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高校1年生の
語彙学習方略の使用と変化
―自由記述データの質的分析より―
つくば秀英高等学校
海老原貴司
研究分野
(学習方略)
KATE2023
埼玉研究大会
目次
研究背景 ...............3
研究目的 ...............5
研究方法 ...............6
対象者 6
研究過程 7
研究材料 8
結果と考察(分析) ......10
まとめ ................26
引用文献 ..............27
2
…中学校から高校という学習環境の変化 (特に、学習すべき語彙数の増加)に伴い、
学習者が英語学習を困難だと感じてしまう確率が比較的に高い時期である。
高校1年生という学習段階とは
高校1年生の英語学習に関する調査 (ベネッセ総合教育研究所, 2020) 3
…学習者の文脈に応じて、学習目標を達成するために、意図的に選択される学習法 (Oxford,
2017)。
特に語彙学習に関わるものを語彙学習方略 (Vocabulary Learning Strategy: VLS)と呼ぶ。
4
言語学習方略 (Language Learning Strategy)
先行研究 対象者 尺度 使用頻度の高いVLS
赤瀬 (2014) 高校1年生 209人 6件法 ・繰り返し書く ・辞書を使う ・友達に尋ねる
石川・田村・白
畑 (2018)
高校生(1~3年) 1068
人
4件法 ・繰り返し書く、発音する ・数日毎に繰り返し復
習
・単語集の使用 ・過去/過去分詞形の確認
内田 (2021) 高校1年生 85人 5件法 反復方略 (繰り返し見たり書いたりする)
…これまでの先行研究でも5件法などの量的な調査で、各方略の使用頻度が報告されている。
特に高校1年生では繰り返し書くなどの反復方略が好まれているようである。
4
本研究の目的
(1) 高校1学年という学習環境や
学習者が所属する場面や状況に応じて、
学習者がどの語彙学習方略を使用し、変化させていくのか を具体的に描写
する。
(2) 語彙学習方略に変化がある場合、その要因や関連性を探る。
→今後の方略指導の方法や効果を検証する上で参考にする。
中学を卒業して高校に入学後、
英語が苦手だと感じ始めるかもしれない時期であり、
語彙習得という困難に対して、どのように立ち向かってい
くのか?
5
本研究の
対象者の特徴ついて
高校1年生 42名 (注) 本発表者が現在勤務する高校の学習者ではない。
・1クラスに所属していた。
・大学進学のために定期テストや英検を重視しており、
当時、約半数の生徒が英検準2級を取得済みであった。
・推定語彙サイズ 平均 2654
※学習指導要領 によれば、高1生が学習する語彙数 2800-約3300
・入学時に単語帳と単語学習アプリ が配布されており、
毎週、オンライン上で単語テストを受けていた。
・英語コミュニケーションII 3単位, 論理・表現II 3単位を受講し、
そのうち1単位でALTとの授業があった。
・バスや電車で通学する者が多い。
6
7
研究過程
1
1学年末に
語彙学習方略
に関する質問紙 調査
2
回収した質問紙の
自由記述データ部分を
KH Coder(樋口, 2014)
によって分析処理
KH Coderの抽出語を参考に
M-GTA(木下, 2003)の
質的分析手法を用いて、
分析ワークシートを作成
研究過程
※KH Coderの前処理にかける前に以下を行った。
・強制抽出語の設定 (e.g. 単語テスト、定期テスト、タンゴスタなどの特有の語)
・同じ意味を持つ語の調整 (e.g. 定期考査→定期テスト、小テスト→単語テスト、やり方→
学習法)
前処理を実行後、
総抽出語は1051語、異なり語は227語であった。 7
研究材料 質問紙 (表)
8
1学年 最後の定期テストの後、
1年間の振り返りとして質問紙に解答を求めた。
質問紙の表面では、
個人差の理解のために、
(1)習熟度, (2) 語彙学習観, (3) 動機付け (行動)を、
質的データ分析の参考として、
(4) 語彙学習方略 を量的にも調査した。
※ただし、本発表のデータとしては参考にする程度に留めてい
る。
8
9
質問紙 (裏)
質問紙の裏面では、
まず、分析がしやすいように、
(5) 高校1年間で、自分の語彙学習方略に
変化があったかどうかを問うた。
次に、
(6,7) 高校1年間で、具体的にどのような
変化が語彙学習方略にあったか (なかった
か)を記述するように求めた。
※ここまで、クラス一斉に、問1-7までを順番に
回答させており、なるべく考えを言語化できる
ように、問6,7の回答の前に、教師が口頭で簡単
な例をいくつか提示した。
分析1
29
10
図1 (問1) 高校入学~現在の間、
英単語の学習法に変化はあったか?
