生徒指導論第10回児童生徒の理解 + 来週に向けての練習富田英司愛媛大学教育学部1
伝達事項ムードルでの話し合いについて全ての作コメント・質問への返信はノルマから外しました文にコメントがつきましたルールを守りましょうほめると同時に直すべき点を指摘する主張-反論-再反論を中心に検討するお話ができるような雰囲気をつくりましょう来週までの宿題やりとりを踏まえて,作文を直すテーマや条件は全く同じ2
今日の内容不登校の続き児童生徒の理解カウンセリングマインド来週からのワークショップ型授業の練習宿題:コメントを受けて再作文3
不登校の現状<不登校児童生徒数の傾向>基本的に横ばい傾向が強い(ここ2年は微減)<対応の変化>働きかけ、かかわりを控えた待つ対応:文部省「学校不適応対策調査研究協力者会議」報告(1992)↓働きかけ、かかわりを持つ対応:文部科学省「不登校問題に関する調査研究協力者会議」報告(2003)スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置など教育相談の充実
中1ギャップ :2005年7月27日小学生から中学1年生になったとたん、学習や生活の変化になじめずに不登校となったり、いじめが急増するという現象。新潟県教育委員会が名づけた。同委員会では2004年度までの2年間にわたり、県下の中学5校の1年生約1800人を対象に実態調査を実施している。05年3月にまとめられた報告書によると、ギャップの典型例は、コミュニケーションが苦手な生徒が小学校時の友人や教師の支えを失う「喪失不安増大型」と、小学校でリーダーとして活躍していた生徒が中学校で居場所を失ってしまう「自己発揮機会喪失ストレス蓄積型」であることがわかったという。     (出典:JapanKnowledge)
不登校の定義の変遷「不登校児童生徒」の定義(H15 文部科学省報告書)何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるため年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの学校教育法施行規則の一部を改正する省令(H17.7.6)第3 留意事項:不登校状態であるか否かは,小学校又は中学校における不登校児童生徒に関する文部科学省の調査で示された年間30日以上の欠席という定義が一つの参考となり得ると考えられるが,その判断は小学校等又はその管理機関が行うこととし,例えば,断続的な不登校や不登校の傾向が見られる児童生徒も対象となり得るも のであること。
最近の傾向①「非在宅校内型」の不登校が増えた登校はしているが,保健室等に別室登校しているケース従来の枠組みでは不登校に入らない登校しているが欠席したい児童生徒が相当いることが認識されるようになる
最近の傾向②「不登校は誰にでも起こりうる」「何が何でも登校すべき」という認識の低下->周囲も本人も冷静に対応できつつある->教師が真剣に対応しないという傾向も不登校経験者の7割はその後普通に社会生活を送るしかし,残りの3割を見逃すことはできない
不登校への対応文部科学省の方針一般的な対応指針スクール・ソーシャルワークの導入学校へ行かないという選択肢9
不登校への対応にあたって(5つの視点)(文部科学省,2003)
不登校への一般的な対応指針(鈴木, 2002)早期発見・早期対応を心がける兆候がみられたら,個別面接や情報収集校内での協力体制の確立担任一人で解決しようと思わない先入観を捨て毎回を初めてのケースと認識する学校復帰・再登校を最終目標としない登校刺激は無理強いしないが,徐々に根気強く家庭訪問は午後や休日に短時間で保護者への共感的理解・協力専門機関との連携登校を誘ってくれるクラスメイトの負担に気をつける,そのことについて本人の意向を聞く11
スクール・ソーシャルワークの導入スクール・ソーシャルワーカー(SSW)とは学校に関する問題を解決するために,学校,児童生徒,家族,地域,行政などの間を取りもつ役割SSW自体は資格制度ではないが,各自治体によって採用資格が決まっている非常勤として地方自治体などから雇われることが多い指導主事などの教員がその役割を担うこともある12典拠:日本スクールソーシャルワーク協会http://www.sswaj.org/w_ssw.html
SSWの活動のレベル(鵜飼, 2008)13
