はじめに
1 なぜ今、連携なのか?
2 企業連携の種類
                  8
3 連携するきっかけ
4 成功する企業連携の流れ
5 戦略企画フェーズ
6 連携先調査・打診フェーズ
7 連携計画策定フェーズ

8 契約フェーズ
9 実施・モニタリングフェーズ
10 解消フェーズ
11 企業連携成功の勘所
12 国の支援策

                      105
   (4)契約フェーズ
    前段階でも、NDA、基本合意書、覚書等の契約を結ぶんでい
    るはずですが、ここでは連携体として事業を推進するに必要な
    正式な契約を結びます。




         ステップ⑬ 企業連携に関する契約書の作成

         ステップ⑭ 契約の締結




               契約フェーズの2つのステップ   106
   ステップ⑬ 企業連携に関する契約書の作成
   ここまで企業連携プロジェクトの細部にわたって、計画してきま
    した。この内容を契約書にしましょう。
   これまでも、
       秘密保持契約書
       基本合意書
   を取り交わしてきましたが、この時点の契約が正式な企業連
    携の契約になります。




        秘密保持契約書
                     企業連携に関する契約書
        基本合意書
                                   107
   契約書に盛り込む項目の細部は、連携の種類によって異なり
    ますが、主な項目として
     企業連携の目的

     連携にあたって共有すべき経営資産の明確化

     経営資産の使用範囲、使用条件

     企業連携の推進方法

     負担費用の明確化、発生利益の分担方法

     経営資産の品質保証

     企業連携の期間、契約解消の方法

   等があります。


                              108
   企業連携のタイプによって、締結する契約書の名前も変わり
    ます。
   どの種類の契約を締結するかはもちろん重要ですが、自分で
    契約書を作成する場合、それがどのタイプの企業連携なのか
    を知っておけば、雛型を探しやすくなります。(多くの種類の雛
    型がインターネット上でダウンロードできる)

     共同研究、部品提供、設備提供・・・                   共同開発契約

     ライセンス、技術供与・・・                       技術提携契約

     代理店、販売委託・・・                         販売提携契約

     生産委託、OEM、人材派遣、請負・・・                 業務委託契約

              自社の企業連携に必要な契約書はどんなものなのか?
                                                  109
   企業連携に関する細部の条件は、ステップ⑩で詰めてきたと
    思います。
   その内容を、契約書の雛型をベースにしてカスタマイズしてい
    けばよく、ここでは以下の契約タイプ別にポイントとなる部分を
    いくつか挙げておきます。
     ライセンス契約

     共同開発契約

     販売店契約




                                110
   ライセンス契約で最も重要なのは、ライセンスの付与とそれに
    対するロイヤルティです。
   次のような条項を忘れてはなりません。

               ・実施できる範囲はどの部分なのか?(特許のどの部分等)
               ・通常使用権なのか専用使用権なのか?
               ・ライセンス対象の、有効性、目的達成の保障をどうするか?
               ・ライセンス侵害に対する対応は誰が行うか?
               ・ライセンシーが第三者に製造委託をするのは再実施なのか?
               ・ロイヤルティをどう規定するか?
               ・ライセンサーの支援はどこまで行われるのか?




                                         111
   共同開発契約で重要なのは、何よりも増して成果の帰属です。
   次のような条項を盛り込みます。
       開発の貢献度をどう測定、認定するか?
       成果の帰属はどうするか?共同にするか?
       費用の管理、分担はどうするか?人件費も管理するか?
       開発業務の分担、意思決定の方法はどうするか?
       契約終了時の青果物の扱い
       類似研究、開発の制限
   など




                                    112
   販売店契約で注意したい点は以下の通りです。
   代理店やフランチャイズとの違いを理解したうえで作成しましょ
    う。

               ・販売権は独占的か、非独占的か?
               ・最低購入数量は?未達成の場合のペナルティは?
               ・販売価格の決定は?独占禁止法に抵触しないか?
               ・製品の保証をどの程度するか?保証期間は?瑕疵の範囲は?
               ・知的財産権に関する事項
               ・競合製品取り扱い制限の有無
               ・広告宣伝の方法、その制限に関する事項




                                         113
   プロジェクトメンバーの法務担当の方がこの作成を担当される
    と思いますが、専門家でない場合は、外部の専門家(弁護士、
    行政書士等)を活用することをお勧めします。

