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「公正な学術論文の作成と剽窃問題」
-剽窃チェックサービスと今後-
2016年5月2日
iGroup Japan/iJapan KK
シニア・セールスマネージャー
Kazuki Kasama (笠間 和喜)
0
目 次
1.登場する会社及びサービス説明及び自己紹介
2.撤回論文を中心とした世界の現状
3.不正な撤回論文が与える影響
4.科学に与える影響
5.その他の問題ー実験の再現性問題
6.剽窃の問題について
7.分野により曖昧な(雑誌によっては明確な)判断基準
8.剽窃防止のための学術界の取り組み
9.日本での医学分野での活動
10.日本でのフリージャーナル
11.学生の剽窃問題
12.剽窃防止のための製品案内
13. Life Science分野でのねつ造チェックのための製品案内
1
1.登場する会社及び自己紹介
学術出版社向け
剽窃チェックサービス
施設向け剽窃チェックサービス
研究者向け/学位論文等
剽窃チェック
学生向けサービス
アカデミックライティング向上
アジア地区
の総代理店
日本の子会社
iJapan KK
CrosscheckとiThenticateの違いーエンジンは同じものです。
Crosscheckは学術出版社向けのサービスです。
雑誌を購読していなくても同じ個所があった場合は、Fulltext
をサイドバイサイドで参照可能。
iThenticateは、剽窃チェックを行い、同じ個所があった場合は、
前後1-2行のみ表示、Fulltextについては施設がFulltextを購入し
ていれば参照可能
2
2015年6月30日に
Turnitin LLCに社名変更
1.iGroup 会社概要
 アジア太平洋地域の中で、研究情報をプリント(本、学術雑誌)及びデジタル
(データベース、E-Book、E-Journal)にて配信するディストリビューターです。
いくつかの会社の集合体で、従業員は全体で約1100名にのぼります。
 主要業務
 総代理店及び代理店業務
Science, Nature, ASME, ASCE, ICE, IEEE, CUP, AGU, ACS, Scifinder
SPIE, OSA, SIAM,メテオ(medical online)
 オンライン出版(e-Books) e-Booksアグリゲーター業務
 iG Publishing(シンガポール)
 出版業
 Business Expert Press(New York)
 Momentum Press (New York)
 iG Press(バンコク)
 Birds of America (雄松堂様とのリプリント出版 世界で100部のみ提供)
 ACCESS(図書館員向けのニュース)の出版
 Print On Demand –ACS/AGU
 図書館関連
 RFID/ゲート/スキャニング/剽窃チェックサービス/
文献管理サービス等
 Wine & Restaurant Business
本社:
登記上の本社: 香港
財務:シンガポール
オーナー:タイ、バンコク。
オーナーは、Lee Pit Teongというもので、SPARC Japanの
講演で来日したことがあります。
3
42.撤回論文を中心とした世界の現状
最近のニュース:
特に最近特に多くなっている撤回論文
ーMedlineの撤回を研究されている愛知淑徳大学の山崎先生もNIHに問い合わせた程多くな
っている。
→2015/8/17偽のPeer Reviewにより
64本以上の論文が撤回(Springer)
2015/8/20偽のPeer Reviewにより→
17本以上論文が撤回(SAGE)
Faked Peer Review & Citation Ring
2014=60, 2015=17 (1 iran researcher)
Faked Peer Review(査読プロセスの操作)
による全出版社での撤回が全体で250等ある。
52.撤回論文を中心とした世界の現状
最近のニュース7月1日のニュース:
ーMisconductで実刑?
前アイオア州立大学、韓国人の科学者
エイズワクチンの実験結果を操作
Misconducts=詐欺容疑
研究費の返還と4年9ヶ月の
実刑判決へ
アメリカに留学される予定のある
研究者の方にこれらの事実も含め
た教育お願いします。
http://www.desmoinesregister.com/
story/news/crime-and-
courts/2015/07/01/dong-pyou-han-
sentencing-iowa-state-scientist-aids-
vaccine-fraud-case/29560297/
62.撤回論文を中心とした世界の現状
データ等の改ざん・捏造の増加
全3.8%のデータからの問題
http://dx.doi.org/10.1101/049452
誠実な誤りか意図的な改ざんかを、20年にわたる
2万を超える論文からの画像データを調べ、
問題を含む画像が3.8%を占めることを明らかにした
Nature Scientific reports 6-Nov-2013 http://www.nature.com/srep/2013/131106/srep03146/full/srep03146.html
a.分野別撤回論文数
49.1%が生物医学分野で撤回が発生
b.1000論文毎の撤回論文数
高い分野でも、0.14%で1000論文あ
たり、1.4件発生
c.年ごとの撤回論文数
2000年から多くなっている。
d.撤回論文自己申告比率
全体の21.9%が自己申告
2.撤回論文を中心とした世界の現状
Web of Science 1423件の撤回論文の分析
Web of Science -12000学術誌収録(全部収録されているかどうかは不明)
7
2.撤回論文を中心とした世界の現状
世界の学術出版の問題の実情
撤回論文の分析:
エラーとmisconductどっちが多い?
Number of retractions since 1977 and cause of retraction
F.C. Fang, R.G. Steen, and A. Casadevall, “Misconduct accounts for the majority of retracted scientific
publications.” PNAS, October 1, 2012.
↑
同じデータを題材にした同じ著者の論
文
Plos one DOI: 10.1371/journal.pone.0068397
Why Has the Number of Scientific Retractions
Increased?
R. Grant Steen, Arturo Casadevall Ferric C. Fang
青:エラー ✖️ 0.1
赤:Fraud ✖️ 0.1
黒:論文数 ✖️ 1000
Pubmedの2047件の撤回論文の分析
現行約5,600誌(61言語-英語91%)
日本発行161誌(癌と化学療法ほか);日本語70誌
8
Country of origin of
publications retracted for
fraud or suspected fraud (A),
plagiarism (B), or duplicate
publication (C).
Ferric C. Fang et al. PNAS 2012;109:17028-17033
©2012 by National Academy of Sciences
2.撤回論文を中心とした世界の現状
世界の学術出版の問題の実情
Misconductの撤回論文の分析:
9
2.撤回論文を中心とした世界の現状 10
日本の対策:文部科学省
文部科学省のガイドライン:
研究活動における不正行為の定義
研究活動における不正行為とは、研究者倫理に背馳し、上記1及び2において、その本質
ないし本来の趣旨を歪め、科学コミュニティの正常な科学的コミ ュニケーションを妨げ
る行為にほかならない。具体的には、得られたデータや 結果の捏造、改ざん、及び他者
の研究成果等の盗用が、不正行為に該当する。
1. 科学への信頼を貶める行為
貶める行為の例。。。
1. データや結果の捏造
2. データや結果の改ざん
3. 他者の研究成果の盗用
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/08/__icsFiles/afieldfile/2014/08/26/1351568_02_1.pdf
科学と言う名の宗教? Science = Religion
2.撤回論文を中心とした世界の現状
日本の対策:文部科学省
研究活動における不正行為の定義
研究活動の不正行為等の定義 (文科省)
発表された研究成果の中に示されたデータや調査結果等の捏造と改ざん、及び盗用である。ただ
し、故意によるものではないことが根拠をもって明らかにされたものは不正行為には当たらない。
(1)捏造
存在しないデータ、研究結果等を作成すること。
(2)改ざん
研究資料・機器・過程を変更する操作を行い、データ、研究活動によって得られた結果等を真正
でないものに加工すること。
(3)盗用
他の研究者のアイディア、分析・解析方法、データ、研究結果、論文又は用語を、当該研究者の
了解もしくは適切な表示なく流用すること。
科学的に適切な方法により正当に得られた研究成果が結果的に誤りであったとしても、それは不
正行為には当たらない。
=いけないのは、不正による撤回論文。撤回自体は問題ない。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu12/houkoku/__icsFiles/afieldfile/2013/05/07/1213547_001.pdf
11
OXFORD ADVANCED LEARNER’S DICTIONARY
FALSIFICATION(改ざん):
the act of changing a written record or
information so that it is no longer true
OXFORD ADVANCED LEARNER’S DICTIONARY
plagiarism(剽窃):
The practice of taking someone else’s work or ideas and passing
them off as one’s own:
OXFORD ADVANCED LEARNER’S DICTIONARY
fabrication(改ざん):
false information that is invented in order to trick
people; the act of inventing such information
2.撤回論文を中心とした世界の現状
日本の出版の問題の実情
「 研究不正等の内容」による分析
日本ーJSTによる 114件の案件の分析
わが国における研究不正
公開情報に基づくマクロ分析(1)
独立行政法人科学技術振興機構 研究倫理・監査室
松澤孝明氏
http://johokanri.jp/journal/pdf/201306.pdf
2012年10月31日まで
軽微な処分・注意等を含む)を合わせると,調査時点で判明しているだけでも203人に上る。
12
2.撤回論文を中心とした世界の現状
Misconductによる撤回論文番付:
http://retractionwatch.com/the-retraction-watch-leaderboard/
1位:Yoshitaka Fujii (total retractions: 183) 日本人:麻酔 捏造・改ざん,共著者契約 :情報源ー調査報告書
2位:Joachim Boldt (92) ドイツ人:麻酔 捏造データ等 情報源:編集主幹のコメント
3位:Peter Chen (60) 台湾人:理工系 編集者としての不正 情報源:SAGE
4位:Diederik Stapel (54) オランダ人:社会心理学者 データ捏造 情報源:Retraction Watch
5位:Hua Zhong (41) 中国人:化学者 データ改ざん: 情報源:Acta Crystallographica Section E
6位:Adrian Maxim (38) アメリカ人:電子工学者 データ改ざん:情報源: IEEE
7位:Shigeaki Kato (36) :日本人: 細胞学者 イメージ捏造 情報源:Retraction Watch
8位:Hendrik Schön (36) ドイツ人:材料学者 捏造・改ざん 情報源:Pubmed, Thomson Scientific
9位:Hyung-In Moon (35) 韓国人:植物学者:二重投稿等 情報源:retraction watch
10位:Naoki Mori (32) :日本人:がん研究者 イメージの改ざん等 情報源:retraction watch
10位の森先生のへのコメント
Despite advances in digital data analytical tools and plagiarism detection software, scientific publication is still heavily
dependent on trust. There is a quote attributed to Warren Buffett: “It takes 20 years to build a reputation and 5 minutes
to ruin it.” I believe in redemption, but once a scientist has committed fraud, it may be difficult for other scientists to
believe what they say in the future.
