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創業122年の企業と顧客価値にコミットした
開発を実現する試みと成果について
グロースエクスパートナーズ(株)
鈴木雄介
和智右桂
(株)東京商工リサーチ
青木光宏
【B-3】
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この講演はアトラシアン株式会社の提供でお送りします
1
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• 講演者
–グロースエクスパートナーズ(株)
» 鈴木雄介(執行役員)
» 和智右桂(マネージャー/ITアーキテクト)
–(株)東京商工リサーチ
» 青木光宏(システム本部 部長)
2
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はじめに
3
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はじめに
• エンタープライズで顧客価値にコミットした開
発を成功させるために重要なことはなにか?
–最大のポイントは顧客との関係性
» 受託ではWin-Winの関係になりにくい
–良い関係を作るためのポイントは?
» 顧客と開発チームがきちんと意思疎通できているか
» 片方の取組みではなく、双方の努力
» そのためには…
4
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適切なプロダクトオーナーを
見つけること
https://www.flickr.com/photos/jorgeq82/8328663868/
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プロダクトオーナーとは
• プロダクトオーナーが見ている2つの方向
–組織内のステークホルダーや顧客/ユーザーのニーズ
や優先順位について深く理解する
–開発チームに何をどの順番で構築するかを伝え、受
け入れ条件を明確にしてその条件を満たすテストが
実行されるように仕向ける
6
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プロダクトオーナー
• プロダクトオーナーの活動
–経済性の管理
–プランニングへの参加
–プロダクトバックログのグルーミング
–受け入れ条件の定義と検証
–開発チームとの協力
–ステークホルダーとの協力
7
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出典:エッセンシャルスクラム
8
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プロダクトオーナー
• 世界最高のプロダクトオーナーとは?
–Steve Jobs
9
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あなたのPJのSteveはどこに?
https://www.flickr.com/photos/nataliejohnson/1834744182/
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Steveを探して
11
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顧客
• 東京商工リサーチ
–1892(明治25)年、経済発展とともに信用調査が求め
られようになる中、商工社として創業
» 日本で最初の企業年鑑「日本全国商工人名録」を出版
–1964(昭和39)年の衆議院・商工委員会で中小企業
に関する倒産状況を参考として説明。それにより「
倒産」という言葉が全国に定着
–1994年、D&Bと業務提携、2012年には国内向け事
業を承継
–1999年、tsr-van2初代サービス開始
–2014年、tsr-van2リニューアル
12
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プロジェクトの概要
• tsr-van2
–機能概要
» 企業の信用情報や財務情報をオンラインで検索し、閲覧で
きるオンラインサービス
–再構築の目的
» 性能や使い勝手の向上
» のみならず、事業のオンライン化を推進する基盤作り
▸ 継続的な改善を可能にする柔軟性と堅牢性の実現
13
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デモ
14
http://www.tsr-net.co.jp/service/product/tsr_van2/
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プロジェクトの概要
• ローンチまで
–2014年1月にリリース
–工数は約300人月
–プロセス
» ウォーターフォールで8割を完成させてから、テストと改善
を繰り返す継続的な改善プロセスに突入
▸ システム内テスト、他システム連携テスト、基幹システム連携テスト
、システム部受入テスト、業務部門受入テスト、運用テスト…
» ウォーターフォールでは中国へのオフショアを活用
» 改善プロセスはテスト範囲を段階的に拡張しながら、それ
ぞれのフェーズで発生した課題を解決していく
15
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Steveはどこに?
• ローンチを終えて持続的な改善プロセスに
• どこにSteve Jobsがいるのか?
–1.組織内のステークホルダーや顧客/ユーザーのニ
ーズや優先順位について深く理解する
–2.開発チームに何をどの順番で構築するかを伝え
、受け入れ条件を明確にしてその条件を満たすテス
トが実行されるように仕向ける
16
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Steveはどこに?
