教育用オシロスコープの開発から俯
瞰する“教育の情報化”
眞壁豊(東北文教大学)makabe@t-bunkyo.ac.jp
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• 開発したオシロスコープ
• 教育にICT機器が入る意義
• 「教育の情報化」の俯瞰
どうも、前座です。
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発表者について
• 専門
▫ 教育工学
▫ 情報教育
▫ 教育の情報化
• 最近のスタンス
▫ 教育におけるICT機器活用の
時間を、創造的活動に向ける
▫ 学校教育+音楽+ICT
▫ シンセサイザーと学校音楽教
育との接点
▫ オシロスコープは面白かった
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教育用簡易オシロスコープを開発しました。
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• 「e-Oscillo」(いいおしろ)
• 必要なもの
▫ 「ニンテンドー3DS」本体
▫ インターネット接続環境
▫ ダウンロードソフト
「プチコン3号SmileBASIC」
▫ 公開キー:K4444XSD
ニンテンドー3DSは任天堂の商標です
「オシロスコープ」とは
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• oscillation + scope
▫ oscillation:振動、揺れ
▫ scope:(範囲を)よく見る
• 電気信号(電圧)の観測
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/88/Hmo3524.jpg
『プチコン3号 SmileBASIC』について
• ニンテンドー3DS上の
BASICプログラミング環境
• 自作プログラムを動かせる
• ダウンロード専用ソフト
価格1,000円
• 開発したソフトの配布は、
インターネット上の専用
サーバを介し、「公開キー」
を指定することで可能。
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http://smileboom.com/special/ptcm3/
「プチコン」は株式会社スマイルブームの登録商標です
まず、いじって下さい
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• 内蔵マイクで拾った音が、
上画面に波形として出ます
• スライドパッドを上下左右に動かし
てみてください
▫ 波形が引きのばされたり、縮まります
▫ オススメ設定
 AMP=30程度、LEN=1000程度
• [R]で波形が止まります。
 [スタート][セレクト][HOME]は、
押さないで下さい
応用(1)
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• [B]で波形が観察しやすくなりま
す。
▫ いろんな高さで声を出してみま
しょう
• (※ボリュームを半分くらいにしたあと…)
[A]でスピーカーから音が出ます。
▫ 下画面を上下にドラッグすると音
の高さが変わります
▫ [X]や[Y]で音色が変わります
応用(2)
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• 下画面の[∞]を押して、下
画面の左右を上下にド
ラッグしてみましょう
▫ 左右のスピーカーから出
る音の高さが変わります
▫ 音の高さの値は、上画面
中央にあります。
開発してみて気付いた
教育とのいろいろな結びつき
• 「デジタル教材」として
▫ 中学校 理科…音の性質
 音の高さ、音の大きさ など
 小学校理科では扱っていない
▫ 高等学校 物理基礎…音と振動
 共振、共鳴、うなり など
▫ 音楽
 平均律と純正律
 「長3度」の音程はちょっと下
げたほうが響きが良くなる?
 周波数と音の響きを体験
▫ 数学
 振動数(周波数)の性質
 1oct.上→振動数2倍
• 「情報」関連として
▫ 音による情報伝達
▫ プログラミング
▫ ユーザーインターフェイス
• その他
▫ 数学
 フーリエ変換
 あらゆる音(波)は、あらゆる
振動数のサイン波に分けること
ができる。
 複素平面(複素数平面)
 複素数は 数学II
 複素数平面は 高校数学III
▫ モスキート音(に近い音)
▫ ノコギリ波の音は便利
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a2=-1
a=?
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a=i
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i2=-1
i : 虚数
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https://ja.wikipedia.org/wiki/フーリエ変換
https://ja.wikipedia.org/wiki/高速フーリエ変換
フーリエ変換・高速フーリエ変換
• フーリエさん(1768-1830)が理論を編み出す。
▫ (音の)波を、周波数成分に分ける方法。
▫ 例えば「ある音が、どの音程同士の足し算なのか」を知る方法
• やたら計算がめんどくさい(らしい)
• 高速フーリエ変換(FFT)で、計算が楽になる(らしい)
▫ 1965年にCooleyさんとTukeyさんが発見。
▫ 実はガウスさん(1777-1855)が既に同様の計算法を開発していた。
• …すみません。勉強不足で充分説明できる自信がありません。
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学者、すげぇ。
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教育にICT機器が入ることは…
• 人間(学習者/教育者)の(学習)可能性が広がる
▫ “理論”と“体験”の往復が容易に
 どっちから入っても良い
 理論をやれば体験がゆたかに、体験をやれば理論がゆたかに
▫ 学習が速くなる
 理論を、容易に体験で確認が可能に
 体験を好きな時に起こすために、理論にしたくなる
▫ 学習の幅が拡がる
 学校種や教科を越えて学べる
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「教育の情報化」について俯瞰してみます
• 教育の情報化
• デジタル教科書
• プログラミング教育
• 次期学習指導要領
• 幼児教育と情報化
• 特別支援教育と情報化
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教育の情報化(1)
『教育の情報化に関する手引き』(2010年)
• 情報教育
▫ 情報活用能力
 情報活用の実践力
▫ 情報手段の適切な活用
 情報の科学的な理解
▫ 情報手段の特性の理解
 情報社会に参画する態度
▫ 社会に及ぼす影響の理解
▫ 「情報モラル」はココに入
る
• 教科指導におけるICT活用
• 校務の情報化
• その他
▫ 教員のICT活用支援力の向上
▫ 学校におけるICT環境整備
 毎年調査が行われている
▫ 「学校における教育の情報
化の実態等に関する調査」
▫ 特別支援教育
▫ 教育委員会、学校の組織体制
• 『「情報活用能力調査」の結果から見る指導改
善のポイント』(2015)
 http://jouhouka.mext.go.jp/school/pdf/shidoujirei.pdf