デジタルデータの分析ツールや剽窃チェックソフト等も進歩しているにもかかわらず、学術出版は、相互の信頼の上に成り立っている、
20年かけて培った信頼も5分で破壊されてしまう。一旦科学者が捏造を認めたら、将来に渡り、他の科学者に信じてもらうことは難
しいであろう。
=>研究者としての道は難しいかもしれませんが、先生方には、医師・薬剤師・看護師として生計が立てられますので、苦にしての自
殺等は考えないでください.-特に若い研究者の方へ。。。
(医学雑誌編集者委員 委員長 北村先生)
Top10のアジア人が占める割合 60% Top20だと、8/20=40%
Top10の生命科学分野の占める割合 40%
Top10中の医学系研究者の占める割合 40%
Top10の日本人の占める割合 30% Top20だと、4/20=20%
アジアの不正による撤回論文の半分は、日本人の研究者によるもの?
13
悪い論文撤回=科学の信頼に影響を与える撤回論文=たくさんの論文に引
用されている論文?
科学の信頼を揺るがしかねない?
世界のTop 10の撤回された論文で、たくさん引用された論文リスト
1Department of Medicine and
Pathophysiology, Graduate School of
Medicine, and Department of
Organismal Biosystems, Graduate
School of Frontier Biosciences,
Osaka University, 2-2 Yamadaoka,
Suita, Osaka 565-0871, Japan.
1Kaikou-Kai Central Clinic, Division Nephrology, Nagaya
Kyoritsu Hospital, Nagoya, Japan. lancetjp@paw.hi-ho.ne.jp科学信頼に悪影響を及ぼしている?日本の著者の数
2/10 多いと見るか、少ないと見るか。。。
2.撤回論文を中心とした世界の現状 14
3.不正な撤回論文が与える影響
Misconducts =US$525,000-
Summary Points
The consequences of scientific
misconduct are far-ranging and the costs
associated with their investigation are
substantial.
It is possible to estimate the cost (direct
and indirect) of investigating a single
case of scientific misconduct.
For a specific investigation for which
costs were estimated for all phases of the
review process, direct cost estimates
approached US$525,000.
For an individual country, the total costs
to associated with the review of all cases
of scientific misconduct, both reported
and not reported to the Office of
Research Integrity, are likely to be
exponentially higher.
The Costs and Underappreciated Consequences
of Research Misconduct: A Case Study
DOI: 10.1371/journal.pmed.1000318
15
<小保方晴子氏>2本の論文掲載費用約60万円を理
研に返還
毎日新聞 7月7日(火)10時44分配信
STAP細胞論文の不正問題で、理化学研究所は7
日、小保方(おぼかた)晴子元研究員に返還を求めて
いた論文掲載費用約60万円について、小保方氏から
全額が返還されたと発表した。6日に指定口座に振り
込まれたのを確認した。
理研は昨年12月までに小保方氏の研究不正を認定。
小保方氏らが英科学誌ネイチャーに投稿し、その後取
り下げられた論文2本の掲載にかかった費用計60万
297円を返還するよう、今年3月に求めていた。
小保方氏の代理人の三木秀夫弁護士は「理研の調査
結果には納得していないが、負担の大きさを考え、こ
れ以上の係争を避ける判断をした」と説明した。
理研によると、STAP細胞論文の調査や検証に要
した費用は8360万円に上る。【斎藤広子、吉田卓
矢】
施設に与える影響:
Stern A M et al. eLife Sciences 2014;3:e02956
Financial costs attributable to research retracted due to
misconduct.(A) Summary of statistics for articles retracted
due to research misconduct between 1992 and 2012. ‘NIH-
Funded Only’ refers to articles that exclusively cited NIH
funding sources...
4.不正な撤回論文が与える影響
資金提供者に与えるダメージ:
NIH:平均 $392,582ドル =4500万円?
DOI:http://dx.doi.org/10.7554/eLife.02956
Financial costs and personal consequences of research
misconduct resulting in retracted publications
どのように科学者の名声を保つか
が重要、もし施設が返金や罰等を
与えた場合、隠そうというインセン
ティブが働いてしまうので、結果的
に社会的信用を得ることが難しい。
16
3.不正な撤回論文が与える影響
・研究不正と資金供給団体の被る損害
1本の不正の撤回論文とその影響
学内外調査費用
6000万円?
社会的な信用!
研究資金供給団体
への被害
4300万円?
次年度への影響
-施設予算削減?
-共同研究獲得
資金に影響?
17
一般市民は、科学を信じている、信じているから科学研究に税金を喜んでだす?
科学全体の信頼こそが重要!!
Retractions: A clean slate
Virginia Gewin
Nature507,389-391(2014)doi:10.1038/nj7492-389aPublished online19 March 2014
生命科学の分野で、ここ5年で多くなっている撤回論文の数、しかし、おおよそ100万
以上の出版物から、年間500件程度の撤回がある、
2/3は、捏造、改ざん、盗用(剽窃)である。
ただし、すべての撤回が悪いわけではない。本当にミスを撤回したものや真実の追及
のための撤回もある。
科学者たちは、多くの場合、撤回を汚点として扱う。
記録を訂正するための最良の方法と、生データを回復する方法で多くの苦労しています。
撤回が、結論に影響を与えるもの、与えないもの、学術雑誌編集者にとっては“透明性”
がカギであるようです。
ミスによるエラーの、修正撤回に対して、どう対応するか?
Pamela Ronald UCデービス-作物学者のケース:公開セミナーの開催
撤回論文=>すべての共著者の同意が必要。
撤回論文の中の正しい研究結果等の情報について利用可能なメカニズムがない
4.科学に与える影響
Mistakes are part of science.
Arturo Casadevall: “科学者としてわれわれが持っている偉大な通貨は、尊敬である!”
真実の追及
間違いの指摘
回りの人への迷惑
共著者への迷惑
(特に若い研究者)
出版社への迷惑
組織への迷惑
引用者への迷惑
Nobody’s perfect!!
18
4.科学に与える影響
エラーによる撤回!「正直、正確、かつ迅速に事実を伝える」
東京学芸大学 飯田先生
東京学芸大学 飯田先生へ
メールでの確認:
欠損株での実験結果の公表=>ミスを確認し、
自分で撤回
Retraction noticeの前に事前に、同じ研究を
している研究者に連絡
「正直、正確、かつ迅速に」に対応すること
が研究者コミュニティーにとって大切。
事実を公表することのメリットと公表しない
ことのメリットを考慮
=>科学に対しての真摯な態度
科学の発展の歴史は、Try and Errorの繰り返
し、学術社会は間違いを
正すための撤回を受容する、研究者は撤回論
文を恐れない使命感が必要!
PS
何回もエラーを繰り返すとそれはそれで信用
がなくなりますので、ご注意ください。
http://retractionwatch.com/2015/06/02/mutant-plant-paper-uprooted-after-authors-correct-their-own-findings/
19
4.科学に与える影響
そもそも良い研究発表とは?
20
良い研究発表とは?
・良く定義された質問
・問題についての背景と既存情報の記述
・他の人が再現できる、データ及び分析論拠の提示
・批判的吟味、反対の発見、別の解釈の議論
・推測の注意深い結論と議論
・原著、別の見方、批判を含む適切なレファレンス
研究文書評価のガイドライン
Evaluating Research Quality :
http://www.vtpi.org/resqual.pdf
Research Document Evaluation Guidelines
The guidelines below are intended to help evaluate the quality of research reports
and articles.
Desirable Practices
1. Attempts to fairly present all perspectives.
2. Provides context information suitable for the intended audience. This can be done
with a literature review that summarizes current knowledge, or by referencing
relevant documents or websites that offer a comprehensive and balanced overview.
3. Carefully defines research questions and their links to broader issues.
4. Provides data and analysis in a format that can be accessed and replicated by
others. Quantitative data should be presented in tables and graphs, and available in
database or spreadsheet form on request.
5. Discusses critical assumptions made in the analysis, such as why a particular data
set or analysis method is used or rejected. Indicates how results change with different
data and analysis. Identifies contrary findings.
6. Presents results in ways that highlight critical findings. Graphs and examples are
particularly helpful for this.