• 全体の体制
17
TSR
エンドユーザー
調査員
システム本部
GxP
営業
オンラインサービス
経営企画室業務部
役員
PG/設計者/テスター
デザイナー
PM/PL
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Steveはどこに?
• 1.組織内のステークホルダーや顧客/ユーザー
のニーズや優先順位について深く理解する
–最もニーズを理解しているのは営業
–表示項目の精査は業務部門
–企業情報の精査は調査員
–価格設定は役員
18
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Steveはどこに?
• 2.開発チームに何をどの順番で構築するかを
伝え、受け入れ条件を明確にしてその条件を満
たすテストが実行されるように仕向ける
–伝えるのはシステム本部
–受入条件を決めるのは業務部
–テストを実行するには基幹システムや関連システム
と連携
19
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スーパーマンはいない
でも、組織内には個別に出来る人はいる
https://www.flickr.com/photos/lego_bro/12357747153/
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Steveはどこに?
• 逆に考えよう
–組織の意思決定プロセスが適切に機能すれば、まさ
に、それがプロダクトオーナーの役割を果たせる
–つまり、組織としてプロダクトオーナーの役割を引
き受けてもらうことが重要
21
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組織がプロダクトオーナーになる
https://www.flickr.com/photos/ingnl/6520233339/
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組織がプロダクトオーナーになる
• 組織のプロダクトオーナー
–意志決定は、そんなに早くない
» 特に遅いのは、お金に関わること
» 改善ではなく新機能(商品)の開発
–フィードバックは、そんなに早くない
» エンドユーザーに営業がヒヤリングに行き、そこから上が
って精査されたものが開発チームに来る
–でも、定期的にはできる
23
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組織をプロダクトオーナーに
• “定期的”な3つのサイクル
24
対象 タイミング 意志決定 特徴
新機能 年に1,2回 企画/設計/開発など、それぞ
れの段階で役員承認
必要な時間をかけて合意形成
ウォーター
フォール的
定期
改善
年に4回
(日付固定)
工数枠は事前承認。実施内容
はバックログから優先順位で
選択後に承認
アジャイル的
(3ヶ月定期)
保守 随時 毎月定額保守。実施内容はシ
ステム本部内で決定。
問合対応、障害対応、ちょっ
とした改善など
いわゆる保守
(2週間定期)
(緊急あり)
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ここまでの道のり
顧客からの視点
ソフトウェア開発企業からの視点
https://www.flickr.com/photos/seeminglee/8714831084/
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ソフトウェア開発企業からの視点
26
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導入
27
TSR
エンドユーザー
調査員
システム本部
GxP
営業
オンラインサービス
経営企画室業務部
役員
PG/設計者/テスター
デザイナー
PM/PL
ログ
• 私の立場
開発チーム
和智青木様
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• 果たすべき役割は?
–開発チーム?
–スクラムマスター?
• スクラム「を」やろうとしてもうまくいかない
導入
28
プロダクトオーナー
スクラムマスター
開発チーム
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大切なのはスクラムの外側
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導入
• PM/PLとして「顧客価値にコミットする」
–顧客の感覚を理解すること
–顧客が納得のいくように実行していくこと
–顧客へフィードバックすること
30
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顧客価値へのコミット
• 顧客の感覚を理解すること
–ビジネス
–ビジョン
–伝統と文化
31
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感覚の理解
• ビジネス
–ドメイン駆動設計
» 言葉や関係性は常に重要
» コードレベルよりもシステムの全体構成レベルで業務との
整合性を取ることを目指す
–お客様の仕事に興味を持つこと
» モデルを作る、ということだけではない
32
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感覚の理解
• ビジョン
–どこに向かおうとしているのか
» どういう成長戦略を描いているのか?
» 標的としているマーケットは?
» 投資計画は?
» 意識すべき競合は?
33
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感覚の理解
• 伝統と文化
–ビジネスとビジョンにより、顧客の見ている景色を
共有できる。
–次はそこから何を感じ取るのか
» 価値観、肌感覚
» 企業として守らなければいけないことは?