   ただし、外部の専門家を活用した場合は、限りなく“冷たい”契
    約書になるのが通常ですので、そのままは利用できないかも
    しれません。

   コア企業が作成し、内容を連携先企業に確認してもらうのが
    良いでしょう。自社に専門家がいないからといって、相手企業
    にまかせてしまわないようにしてください。


                                   114
   ステップ⑭ 契約の締結
   作成した契約内容について、社内での確認と承認、次に連携
    先企業との調整、確認を行います。
   この調整、確認が数回繰り返されるのが通常です。毎回議事
    やペンディングリストを作成し、ループしないように注意します。
   ペンディングリストには、双方の主張、譲れない事項、その理
    由などを必ず書きます。この見える化が、ループさせないため
    のコツです。

   問題がなくなれば、契約手続きを行います。



                                 115
はじめに
1 なぜ今、連携なのか?
2 企業連携の種類
                  9
3 連携するきっかけ
4 成功する企業連携の流れ
5 戦略企画フェーズ
6 連携先調査・打診フェーズ
7 連携計画策定フェーズ
8 契約フェーズ

9 実施・モニタリングフェーズ
10 解消フェーズ
11 企業連携成功の勘所
12 国の支援策

                      116
   (5)実施・モニタリングフェーズ
    契約後は連携体による事業/ビジネスが立ち上がり、実行およ
    びマネジメントが行われていきます。




         ステップ⑮ 企業連携プロジェクトのスタート

         ステップ⑯ プロジェクトのモニタリング




                実施・モニタリングフェーズの2つのステップ   117
   ステップ⑮ 企業連携プロジェクトのスタート
   ついに、企業連携の実際の活動がスタートします。
   まずは、プロジェクト運営のための資料を作成しましょう。
   「また資料かよ!」と思わないでくださいね。
   これは、企業連携計画ではなく、「プロジェクトを運営していくた
    めの計画書」です。

   連携の計画がきっちりできたのに、なかなか思うように進まな
    い企業があります。
   そういった企業の多くは、このプロジェクト計画書が無いことが
    少なくないようです。

                                 118
   プロジェクトマネジメントのフレームワークであるPMBOKを参
    考に少しだけ触れておきます。
   プロジェクト計画書には、以下の項目について記載します。
       スコープ管理
       マスタスケジュール&マイルストーン(WBSは添付)
       進捗管理
       変更管理
       品質計画
       リスク管理
       人的資源管理
       コミュニケーション計画
       体制、役割
       他必要な事項

                                    119
   プロジェクト計画書のサンプルです。




                プロジェクト計画書のサンプル

                                 120
   ついに、企業連携の実際の活動がスタートします。
   まずは計画書に記載された自社のメンバーを集めます。
   このとき、社長または担当役員の意気込みの発表を皮切りに、
    プロジェクトマネージャーから計画の説明、プロジェクトの位置
    づけと、招集されたメンバーに期待する役割等を説明します。
    (事前のネゴ、説明は必要。当日いきなりは絶対に無し!)
   内容を理解したところで、別途具体的なアクションプランを説
    明していきます。
   メンバーが自分の活動をイメージ出来たら、WBSに沿って具
    体的なアクションをスタートさせます。



                                121
   連携先とのプロジェクトキックオフミーティングも行います。
   企画書または事業計画書を要約した資料をもとに、1~2時間
    程度を割いて、連携プロジェクトの流れを説明していきます。
   ここでも、それぞれの企業のプロジェクト責任者(社長または
    担当役員クラスが望ましい)が出席し、両社トップの熱い意気
    込みを確認します。

   第二部は全員で集まって懇親会など行います。まだ初顔合わ
    せでぎこちないかもしれませんが・・・




                               122
   キックオフミーティングが終われば、あとは実際のアクションを
    進めるだけです。
   計画通りにミーティングを重ね、必要な作業を順次進めていき
    ます。
   このときのプロジェクトマネージャーの心持として、検討段階か
    ら携わっていた人、そうでない人の温度差があって当然です
    から、はじめは流れに乗るまではギアをトップにいれないほう
    が、イライラ感は少なくなります。

   まずは、両社の人間関係の構築からはじめましょう。
   ここまでしっかり準備したのですから、あせりは禁物です。


                                  123
   社長や担当役員として、一番やきもきするのは物事が進まな
    い事です。
   プロジェクトマネージャーが優秀であれば、なんだかんだいっ
    てプロジェクトは進んでいきます。
    (各ステップ、タスクの品質、成果物の善し悪しはどうあれ)
   プロジェクト計画書にしたがって、プロジェクトマネージャーは
    進捗管理、問題管理等を適切に行っていきます。