英単語学習法に変化があった
英単語学習法に変化がなかった
質問紙の有効回答39名のうち
「英単語の学習法に変化があった」
と回答した者は29名(74%)
↓
高校入学から現在(1学年末)までの1
年間を通して、多くの学習者が語彙
学習方略に変化があったと感じてい
た。
↓
(中学から高校という)
学習環境の変化に伴い、
10
11
参考 (海老原, 2020)
上級英語学習者 (語彙サイズ8000以上)
の、中学時、高校時、大学時の語彙学
習方略を質問紙で回顧的に答えても
らった。
<結果>
中学から高校という学習環境に伴い、
新たなVLSを使用し始めていた。
・文脈推測
23(中)→78%(高)
・接辞や語幹、品詞 0→48%
・同義語・反意語 10→63%
n=40
中学 高校 大学
何度も音読する、何度も書く 26 (65%) 23 (58%) 19 (48%)
ワードリスト・単語帳、単語カードを用いる 11 (28%) 29 (73%) 20 (50%)
授業中にノートを取る 19 (48%) 21 (53%) 19 (48%)
教科書の語彙セクションを利用する 20 (50%) 11 (28%) 4 (10%)
ワードリストのCDを聴く 3 (8%) 8 (20%) 4 (10%)
周りにあるものに英単語のラベルを貼る 0 (0%) 0 (0%) 0 (0%)
自分専用の英単語ノートを作成する 6 (15%) 11 (28%) 12 (30%)
接辞や語源、品詞から分析する 0 (0%) 19(48%) 25(63%)
文脈から推測する 9 (23%) 31(78%) 36(90%)
辞書で調べる 33 (83%) 30 (75%) 38 (95%)
先生や友人に聞く 15 (38%) 13 (33%) 11 (28%)
絵と結び付ける/単語のイメージを頭の中で想像する 16 (40%) 20 (50%) 21 (53%)
同義語や反意語など既に持っている知識と関連させる 4 (10%) 25 (63%) 27 (68%)
カテゴリー別に覚える/目標語を用いて文書を作成する 1 (3%) 9 (23%) 13 (33%)
正しいスペルを心の中で発音する 28 (70%) 24 (60%) 26 (65%)
接辞や語源、品詞から意味を覚える 3 (8%) 14 (35%) 24 (60%)
目標語の意味を別の英単語で書き換える 1 (3%) 2 (5%) 8 (20%)
カタカナ英語から単語を覚える 16 (40%) 7 (18%) 6 (15%)
成句や諺を通して覚える 8 (20%) 24 (60%) 20 (50%)
単語を表す行動を実際にしてみる 1 (3%) 3 (8%) 3 (8%)
映画や音楽、新聞などを利用する 9 (23%) 15 (38%) 23 (58%)
自分で単語テストを行い、確認する 10 (25%) 13 (38%) 8 (20%)
自分に必要とないと思う単語はとばすこともある 12 (30%) 10 (25%) 18 (45%)
英単語は時間をかけて継続的に勉強する 9 (23%) 23 (58%) 13 (33%)
メタ認知方略
人数(%)
語彙学習ストラテジー
認知方略
決定方略
記憶方略
各学習段階における語彙学習方略の使用 (海老原, 2020) 11
12
分析2
英単語の学習法に変化があった 29名の
自由記述データ(質問紙 問6)を
KH Coderの前処理にかけ、抽出語リストを作成。
↓
語彙学習方略に関わる語を探索した。
「書く」・「タンゴスタ*1」という語が特徴的で
ある。
加えて 「単語=覚えるもの」という学習観が伺える
*1 タンゴスタとは、旺文社が提供する英単語学習支援Webアプリ
ケーションのこと。 ターゲット1300 (旺文社, 2022)という単語帳
に準じる。
スマートフォンやパソコンで使用することができる。
抽出語 出現回数
単語 27
覚える 23
勉強 15
タンゴスタ 12
書く 12
高校 9
単語テスト 9
定期テスト 9
学習法 8
使う 8
中学校 8
英検 6
時間 6
英単語 5
少し 5
分かる 5
思う 4
自分 4
熟語 4
文章 4
変わる 4
毎週 4
英語 3
受ける 3
文章 4
変わる 4
毎週 4
英語 3
受ける 3
増える 3
沢山 3
単語帳 3
知る 3
入る 3
発音 3
問題 3
たくさん 2
セルフチェック 2
リスニング 2
以前 2
英 2
活用 2
効率 2
向ける 2
合う 2
今 2
前 2
前後 2
調べる 2
電車 2
難しい 2
利用 2
表1 KH Coderの上位抽出語リス
分析2.5