» エンド顧客から求められていることは?
34
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同じものを見て、同じことを感じる
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顧客価値へのコミット
• 顧客が納得のいくように実行していくこと
–チームとして成果をあげるためには「メンバーひと
りひとりの努力が結果に結びつく」流れの整備が必
須
» プロセスビルディング
» チームビルディング
36
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実行
• プロセスビルディング
–いわゆるアジャイルのプラクティス
» タイムボクシング
» 見積もり
» バーンダウンチャート
» スコープコントロール
–スピード感をそろえていく作業
» ラストスパート状態から持続可能なペースへ
37
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実行
• チームビルディング
–できあがるものであって「作る」ものでもない
» 情報の流れの中で、メンバーの力量や適性に応じたロール
の配置
» 穴を埋めてくれる人、流れを整えてくれる人
» リズムに応じたチーム分け
–持続可能な仕事のための施策
» リリースに名前をつける
▸ 主に食べ物
» 夕会での今日の残タスク報告
▸ 遅くまで残りすぎないように
38
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実行
39
エネルギーの流れを整える
https://www.flickr.com/photos/stocksphotography/756793192/
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顧客価値へのコミット
• 顧客へフィードバックすること
–システムから読み取れること
–ソフトウェア開発のプロとしてできること
40
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フィードバック
• システムから読み取れること
–単なる数値の報告に終始しないことが大切
–ログや統計情報からシステムの改善点を導く
41
https://www.flickr.com/photos/wiertz/4604094910/
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フィードバック
• ソフトウェア開発のプロとしてできること
–あるべき姿に対してポリシーを持つ
» 顧客の感覚の理解は大前提
» 伝えるべきことは伝える
–納得のできるまでディスカッションする
42
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Do The Right Thing
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顧客からの視点
44
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導入
• 10年ほど前から始まった・・・
–システム部門のアウトソーシングに舵を切る
–部員が徐々に減る
–プログラムを書ける人がいなくなる
–要件定義やレビューもベンダーに丸投げ
–新規の開発案件がない
–実は業務部門が独自にシステムを導入
45
ありがちなパターンに・・・
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でも、変えようと思った
• 何かが違うと思った。。。
–ベンダーからのアウトプットにズレ!?
–周りからの要求に応えれていない!?
–TSRにとって今のシステム本部は必要!?
ベンダー丸投げからユーザー主導へ。
ユーザー側は関係部署を巻き込む形へ。
46
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コアメンバー作り
• 関係部門のリーダー(若手で構成)
–あるべき姿を議論
–要件定義から設計フェーズにも主体的に参画
–受入条件を決め、業務テストも実施
47
TSR
エンドユーザー
調査員
システム本部
GxP
開発チーム
営業
オンラインサービス
質
問
・
要
望
経営企画室業務部 役員
Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved.
現場とのコミュニケーション
• 透明性のある情報共有
–電話やメールなどの個々のやり取りは原則禁止
–どんな内容でも必ず回答
–要望はバックログへ取り込み、優先順位付け
48
TSR
エンドユーザー
調査員
システム本部
GxP
開発チーム
営業
オンラインサービス
質
問
・
要
望
経営企画室業務部 役員
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役員とのコミュニケーション
–役員会などでの定期的な状況報告
–オーナ部門制:各部門から稟議申請
–定期的な改善活動の予算化
49
TSR
エンドユーザー
調査員
システム本部
GxP
開発チーム
営業
オンラインサービス
質
問
・
要
望
経営企画室業務部 役員
Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved.
開発チームとのコミュニケーション
• 非常駐だけどコミュニケーションは活発だった
–メインツールはAtlassian社のJIRAとConfluence
–空気感(電話、Skype)
50
TSR
エンドユーザー
調査員
システム本部
GxP
開発チーム
営業
オンラインサービス
質
問
・
要
望
経営企画室業務部 役員
Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved.