7. Discusses the logical links between research results, conclusions and implications.
Discusses alternative interpretations, including those with which the researcher
disagrees.
8. Describes analysis limitations and cautions. Does not exaggerate implications.
9. Is respectful to people with other perspectives.
10. Provides adequate references.
11. Indicates funding sources, particularly any that may benefit from research results.
• A well-defined question.
• Description of the context and existing
information about an issue.
• Consideration of various perspectives.
• Presentation of evidence, with data and analysis
in a format that can be replicated by others.
• Discussion of critical assumptions, contrary
findings, and alternative interpretations.
• Cautious conclusions and discussion of their
implications.
• Adequate references, including original sources,
alternative perspectives, and criticism.
5.その他の問題ー実験の再現性-reproducibility issues
Natureより衝撃の事実!
そもそも、実験結果は信頼できるのか?
NIHでも大問題に!
O氏の論文も
70%の方であった?
2011年9月 Bayer社による調査
67のプロジェクトのうち2/3は出版データと自社での実験結果とに矛盾がある
2012年4月 Amgen社
癌研究の53の画期的な実験論文のうち6件だけが再現できた。
2013年1月 Elizabeth Lorns (Chief executive of Science Exchange)
22000の研究の著者に実験結果の再現について問い合わせたところ2000名のみが
OKと返答
2013年5月 MD Anderson Caner centerの研究
返答のあった研究者の実験の半分以上が出版データを再現できない。
2013年7月 Science Exchange
市販の抗体についての検証プログラムを始動
Natureの記事
http://www.nature.com/polopoly_fs/1.13469!/menu/main/topColumns/topLeftColumn/pdf/500014a.pdf
実験に関して、出版社の
査読の意味があるのか?
21
224.その他の問題ー実験の再現性ーreproducibility issues
39/100の再現性
39+24(解釈によるもの)=63%は
まあ、許される範囲?
39%はともかく、63%は許容範
囲?
235.その他の問題ー実験の再現性 -reproducibility issues
実験の再現性についてのたくさんの指摘
Circulation Research.
2015; 116: 116-126
doi: 10.1161/CIRCRESAHA.114.303819
各学生・研究者・調査官・施設への提言
5.その他の問題ー実験の再現性 -reproducibility issues
USでの生命科学分野の前臨床研究の再現されない実験に対するコスト
2015年6月9日のPlos Biologyの論文
製薬会社からの報告
50%以上再現されない実験結果
USでのこれらにかけれれているコスト:$28Bilion:$1=120円換算で、
3兆3600億円
GDP比較で、アメリカの市場は日本の市場の3.74倍=
3兆3600億円/3.74=8984億円の再現されない実験にコストが掛かっている可能
性がある?
Freedman LP, Cockburn IM, Simcoe TS (2015) The Economics of Reproducibility in Preclinical Research. PLoS Biol 13(6):
e1002165. doi:10.1371/journal.pbio.1002165
http://127.0.0.1:8081/plosbiology/article?id=info:doi/10.1371/journal.pbio.1002165
24
5.その他の問題ー実験の再現性-reproducibility issues
Strategy for American Innovation
A Notice by the Science and Technology Policy Office and the National Economic Council on 07/29/2014
ホワイトハウスが実験の検証についてパブリックコメント募集
=法制化に向けた準備?
25
6.その他の問題ー実験の再現性-reproducibility issues
実験結果の再現性問題についての対策1(資金提供者側)
NIHでの対策:
問題を解決するために資金提供者のNIHに研究の再現性の保証のレ
ターを提示
In science, irreproducible research is a quiet crisis
http://www.bostonglobe.com/ideas/2015/03/19/science-irreproducible-research-quiet-
crisis/xunxnfuzwdwYSpVjkx2iQN/story.html
学術雑誌の発表を通じた解決策:
Journal of Negative Results in BioMedicine の購読
http://www.jnrbm.com OAもたくあんあります。
JoVE
Journal of Visualized Experiments の購読
ビデオ実験手技ジャーナル
26
5.その他の問題ー実験の再現性 -reproducibility issues
Science 26 June 2015
Doi: 10.1126/science.aab2374
ScienceがThe Transparency and Openness Promotion (TOP) committee(Center for Open Science in Charlottesville,
Virginia)に沿ったガイドラインで運営される。
TOPのガイドラインとは。。。下記の8項目をレベル1−3の定義を設定し、それぞれ対応する。
ガイドラインを採択した出版社は、レベル1以上が義務付けられる。
1. Citation (引用・参考文献)
2. Data transparency(データの透明性)
3. Analytic methods (code) transparency(分析方法(Code)の透明性)
4. Research materials transparency(研究機材の透明性)
5. Design and analysis transparency(研究デザインと分析の透明性)
6. Preregistration of studies(研究の事前登録ーe.g.,http://clinicaltrials.gov/ , http://socialscienceregistry.org/ ,
http://openscienceframework.org/ , http://egap.org/design-registration/ , http://ridie.3ieimpact.org/ ).
7. Preregistration of analysis plans(分析プランの事前登録 e.g.,http://clinicaltrials.gov/ , http://socialscienceregistry.org/ ,
http://openscienceframework.org/ , http://egap.org/design-registration/ , http://ridie.3ieimpact.org/ )
8. Replication(再現性)-再現性研究のSubmissionを推奨等
2−4のLevel 2以上では信頼できるレポジトリに登録することが義務づけられている。=>図書館レポジトリの利用?
現在このガイドラインを利用する学会雑誌-507 :47学術出版社 2015年8月10日現在
• AAAS(4 Journals)
• American Heart Association (12 Journals)
• American Society for Cell biology(2 Journals)
• American Geophysical Union (19 Journals)
その他多数
ScienceのTOP Guideline採択のアナウンス後、急増!
27
実験結果の再現性問題についての対策2(出版社側からの対策)
Science誌が、TOP Standardを採用(雑誌に掲載される前の対応)
透明性、開放性、再現性を各レベルで測るガイドライン
実験結果の再現性問題についての対策3(clinical trialsの登録内
容のチェック)
2015年4月14日 WHOがクリニカルトライアルの申請だけして、報告がでていな
いものについてチェックし、成果の否定的な内容も含めて、全面公開するとのこと。
ルールでは、クリニカルトライアル完了後、12ヶ月以内にpeer reviewジャーナ
ルに投稿する。24ヶ月以内にOpen Accessにて提供。(Gentleman’s
agreement)
285.その他の問題ー実験の再現性-reproducibility issues
PLOS Medicine
Rationale for WHO's New Position Calling for Prompt Reporting and Public Disclosure of Interventional Clinical
Trial Results
Published: April 14, 2015 DOI: 10.1371/journal.pmed.1001819
295.その他の問題ー実験の再現性 -reproducibility issues
Stanford Univからの回答
Scientific Transparency: “SciTran”の開発:科学データマネージメントシステム
305.その他の問題ー実験の再現性-reproducibility issues
イギリスでの対応:The Academy of Medical Sciences, the Biotechnology and Biological Sciences Research
Council (BBSRC), the Medical Research Council (MRC) and the Wellcome Trust
生命科学部分野のデータの再現性についての共同声明と80ページにわたる報告書
http://www.acmedsci.ac.uk/download.php?f=file&i=32558
オープンデータ(データのOpen化)
実験の事前登録(clinical Trials等)
コラボレーション(相互チェック)
自動化
オープンな実験手技
出版後のレビュー
報告のガイドライン
必要なデータが取
得できるまで何回
も繰り返す
結果としての0
を無視しない 効果が実証で
きない研究
技術的エラー
明確でない実験手技 実験デザインの
脆弱性
314.その他の問題ー実験の再現性-reproducibility issues
clinical trials…全く同じ内容をタイトルや中身を変えて
同じ著者が6回出版ーサラミ論文ならぬサラミ・クリニカルトライアル?
325.その他の問題ー実験の再現性 -reproducibility issues
Wall street Journalでも記事として取り上げられる
どれだけ時間とお金を費やすのか?
社会心理学の再現性ランキング
東京大学は13位?
6.剽窃の問題について
剽窃の定義
•Merriam-Webster Online
Dictionary
• to steal and pass off (the ideas or words of another) as one's
own
• to use (another's production) without crediting the source
• to commit literary theft
• to present as new and original an idea or product derived
from an existing source.
