1. 統計学第３回
～パン屋のインチキをあばく話～

2. 正規分布
例：パン屋で売られている食パン１切れの重さを量る
100g
パンの重さ 個数
60g 1個
70g 15個
80g 23個
90g 27個
100g 20個
度数分布表
110g 12個
釣鐘形の分布→正規分布
120g 2個

3. 試料と母集団
!
試料 母集団
（買ったパン） （パン屋の売るパン全体）
試料から母集団の性質を推定！
ex.)缶詰の抜き取り検査、動物を使った毒性実験など……

4. 分布の代表値
平均値……分布の代表値として便利だが……
平均値が同じでも分布の形が違う例
平均値ではバラつき具合は表せない！
バラつきの程度を表す尺度が必要

5. バラつきの測度 m＝母集団の平均値
x1,x2…＝母集団の個々の値
n=母集団のxの個数
1.平均値との差を取る（偏差）
(x1-m),(x2-m)……
2.二乗して全部足す
(x1-m)2+(x2-m)2+……
3.母集団のxの個数で割る (x1-m)
(1/n)*{(x-m)2の総和}＝母分散(σ2)
母分散＝母集団のバラつきの測度

6. バラつきの測度その２
母分散(σ2)の平方根σ（＝母標準偏差）を考える
標準偏差とは… 1.変曲点までの距離
2.偏差の平均値（※）
※）偏差の平均値はそのままだと０になるため、偏差の二乗
の平均値の平方根

7. 標準化（＝正規化、とも言います）
正規分布の標準化
正規分布にも色々…
（小学生の平均身長、
中学生の平均身長…）
平均値も標準偏差も違う……
1.xから平均値mを引く
（平均値０のXの分布ができる）
X=x-m
2.Xを標準偏差σで割る
（横軸の単位を揃える）
u=X/σ=(x-m)/σ
平均値０、標準偏差１の正規分布に統一される

8. 正規分布表
問）平均100g 標準偏差5の正規分布でパン生産
90g以下を規格外とすると規格外品はどれくらいでるか
1.規準化します
(90-100)/5=-2
2.正規分布表を活用します
正規分布表……
中心０からある距離以上にある
値が現れる確率が記してある
中心から2以上離れた値がでる確率
＝2.3%

9. 管理図法
製造工程が統計的管理状態にあるかどうかを判断
管理限界線

10. mとσの推定値
母平均（m）、母標準偏差（σ）は大体の場合不明
母平均mの推定値=試料平均値
x=(試料の値xの総和)/n
母分散の推定値=不偏分散
s2＝(x-x)2の総和/(n-1)
母標準偏差の推定値=標準偏差
s=√s2

11. 自由度について
s2＝(x-x)2の総和/(n-1)
自由度
・母集団からn個の試料を選んだとき
n-1個の試料の値が分かってももう1個の値は推定出来ない
n個の自由度がある
・試料平均xが分かっているとき
n-1個の試料の値が分かればあと一つの値が分かる！
n-1個の自由度がある
1つのパラメータを推定するたびに1つだけ減る