結果として・・・
• プロダクトオーナーとしての組織
–6つの活動を組織としてコミュニケーションを通じ
て意思決定を行うこと
–『想い』を維持・成長させることができる
51
TSR
エンドユーザー
調査員
システム本部
GxP
開発チーム
営業
オンラインサービス
質
問
・
要
望
経営企画室業務部 役員
プロダクトバックログのグルーミング
受入条件の定義・検証
プランニングへの参加
経済性の管理
開発チームとの協力
ステークホルダーとの協力
Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved.
求めるもの・・・
• 『想い』
–何かしら物作りをするとき、そこに『想い』がある
• 『リズム』
–ユーザー企業ごとにそれぞれのリズムがある
その『想い』や『リズム』を感じ取って、ともに
ゴールに向かって走り続けて欲しいです。
52
Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 53
それはまさに・・・
https://www.flickr.com/photos/chrisafer/2427399932
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まとめ
54
Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved.
まとめ
• プロダクトオーナーとしての組織
• ソフトウェア開発側がやること
–顧客価値にコミットすること
• ソフトウェア開発側に求められること
–想いやリズムを理解し、共にゴールに向かって走る
55
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これから
• 1つめの新機能開発を実施中
• 挑戦
–経営企画室とソフトウェア開発企業が直接やり取り
できるのか?
–企画と仕様の溝は埋められるのか?
–ユーザーからのフィードバックをどう受け取るか?
• この成果は来年の春頃にお伝えできるはず
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Imitation learning for robotics 勉強会資料(20240701)
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【B-3】 創業122年の企業と顧客価値にコミットした開発を実現する試みと成果について

  • 1. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 創業122年の企業と顧客価値にコミットした 開発を実現する試みと成果について グロースエクスパートナーズ(株) 鈴木雄介 和智右桂 (株)東京商工リサーチ 青木光宏 【B-3】
  • 2. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. この講演はアトラシアン株式会社の提供でお送りします 1
  • 3. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. • 講演者 –グロースエクスパートナーズ(株) » 鈴木雄介(執行役員) » 和智右桂(マネージャー/ITアーキテクト) –(株)東京商工リサーチ » 青木光宏(システム本部 部長) 2
  • 4. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. はじめに 3
  • 5. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. はじめに • エンタープライズで顧客価値にコミットした開 発を成功させるために重要なことはなにか? –最大のポイントは顧客との関係性 » 受託ではWin-Winの関係になりにくい –良い関係を作るためのポイントは? » 顧客と開発チームがきちんと意思疎通できているか » 片方の取組みではなく、双方の努力 » そのためには… 4
  • 6. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 5 適切なプロダクトオーナーを 見つけること https://www.flickr.com/photos/jorgeq82/8328663868/
  • 7. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. プロダクトオーナーとは • プロダクトオーナーが見ている2つの方向 –組織内のステークホルダーや顧客/ユーザーのニーズ や優先順位について深く理解する –開発チームに何をどの順番で構築するかを伝え、受 け入れ条件を明確にしてその条件を満たすテストが 実行されるように仕向ける 6
  • 8. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. プロダクトオーナー • プロダクトオーナーの活動 –経済性の管理 –プランニングへの参加 –プロダクトバックログのグルーミング –受け入れ条件の定義と検証 –開発チームとの協力 –ステークホルダーとの協力 7
  • 9. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 出典:エッセンシャルスクラム 8
  • 10. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. プロダクトオーナー • 世界最高のプロダクトオーナーとは? –Steve Jobs 9
  • 11. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 10 あなたのPJのSteveはどこに? https://www.flickr.com/photos/nataliejohnson/1834744182/