• 1.他人の作品・学説などを自分のものとして発表すること
• 2.既存の情報源から取ったアイディアや製品を新しいもの又はオリジナ
ルなものとして表現すること。
33
6.剽窃の問題について
剽窃の定義と異なるタイプの剽窃
• Complete copying:完全コピー/自己の過去の論文も含まれる
• Copying Key results:他のだれかの結果を異なる用語を利用して主張。
• Copying unpublished work: 未発表作品のコピー:プレゼンテーションからの盗用、
出版前の作品、個人的な会話からの盗用、自分がレビューした論文からの盗用等
• Copying auxiliary text:補助テキストからの盗用:主要な論文の骨子以外の文や段落
の盗用
• Copying figures: クレジットのない図表の盗用
• Improper quoting: 不適切な引用(引用符がない、レファレンスがない等)
• Guest authors: 論文の作成に実際には貢献していない著者
• Ghost authors: 実際に研究に参加して、貢献したのに、著者リストにない著者
Software Testing, Verification and Reliability
Volume 25, Issue 1, pages 1–3, January 2015
Plagiarism is for losers
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/stvr.1565/full
34
6.剽窃の問題について
4つの剽窃の動機
4つの動機
• 準備不足:出版可能な論文を書く論拠等がそろっていないのに、出
版し(結果を残さ)なければならない。
• 倫理の欠如:正しいと悪いの分別がない
• 貧しい判断:捕まらないだろうという判断
• 悲しい理由:自分の論文を書けない(=人のものを繋ぎあわせる)
もっとも難しい判断:無意識の剽窃
例:
何かを読んで、読んだものを忘れて、自分の意見として提示
共同著者の剽窃を見抜けなかった。
Software Testing, Verification and Reliability
Volume 25, Issue 1, pages 1–3, January 2015
Plagiarism is for losers
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/stvr.1565/full
35
盗用問題実例
台湾の先生が、学位論文及び日本のWebから図表等を盗用
2014年1月29日の記事
http://retractionwatch.com/2014/01/29/heads-up-borrowing-your-students-work-will-earn-you-a-partial-retraction-and-a-five-year-publishing-ban/
Council of Writing Program Administrators
CWPA guideline defines plagiarism as an ethical
violation that:
Definition: In an instructional setting, plagiarism
occurs when a writer deliberately uses someone
else’s language, ideas, or other original (not
common-knowledge) material without acknowledg-
ing its source.
Plagiarismについては文部科学省と同じ立場。
故意でないものは、Plagiarismにあたらない。
Citation Error  Plagiarism
出版社としては、故意にはあたらないという判断
をくだしたが、制裁は、下記の通り
制裁
1.部分撤回
2.追記(Notice)
3.5年間の出版禁止
4.著者の所属施設への連絡
http://journal.yiil.org/home/417
出版社(学会)では故意でない、いわゆる
“Citation Error”も制裁の対象になっている?
36
盗用問題実例
インドの皮膚科の先生が、剽窃についてのガイドラインの論文で、
剽窃のため撤回 2015年3月3日に撤回
37
38盗用問題実例
セルビア人の英語論文の約11%で剽窃が見つかっている。(セルビア
科学省調べ)
研究論文の盗用された
2009年2月
⇩
大学調査
2011年7月
⇩
最終的に盗用認定
2012年2月
⇩
盗用されたことを証明
するための作業
⇩
自立神経失調症
⇩
自殺2012年9月
⇩
遺族が大学を訴え訴訟
2014年4月
悲しい事件を少しでもなくすための対策をしてゆきましょう。
だれがいつ書いたか、後で書いた作品と比べる。
盗用問題実例
論文盗用されて自殺ー遺族が訴訟
39
速報 > 社会 > 記事
「論文盗用され自殺」と賠償提訴 教授の遺族、滋賀大などを
2014/6/4 22:19
滋賀大教育学部の元教授=諭旨解雇=に研究論文を盗用された
ことが原因で自殺に追い込まれたとして、教育学部の女性教授の
遺族が、元教授と大学に計約1億円の損害賠償を求める訴訟を京
都地裁に起こしたことが4日、分かった。提訴は4月24日付。
訴状によると、元教授は2009年ごろ、女性教授が出した論文
を無断で複製して別の論文を発表。滋賀大の調査に「女性教授の
同意があった」と虚偽の説明をした。女性教授は不正への対応に
追われ、自律神経失調症を発症し、12年9月に自殺した。
滋賀大は、女性教授の申し立てを受けて11年7月に調査委員
会を設置。12年2月に改ざんや盗用があったとする調査結果を
発表したが、遺族側は「元教授の不正行為で心理的負荷が発生し
ていると知りながら、適切な対応を取らなかった」と主張してい
る。
滋賀大は「弁護士と対応を協議中」、元教授の代理人弁護士は
「詳細は今後検討する」とコメントした。〔共同〕
「教え子の論文盗用」教授を処分 本人は反論し提訴
朝日新聞デジタル 5月20日(火)20時57分配信
金沢大学は20日、人間社会研究域に所属する60代の男性教授が論文を盗用したとして1年間出勤停止の懲戒処分にし
たと発表した。教授側は「盗用にはあたらない」と反論している。
大学によると、教授は、指導している大学院生の未発表論文を修正した論文を、ほかの研究者らとともに共著者として2
010年に国際誌に投稿した。大学院生は当初、筆頭著者だったが、校正段階で著者から外されて、教授が筆頭著者になっ
たという。
大学院生の訴えを受けて学内に設置した審査委員会が調査して盗用と判断し、昨年9月に処分を決めた。教授の不服申し
立てを受けて再審査したが、決定は変わらなかった。
教授側は、大学院生の未発表論文には作成段階から深く関与していたほか、修正論文の執筆時には大学院生が体調を崩し
て入院するなどして通学していなかったと主張。昨年12月、大学を相手取り、処分の無効確認や慰謝料を求める訴訟を金
沢地裁に起こした。
大学は、19日で再不服申し立ての期限が切れたとして、20日に発表した。福森義宏副学長は「係争中なので詳細なコ
メントは避けるが、本人の了解を得ずに著者から大学院生を外したことは重大な問題だ」と指摘した。
発表の時期が処分決定から7カ月以上過ぎたことについては「重大な案件なので慎重を期した。今後は早期に発表できる
ように検討したい」と話した。(樋口大二)
盗用問題実例
学位論文の盗用
大学院生未発表論文
⇩
指導教官=筆頭著者を自分に変更し国際誌に投稿
⇩
大学院生が訴え
⇩
大学が処分
40
盗用問題実例
東海地区での問題ー名古屋外国語大学
高知工科大学の村瀬先生への確認:
マイナーな英語の論文の再読
⇩
レファレンスに利用されている論文発
見
⇩
興味を持って読書
⇩
自分の著作物だ!!!
全国には、200件以上のレポジトリが
あり、日々更新
何等かの技術を利用しなければ、
チェックは不可能。
41
名古屋外国語大:学科長が論文盗用
毎日新聞 2014年02月22日 11時54分(最終更新 02月22日 21時41分)
名古屋外国語大学(愛知県日進市)現代国際学部国際ビジネス学科長の井戸一元
(かずもと)教授が、高知工科大(高知県香美市)の村瀬儀祐(ぎすけ)教授の
論文を盗用し、自分の論文として発表していたことが22日、分かった。名古屋
外大は近く調査委員会を設置して盗用の経緯を調べるとともに、井戸教授の処分
を検討する。
名古屋外大を運営する学校法人「中西学園」などによると、井戸教授の論文は
「日本の財務報告と会計規制をめぐる課題と解決策」として2012年3月に名
古屋外大紀要に発表。28ページあり、このうち17ページが盗用部分だったと
いう。今月上旬、村瀬教授が名古屋外大の論文サイトでこの論文を発見して盗用
の可能性を指摘。名古屋外大が井戸教授に確認したところ盗用を認めたため、井
戸教授の論文を削除し、村瀬教授に書簡で謝罪した。
村瀬教授は「普通の常識では考えられない。なぜこのようなことが起こったのか
経緯を聞きたい」と話す。中西学園は「あってはならないことで、学科長という
立場の人間が論文を盗用したという事態を重く見ている。しっかり調査したい」
と話している。【倉沢仁志】
盗用問題実例
理化学研究所ー小保方リーダーの件
Methodsの盗用疑惑です。
古い試薬名、古いライカのカメラ
そのまま。。。
ここから、本当に実験したの
という論理展開となりました。
42
2014年3月3日月曜日
他研究者の論文からの文章剽窃(盗用)疑惑 1件目
http://stapcells.blogspot.jp/2014/02/blog-post_7834.html
疑惑論文1: Nature Articleや特許における文章剽窃(盗用)疑惑 1件目にについて
小保方晴子氏らのNature Article論文の”Methods”のセクションにおける” Karyotype analysis”の文章の
一部は、ドイツの研究者(Jianli Guoら)が2005年にIn Vitro Cell Dev Biol Anim.誌で発表した論文の文
章から拝借したものですが、拝借元の論文を引用していないことが明らかとなり、問題となっています。
下記の文章で、赤く太文字でハイライトされている部分がJianli Guoらの論文と同一の文章です。 さらに、
青く太文字でハイライトされている部分が、Jonathan Landryの博士論文(Dissertation)と同一の文章
です
この問題自体は、論文を掲載したNatureの問題でもある!
Methodsの剽窃に関しては、実際に実験をしていれば、
研究不正の1つ剽窃にあたらない?
CitationError?VSPlagiarism?
⇒料理を実際に作れるのであれば、料理のレシピをコピーしてもよい?
過失であれば、人のものをまるまる盗んでも(借りても)よい?
http://www3.riken.jp/stap/j/i2document2.pdf
盗用問題実例
理化学研究所の報告書
43
(1−3)
*このMethod部分は、小保方氏がGuo et al.の論文に由来する文章からコピーして、その論文を引用す
ることなく記載した。 *出典を明記することなく、他の論文をコピーして使用することは、あってはな
らない。 *論文を適切に引用し、出典を正確に記載する事は、研究者にとって当然。
*小保方氏は、本論文で41個の引用論文の出典を明らかにしており、引用されていない 箇所は、この
1ヶ所のみである。
*核型解析は、一般的に行われており、その手法も多くの研究室で共通である。 *文章が一般的な若山
研での実験手順に関するものとして認識していたと推定されること から、出典について具体的な記憶が
なかったことも一応の合理性が認められる。
研究不正行為と認定することはできない。
(1−4)
*実験は実際に行われた。 *意図的に実際と異なる実験手順を記載したわけではない。
研究不正行為と認定することはできない。
盗用問題実例
さらに….博士論文まで剽窃疑惑?