                                    124
   企業連携プロジェクトの視点でのプロジェクトマネージャーの
    管理項目を記載します。
                       予想外の研究結果、よりよいアイデアの思いつき等によって
    スコープ管理             相手企業が目的、目標を見失っていない事を確認する。
                       予定通り進まない原因は何か?早めに傾向を捉える。相手の遅
    進捗管理               延をどうリカバリーさせるか?意識させ、決して責めない。
                       スコープおよび当初予定作業の変更必要性、妥当性、影響を調
    変更管理               査する。その変更は最終的に目的達成できるか?
                       主に相手企業の途中での研究成果や作成ドキュメント、製造物等の
    品質管理               内容は目的達成のためのレベルをクリアできているか?
                       特に人の問題。相手企業の状況(方針、トップ体制)は変更ない
    リスク管理              か?オフサイトミーティングで相手企業の“うわさ”を入手する。
                       適切な工数、勤務体系を維持させる。能力的な無理はさせても無
    人的資源管理             駄。
                       オフサイトミーティングを有効活用する。非公式な場での真面目な
    コミュニケーション管理        話がメンバー全員気軽にできるようにしむける。
                       メンバーが委縮しない程度に意識させる。必要な時に資源が調達
    費用、調達管理            できるように予め社内でネゴする。
                  企業連携でのプロジェクトマネージャーの管理ポイント
                                                         125
   マネジメント項目を列挙しましたが、要は
    「誰がいつまでに何をどうするか、今どこまで進んだか、何か
    問題があればそれをどう解決するのか?」
    を常に気にしていなさい、という事です。
   そのためには、計画の段階でWBSをどれだけ作れるかが最
    大のポイントです。




          企業連携プロジェクトのWBS(スケジュールとしても利用)   126
   ステップ⑯ プロジェクトのモニタリング
   二つの視点で考えます。
   1.プロジェクト実施中(商品開発途中、共同研究途中等)
    ⇒全体スケジュールの中でチェックポイントを設け、次のフェー
    ズ、ステップに進むかどうかを判断します。役員会、ステアリン
    グコミッティ等で必要情報を揃えて、審議します。

   2.連携プロジェクトが完了し、企業連携事業が開始された後
    ⇒事業計画の中で設けたチェックポイント(「事業目標」または
    「収支計画」の部分)で評価します。