  • 12. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. Steveを探して 11
  • 13. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 顧客 • 東京商工リサーチ –1892(明治25)年、経済発展とともに信用調査が求め られようになる中、商工社として創業 » 日本で最初の企業年鑑「日本全国商工人名録」を出版 –1964(昭和39)年の衆議院・商工委員会で中小企業 に関する倒産状況を参考として説明。それにより「 倒産」という言葉が全国に定着 –1994年、D&Bと業務提携、2012年には国内向け事 業を承継 –1999年、tsr-van2初代サービス開始 –2014年、tsr-van2リニューアル 12
  • 14. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. プロジェクトの概要 • tsr-van2 –機能概要 » 企業の信用情報や財務情報をオンラインで検索し、閲覧で きるオンラインサービス –再構築の目的 » 性能や使い勝手の向上 » のみならず、事業のオンライン化を推進する基盤作り ▸ 継続的な改善を可能にする柔軟性と堅牢性の実現 13
  • 15. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. デモ 14 http://www.tsr-net.co.jp/service/product/tsr_van2/
  • 16. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. プロジェクトの概要 • ローンチまで –2014年1月にリリース –工数は約300人月 –プロセス » ウォーターフォールで8割を完成させてから、テストと改善 を繰り返す継続的な改善プロセスに突入 ▸ システム内テスト、他システム連携テスト、基幹システム連携テスト 、システム部受入テスト、業務部門受入テスト、運用テスト… » ウォーターフォールでは中国へのオフショアを活用 » 改善プロセスはテスト範囲を段階的に拡張しながら、それ ぞれのフェーズで発生した課題を解決していく 15
  • 17. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. Steveはどこに? • ローンチを終えて持続的な改善プロセスに • どこにSteve Jobsがいるのか? –1.組織内のステークホルダーや顧客/ユーザーのニ ーズや優先順位について深く理解する –2.開発チームに何をどの順番で構築するかを伝え 、受け入れ条件を明確にしてその条件を満たすテス トが実行されるように仕向ける 16
  • 18. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. Steveはどこに? • 全体の体制 17 TSR エンドユーザー 調査員 システム本部 GxP 営業 オンラインサービス 経営企画室業務部 役員 PG/設計者/テスター デザイナー PM/PL
  • 19. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. Steveはどこに? • 1.組織内のステークホルダーや顧客/ユーザー のニーズや優先順位について深く理解する –最もニーズを理解しているのは営業 –表示項目の精査は業務部門 –企業情報の精査は調査員 –価格設定は役員 18
  • 20. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. Steveはどこに? • 2.開発チームに何をどの順番で構築するかを 伝え、受け入れ条件を明確にしてその条件を満 たすテストが実行されるように仕向ける –伝えるのはシステム本部 –受入条件を決めるのは業務部 –テストを実行するには基幹システムや関連システム と連携 19
  • 21. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 20 スーパーマンはいない でも、組織内には個別に出来る人はいる https://www.flickr.com/photos/lego_bro/12357747153/
  • 22. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. Steveはどこに? • 逆に考えよう –組織の意思決定プロセスが適切に機能すれば、まさ に、それがプロダクトオーナーの役割を果たせる –つまり、組織としてプロダクトオーナーの役割を引 き受けてもらうことが重要 21
  • 23. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 22 組織がプロダクトオーナーになる https://www.flickr.com/photos/ingnl/6520233339/
  • 24. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 組織がプロダクトオーナーになる • 組織のプロダクトオーナー –意志決定は、そんなに早くない » 特に遅いのは、お金に関わること » 改善ではなく新機能(商品)の開発 –フィードバックは、そんなに早くない » エンドユーザーに営業がヒヤリングに行き、そこから上が って精査されたものが開発チームに来る –でも、定期的にはできる 23
  • 25. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 組織をプロダクトオーナーに • “定期的”な3つのサイクル 24 対象 タイミング 意志決定 特徴 新機能 年に1,2回 企画/設計/開発など、それぞ れの段階で役員承認 必要な時間をかけて合意形成 ウォーター フォール的 定期 改善 年に4回 (日付固定) 工数枠は事前承認。実施内容 はバックログから優先順位で 選択後に承認 アジャイル的 (3ヶ月定期) 保守 随時 毎月定額保守。実施内容はシ ステム本部内で決定。 問合対応、障害対応、ちょっ とした改善など いわゆる保守 (2週間定期) (緊急あり)
