎型《急性咽頭・扁桃炎型》 ④ 気管支炎型 ⑤ 高熱のみ型《インフルエンザ型》 ⑥ 微熱・倦怠感型《急性・慢性》 ⑦ 特徴的所見のある型: 発疹型、急性胃腸炎型、髄膜炎型、その他 (田坂佳千 レジデントノート  Vol 7, No.10 (2006))
高熱のみ型 突然発症の発熱 かつ、局所症状なし 局所症状とは? 鼻汁、咽頭痛、咳、腹痛、下痢、激しい頭痛など
高熱のみ型は、 要注意! なぜか?
高熱のみ型 インフルエンザ その他のウイルス性疾患 これらが多いことは事実
しかし…
こんな病気もありうる =地雷原 細菌感染症 肺炎 髄膜炎 急性腎盂腎炎 急性前立腺炎 肝膿瘍・化膿性胆管炎 感染性心内膜 炎 etc. リケッチア病 悪性腫瘍 膠原病
微熱・倦怠感 型 は難問 急性ウイルス感染 膠原病 悪性腫瘍 感染症(特殊な細菌、リケッチア、結核、 HIV 、… ) うつ 慢性疲労症候群 不定愁訴
特徴的所見:髄膜炎型 今までに感じたことのない頭痛 頭を下げたり、咳をすると頭痛が増強 嘔吐を伴う Neck Flexion Test Jolt accentuation 副鼻腔炎 も頭痛を起こします
特徴的所見:発疹型 多くはウイルス性疾患= self limiting リケッチアの可能性 薬疹(前医のクスリ)も要注意 表面のぴりぴりする痛みで発症し、1 ~ 7日後に神経支配に一致した赤黒い、水疱を伴う発疹出現 = 帯状疱疹
特徴的所見:急性胃腸炎型 ロタウイルス ノロウイルス 病原性大腸菌 O157 の問題があり、抗生剤・止痢剤の使用についてはコンセンサスがない 当院消化器内科の方針 抗生剤:ホスミシン 止痢剤:使わない(ロペミン・タンナルビンなど) 整腸剤: 乳酸 菌製剤 便培養を忘れずに!
参考文献 レジデントノート  Vol.7-No.10(2006.1) ‏ ● 特集●“かぜ”を読む!
インフルエンザ
インフルエンザ 別名 「流行性感冒」 インフルエンザウイルスによる感染症 学校保健法 の規定 解熱後 2 日後からの登校 (症状発症後 5 日目以降) これから加わる条件
インフルエンザ:自然経過 潜伏期:約 3 日(1~7日) 突然の悪寒・発熱・関節痛 引き続いて起こる鼻汁、咳 全経過約 1 週間 かぜ症候群より全身症状が強い
インフルエンザ○ × 問題 (1) 診断に抗原検査は必須である (2) 臨床症状、疫学的状況だけで診断してよい (3) 臨床診断だけで抗ウイルス剤を処方してもよい (4) 抗ウイルス剤は感染力を低下させる 答 (1) (2) (3) (4)
インフルエンザ 迅速診断キット 当院採用: プロラスト Flu (三菱化学メディエンス) 希望価格  12000 円 /10 回用 陽性率 について( HP 上 Q&A より) プロラスト Flu を含む迅速診断キットにおいて陽性を示すためには、採取検体中にある量以上のウイルスが存在することが必要です。個々の症例にもよりますが、 発熱などの症状が出てから 12 時間以内の症例では、感染があっても迅速診断キットで陰性を示すことがあると言われております 。臨床症状から感染が疑われる場合は、問診などによる総合的な判断をお願いします。なお、インフルエンザの潜伏期間(感染から発症まで)は約 1 日と言われております。 http://www.medience.co.jp/h1_prorast/faq.html#q10
迅速キットは いつ、何回まで使用できる? 医療保険上のルール 病名「インフルエンザ」「インフルエンザの疑い」 原則 1 回 レセプト摘要欄に記載して 2 回まで 検査実施料インフルエンザウイルス抗原精密測定   1 5 0 点 判断料「免疫学的検査」 144 点 医学的な事実 気道のウイルス量のピーク:発症 24-48 時間後 その後急速に低下 5 -10 日後には検出不能という報告もある
迅速キット適応(提案) 発症 12 時間以前は施行しない 発症 72 時間以降は基本施行しない 2 回まで OK 保険病名をつける 抗ウイルス剤は迅速キット結果にかかわらず処方できる
インフルエンザ のピットフォール 一部の NSAID s は小児( 15 歳未満)に禁忌 ジクロフェナク(ボルタレン) メフェナム酸(ポンタール) PL顆粒( サリチルアミド 含有) 抗ウイルス剤を服用して解熱しても、ウイルス排泄は続く(発症後 7 日程度) 治癒を「証明」する手段はない 「インフルエンザではない」ことを証明する手段もない
インフルエンザワクチン 不活化 HA ワクチン 接種株の選定:毎年 WHO が世界的趨勢をみながら推奨株を選定、それを参考に厚労省で決定 有効性 成人( 65 歳以下)の発症予防効果: 70 ~ 90 %(アメリカ) 65 歳以上の健常な高齢者 発病阻止効果:約 45% 死亡阻止効果:約 80%   (日本) 集団で接種することで、その集団に属するハイリスクグループの死亡率を下げる効果( New  Engl  J Med 388:889-896(2001)   )
インフルエンザワクチンの適応 基本的に、卵アレルギー例以外は接種してよい。 妊婦:アメリカのガイドラインでは、シーズンに妊娠がかかるすべての妊婦に接種を推奨している。 ただし、 37.5℃ 以上の発熱がある場合などの急性疾患に罹患している場合は除く。