一つ見つかると数珠つなぎ。。。
過去にアメリカでも…
2006年08月19日13時55分掲載 無料記事
米オハイオ大学が論文盗用で大揺れ 機械工学の大学院生が関与
米国の大学では入学時に、論文作成で盗用をしないように厳しく指導される。大学の授業では、
学生は専攻に関連した形で多くのリポートを書かされる。締め切りが迫ると、学生のストレスは
高まる。そんな時に、忍び寄るのが、教科書や他の論文からの盗用という誘惑だ。米オハイオ州
のオハイオ大学(公立)が今、この盗用スキャンダルで揺れている。機械工学を専攻した大量の
大学院生が、担当教官の指導で、長年にわたって修士論文で盗用をしていたことがわかったから
だ。この盗用を見抜いたのは、同じ機械工学で学んでいた一人の大学院生だったという。(ベリ
タ通信=苅田保)
米メディアによると、ことし5月、オハイオ大学の調査委員会は、機械工学部の大学院で、過
去20年間にわたり、「目に余る盗用」があったとの報告を発表した。盗用は、機械工学部の名
物教授であるジェイ・グナセケラ学科長や准教授の指導の下で行われていたという。この報告を
受け、グナセケラ教授は、学科長職を解かれた。最終的に大学は、盗用に関与した教官との雇用
契約を打ち切るとみられている。
盗用が指摘されたのは、既に大学院を卒業している学生40人。主に、修士論文の序章の部分で、
教科書からのコピーや、他の論文からの盗用が目立った。
大学側は、盗用が見つかった卒業生に手紙を送り、(1)学位を放棄する(2)盗用部分を書き
直し、新たに審査を受ける(3)
不服申し立てをする──のいずれかを選択するよう通知した。
これまでに37人が論文の書き直しに応じており、9月中に修士論文を再提出する予定という。
44
小保方さん博士論文、20ページ酷似 米サイトの文章と
2014年3月11日23時03分 (朝日新聞)
STAP細胞の著者の1人、理化学研究所の小保方晴子ユニット
リーダーが早稲田大学に提出した英文の博士論文に、米研究
所がネットで掲載中の文章と酷似する部分が大量にあること
が、11日わかった。酷似部分は、108ページある博士論文
の約20ページに及ぶ。小保方さんはこの論文で審査を通り
博士の学位を得た。
酷似が指摘されているのは米国立保健研究所(NIH)が幹
細胞の基礎知識を一般向けにネット上に掲載している文章。
「幹細胞とは?」などのわかりやすい説明が書いてある。
博士論文は2011年2月付で動物の体の中から万能性を
もつ幹細胞を見つけ出す内容。STAP細胞に関する論文で
はない。論文の冒頭、研究の背景を説明する部分がネット掲
載の文章と単語の並びから句読点までほぼ同じだった。文章
の前後入れ替えや、見出しの変更、ネットで「この文書」と
書かれていたのを論文で「この節」と書き換えるなどのつじ
つまを合わせた変更はあった。
ネットの文章は最終更新が2002年の章があり、博士論
文をもとにしたとは考えにくい。ネットに掲載されている文
章がコピー・アンド・ペースト(切り張り、コピペ)で博士
論文に使われた可能性がある。引用元を明示しなかった。こ
の酷似の事実は、論文不正を追及している「論文捏造(ねつ
ぞう)&研究不正」という名前のツイッターで、11日に指
摘された。
早稲田大、博士論文280本を調査 不正の疑い指摘受
け
合田禄(朝日新聞)
2014年4月7日11時21分
早稲田大は先進理工学研究科で学位を得た複数の著者の
博士論文に不正の疑いが指摘されていることを受け、同
研究科の全ての博士論文約280本について、研究不正の有
無を調べる方針をきめた。調査結果を踏まえ、学位の取
り消しを検討する。
同研究科は2007年に設置され、これまでに学位が授
与された博士論文は計約280本ある。理化学研究所の
小保方晴子ユニットリーダーが同研究科で学位を得た博
士論文に画像の使い回しなどが指摘されて以降、同研究
科の他の著者の博士論文でも、別の論文からの盗用の疑
いなどがインターネット上で相次ぎ指摘されている。早
大広報課は「全ての博士論文についてできる限り調べ
る」としている。 早大は先月、小保方氏の博士論文に
ついて学外の専門家らによる調査委員会を設置。他の著
者についても学内での予備調査を進めている。その結果
を受け、改めて調査委を設置するかどうか判断するとい
う。(合田禄)
盗用問題サマリー
学位
論文
紀要
背景:
・機関レポジトリ OA化
・コピぺ問題をコンピュータでチェック
する技術進歩
学生 研究者
不正論文
発覚
学位論文
の問題
岡山大学の例
D論=>指導教員へ
理研の小保方先生の例
捏造=>D論文へ
D論がコピぺ疑惑?
審査責任者への問題波及
同研究室の過去のD論まで
波及
名古屋外国語大学の例
紀要での剽窃問題
イギリス/ナイジェリア/イ
ンド等での対応
実は問題は学生の頃からの教育問
題であり、指導問題?
普段のレポートでもチェック
不正論文の著者は被害者でもあ
る?
不正は本人だけの問題にとどまらない。
1件の問題から、指導教員への問題の波及
指導教員から、組織への問題への波及
学術出版界での対応
コンテンツのQualityを守る
組織への
問題
岡山/
早稲田/
理研
45
7.分野によって曖昧な(雑誌によっては明確な)判断基準
どこまで許される?どこまで罰する必要がある?
・自己剽窃について
・雑誌等の採択での基準
・COPE(出版倫理委員)でのディスカッション
・ORI(アメリカ研究公正局)での判断基準
46
自己剽窃(Self-Plagiarism)について
判断はさまざま:
たとえば医学系の麻酔の雑誌の場合:Anesthesia & Analgesia
Self-plagiarismとは,自分が以前書いたものから,そのまま文章をもってくることをいいます.論文のすべてが以前の自分の論
文と全く同じ,つまり複製が最悪のSelf-plagiarismとなります.一部分で自分の以前の文章を使うことに関しては,著者に毎回毎
回,独自の表現を使うようにするのは現実的ではありません.なぜなら,毎回表現を変えると,以前の正しく表現された文章が間
違ったもの変わるリスクがあるからです.自分の文章を使うのは,新しい論文の10-30%程度が許容範囲.Shaferは30%以上は認
めていません.Anesthesia & AnalgesiaではMethodsでのみ許すとのことです.ある著者がself-plagiarismを理由にAnesthesia
& Analgesiaに掲載された論文を撤回したことがあるが,self-plagiarismのみで掲載論文を撤回することもないということです.
その論文がAnesthesiologyでpeer reviewをうけて掲載された論文と類似しており,新しい推論がないと判断したからだそうです.
http://pnbsiva.blogspot.jp/2011/03/blog-post_27.html#!/2011/03/blog-post_27.html
東京大学情報理工学系のガイドライン:
自己剽窃
自分が過去に書いた文章を、新しい文章の中で再利用する行為は「自己剽窃」と呼ばれています。自己剽窃も避けるべきであり、
その許される場合は限定されています。修士論文や博士論文の中に、同一の研究テーマのもとで、自分自身が過去に論文等の中で
書いた文章を含めることは、一般に許されています。
科学研究ガイドライン - 東京大学 大学院 情報理工学系研究科より引用:
Japan Association for Language Teaching http://jalt-publications.org/proceedings/j-guidelines
自己盗作
上述の但し書きがない場合、自己盗作と見なされます。これは、自分の書いた論文全体に限らず、論文の一部を用いた場合でも、
そう見なされます。自己盗作も盗作の一部であり、論文は撤回という処分になりますのでご注意ください。
Nature Polymer Journal http://www.natureasia.com/ja-jp/aj/pj/guide-to-authors
2-3. 剽窃・盗作
・他人が行った実験や研究結果を自分のものとして発表することは剽窃とみなされる。また、自分自身の著作からであっても、正しい引
用情報を入れずに再利用した場合には、自己盗作あるいは二重投稿とみなされることがある。これら剽窃あるいは二重利用を含んだ論文
原稿は審査の対象外である。PJ 編集室および担当編集委員(Associate Editor)は必要に応じて採択前の論文原稿について、
CrossCheck システムを使用したチェックを行っている。
・ただし、著者が意図せずに以前の論文と同じ文章を用いてしまった場合など、悪意のない結果的な不正については、編集委員会がその
都度、論文原稿の真価を判断し対処方法を決定する。
基本、自己剽窃については、レファレンスに記載することが必要。ただ、そのレファレンスへの記載のために、論文に掲載されない可能
性もある?