  • 26. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 25 ここまでの道のり 顧客からの視点 ソフトウェア開発企業からの視点 https://www.flickr.com/photos/seeminglee/8714831084/
  • 27. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. ソフトウェア開発企業からの視点 26
  • 28. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 導入 27 TSR エンドユーザー 調査員 システム本部 GxP 営業 オンラインサービス 経営企画室業務部 役員 PG/設計者/テスター デザイナー PM/PL ログ • 私の立場 開発チーム 和智青木様
  • 29. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. • 果たすべき役割は? –開発チーム? –スクラムマスター? • スクラム「を」やろうとしてもうまくいかない 導入 28 プロダクトオーナー スクラムマスター 開発チーム
  • 30. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 29https://www.flickr.com/photos/yakobusan/357580576 大切なのはスクラムの外側
  • 31. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 導入 • PM/PLとして「顧客価値にコミットする」 –顧客の感覚を理解すること –顧客が納得のいくように実行していくこと –顧客へフィードバックすること 30
  • 32. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 顧客価値へのコミット • 顧客の感覚を理解すること –ビジネス –ビジョン –伝統と文化 31
  • 33. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 感覚の理解 • ビジネス –ドメイン駆動設計 » 言葉や関係性は常に重要 » コードレベルよりもシステムの全体構成レベルで業務との 整合性を取ることを目指す –お客様の仕事に興味を持つこと » モデルを作る、ということだけではない 32
  • 34. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 感覚の理解 • ビジョン –どこに向かおうとしているのか » どういう成長戦略を描いているのか? » 標的としているマーケットは? » 投資計画は? » 意識すべき競合は? 33
  • 35. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 感覚の理解 • 伝統と文化 –ビジネスとビジョンにより、顧客の見ている景色を 共有できる。 –次はそこから何を感じ取るのか » 価値観、肌感覚 » 企業として守らなければいけないことは? » エンド顧客から求められていることは? 34
  • 36. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 35 同じものを見て、同じことを感じる https://www.flickr.com/photos/glynlowe/13165294593/
  • 37. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 顧客価値へのコミット • 顧客が納得のいくように実行していくこと –チームとして成果をあげるためには「メンバーひと りひとりの努力が結果に結びつく」流れの整備が必 須 » プロセスビルディング » チームビルディング 36
  • 38. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 実行 • プロセスビルディング –いわゆるアジャイルのプラクティス » タイムボクシング » 見積もり » バーンダウンチャート » スコープコントロール –スピード感をそろえていく作業 » ラストスパート状態から持続可能なペースへ 37
  • 39. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 実行 • チームビルディング –できあがるものであって「作る」ものでもない » 情報の流れの中で、メンバーの力量や適性に応じたロール の配置 » 穴を埋めてくれる人、流れを整えてくれる人 » リズムに応じたチーム分け –持続可能な仕事のための施策 » リリースに名前をつける ▸ 主に食べ物 » 夕会での今日の残タスク報告 ▸ 遅くまで残りすぎないように 38
  • 40. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 実行 39 エネルギーの流れを整える https://www.flickr.com/photos/stocksphotography/756793192/
  • 41. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 顧客価値へのコミット • 顧客へフィードバックすること –システムから読み取れること –ソフトウェア開発のプロとしてできること 40
  • 42. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. フィードバック • システムから読み取れること –単なる数値の報告に終始しないことが大切 –ログや統計情報からシステムの改善点を導く 41 https://www.flickr.com/photos/wiertz/4604094910/