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「情報モラル指導モデルカリキュラム」(2007年)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1296900.htm
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『「情報活用能力調査」の結果から見る指導改善のポイント』(2015) http://jouhouka.mext.go.jp/school/pdf/shidoujirei.pdf
教育の情報化(2)
『教育の情報化ビジョン』(2011年)
• 情報通信技術の活用場面
▫ 「一斉学習」
▫ 「個別学習」
▫ 「協働学習」
• デジタル教科書
▫ 「指導者用デジタル教科書」
▫ 「学習者用デジタル教科書」
▫ 「デジタル教材」
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デジタル教科書(1)
端末・ソフトウェア
• タブレット環境
▫ iPad発表~発売(2010年)
▫ Windows8リリース(2012年)
• 1人1台環境の代表的地域
▫ 佐賀県立高等学校
(2014年度~)
 1人1台環境、デジタル教科書
▫ 東京都荒川区立小中学校
(2013、2014年度~)
 1人1台環境
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(割合)
1.00以上
0.75~1.00未満
0.50~0.75未満
0.25~0.50未満
0.01~0.25未満
0.01未満
デジタル教科書の整備率(小学校、平成26年3月)
「平成25年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」より
デジタル教科書(2)
『「デジタル教科書」の位置づけに関する検討会議 中間まとめ』(2016年6月)
• 紙の教科書とデジタル教科書
のコンテンツは同一
• 教科(単元)の一部について、
紙の教科書に代えて使用する
ことを認める
• 検定は紙の教科書に対しての
み行う。
▫ 紙の教科書との同一性につい
ては教科書発行者の責任にお
いて確保
• 義務教育段階において使用す
るデジタル教科書は、可能な
限り無償が望ましい
▫ or 価格を可能な限り低廉に
• デジタル教科書選定は、教育
委員会等が最終的な責任と権
限を有する
• 可能な限りネットワークを使
用しなくても使用できる形態
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http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/110/houkoku/1372596.htm
プログラミング教育(1)
• President Obama asks
America to learn computer
science(2013)
▫ code.org
• Why!?プログラミング(2016-)
▫ Eテレ
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https://www.youtube.com/watch?v=6XvmhE1J9PY http://www.nhk.or.jp/gijutsu/programming/
プログラミング教育(2)
代表的な教育用ビジュアルプログラミング環境、教材
• Scratch
▫ http://scratch.mit.org
• Scratch Jr
▫ https://www.scratchjr.org/
• Viscuit
▫ http://www.viscuit.com
• プログラミン
▫ http://www.mext.go.jp/progr
amin/
• ドットインストール
▫ http://dotinstall.com/
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プログラミング教育(3)
『小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)』(2016年6月)
• 「プログラミング的思考」を育成
▫ 自分が意図する一連の活動を実現するた
めに、
 どのような動きの組合せが必要であり、
 一つ一つの動きに対応した記号を、どの
ように組み合わせたらいいのか
 記号の組合せをどのように改善していけ
ば、より意図した活動に近づくのか
 といったことを論理的に考えていく力
▫ 普遍的に求められる力である
▫ 特定のコーディングを学ぶことで
はない
▫ コンピュータに意図した処理を行うよ
う指示することができるということを
体験させながら、発達の段階に即して、
次のような資質・能力を育成するもの
であると考えられる
 【知識・技能】身近な生活でコン
ピュータが活用されていることや、問
題の解決には必要な手順があることに
気付くこと(小学校)
 【思考力・判断力・表現力】「プログ
ラミング的思考力」を育成すること
 【学びに向かう力・人間性等】コン
ピュータの働きを、よりよい人生や社
会づくりに生かそうとする態度を涵養
すること
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次期学習指導要領
• 初等中等教育における教育課程の基準等の在り方につい
て(諮問)(2014年11月)
▫ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1353440.htm
• 教育課程特別部会における論点整理について(報告)
(2015年8月)
▫ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/053/sonota/1361117.htm
 「アクティブ・ラーニング」→「対話的・協働的で深い学び」
• 前回
▫ 2005年6月諮問→2008年1月答申→2008年3月改訂
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幼児教育・幼児保育と情報化
• 1997年 iMac発表~発売
▫ 川﨑ふたば幼稚園 http://www.futaba.ed.jp/
• 2000年以降、教員養成で「情報機器の操作」2単位
• 『子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方
について(答申)』(文部科学省、2005年1月)
▫ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/05013102.htm
▫ 保護者への、子育てに関する情報の提供、連絡手段。
• タブレット端末の普及によって、活用事例が復調しつつある。
• 乳幼児期において家庭で既に使われるケースも。
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特別支援教育と情報化
• 『情報教育の実践と学校の情報化〜新「情報教育に関する手引」』
(2002年)
▫ 第7章 特別な教育的支援を必要とする子どもたちへの情報化と支援
• 『教育の情報化に関する手引き』(2010年)
▫ 第9章 特別支援教育における情報化
• 「障害者差別解消法」(2016年4月施行)
 http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai.html
▫ 正式名称「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」」
 「不当な差別的取扱いの禁止」「合理的配慮の提供」
▫ インクルーシブ教育システム構築支援データベース
 http://inclusive.nise.go.jp
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教育用オシロスコープ開発から俯瞰する“教育の情報化”