47
Similarity Indexによるフィルタ-Reject
• 40%以上(全体の適合率)
• 10%以上(1文献の適合率)
Similarity Indexによるフィルタ-著者に書き直しを依頼
• 25%-40%(全体の適合率)
• 3%-10%(1文献の適合率)
Similarity Indexによるフィルタ-ケースバイケースの対応
• 25%以下(全体の適合率)
• 3%以下(1文献の適合率)
OSI=全体の適合率
SMSI=1文献の適合率
http://dx.doi.org/10.1631/jzus.B1300078#sthash.jnMVBRPc.dpuf
Journal of Zhejiang University-Science B(Springer/IF1.293 in
2014)の例
ーCrosscheck(iThenticate)のSimilarity Indexによるフィルタ
雑誌等の採択での基準 48
Case Study-methods part and self-plagiarism
実験パートでの自己剽窃
Crosscheckでチェックされた著者の過去文献
過去の論文と同じ実験を行ったため、4つの
文献から、15%,6%,3%,1%という数字がでた。
著者による最初の修正
Citationのみ
編集者のコメント
“もし、Methodsがオリジナルと全く同じであれば、
これでもよい。通常は、少しでも修正が加える。
利用された実験材料により、Methodsについての読者
のOriginal Articlesについての興味が異なるかもしれな
い。
この書き方は正しいかもしれないが、この編集者は読者
にもっと情報を伝えることにより、読者に対しての行動
を手助けすることができる
2回目の修正
著者は、多くの加筆なく、適切な引用と、各ステップで
使用される材料と方法を明確にしかし簡潔な文章を提供
結局は、ジャーナルの編集者の判断ールールのない世
界?
この情報がさらに蓄積されて、Similarity Index等の対
象になる?
これらが本当に科学の発展につながるか?
投稿するジャーナルによって対応を変える必要がある?
雑誌等の採択での基準 49
ACSでは編集者がスクリーニングのために利用
IEEEでも同様にスクリーニングのために利用 その結果
雑誌等の採択での基準 50
COPE (Committee on Publication Ethics)の剽窃についての
Discussion
http://publicationethics.org/files/Discussion%20document.pdf
重大な剽窃とみなす根拠:
-他の人のデータの不正引用
-別の著者名で再投稿
-100語以上の引用のない利
用(おおよそ3−4行)
-大部分がすでに発表された内
容である場合
微細な剽窃とみなす根拠:
-100語以下で引用付
ー引用の有無にかかわらず重要
な部分が他の人の作品でないこ
と。
COPE(出版倫理委員)でのディスカッション 51
ORI (the Office of Research Integrity=アメリカ研
究公正局)の剽窃に関してのポリシー
ORI Policy on Plagiarism
Although there is widespread agreement in the scientific community on including plagiarism as a major element of the PHS definition of
scientific misconduct, there is some uncertainty about how the definition of plagiarism itself is applied in ORI cases.
As a general working definition, ORI considers plagiarism to include both the theft or misappropriation of intellectual property and the
substantial unattributed textual copying of another's work. It does not include authorship or credit disputes.
The theft or misappropriation of intellectual property includes the unauthorized use of ideas or unique methods obtained by a privileged
communication, such as a grant or manuscript review.
Substantial unattributed textual copying of another‘s work means the unattributed verbatim or nearly verbatim copying of sentences and
paragraphs which materially mislead the ordinary reader regarding the contributions of the author. ORI generally does not pursue the
limited use of identical or nearly-identical phrases which describe a commonly-used methodology or previous research(ORIは先行研
究や実験などでよく利用されるフレーズ等については追求しない。)
because ORI does not consider such use as substantially misleading to the reader or of great significance.
Many allegations of plagiarism involve disputes among former collaborators who participated jointly in the development or conduct of a
research project, but who subsequently went their separate ways and made independent use of the jointly developed concepts, methods,
descriptive language, or other product of the joint effort. The ownership of the intellectual property in many such situations is seldom clear,
and the collaborative history among the scientists often supports a presumption of implied consent to use the products of the collaboration by
any of the former collaborators.
For this reason, ORI considers many such disputes to be authorship or credit disputes rather than plagiarism. Such disputes are referred to
PHS agencies and extramural institutions for resolution.
From ORI Newsletter, Vol 3, No. 1, December 1994
https://ori.hhs.gov/ori-policy-plagiarism
ORIは先行研究や実験などでよく利用されるフレーズ等については追求しない。
=>マナー違反かもしれないが、マナーはあくまでマナーであり、マナーを違反したからといって、
罪ではない。
ORI(アメリカ研究公正局)での判断基準 52
8.剽窃防止のための学術界の取り組み
世界の学術出版社の動き-crosscheck
サービス開始:2007年8月
目的:過去の論文と比較して参考資料を提示する形でのCrosscheckの
利用を推奨!(2015 Nov webinar) 判断はあくまで人。
参加者:
crossref加盟学術出版社の中のコンセプトに賛同した学術出版社:
crosscheck
参加方法:
crosscheck参加費用+1論文あたり、$1程度の利用費用
コンテンツを持ち寄り、利用者には格安にてチェックするサービス提
供
使う使わない、いつ使うか、いつデータをCrosscheckに提供するかを
含めて、出版社の自由裁量
契約時に、コンテンツの80%以上をクロールまたはFTPでのデータ送
付の許可をいただく形での調整
53
8.剽窃防止のための学術界の取り組み
-学術出版で1つの大きなデータベースを構築
最終的な出版物からの剽窃排除=出版物のクオリティの向上
2011年4月
120社出版社
ジャーナル/会議議事録/Books含
む71317タイトル
2012年9月
315社
72750タイトル
2013年1月
312出版社
79538タイトル
2013年11月
378出版社
95,616タイトル
2014年10月
466出版社
118,607タイトル
2015年5月
467出版社
121,176タイトル
54
なぜエルゼビアが、900万件の論文をチェックの対象にしているのか?
チェックして%を提示することとチェックの対象にすることは違います。
論文をチェックの対象にすることで、既存の著者の著作権が守られるからです。
チェックDB
チェックのDBに入れるだけで
は、%等は表示されません。
新規投稿
%の提示
あくまで新規の著作物に対して搭載されているDBからチェックされます。
NEW
OLD
8.剽窃防止のための学術界の取り組み
8.剽窃防止のための学術界の取り組み
Crosscheck/iThenticateのしくみ
• Crosscheckは、学術出版社で利用されているサービスです。
• 登録された論文と下記の出版及び公表済のInternet,CrosscheckやPublicationと比較し、%を
表示します。
• Nodeを設定するとNodeに登録した内容との比較もできます。
Internet
Internetサイト
50,000,000,000
Webページ
Crosscheck
学術出版社の論文等の情
報
40,000,000論文
Publications
出版物等
92,000,000件
Originalityのチェック
結果を%で表示。
チェックだけさせて、
データベース
への登録やIndex化等
は一切ありません。
システムへのログインは
Mail addressとPasswordのみ
クラウドサービスで、チェックし
たいファイルをInternet上のサイ
トに登録
Originality をチェックする
ときのみに利用
収録データベース
学術出版社
Crossref DOI
56
Google等をベースにした剽窃チェックより、CrossCheckの方が良いのか?
GoogleはIndex等含めデータを持っていても、課金する出版社の情報は、剽窃チェックの対象
にできない。購読していない人にコンテンツを見せることはできない。
8.剽窃防止のための学術界の取り組み
今後、剽窃問題を減らして行くための現実的な方策
出版されたコンテンツについて学術出版社でまたがってクロスしてチェックすること!
57
その結果!
日本メディカルライター協会からの注意喚起
日本メディカルライター協会(JMCA)主催のセミナー「国際的な医学雑誌への論文アクセプトのための戦略」
【他人の論文からの英語盗用に要注意!】
他人の文章や表現を無断で借りて、出典を明示しないことを「剽窃(ひょうせつ)」や「言葉・文章の盗用(と
うよう)」と言い、英語ではいずれも「plagiarism」と言います。
最近、欧米では多くの医学雑誌が剽窃検出ソフト(例:CrossCheck)を使い、投稿論文の剽窃の有無をチェッ
クしています。剽窃は不正行為であり、著作権の侵害になることも多いため、著者がインターネット上の情報や
他人の論文の英語表現を盗用していないかを編集者が確認する目的で、剽窃検出ソフトが使われるようになりま
した。日本でも、剽窃検出ソフトを導入する医学雑誌が増えていますし、大学・大学院では学生のレポート評価
などに利用され始めています。
そこで、剽窃検出ソフトの利用の実態をJMCAセミナーで尋ねたところ、Woolley教授がCEOを務めるメディカ
ルライティング会社(ProScribe Medical Communications)では、投稿前の論文に専用ソフトを使って剽窃の
有無を確認しているとのことでした。このことより、投稿論文を受け取る医学雑誌側のみならず、論文の作成に
携わるメディカルライティング会社やパブマネも剽窃検出ソフトを使って、論文の剽窃防止に努めていることが
わかりました。
このように海外では剽窃に対するチェックが厳しくなっていますので、「英借文」をすることの多い日本人著
者・翻訳者は注意が必要です。医薬分野でよく使われる定型表現(例:at a dose of X mg)や定型文(例:
The drug was administered orally to the patients.)を使うことは剽窃にはなりません。しかし、それ以外
の文章や表現を借りる場合は、引用のルールに従って適切に引用するか(例:引用符で括り、出典を明示する)、
十分な言い換え(paraphrasing)を行わなければ「剽窃」と見なされてしまいますので、細心の注意が必要で
す。
http://www.clinos.com/blog/?m=20130809
8.剽窃防止のための学術界の取り組み 58
出版社の盗作発見時のワークフロー
OAのプラットホームの提供=出版社と同様?