KH Coderを用いて、
上位50語で構成される共起ネットワーク図を
作成。
↓
この後、M-GTAの分析ワークシートを作成
し、
語彙学習方略と変化、その他の要因との関連
性を考える上で、参考にすることにした。
↓
主に「単語」「覚える」
「中学校」「高校」「書く」「タンゴスタ」
13
図2 KH Coderの共起ネットワー
ク図
分析3
M-GTAの分析ワークシートの記入
1.元の記述データを読み返し、
2.理論的メモ(発表者の解釈)を記入
後、
3. 概念の生成を試みた。
4. 最後に各概念の関係性を検討した。
14
概念名 現在の語彙学習方略 (アプリケーションの利用)
定義 高校1学年の現在に使用している英語語彙の学習法。Webアプリを使う。
データ No.1
よく書いて英単語を覚えていたが、書くのではなく、英単語帳やタンゴスタを利用することで少しの
時間でも少量の英単語を覚えることができたし、より短時間でたくさんの単語を覚えられた。
No.2
タンゴスタを使って、中学校からずっと苦手だった単語を積極的に覚えるようにした。
No.7
タンゴスタを使って、フラッシュカードで覚えてセルフチェックでチェックした。
No.9
タンゴスタを利用してから、ほかの英単語アプリも活用するようになった。
No.11
授業を受けてあまり英単語を知らない気づいて、英検のためにもなるし少しずつ勉強し始めました。
単語テストが全然分からなくて、焦ってやるようになりました。タンゴスタや英語の曲を聴くようにな
りました。
No.13
中学校の時はあまり単語を勉強することがなかったけど、高校になってタンゴスタをやって単語テス
トを受けるうちに単語の量がテストにつながり、多くの単語を知っていることは大切なことだ と思っ
た。単語を沢山書くことで私は覚えられると思ったので単語を沢山書いて覚えている。
No.14
中学校の時は定期テストが書くものだったので必死に書いて練習していたが、高校に入ったらタンゴ
分析ワークシート1 <タンゴスタを含む文章>
15
データ No.16
中学校の時は文章中にある単語や新しい単語がまとめて書いてある部分をなんとなく読んでいただけでし
たが、高校生になってからは、タンゴスタの電子単語帳を使うようになって、以前よりも単語を覚えられる
ようになった。
No.18
タンゴスタや英単語帳を使うようになった。
No.19
中学校では沢山書いて覚えていたけど、高校に入ってからはタンゴスタなどを上手く活用して覚えた。
No.26
毎週の単語テストで最初は単語をひたすら書いていたが、時間と効率が悪いと感じ、タンゴスタのセルフ
チェックで3週、4週することで覚えるようにしていた。定期テストの時は分かる単語はパスして、熟語や
難しい単語を復習するようにした。
No.27
中学校では単語をひたすら書いて覚えて文章問題を解く学習法だったけれど、高校になってからはタンゴ
スタを使って単語を覚えるようになった。
理論的メ
モ
高校入学後、タンゴスタという英単語学習支援Webアプリケーションを使用していることを述べている。
本研究の対象者が所属する高校では、一人一台パソコンが配布されており、個人のスマートフォンの所有な
ども含め、学習者たちはデジタル端末に日頃から慣れ親しんでいた。KH Coderの抽出語リストの頻度数
(12/29)からも学習者の中でこのアプリケーションの印象が強いと考えられる。
このアプリは単語帳 ターゲット1300 (旺文社, 2020)に準ずるものであるが、
紙の本冊子の方の言葉はあまり見当たらないため、本よりアプリを好んでいると察せられる。 16
概念名 以前の語彙学習方略 (綴りを書く)
定義 以前(特に中学時)に使用していた英語語彙の学習法。書いて覚える。
データ No.1
よく書いて英単語を覚えていたが、書くのではなく、英単語帳やタンゴスタを利用することで少しの時間で
も少量の英単語を覚えることができたし、より短時間でたくさんの単語を覚えられた。
No.13
中学校の時はあまり単語を勉強することがなかったけど、高校になってタンゴスタをやって単語テストを受
けるうちに単語の量がテストにつながり、多くの単語を知っていることは大切なことだと思った。単語を沢山
書くことで私は覚えられると思ったので単語を沢山書いて覚えている。
No.14:
中学校の時は定期テストが書くものだったので必死に書いて練習していたが、高校に入ったらタンゴスタが
あったので主にそれを使い勉強するようになった。
No.16:
中学校の時は文章中にある単語や新しい単語がまとめて書いてある部分をなんとなく読んでい ただけでし
たが、高校生になってからは、タンゴスタの電子単語帳を使うようになって、以前より も単語を覚えられる
