ウェブと研究者の関わり方
山本  祐輔
京都大学学術研究支援室  
yusuke@hontolab.org
KURA HOUR トーク@京都大学附属図書館  
2015年3月2日
所属 京都大学  学術研究支援室
専門 情報の信憑性、説得工学、情報検索、データマイニング
経歴
●  京都大学  情報学研究科  特定助教(-­2012)
●  UC  Berkeley  客員研究員(2011-­2012)
●  京都大学  学術研究支援室  URA(2012-­現在)
現在の仕事  (一部抜粋)
●  研究プロジェクト企画・運営支援
●  URA育成カリキュラムの企画・運営
●  研究推進のためのアプリケーション開発
「ウェブを使うこと」へのイメージ
ウェブ
広報手段 面倒・研究に無関係
興味のある人 興味のない人
研究活動に利用しないのはもったいない!
本日の内容
発
信
ー
活
動
協
業
ウェブを研究活動に活かす考え方の紹介
ウェブへの情報発信方法の紹介
発信1
多くの人がウェブであなたを調べる
多くの人がウェブであなたを調べる
ウェブに情報があるのと無いのとでは
アピール度に差が出てくるのも事実…
ウェブで情報を発信することの悩み
どうやって情報を発信するのか?
HTMLってどう書くの?
サーバってどうやって借りるの?
ドメイン登録ってどうするの?
カッコいいデザインするには?
ウェブで情報を発信することの悩み
どうやって情報を発信するのか?
何を発信すべきか?
>>
ウェブで情報を発信することの悩み
何を発信すべきか?
みんなの役に立つコンテンツがない…
発信することにメリットを感じない…
発信するネタが尽きた…
人見せできるほど
質の高いものにする時間が…
悩みへの回答
発信する情報内容と質の問題
自分の好み/ペースで発信!!
研究者ホームページに掲載する情報の例
所属
実績
研究テーマ
論考
発表スライド
ソフトウェア
駄文
ツイート
研究者ホームページに掲載する情報の例
1. 何を載せても誰かが見てくれる
2. まずは見た目より中身
3. ペースが遅くても誰も咎めない
悩みへの回答
情報発信する必要性・メリット
利己的でOK
知名度UP、  自己満足、  社会還元、
考えの整理、  業績管理、  フィードバック
発信するモチベーションを保てることが大事
研究者はホームページで何を発信しているのか?
http://www.amazon.co.jp/これからホームページをつくる研究者のために
—―ウェブから学術情報を発信する実践ガイド-­ACADEMIC-­RESOURCE-­GUIDE-­
岡本/dp/480671335X
ホームページ ウェブサービス
ホームページ
○ やりたいようにできる
○ 独自ドメインが使える
× 作成・保守に知識が必要
× コンテンツ形式が固定
○ 運用コストが小さい
○ 周知プラットフォームの存在
目的によってはホームページにこだわる必要なし
ウェブサービス
無料で使えるウェブサービス
https://twitter.com/profmatsuokaよりhttp://uemurag.hatenablog.jpより
ブログ Twitter
レビュー
論考
解説 キュレーション
意見の発信
議論
プレゼンテーション資料を公開・共有
h"p://www.slideshare.netより
勉強会資料
学会発表資料
講義資料
研究成果を生み出す過程で生じたデータたち
論文
プログラム
Figure
データセット
写真ビデオ
研究成果を生む材料にも価値があるのでは?
研究活動で生じたデータの共有
http://datadryad.orghttp://figshare.com
アップロードされたデータの例 from figshare
ウェブサービスを情報発信に利用するメリット
無料かつIT知識がなくても利用可能
目的が決まっているので何をアップするか迷う必要なし   
周知に適したプラットフォーム
-­  検索エンジンにも拾われる
-­  他ユーザの反応を知ることも可能(長続きさせるコツ)
ホームページにも容易に組み込める
コンテンツの管理は他サービスに任せる
ソーシャルネットワーク活動2
For  情報収集、コミュニティ貢献、名声獲得  etc..
ソーシャルネットワーク 研究活動
メンテナンス
コスト
得られる
情報量・価値 ?
>
友達のいいね!情報
友人の様子
メッセージ
写真
…
情報の更新
友人に「いいね!」
コンテンツ巡回
…
ResearchGate: 研究者専用ソーシャルネットワーク
1. 研究活動の周知・分析
2. 研究者モニタリング
3. 研究に関する質問応答
自身の研究活動の周知と分析
●  フォローワに研究活動アップデートを通知
●  活動に対する注目度を可視化
気になる研究者の活動状況モニタリング
フォロー中の研究者のアップデートを通知
研究に関する質問応答
気になる質問を投稿  →  コミュニティが解決
気になる質問に回答  →  コミュニティに貢献
学術 度 論文の発表
https://www.researchgate.net/profile/Takashi_Hikihara/reputation
Publications
RG Score
QA activities
+=
