デジタル化の進展により、企業外部のアプリ開発者の活力を取り込んだようなイノベーションで成功するIT企業が目立っている。基本的にはこの流れはコアに物理要素を保有する自動車産業などにも押し寄せている。最近、自動運転やMaaS(Mobility as a Seevice)絡みのニュースを目にしない日は無い。その結果、最近のイノベーションは従来とは一段ステップアップした局面に達していると感じさせられる。しかし、技術的ニュースや企業発信ニュースは兎も角、経営学的視点からこのようなデジタル世界を真正面に見据えた学術論文はまだ殆ど登場していないのではないかと思われる。でも、どんな仕組みなのか?どんな取組みが可能なのか?は誰しも知りたいところであろう。そこで、ITで先行した新たなイノベーションの視点で自動車産業を概観することで、基本的には物理要素を含むことが多い既存産業のデジタルイノベーションの状況と今後への示唆を得るため、若干の論文を眺め、それらを繋ぎ合わせて見た。
デジタル化の進展により、企業外部のアプリ開発者の活力を取り込んだようなイノベーションで成功するIT企業が目立っている。基本的にはこの流れはコアに物理要素を保有する自動車産業などにも押し寄せている。最近、自動運転やMaaS(Mobility as a Seevice)絡みのニュースを目にしない日は無い。その結果、最近のイノベーションは従来とは一段ステップアップした局面に達していると感じさせられる。しかし、技術的ニュースや企業発信ニュースは兎も角、経営学的視点からこのようなデジタル世界を真正面に見据えた学術論文はまだ殆ど登場していないのではないかと思われる。でも、どんな仕組みなのか?どんな取組みが可能なのか?は誰しも知りたいところであろう。そこで、ITで先行した新たなイノベーションの視点で自動車産業を概観することで、基本的には物理要素を含むことが多い既存産業のデジタルイノベーションの状況と今後への示唆を得るため、若干の論文を眺め、それらを繋ぎ合わせて見た。
Open IoT platforms for Smart Services (Japanese)FIWARE
'Open IoT platforms for Smart Services'.
Presentation (in Japanese) by Ulrich Ahle, FIWARE Foundation CEO.
Shown at the OpenStack Days in Tokyo (21/07/2017)
インターネットオブシングス(Internet of Things), クラウドコンピューティング、コネクテッドカー、ビッグデータ、分析… これらと自動車業界との関係性は?この本ではデジタル化やコネクテッド性(接続性)、個人化やデータの知見などがもたらす将来のモバイルトレンドをご紹介していきます。今後、企業はエンタープライズアーキテクチャを用いて新たなビジネスモデルを採用・構築し、柔軟に実行していくことを求められるでしょう。それには重要なビジネスコンピテンシーの変換が主要なコンセプトとなります。デジタル自動車の未来はもうすでにここにあるのです。では誰がそれを形にさせるのでしょうか?
Innovation Policy in Korea & Best Practices in Business Sector_Mr. Lee Jipyeongscirexcenter
Innovation Policy in Korea & Best Practices in Business Sector_Mr. Lee Jipyeong, Senior Research Fellow, LG Economic Research Institute_日中韓国際シンポジウム「3カ国からみるイノベーション政策の現状と展望」Japan-China-ROK Symposium "Current Issues and Expectations on Innovation Policy in Three Countries"_20161122
5. 5
垂直統合(インターネット企業観察から) 水平分散(ビッグデータ活用から)
“クラウドソーシング”
を例題として
Kaggle, Wikipedia・・・サービス・プラットフォーマー
Dunnhumby, Wikipedia・・・データ・マイニング企業
クラウド(群衆)活用の特性
Boudreau, K. J.,Lakhani, K. R., “Using the Crowd
as an Innovation Partner”
ビッグデータ活用をユーザー企
業自身が自前ソリューション実
現の機会到来と見做して
アプローチ方法
+
+
Web2.0の曖昧性をカバーし
ようとしている論文
Bernd W. Wirtz, Oliver Schilke and Sebastian
Ullrich, “Strategic Development of Business
Models -Implications of the Web 2.0 for
Creating Value on the Internet-”
従来の企業境界理論をカ
バーし、且つ補完しようとし
ている論文
Michael G. Jacobides, Stephan Billinger,