ようになった。
No.21
単語テストを通して自分がミスをしてしまった所は何度も書いたり、発音したりした。定期テストの後、長
文の問題で分からなかった単語はすぐ調べた。
No.22
単語テストがあるため、朝の電車で勉強することで、学習習慣がついた。定期テストの勉強をすることで、
単語力が増えた。発音を知ってから書く。
分析ワークシート2<書くを含む文章>
17
データ No.23
中学校では沢山書いて覚えていたけど、高校に入ってからはタンゴスタなどを上手く活用して覚えた。
No.26
毎週の単語テストで最初は単語をひたすら書いていたが、時間と効率が悪いと感じ、タンゴスタ のセ
ルフチェックで3週、4週することで覚えるようにしていた。定期テストの時は分かる単語はパスして、
熟語や難しい単語を復習するようにした。
No.27
中学校では単語をひたすら書いて覚えて文章問題を解く学習法だったけれど、高校になってからはタン
ゴスタを使って単語を覚えるようになった。
理論的メモ 以前(特に、中学校の時)、英単語を書いて覚える学習法を使用していることが伺える。ただし、No.13や
No.22のように現在(高校の時)も単語を書いて覚えている学習者も存在する。また、No.16が「単語リスト
をなんとなく読んでいた」と述べているように、高校生と比較して、学習経験が十分でない中学生の頃は
単語の学習法をそれほど知らなかったのではないだろうか。このように考えると、書いて覚える学習者に
ついても、小学生より漢字練習などで慣れ親しんだ書くという方略を使用するしかなかったのではないか
と推論できる。
特に特徴的であるのが、KH Coderの共起ネットワーク図からも分かるように、「(中学校では)書く」と
「(高校では)タンゴスタ」という語は共起していることが多く、2つの方略の対比が見える。ただし、質
問紙 (問4) の量的調査によれば、現在も書く学習を行っている人は26/38人(68%)存在しており、主にタン
ゴスタを使用しているが、それだけで学習しているわけではないようである。 18
概念名 英単語学習における効率性への気づき
定義 英単語学習法の費用対効果に意識を向け始めた。
データ No.1
よく書いて英単語を覚えていたが、書くのではなく、英単語帳やタンゴスタを利用することで少し の時
間でも少量の英単語を覚えることができたし、より短時間でたくさんの単語を覚えられた。
No.2
タンゴスタを使って、中学校からずっと苦手だった単語を積極的に覚えるようにした。
No.7
タンゴスタを使って、フラッシュカードで覚えてセルフチェックでチェックした。
No.9
タンゴスタを利用してから、ほかの英単語アプリも活用するようになった。
No.11
授業を受けてあまり英単語を知らない気づいて、英検のためにもなるし少しずつ勉強し始めました。単語
テストが全然分からなくて、焦ってやるようになりました。タンゴスタや英語の曲を聴くようになりました。
No.13
中学校の時はあまり単語を勉強することがなかったけど、高校になってタンゴスタをやって単語テストを
受けるうちに単語の量がテストにつながり、多くの単語を知っていることは大切なことだと思った。単語を
沢山書くことで私は覚えられると思ったので単語を沢山書いて覚えている。
No.14
中学校の時は定期テストが書くものだったので必死に書いて練習していたが、高校に入ったらタンゴスタ
があったので主にそれを使い勉強するようになった。
分析ワークシート3<タンゴスタを含む文章(別視点で分析)>
19
データ No.16
中学校の時は文章中にある単語や新しい単語がまとめて書いてある部分をなんとなく読んでいただけでした
が、高校生になってからは、タンゴスタの電子単語帳を使うようになって、以前よりも単語を覚えられるよう
になった。
No.18
タンゴスタや英単語帳を使うようになった。
No.19
中学校では沢山書いて覚えていたけど、高校に入ってからはタンゴスタなどを上手く活用して覚えた。
No.26
毎週の単語テストで最初は単語をひたすら書いていたが、時間と効率が悪いと感じ、タンゴスタのセルフ
チェックで3週、4週することで覚えるようにしていた。定期テストの時は分かる単語はパ スして、熟語や
難しい単語を復習するようにした。
No.27
中学校では単語をひたすら書いて覚えて文章問題を解く学習法だったけれど、高校になってからはタンゴス
タを使って単語を覚えるようになった。
理論的メ
モ
分析ワークシート1で確認したように、本研究の学習者の頭の中でタンゴスタの印象が強いが、このアプリ