抗インフルエンザウイルス薬 タミフル(オルセタミビル) 309.1×2×5=3091 内服薬( 5 日間) 10 ~ 19 歳は「原則禁忌」 リレンザ(ザナミビル) 168.7×2×2×5=3374 吸入薬( 5 日間) イナビル(ラニナミビル) 2080.5×2×1=4161 吸入薬( 1 回) ラピアクタ(ペラミビル) 5634×1=5634 注射薬( 1 回)
インフルエンザ○ × 問題 (1) 抗原検査は必須である (2) 臨床症状、疫学的状況だけで診断してよい (3) 臨床診断だけで抗ウイルス剤を処方してもよい (4) 抗ウイルス剤は感染力を低下させる 答 (1) (2) (3) (4) × ○ ○ ×
症例2: 32 歳女性 2~3日前から鼻汁出現。鼻汁は徐々に増加するが、膿性ではない。鼻閉あり。軽度の咽頭痛あり。咳・痰も少しあり。37℃台の発熱を伴っている。 所見:体温 37.5℃ 、咽頭発赤軽度、扁桃腫大なし。鼻腔は軽度の発赤あり。頸部リンパ節触知せず。肺野清。 非特異的上気道炎
かぜで使う薬
「使わない」 早く治すクスリはないから、理には適っている でも、患者さんとケンカになるかも
消炎鎮痛剤 アセトアミノフェン NSAID s
アセトアミノフェン カロナール アンヒバ ピリナジン  etc. 保険適応 鎮痛: 300 ~ 1000mg/ 回を4~6時間毎、 4000mg/ 日まで 上気道炎の解熱: 300 ~ 500mg/ 回、原則 1 日 2 回まで、 1500mg/ 日まで 通常成人  400mg/ 回( 200mg 錠 2錠) 大量投与すると、アスピリン喘息を誘発し得る。 末梢での抗炎症作用 血小板凝集抑制 胃腸障害 これらは少ない (殆どない) (500mg/ 回以上)
NSAIDs(Non-Steroidal Anti-Inflamatory Drugs) 非ステロイド系抗炎症薬 副作用 胃腸障害 腎障害 血小板凝集抑制 NSAIDs 喘息 etc.
有名な NSAID s ポンタール R   4回/日  シロップあり 消化器系・溶血性貧血に注意 (メフェナム酸) ブルフェン R 3回/日 (イブプロフェン) ナイキサン R 3回/日  腫瘍熱に効く? (ナプロキセン) ロキソニン R   3回/日 胃腸障害少ない? (ロキソプロフェンナトリウム) ボルタレン R   3回/日 癌鎮痛の長期投与には向かない (ジフロフェナクナトリウム) インダシン R   3回/日 強いが、腎障害などの可能性も高い。 (インドメタシン) ハイペン R   2回/日 COX2 選択阻害剤 胃腸障害・腎障害少ない。 (エトドラク) モービック R 1回/日 COX2 阻害剤 1回投与のため、評価には注意。 (メロキシカム) ロピオン R 点滴可能な唯一の NSAIDs (フルルビプロフェンアキセチル)
総合感冒薬: PL 顆粒 内容物(1g中) サリチルアミド:270mg(アスピリン類似物質) アセトアミノフェン:150mg 無水カフェイン:60mg プロメタジンメチレンジサリチル酸塩:13.5mg ( H1 ブロッカー:ピレチア、ヒベルナと同じ) 注意事項 アスピリン喘息に 禁止 15歳未満の水痘、15歳未満のインフルエンザに 原則禁止 咳止めは入ってない 胃腸炎にださないこと
私家版・ かぜで使う薬 使わない 却ってめんどくさいかも… 解熱鎮痛剤 だすならカロナールを NSAID s は避けた方が無難 咳止め  あまり効かない 気がする… リンコデは 効くけど便秘必発 しつこい咳 はきちんと 原因 疾患 を考え る 百日咳 咳喘息 マイコプラズマ気管支炎(肺炎) など 去痰剤  かぜの乾いた咳に出してみてます 抗生剤  必要な人に 総合感冒薬  「 PL 顆粒 」しかない 漢方  僕が使っているのは 4 剤 葛根湯 (ぞくっときたら)   麻黄湯 (強い症状、汗がでてない) 麦門冬湯 (せき) 小青竜湯(鼻炎症状)
今日のまとめ かぜの細分類 4つの分類+ α 抗生剤を誰に使うのか? 高齢者・基礎疾患もちに注意 インフルエンザ 自然経過を頭にいれておく 急性胃腸炎 抗生剤は FOM 、止痢剤はださない 風邪薬の話 PL 顆粒にも要注意 いわゆる NSAIDs に要注意
咳
咳を鑑別していくポイント、 それは… 「先生、ずっとせきが止まらないんです」
原因をいくつ思いつけるか
長引く乾性咳の鑑別 Post-infectious chronic cough 成人の百日咳が含まれている 咳喘息・アトピー咳嗽 好酸球性気管支炎 薬剤性 ( ACE 阻害剤) GERD 心不全 耳あか その他の呼吸器疾患 結核・肺癌・間質性肺炎・ etc.
「彼を知り、己を知れば百戦殆うからず」(孫子) あやう

かぜ症候群2012

Editor's Notes

  • #19 ちなみに、市中肺炎の6大起因菌:肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、モラキセラ、マイコプラズマ、クラミジア、レジオネラ
  • #42 頭を振ると痛い= jolt accentuation