「学校」へ行かないという選択肢ホームスクーリングフリースクールサポート型,適応指導教室,通信制,全寮制等適応指導教室の活用市町村の教育委員会が設置,教員が実務担当松山市「松山わかあゆ教室」など登校日数としてカウントされる1992年から小中では校長の判断により出席扱い「保護者と学校の連携が十分に取れていること」や「訪問で対面指導ができること」など2010年から高校でも一部出席扱いに14
教育基本法(平成十八年十二月二十二日法律第百二十号)(義務教育)第五条  国民は、その保護する子に、別に法律で定めるところにより、普通教育を受けさせる義務を負う。2  義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする。3  国及び地方公共団体は、義務教育の機会を保障し、その水準を確保するため、適切な役割分担及び相互の協力の下、その実施に責任を負う。4  国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、授業料を徴収しない。15
学校教育法(昭和二十二年三月三十一日法律第二十六号)第二章 義務教育第十七条  保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。ただし、子が、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまでに小学校又は特別支援学校の小学部の課程を修了しないときは、満十五歳に達した日の属する学年の終わり(それまでの間において当該課程を修了したときは、その修了した日の属する学年の終わり)までとする。16
生徒理解の手法観察法   ・自然観察  ・組織的観察面接法(インタビュー)調査法社会測定的技法ソシオメトリーソシオメトリック・テスト結果の表示:ソシオグラム,ソシオマトリックスゲス・フー・テスト児童生徒の提出物の利用:ポートフォリオ等事例研究法バランスが重要・身体的,心理的,社会的側面・客観的理解と共感的理解・一般的理解と個別理解
生徒理解を歪ませる人間の特性ステレオタイプ初頭効果ハロー効果寛容効果対比効果
ソシオメトリーを利用する際の留意点テストの結果は,ある時点における特定の側面からみた人間関係にすぎない.目的を明確にし,その結果を生かすように利用する.あくまで指導のための手段であり,差別や偏見を助長しないように配慮する.テストを行うこと自体が,集団の人間関係に影響を及ぼす可能性を考慮する.
生徒理解における注意点客観的理解の方法と共感的理解の方法とを常に併用する。複数の方法を用いる。理解したい内容に即した手法を用いる。継続的に実施する。
教室での生徒理解教師の目線から特別な面談の場よりも普段のやりとりのほうが多くの情報が得られ,効率的児童生徒の目線から普段の何気ないやりとりの中で,児童生徒は教師から多くのものを受け取るこの人は信頼できる人か相談にのってくれそうかどうか自分のことを考えてくれているか 等やりとりの仕方で子どもが見せる姿は変化教師のコミュニケーション力の重要性「カウンセリングマインド」21
カウンセリングマインド教師が教育指導に当たる際に必要とされる相談的な考え方や態度,またはカウンセリングで大切にしている基本的な指導理念,態度・姿勢を示す和製英語。1982年の東京都議会文教委員会での発言が由来とも言われているが,実際の由来は不明(学校カウンセリング事典,1995)ロジャースの来談者中心療法の考え方が基盤自己一致:素の自分で子どもに接する共感的理解:子どもの枠組みで考える無条件的積極的配慮:無条件で子どもに関心を持つ子どもの自己成長力,自然治癒力,自己決定力を認める22
ロジャーズの理論から見た人の不適応状態とは?23自分が自分に対して持っている思いこみと実際の経験が一致している部分自己概念日々経験すること 不適応状態 適応状態
作文テーマ4:いじめ(宿題)現行のいじめの定義によると,「けんか」や「からかい」は当事者が「いじめられた」と感じれば「いじめ」と判断される。他方,「けんか」や「からかい」は人が社会生活の仕方を身につけ,成長していくためのプロセスだという考え方もある。あなたは「ある種のいじめは人の成長プロセスの一部である」と思いますか。あなたの主張を述べてから,その理由を論じ,異なる考えを持つ読者を納得させるつもりで作文してください。締切:6月28日(火)まで字数:600~700字 提出:http://p.tl/sGB324

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