学術 度 論文のインパクト
科学計量学的スコア(e.g.  被引用数、H-­Index)
Webmetrlics  
(e.g.  RG  Score,  #download,  #like)
従来評価されていた層
実は評価されてもよい層
The  rich  gets  richer
研究者の評価方法が改まる可能性がある
“Scholarship:  Beyond  the  paper”,  Jason  Priem,  Nature  495,  437–440,  March  2013
ピアレビュー
↓
よりオープンなレビュー
論文を評価
↓
論文以外の
アウトプットも評価
図表、ソースコード、
データセット、質疑応答,  etc..
レビューアーは成果物を見た人。
ダウンロード数、いいね数などの評価軸
協業          クラウド3 with
クラウドとクラウド
クラウド
Cloud(雲)
ネット経由の計算資源利用
Crowd(群衆)
不特定多数の人の寄与
Crowd Sourcing ()
ウェブを通じて不特定多数の人にタスクを依頼
Crowd Sourcingの種類
1. マッチング型
2. コンペ型
3. マイクロタスク型
ウェブから外注先確保
一番良い提案をした人に報酬を
マイクロタスク型
タスク
分割 依頼 on Web
タスクを小さなタスクに分けて不特定多数に依頼
https://www.mturk.com/mturk/welcomeより
マイクロタスクの例
http://en.wikipedia.org/wiki/Abbey_Road
http://www.ancientlives.org/
  Q.  ここはどこですか?
  Q.  このギリシャ語のつづりは?
マイクロタスク型 の研究への応用
パピルス古文書解析  by  オックスフォード大学
http://d.hatena.ne.jp/high190/20110913/p1より
From Crowd Sourcing to Citizen Science
非学術研究者との共同作業
eBird:  http://ebird.org/より
非学術研究者との共同作業
Galaxy  Zoo:  http://www.galaxyzoo.org/より
無報酬で研究タスクを分担
非学術研究者側のタスク
データ収集
データ解析
調査
…
知的好奇心の充足  +  学術への理解促進
の成果
*1	
  Sullivan,	
  B.,	
  Wood,	
  C.,	
  Iliff,	
  M.,	
  Bonney,	
  R.,	
  Fink,	
  D.,	
  &	
  Kelling,	
  S.	
  (2009).	
  eBird:	
  A	
  ciNzen-­‐based	
  bird	
  observaNon	
  network	
  in	
  the	
  biological	
  sciences.	
  Biological	
  Conserva/on,	
  142,	
  2282–2292.
*2	
  Land	
  K,	
  Slosar	
  A,	
  Linto"	
  C,	
  Andreescu	
  D,	
  Bamford	
  S,	
  et	
  al.	
  (2008)	
  Galaxy	
  zoo:	
  the	
  large-­‐scale	
  spin	
  staNsNcs	
  of	
  spiral	
  galaxies	
  in	
  the	
  sloan	
  digital	
  sky	
  survey.	
  Monthly	
  NoNces	
  of	
  the	
  Royal	
  	
  
	
  	
  	
  	
  	
  Astronomical	
  Society	
  388:	
  1686–1692.
ウェブを通じて群衆から資金調達
https://www.kickstarter.comhttps://readyfor.jp
の流れ(購入型)
https://www.kickstarter.com/projects/597507018/pebble-­time-­awesome-­smartwatch-­no-­compromises
目標金額と
成果物の設定
不特定多数に出資を募る
お金を獲得
出資者へ
成果物を提供
出直し
目標金額に到達
学術活動のための の例
目標金額達成数(ここ2年間)
262プロジェクト
平均投資金額
5,500 ドル/プロジェクト
リターン形式
研究レポート
画像はhttps://experiment.com/
参考:  https://wefunder.me/experiment
大学がCrowd Fundingサイトを立ち上げるケースも増加中
出資者数(のべ)
9,327人
学術に を用いると
研究費の獲得
活動の周知 成果の実装
Crowd Funding
さいごに
ウェブの普及によって
学術研究のスタイルが変化しつつあります。
単なる広報ツールではなく
研究活性化ツールとしてウェブを捉えると
新しい方向性が見えてくるかもしれません。

ウェブと研究者との関わり方20150302