の使用理由を探ることにする。また分析ワークシート2で確認したように、「書くこと」と「タンゴスタ」は
対比的な関係であることを踏まえつつ、No.1やNo.26が単語学習における時間の効率性を語っている。確かに、
書くことは身体的な負荷がかかる一方で、スマホなどにあるアプリはいつでもどこでも手軽に使用できる。加
えて、No.11やNo.13のように、高校で学習すべき語彙力が増加した環境の中で、テストを通して語彙力の大切
さや不足に気付き、語彙学習に取り組むようになり、そして学校から提供されていたタンゴスタを利用してい
るという流れが見える。
以上を考慮に入れれば、書く→アプリに変化した理由として、第一に高校という学習段階において費用対効
果を求めるようになったことが挙げられる。その際に教師から与えられたタンゴスタが書くことよりも需要に
20
概念名 単語テストに向けて学習時間の増加
定義 単語テストに向けて学習に取り組み始める。
データ No.5
高校からは毎週単語テストがあるので、それに向けて自分で勉強をするようになった。
No.11
授業を受けてあまり英単語を知らないと気づいて、英検のためにもなるし少しずつ勉強し始めました。単
語テストが全然分からなくて、焦ってやるようになりました。タンゴスタや英語の曲を聴くようになりまし
た。
No.13
中学校の時はあまり単語を勉強することがなかったけど、高校になってタンゴスタをやって単語テストを
受けるうちに単語の量がテストにつながり、多くの単語を知っていることは大切なことだと思った。単語を
沢山書くことで私は覚えられると思ったので単語を沢山書いて覚えている。
No.15
単語テスト前に単語を繰り返し覚えたので、単語を多く覚えられるようになった。定期的に単語を覚える
ことで、問題で出てきたときに単語を思い出しやすくなった。
No.17
毎週金曜日の単語テストの前。英検の勉強中。定期テストの前後。実力テスト、模試の前後。
No.21
単語テストを通して自分がミスをしてしまった所は何度も書いたり、発音したりした。定期テストの後、
長文の問題で分からなかった単語はすぐ調べた。
分析ワークシート4<単語テストを含む文章>
21
データ No.22
単語テストがあるため、朝の電車で勉強することで、学習習慣がついた。定期テストの勉強をすることで、
単語力が増えた。発音を知ってから書く。
No.26
毎週の単語テストで最初は単語をひたすら書いていたが、時間と効率が悪いと感じ、タンゴスタのセルフ
チェックで3週、4週することで覚えるようにしていた。定期テストの時は分かる単語はパスして、熟語や難
しい単語を復習するようにした。
No.29
毎週単語テストがあるため、少しだが勉強時間が延び、学習法が色々と変化した。また、中学校では週2で
英会話に通っていたため、毎日少しずつ文法やイディオムを覚えていたが、もうやめてしまったので変わった。
理論的メ
モ
学年全体で毎週実施していた単語テストに向けて自ら単語学習に取り組むようになったと述べている人が多
い(赤字)。具体的な学習法を記述していないものもいるが、書くことや発音することに加えてタンゴスタの使
用などが記載されており(緑字)、一概に単語テストと学習方略の関係性は見えてこない。しかしながら、単語
テストが学習者の学習時間を促す役割を果たしていることは確かであり、その学習過程の中で、彼らがどの学
習法を選択するかは人によって違うようである。
ただし、分析ワークシート1で考察したように、本研究の学習者においては、アプリの使用に人気がある。
22
概念名 ―
定義 ―
データ No.3
高校での定期テストに向けての勉強で、物語や説明文などを読み込みながら単語や熟語を覚えるという学
習法で勉強していたら、それが自分に合っていると分かり、そこからその学習法を続けている。
No.6
英検に合格するために英検の勉強をするようになったこと。今まで英語の勉強は定期テスト期間だけだっ
たが、自ら勉強するようになった。
No.12
定期テスト後の直しを少しずつ出来てきた。単語を勉強するときに発音するようにした。
No.14
中学校の時は定期テストが書くものだったので必死に書いて練習していたが、高校に入ったらタンゴスタ
があったので主にそれを使い勉強するようになった。
No.17
毎週金曜日の単語テストの前。英検の勉強中。定期テストの前後。実力テスト、模試の前後。
No.19
定期テストの時に単語や熟語が今までの学習法だと覚えられないと思ったから変えた。
No.21
単語テストを通して自分がミスをしてしまった所は何度も書いたり、発音したりした。定期テストの後、
長文の問題で分からなかった単語はすぐ調べた。