COPE(出版倫理委員会からの剽窃発見時のフローチャート)
http://ronbun.jp/flowcharts/popup003/index.html
8.剽窃防止のための学術界の取り組み
日本国内での電子化の状況 (JST調べ)2013年5月
https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/56/2/56_93/_pdf
ちなみに欧米を中心とした主要な出版社における科学技術系ジャーナルの電子化率は96.1%
中国における科学技術資料の電子化率は,100%に近い
9.日本での医学分野での活動
デジタル化の遅れと日本語剽窃チェック
文献のデジタル化の状況
60
9.日本での医学分野での活動
現状の日本のフリージャーナル
• 現状、JST等で提供されているフリージャーナルについては、一般の
ユーザが機械的にクロールすることについて学会の承認が必要なよ
うです。
Jstage
×〇
盗用が見つけづらい
日本語論文
JSTについては
Googleですら
書誌情報のIndexのみ
Cinii
×
JST:学協会による2次利用の取り決めがない
Cinii:イメージPDFによるもの(テキスト検索はできるが、どこまで
デジタル化されているかまたその精度等は不明)
レポジトリ:コピぺを恐れるあまり図書館側で、PDFにセキュリティ
Crawlerの問題:OAI-PMH=oai_dcのみ対応
レポジトリ
〇×
広島大学レポジトリ
61
Open Access化に伴う問題
博士論文:
平成25年4月1日施行
博士論文の内容の要旨及び論文審査の結果の要旨の公表を「インターネットの利用により公表」す
ることとする。
オープンアクセス化の推進について:パブリックコメント
・閲覧希望者にとってアクセスが容易となり、利便性の向上が見込まれる。
・大学や公的研究機関における機関リポジトリの構築の推進や、教育研究成果の電子化による体系
的収集、保存やオープンアクセスの促進につながるものと期待。
・インターネットの利用による公表により、剽窃が容易になることが懸念される。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/004/gijiroku/attach/1330545.htm
科研費:
10.日本でのフリージャーナル
備考:Open Access定義
• [ピアレビューされた研究文献]への「オープンアクセス」とは、それらの文献が、公
衆に開かれたインターネット上において無料で利用可能であり、閲覧、ダウンロード
、コピー、配布、印刷、検索、論文フルテキストへのリンク、インデクシングのため
のクローリング、ソフトウェアへデータとして取り込み、その他合法的目的のための
利用が、インターネット自体へのアクセスと不可分の障壁以外の、財政的、法的また
技術的障壁なしに、誰にでも許可されることを意味する。複製と配布に対する唯一の
制約、すなわち著作権が持つ唯一の役割は、著者に対して、その著作の同一性保持に
対するコントロールと、寄与の事実への承認と引用とが正当になされる権利とを与え
ることであるべきである。
• 博士論文、研究レポートや調査報告書はピュアレビューされた研究文献のオ
ープンアクセスにはあてはまるか?
• http://www.budapestopenaccessinitiative.org/boai-10-translations/japanese-translation-
1
11.学生の剽窃問題
学生の本音:
Q.本やネットから作るレポートってダメですか?
今まで受けてきた教育の否定?
※たとえば、小・中学生の調べ学習は、調べて発表すればよい評価を得てきた。
※中高生で自分の意見を書く教育が少ない?(感想文/小論文程度)
※本やInternetには、自分で考えるよりより論理展開、良い結論が書いてある?
※特に自分の意見を伝えたいことがない?=調べない
大学でトレーニングする必要がある?
64
11.学生の剽窃問題
学生からの教育問題として対処!
STAP問題を受け良い効果も….
正しいルールで「自分の意見を」…上級生が助言
• インターネットの資料などを引き写す「コピペ」(コ
ピー・アンド・ペースト)の防止など、大学生への論文指導
の必要性が指摘されている。
• STAP細胞の論文問題を受け、学生の関心も高まってい
るが、指導する側からは、著作権法で認められる引用を行う
ことに加え、「自分の意見をしっかり持つことが大切」との
指摘が目立つ。
• 横浜市の慶応大日吉キャンパスでは、論文やリポートの書
き方に悩む1、2年生を対象に、上級生や大学院生らが図書
館で相談に応じる。新年度に入り相談件数は例年並みだが、
「これはコピペになりますか」といった質問が増え、引用方
法を確認する学生が目立つという。
• 慶大では2008年度から、論文技術の授業を受講した学
生や大学院生約20人を相談員に任命している。「STAP
細胞の論文問題で、『正しいルールを身につけないと大変な
ことになる』という意識が学生に広まった」と、相談員で法
学部4年の辛宇華さん(21)。卒業生で現在は東大大学院
生の渡辺めぐみさん(24)は「自分の意見を持って論文を
書くことが、コピペ防止にもつながる」と助言している。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/campus/cfront/201406
21-OYT8T50008.html
慶應義塾大学の例:
65
11.学生の剽窃問題
剽窃はどこにでもある。
Plagiarism Is Everywhere
デジタル時代、下記のような小学生が今後大学に入学してゆくのです。
また盗作受賞…4件目が発覚した詩のコンクール
群馬県前橋市は9月27日、主催した小中高生対象の詩のコンクール「第17回詩の
まち前橋若い芽のポエム」で、受賞作の一つが国語の教科書の盗用だと判明し、賞を取
り消したと発表した。
盗作が発覚した受賞作は4件目。
賞を取り消されたのは、小学生の部で銅賞を受賞した同市内の小学2年の男子児童の
作品。25日の受賞作公表後、市教委の国語指導の担当者が作品を読み、同市が使用し
ている教科書に掲載された詩と同じ内容だと気付いたという。同市は再選考を行い、次
点から1作品を銅賞に繰り上げた。
同コンクールでは、インターネットや詩集からの盗作の受賞が過去にも発覚。ネット
で類似の作品を探すなど対抗策を講じてきたが、見抜けなかったという。同市は「教材
からの盗作(への授賞)は、選考の際に市教委と連携するなどして再発防止に努めた
い」としている。
(2013年9月28日15時40分 読売新聞)
66
11.学生の剽窃問題
剽窃はどこにでもある。
Plagiarism Is Everywhere
産経ニュース:2014.7.15 03:08
【正論】ネット世代がはまる剽窃の陥穽 同志社大学教授・三木光範
≪学生のレポート課題で多発≫
インターネットを使えば、世界中のデータ(実験・調査データ・音楽・画像など)や情報(提案・意見・分析結
果・論文・レポートなど)が、いつでもどこでも極めて容易に入手できる。人類の財産を活用するという意味では素
晴らしいことであるが、同時に、盗用はもちろん、場合によっては捏造も極めて容易になった。
大学で、学生たちにレポート課題を出すと、学生たちはまず、その課題に関係するキーワードでインターネットを
検索する。すると、世界中のあらゆる情報が瞬時に得られる。それを丸ごと、あるいは、複数のホームページを適当
に、切り貼り=コピー(カット)・アンド・ペースト=すれば、レポートが完成する。真面目に作成すれば、半日以上
かかるレポートが30分程度で完成する。これで教員から良い点数をもらえるなら、遊ぶ時間が増え、実に効率的な大
学生活となる。
≪背景に「費用対効果」意識≫
私は、理由はコストパフォーマンス意識にあると思う。コストとは自分が消費する知恵、労力、金銭、そして時間で
ある。パフォーマンスとは得られる評価や成果である。盗用、流用に関して得られるパフォーマンスが大きく、コス
トが低いと感じればそれらはなくならない。教員が「どんな内容のレポートでも字が書いてあり、何かしら実験デー
タ風の図があれば満点です」と言えば、どんなレポートが出てくるのだろうか。
不正の対策:
では、どうすれば、盗用や流用はなくせるのか。
一言でいえば、コストパフォーマンスが良くないと感じさせることである。そのためには、論文やレポートを受け
取る側が厳密な審査を行い、盗用や流用を発見する能力を養うこと、そして、それらが発見されたときには提出者が
大きなコストを支払うようにすることである。
さらに、提出する側には、「一時しのぎの成果でその場を乗り越えても、きちんとした成果を自分で出せる能力を
身につけないと、いつでも盗用、流用などで人生を乗り切る羽目に陥り、薬物依存と同様に、そのうち人生の転落が
始まる」という意識を植え付ける教育を徹底することが重要だ。
©2014 The Sankei Shimbun & SANKEI DIGITAL All rights reserved.
67
12.剽窃防止のための製品案内
2つの解決策…
68
Academic
高等教育と継続教育
Publishing
出版、研究、博士課程と修士課
程
12.剽窃防止のための製品案内 69
剽窃防止のための学術界の取り組みと製品
-研究界/出版界だけでも問題は解決されない。 -Crosscheck /iThenticate
-教育界としての全体の取り組み(高等教育/中等教育) -Turnitin
エンジンは同じエンジンを利用します。
ただし目的が異なります。
iThenticate
検出コンテンツ= Internet/Crosscheck論文/Publications/
Proquest社の北米の学位論文データベ
ース(大学のみ)
機能: 盗作検知ツール/提出したデータを残さない。(未発表学
術データのため)
目的: 出版社の品質向上
研究者同士のチェック・学位
論文のチェック
Turnitin
検出コンテンツ= Internet/Crosscheck論文/Publications/購読施設での
学生の過去からの提出されたレポート
機能: Originality check/Online Grading/Peer review
文法/語彙チェック/オンライン添削/翻訳剽窃チェック
目的: 盗作をチェックするツールというよりは、オリジナル文
章作成ツールとして提供
12.剽窃防止のための製品案内 70
What is Turnitin?(=教育用)
+
オービス!!