  • 43. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. フィードバック • ソフトウェア開発のプロとしてできること –あるべき姿に対してポリシーを持つ » 顧客の感覚の理解は大前提 » 伝えるべきことは伝える –納得のできるまでディスカッションする 42
  • 44. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 43 Do The Right Thing
  • 45. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 顧客からの視点 44
  • 46. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 導入 • 10年ほど前から始まった・・・ –システム部門のアウトソーシングに舵を切る –部員が徐々に減る –プログラムを書ける人がいなくなる –要件定義やレビューもベンダーに丸投げ –新規の開発案件がない –実は業務部門が独自にシステムを導入 45 ありがちなパターンに・・・
  • 47. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. でも、変えようと思った • 何かが違うと思った。。。 –ベンダーからのアウトプットにズレ!? –周りからの要求に応えれていない!? –TSRにとって今のシステム本部は必要!? ベンダー丸投げからユーザー主導へ。 ユーザー側は関係部署を巻き込む形へ。 46
  • 48. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. コアメンバー作り • 関係部門のリーダー(若手で構成) –あるべき姿を議論 –要件定義から設計フェーズにも主体的に参画 –受入条件を決め、業務テストも実施 47 TSR エンドユーザー 調査員 システム本部 GxP 開発チーム 営業 オンラインサービス 質 問 ・ 要 望 経営企画室業務部 役員
  • 49. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 現場とのコミュニケーション • 透明性のある情報共有 –電話やメールなどの個々のやり取りは原則禁止 –どんな内容でも必ず回答 –要望はバックログへ取り込み、優先順位付け 48 TSR エンドユーザー 調査員 システム本部 GxP 開発チーム 営業 オンラインサービス 質 問 ・ 要 望 経営企画室業務部 役員
  • 50. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 役員とのコミュニケーション –役員会などでの定期的な状況報告 –オーナ部門制:各部門から稟議申請 –定期的な改善活動の予算化 49 TSR エンドユーザー 調査員 システム本部 GxP 開発チーム 営業 オンラインサービス 質 問 ・ 要 望 経営企画室業務部 役員
  • 51. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 開発チームとのコミュニケーション • 非常駐だけどコミュニケーションは活発だった –メインツールはAtlassian社のJIRAとConfluence –空気感(電話、Skype) 50 TSR エンドユーザー 調査員 システム本部 GxP 開発チーム 営業 オンラインサービス 質 問 ・ 要 望 経営企画室業務部 役員
  • 52. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 結果として・・・ • プロダクトオーナーとしての組織 –6つの活動を組織としてコミュニケーションを通じ て意思決定を行うこと –『想い』を維持・成長させることができる 51 TSR エンドユーザー 調査員 システム本部 GxP 開発チーム 営業 オンラインサービス 質 問 ・ 要 望 経営企画室業務部 役員 プロダクトバックログのグルーミング 受入条件の定義・検証 プランニングへの参加 経済性の管理 開発チームとの協力 ステークホルダーとの協力
  • 53. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 求めるもの・・・ • 『想い』 –何かしら物作りをするとき、そこに『想い』がある • 『リズム』 –ユーザー企業ごとにそれぞれのリズムがある その『想い』や『リズム』を感じ取って、ともに ゴールに向かって走り続けて欲しいです。 52
  • 54. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. 53 それはまさに・・・ https://www.flickr.com/photos/chrisafer/2427399932
  • 55. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. まとめ 54
  • 56. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. まとめ • プロダクトオーナーとしての組織 • ソフトウェア開発側がやること –顧客価値にコミットすること • ソフトウェア開発側に求められること –想いやリズムを理解し、共にゴールに向かって走る 55
  • 57. Copyright© Growth xPartners, Inc. All rights reserved. これから • 1つめの新機能開発を実施中 • 挑戦 –経営企画室とソフトウェア開発企業が直接やり取り できるのか? –企画と仕様の溝は埋められるのか? –ユーザーからのフィードバックをどう受け取るか? • この成果は来年の春頃にお伝えできるはず 56