“Designing the Boundaries of the Firm: From
“Make, Buy, or Ally” to the Dynamic Benefits of
Vertical Architecture”
ビジネスモデル論
エコシステム論
+
+
最新IT変
化に対
応できる
理論
上記と相
性の良い
企業境界
理論
多数あるユーザー主
導型現象の一例
6. インターネットでの価値創造へのWeb2.0の影響
• Web 2.0の動向とその特性が価値創造と価
値獲得のルールを変更
• 確立していたインターネット・ビジネスモデ
ルの有効性が大幅に見直しに
• どのような影響を及ぼしているかを、4つの
ビジネスモデルタイプで描写➡4Cモデル*
6
*:Bernd W. Wirtz, Oliver Schilke and Sebastian Ullrich, “Strategic Development of Business Models -
Implications of the Web 2.0 for Creating Value on the Internet-”, Long Range Planning 43 (2010) 272-290
垂直統合に向けたアプローチ
9. 9
Web 2.0
要因
++: 極めて強い相関; +: 強い相関; o: 中間的相関; -: 弱い相関
ソーシャ
ル・ネット
ワーキング
インタラク
ション志
向
ユーザー
価値付与
カスタマイ
ゼーション/
個人化
コンテンツ ++ + ++ +
コマース - ++ o +
コンテキスト + - o +
コネクション ++ + o +
ビジネス・
モデル
ビジネスモデル種別とWeb 2.0要因の相関度
Bernd W. Wirtz, Oliver Schilke and Sebastian Ullrich, “Strategic Development of Business Models -Implications of the Web 2.0 for Creating
Value on the Internet-”, Long Range Planning 43 (2010) 272-290
15. モバイル・エコシステムに見る
市場構造変化の駆動力
1. 競争が、効率化をもたらす垂直統合の高度化/
精緻化/差別化に繋がった。
2. エコシステムが重要な手がかりとなった。
効率性は、単に“オープン”か“クローズ”かや、垂直
統合とプラットフォームの協調度合いによってもたら
されるのではない。
システミック・イノベーションは垂直統合を必要とする
ことが多い!➡本質的イノベーションの多くは、シス
テミックである。
顧客に価値ある選択肢を提供し、選択が優れたモデ
ルを浮かび上がらせた(≒顧客との共創)。
15
Thomas Hazlett, David Teece, and Leonard Waverman,“Walled Garden Rivalry:The Creation of Mobile Network Ecosystems”,
George Mason University Law and Economic Research Paper Series 11-50 (2011).
35. 35
“クラウド・ソーシング”を実
際の例として
Kaggle, Wikipedia・・・サービス・プラットフォーマー
Dunnhumby, Wikipedia・・・データ・マイニング企業
クラウド(群衆)活用の特性
Boudreau, K. J.,Lakhani, K. R., “Using the Crowd
as an Innovation Partner”
ビッグデータ活用をユーザー企
業自身が自前ソリューション実
現の機会到来と見做して
注意事項と今後の課題
+
+
Web2.0の曖昧性をカバーし
ようとしている論文
Bernd W. Wirtz, Oliver Schilke and Sebastian
Ullrich, “Strategic Development of Business
Models -Implications of the Web 2.0 for
Creating Value on the Internet-”
従来の企業境界理論をカ
バーし、且つ補完しようとし
ている論文
Michael G. Jacobides, Stephan Billinger,
“Designing the Boundaries of the Firm: From
“Make, Buy, or Ally” to the Dynamic Benefits of
Vertical Architecture”
ビジネスモデル論
エコシステム論
+
+
英国Fashion
社(アパレル大
手)等の事例
に基づく
(2006年)
米国
Facebook,Wi
kipedia等の
詳細インタ
ビュー他に基
づく(2010年)
Kaggle,Dunnhumby,最近
のクラウド・ビジネス状
況などに基づく(2013年)
日本の実態とはかなり違うのではないかとの懸念がある
垂直統合(インターネット企業観察から) 水平分散(ビッグデータ活用から)