                                127

ビジネス連携 Vol7

  • 1.
    はじめに 1 なぜ今、連携なのか? 2 企業連携の種類 8 3 連携するきっかけ 4 成功する企業連携の流れ 5 戦略企画フェーズ 6 連携先調査・打診フェーズ 7 連携計画策定フェーズ 8 契約フェーズ 9 実施・モニタリングフェーズ 10 解消フェーズ 11 企業連携成功の勘所 12 国の支援策 105
  • 2.
    (4)契約フェーズ 前段階でも、NDA、基本合意書、覚書等の契約を結ぶんでい るはずですが、ここでは連携体として事業を推進するに必要な 正式な契約を結びます。 ステップ⑬ 企業連携に関する契約書の作成 ステップ⑭ 契約の締結 契約フェーズの2つのステップ 106
  • 3.
    ステップ⑬ 企業連携に関する契約書の作成  ここまで企業連携プロジェクトの細部にわたって、計画してきま した。この内容を契約書にしましょう。  これまでも、  秘密保持契約書  基本合意書  を取り交わしてきましたが、この時点の契約が正式な企業連 携の契約になります。 秘密保持契約書 企業連携に関する契約書 基本合意書 107
  • 4.
    契約書に盛り込む項目の細部は、連携の種類によって異なり ますが、主な項目として  企業連携の目的  連携にあたって共有すべき経営資産の明確化  経営資産の使用範囲、使用条件  企業連携の推進方法  負担費用の明確化、発生利益の分担方法  経営資産の品質保証  企業連携の期間、契約解消の方法  等があります。 108
  • 5.
    企業連携のタイプによって、締結する契約書の名前も変わり ます。  どの種類の契約を締結するかはもちろん重要ですが、自分で 契約書を作成する場合、それがどのタイプの企業連携なのか を知っておけば、雛型を探しやすくなります。(多くの種類の雛 型がインターネット上でダウンロードできる) 共同研究、部品提供、設備提供・・・ 共同開発契約 ライセンス、技術供与・・・ 技術提携契約 代理店、販売委託・・・ 販売提携契約 生産委託、OEM、人材派遣、請負・・・ 業務委託契約 自社の企業連携に必要な契約書はどんなものなのか? 109
  • 6.
    企業連携に関する細部の条件は、ステップ⑩で詰めてきたと 思います。  その内容を、契約書の雛型をベースにしてカスタマイズしてい けばよく、ここでは以下の契約タイプ別にポイントとなる部分を いくつか挙げておきます。  ライセンス契約  共同開発契約  販売店契約 110
  • 7.
    ライセンス契約で最も重要なのは、ライセンスの付与とそれに 対するロイヤルティです。  次のような条項を忘れてはなりません。 ・実施できる範囲はどの部分なのか?(特許のどの部分等) ・通常使用権なのか専用使用権なのか? ・ライセンス対象の、有効性、目的達成の保障をどうするか? ・ライセンス侵害に対する対応は誰が行うか? ・ライセンシーが第三者に製造委託をするのは再実施なのか? ・ロイヤルティをどう規定するか? ・ライセンサーの支援はどこまで行われるのか? 111
  • 8.
    共同開発契約で重要なのは、何よりも増して成果の帰属です。  次のような条項を盛り込みます。  開発の貢献度をどう測定、認定するか?  成果の帰属はどうするか?共同にするか?  費用の管理、分担はどうするか?人件費も管理するか?  開発業務の分担、意思決定の方法はどうするか?  契約終了時の青果物の扱い  類似研究、開発の制限  など 112
  • 9.
    販売店契約で注意したい点は以下の通りです。  代理店やフランチャイズとの違いを理解したうえで作成しましょ う。 ・販売権は独占的か、非独占的か? ・最低購入数量は?未達成の場合のペナルティは? ・販売価格の決定は?独占禁止法に抵触しないか? ・製品の保証をどの程度するか?保証期間は?瑕疵の範囲は? ・知的財産権に関する事項 ・競合製品取り扱い制限の有無 ・広告宣伝の方法、その制限に関する事項 113
  • 10.
    プロジェクトメンバーの法務担当の方がこの作成を担当される と思いますが、専門家でない場合は、外部の専門家(弁護士、 行政書士等)を活用することをお勧めします。  ただし、外部の専門家を活用した場合は、限りなく“冷たい”契 約書になるのが通常ですので、そのままは利用できないかも しれません。  コア企業が作成し、内容を連携先企業に確認してもらうのが 良いでしょう。自社に専門家がいないからといって、相手企業 にまかせてしまわないようにしてください。 114
  • 11.
    ステップ⑭ 契約の締結  作成した契約内容について、社内での確認と承認、次に連携 先企業との調整、確認を行います。  この調整、確認が数回繰り返されるのが通常です。毎回議事 やペンディングリストを作成し、ループしないように注意します。  ペンディングリストには、双方の主張、譲れない事項、その理 由などを必ず書きます。この見える化が、ループさせないため のコツです。  問題がなくなれば、契約手続きを行います。 115
  • 12.
    はじめに 1 なぜ今、連携なのか? 2 企業連携の種類 9 3 連携するきっかけ 4 成功する企業連携の流れ 5 戦略企画フェーズ 6 連携先調査・打診フェーズ 7 連携計画策定フェーズ 8 契約フェーズ 9 実施・モニタリングフェーズ 10 解消フェーズ 11 企業連携成功の勘所 12 国の支援策 116
  • 13.