抑止効果!
+
高速道路は40km/hオーバー
一般道は30km/hオーバーで取り締まり!!
軽微な10kmや20Km/hオーバーでは
取り締まりません。
ガードレール!
Academic Writingの道を外さないよう!
先人や先輩の過去の研究に敬意を払って、
参考文献や引用するように指導!
12.剽窃防止のための製品案内 71
What is Turnitin?
12.剽窃防止のための製品案内 72
パレットは編集可能です。良く利用
する言葉や句読法などを登録頂くこ
とで、講師は、コメントをリストの中
から選択することでレポートにコメン
トを残す
ことができます。
↓スコアーカード(採点表)の編集
↓採点基準からの採点
What is Turnitin?
12.剽窃防止のための製品案内 73
What is iThenticate?
iThenticateの役割:
出版社向け: 自社のコンテンツの品質管理
研究者向け: 自己剽窃チェック
Referenceのチェック
共著者のチェック
Proquestの提供する北米の学位論文のFulltextサポート
12.剽窃防止のための製品案内 74
75
イメージ分析が研究のために
必要と思っている人
大学で十分な教育を受けてきていない
と思っている人
13.Life Science分野でのねつ造チェックのための製品案内
活動内容!
▼研究者のためのWebセミナー 1/3:伝わる研究発表 Photoshop編
https://www.youtube.com/watch?v=GHDuDJwS4z8
▼研究者のためのWebセミナー 2/3:伝わる研究発表 Illustrator編
https://www.youtube.com/watch?v=wXIe9tlBB_M
▼研究者のためのWebセミナー 3/3:伝わる研究発表 総集編
https://www.youtube.com/watch?v=2zVuwgde0oE
▼2015 ADOBE EDUCATION FORUM イベントレポート Part 1
http://www.adobe-education.com/jp/ace/pdf/AEF2015_report_1.pdf
LPixel
画像処理技術を利用して改ざんを見つけるサービス
製品名: LP-Exam
Web版: 無償モデル: 様々なパラメーターを利用し、イメージを表示
PCインストール版:有償モデル + 2Dデータを用いた専門家の分析
LP-Exam Pro クラウド版: 有償モデル + 2Dデータを用いた専門家の分析
有償のクラウドサービスがもっとも細微に確認可能
Step1: イメージにねつ造がないかチェック
Check image A have fabricated or not.
Step2: どこからコピーしたのかをチェック(別製品での提供予定)
現在技術はあり、製品化中、左右対称、斜め、線の強弱等もチェック可能
ただし、出版物等と比べることが望ましい。
7613.Life Science分野でのねつ造チェックのための製品案内
77
LP-exam-私がねつ造したイメージ
example1
13.Life Science分野でのねつ造チェックのための製品案内
ねつ造した感想:
ねつ造したのは覚えているのですが、どこをねつ造したかは、3日で忘れます。
=罪の意識のない不正行為!(たちが悪い行為です。)
画像が精巧に加工してあればあるほど、忘れます。
78
LP-exam-私がねつ造したイメージ
様々な画像のパラメータから不自然なパーツを表示!
13.Life Science分野でのねつ造チェックのための製品案内
79
LP-exam-my fabricated images
example2 results
13.Life Science分野でのねつ造チェックのための製品案内
80
LP-exam-小保方さんのimages
example3
13.Life Science分野でのねつ造チェックのための製品案内
最後に
剽窃のチェックの意義は、将来の研究活動のためのものです。これから10年-20年先を想像してみてください。
今後ますます増え続けるオープンアクセス環境下、フルテキストがすぐに利用できる研究環境で、先生方の過去
の研究成果を、他人からどのように守ることができるでしょうか?過去を振り返るためのものではありません。
過去を振り返って発生する多数の問題等は、機関も研究者も欲するところではありません。大多数の研究者、先
人の業績を尊敬し、大多数の研究者の正当な努力を、将来にわたり守るツールとしてお考えください。
また、ツールは所詮ツールです。事実を踏まえ、判断し、ルールを決めて運用してゆくのは人間の知恵となりま
す。
また、問題は、学術界全体の問題であり、教育の問題でもあります。出版界や助成金を制御する機関だけでも、
取り締まることができません。出版界、研究界、大学教育等、を介し、初期の問題を防ぐことにより、将来深刻
な不正へ繋ぐ道を防ぐことになるのです。学校は警察ではありませんので、早期に教育という観点から、学生を
指導していただきたいと思います。
デジタル保存されていない文書の盗用、翻訳剽窃、セキュリティのかかったPDFによる剽窃等、現在システムで
摘発できない様々な剽窃行為があります。これらのサービス及び技術は進歩します。いわゆる“不正”をすると今
後、見つかることがあります。今は見つからないかもしれませんが、将来見つかることがあります。
これらの技術とどのように施設としてどのように付き合ってゆくか、また自己剽窃やMethodsの剽窃、何をもっ
て剽窃と判断し、何をもって剽窃として判断しないか、これらの問題が発生した場合の対処、グレーな部分を明
確化するとともに、これらの技術を運用してゆくためのノウハウを蓄積してゆくべきだと思います。
The dean of a Western European university "emphasised the dual responsibility of the institution not only
to investigate (and rectify) misconduct, but also to protect its employees".
研究不正が発生したときの施設の2つの責任: 基本は罪を憎んで人を憎まず。。。
1.研究不正を調査すること。 discipline
2.研究員を守ること。 support
組織を守ることを優先しないでください。そうでないと研究者の自殺等の悲劇が続いてしまいます。
(研究員を守るということは、自責の念による心理的影響やマスコミからも守るという意味です。)
http://blogs.bmj.com/bmj/2014/08/11/liz-wager-research-integrity-how-can-institutions-balance-
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81

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公正な学術論文の作成と剽窃問題

Editor's Notes

  1. 最初に、すいません。今回、ご説明させて頂く機会を賜りありがとうございます。もともと私はセールスマンです、日本では誰も知らないような小さい会社で、製品を販売するために、先生にお話しを聞いて頂く必要があり、お話しを聞いて頂くためには、やはり、学術文献や、ニュースや報告書等に基づいて、情報を提供しなくてはならず、それらのことがこのプレゼンテーションの作成につながっております。私に関しては、研究しているわけではなく、販売のために、仕方なく世間の潮流を抑えて発表させていただいているということでお話しをさせていただきます。 公正な学術論文作成のためのセミナー:物事には、良い面と悪い面があります。公正な学術論文の裏には、不正論文があります。現状、マスコミ始め、不正の方のみ脚光が浴びている状況です。今回のプレゼンテーションでは不正を分析することで、公正な学術論文の作成に役立てていただければと考えている次第です。
  2. 今回のプレセンテーションでは、現状把握、世界の動き、さらに、何がどこまで、いけないのかを含めて、さらに予防のための製品も合わせてご提示させていただきたいと思います。
  3. 6年くらい前から、アメリカのiParadigms社(現在Turnitin社)の代理店として活動しております。2010年に理化学研究所に訪問してデモした時は、ふーんという感じでした。それが今回2014年の1月に連絡したら、状況が180度変わっておりました。日本では小さい会社で、皆さんが知らない会社でコンテンツを販売するには、まずは、先生方に聞いていただくように、学術論文やニュースを地道に収集して、提示してきました。最終的には今回のようなプレゼンテーションを提示できるようになった次第です。
  4. Country of origin of publications retracted for fraud or suspected fraud (A), plagiarism (B), or duplicate publication (C).
  5. 前述のJSTの松沢様とお話した時に、言われておりました。剽窃の判断が難しい。字面を追うような剽窃はわかりやすいが、本人が意識しない剽窃があるためである。本人が剽窃と思っていないのに剽窃と判断するのは、非常に難しいとのこと。
  6. Cross checkのページから、現在、Elsevier, Willey, Springer等で、世界最大のFulltextのデータベースを構築 Jstageでの利用 2011年4月よりを予定
  7. Turnitinのインターフェースの例です。 どの部分が、Internet及び学生レポート又は著作物のどの部分で、利用されているかが表示されます。 これらは、レファレンスに記載されているものであれば、剽窃とみなさないという機能もあります。 ただし、これらが本当に剽窃であるかどうかチェックするのは、先生自身となります。 例えば実験の結果など、剽窃を回避するために、より回りくどい言い方を行うことが本当に科学のためになるのか というのは別の議論となります。 Turnitinでは、あくまでどの部分が0と1との世界で、パターンが同じかをしめしているにすぎません。
  8. こちらが、オンラインの添削の画面です。 先生方が普段利用される用語等をパレットとして登録しておくことにより、 添削で利用するときに、パレットを選択することにより、学生へのフィードバックを行うことができます。 また、採点基準を明確にすることにより、採点基準からの優・良・可・不可などで、選択するだけで自動的に点数を付けていく機能もあります。 今後の機能としては、文法チェック等が自動的に行うことができるような仕組みや翻訳の剽窃等が行うことができるような仕組みを考えているようです。