分析ワークシート5による概念の生成 <定期テストを含む文
章>
23
データ No.22
単語テストがあるため、朝の電車で勉強することで、学習習慣がついた。定期テストの勉強をすることで、
単語力が増えた。発音を知ってから書く。
No.26
毎週の単語テストで最初は単語をひたすら書いていたが、時間と効率が悪いと感じ、タンゴスタのセルフ
チェックで3週、4週することで覚えるようにしていた。定期テストの時は分かる単語はパスして、熟語や
難しい単語を復習するようにした。
理論的メ
モ
分析ワークシート4の単語テストの場合と比較して、「学習時間が増えた」などと記載している人がほと
んどいないが、少なくとも定期テストに向けて単語の学習をしているように見える。単語テストに向けた学
習法と同様に、書くや発音が見られるが、特に定期テストで特徴的なのがリーディングに関わる単語学習を
述べている学習者が登場していることである。No.3とNo.21が文章の中で単語を学習していることが分かる。
しかしながら、このワークシートを踏まえて、概念を構成するには、データが十分ではないため、さらな
るデータの収集が必要である。
24
高校1年生の語彙学習方略の関連図
25
① VLS
綴りを書く学習法
② VLS
単語学習アプリ
ケーションを活
用する
語彙学習方略
その他の
学習法
④単語テスト
に向けた
学習時間の増加
③語彙学習に
おける
効率性への気づき
高校1年生とい
う学習時期にテス
トを通して語彙力
の大切さや不足に
気付き、語彙学習
に取り組む時間が
増える。
その過程で単語
学習の効率の重要
性に気付くと、書
くことから主に単
語学習アプリケー
ションを学習法と
まとめ
・高校1年間を通して、学習者に英単語の学習法に変化があった。
・語彙学習方略に関して、
「②単語を書く」ことから「①アプリケーションの利用」への変化があった。
・その要因として、中学→高校への学習環境の変化 (語彙の増加)の中で、
「④単語テストに向けて学習時間が増えたこと」や「③効率性への気づき」が挙げら
れた。
→全ての学習者にこの変化が起こるわけではないが、
教師や学校が学習の機会や方法を提供することで、
26
引用文献
赤瀬正樹 (2014).「高校生の英語語彙学習方略に関する研究ー高校1年次と2年次の比較ー」『中部地区英語教育学学会紀
要』第43号, 93-100.
石川芳恵・田村知子・白畑知彦 (2018).「語彙学習の実態と教師および生徒の意識―静岡県内の公立高校の英語科教員お
よび 生徒へのアンケート調査より―」『教育開発学論集』第6号, 35-45.
内田奈緒 (2021).「中高の英語学習における語彙学習方略―方略使用・有効性と規定要因に関する発達的差異の検討―」
『教 育心理学研究』第69号, 366-381.
木下康仁 (2003).『グラウンデッド・セオリー・アプローチの実践―質的研究への誘い』弘文堂.
樋口耕一 (2014).『社会調査のための計量テキスト分析―内容分析の継承と発展を目指して―』ナカニシ出版.
ベネッセ総合教育研究所 (2020).『高1生の英語学習に関する調査』
https://berd.benesse.jp/global/research/detail1.php?id=5467
ターゲット編集部編 (2020).『英単語ターゲット 1300』旺文社.
Ebihara, T. (2020). Identifying Vocabulary Learning Strategies Used by Advanced Japanese EFL Learners on Different Learning
Stages. Dokkyo Working Papers, 55, 7-46.
Oxford, R. L. (2017). Teaching and researching language learning strategies: Self-regulation in context (2nd ed.). New York, US:
Routledge.
27
27
御覧頂き
ありがとう
ございまし
た。
つくば秀英高等学校
海老原貴司
mail: takaebihara47@gmail.com
28

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学習指導要領の改善の方向性 ―オーストラリアの外国語教育のカリキュラムの分析に基づく一考察―
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高校1年生の語彙学習方略の使用と変化―自由記述データの質的分析より―