    (5)実施・モニタリングフェーズ 契約後は連携体による事業/ビジネスが立ち上がり、実行およ びマネジメントが行われていきます。 ステップ⑮ 企業連携プロジェクトのスタート ステップ⑯ プロジェクトのモニタリング 実施・モニタリングフェーズの2つのステップ 117
  • 14.
    ステップ⑮ 企業連携プロジェクトのスタート  ついに、企業連携の実際の活動がスタートします。  まずは、プロジェクト運営のための資料を作成しましょう。  「また資料かよ!」と思わないでくださいね。  これは、企業連携計画ではなく、「プロジェクトを運営していくた めの計画書」です。  連携の計画がきっちりできたのに、なかなか思うように進まな い企業があります。  そういった企業の多くは、このプロジェクト計画書が無いことが 少なくないようです。 118
  • 15.
    プロジェクトマネジメントのフレームワークであるPMBOKを参 考に少しだけ触れておきます。  プロジェクト計画書には、以下の項目について記載します。  スコープ管理  マスタスケジュール&マイルストーン(WBSは添付)  進捗管理  変更管理  品質計画  リスク管理  人的資源管理  コミュニケーション計画  体制、役割  他必要な事項 119
  • 16.
    プロジェクト計画書のサンプルです。 プロジェクト計画書のサンプル 120
  • 17.
    ついに、企業連携の実際の活動がスタートします。  まずは計画書に記載された自社のメンバーを集めます。  このとき、社長または担当役員の意気込みの発表を皮切りに、 プロジェクトマネージャーから計画の説明、プロジェクトの位置 づけと、招集されたメンバーに期待する役割等を説明します。 (事前のネゴ、説明は必要。当日いきなりは絶対に無し!)  内容を理解したところで、別途具体的なアクションプランを説 明していきます。  メンバーが自分の活動をイメージ出来たら、WBSに沿って具 体的なアクションをスタートさせます。 121
  • 18.
    連携先とのプロジェクトキックオフミーティングも行います。  企画書または事業計画書を要約した資料をもとに、1~2時間 程度を割いて、連携プロジェクトの流れを説明していきます。  ここでも、それぞれの企業のプロジェクト責任者(社長または 担当役員クラスが望ましい)が出席し、両社トップの熱い意気 込みを確認します。  第二部は全員で集まって懇親会など行います。まだ初顔合わ せでぎこちないかもしれませんが・・・ 122
  • 19.
    キックオフミーティングが終われば、あとは実際のアクションを 進めるだけです。  計画通りにミーティングを重ね、必要な作業を順次進めていき ます。  このときのプロジェクトマネージャーの心持として、検討段階か ら携わっていた人、そうでない人の温度差があって当然です から、はじめは流れに乗るまではギアをトップにいれないほう が、イライラ感は少なくなります。  まずは、両社の人間関係の構築からはじめましょう。  ここまでしっかり準備したのですから、あせりは禁物です。 123
  • 20.
    社長や担当役員として、一番やきもきするのは物事が進まな い事です。  プロジェクトマネージャーが優秀であれば、なんだかんだいっ てプロジェクトは進んでいきます。 (各ステップ、タスクの品質、成果物の善し悪しはどうあれ)  プロジェクト計画書にしたがって、プロジェクトマネージャーは 進捗管理、問題管理等を適切に行っていきます。 124
  • 21.
    企業連携プロジェクトの視点でのプロジェクトマネージャーの 管理項目を記載します。 予想外の研究結果、よりよいアイデアの思いつき等によって スコープ管理 相手企業が目的、目標を見失っていない事を確認する。 予定通り進まない原因は何か?早めに傾向を捉える。相手の遅 進捗管理 延をどうリカバリーさせるか?意識させ、決して責めない。 スコープおよび当初予定作業の変更必要性、妥当性、影響を調 変更管理 査する。その変更は最終的に目的達成できるか? 主に相手企業の途中での研究成果や作成ドキュメント、製造物等の 品質管理 内容は目的達成のためのレベルをクリアできているか? 特に人の問題。相手企業の状況(方針、トップ体制)は変更ない リスク管理 か?オフサイトミーティングで相手企業の“うわさ”を入手する。 適切な工数、勤務体系を維持させる。能力的な無理はさせても無 人的資源管理 駄。 オフサイトミーティングを有効活用する。非公式な場での真面目な コミュニケーション管理 話がメンバー全員気軽にできるようにしむける。 メンバーが委縮しない程度に意識させる。必要な時に資源が調達 費用、調達管理 できるように予め社内でネゴする。 企業連携でのプロジェクトマネージャーの管理ポイント 125
  • 22.
    マネジメント項目を列挙しましたが、要は 「誰がいつまでに何をどうするか、今どこまで進んだか、何か 問題があればそれをどう解決するのか?」 を常に気にしていなさい、という事です。  そのためには、計画の段階でWBSをどれだけ作れるかが最 大のポイントです。 企業連携プロジェクトのWBS(スケジュールとしても利用) 126
  • 23.
    ステップ⑯ プロジェクトのモニタリング  二つの視点で考えます。  1.プロジェクト実施中(商品開発途中、共同研究途中等) ⇒全体スケジュールの中でチェックポイントを設け、次のフェー ズ、ステップに進むかどうかを判断します。役員会、ステアリン グコミッティ等で必要情報を揃えて、審議します。  2.連携プロジェクトが完了し、企業連携事業が開始された後 ⇒事業計画の中で設けたチェックポイント(「事業目標」または 「収支計画」の部分)で評価します。 127