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診療ガイドラインとは、
病気に向き合う
医療者、患者・家族を力づけ、
励ます情報源
(京都大学 中山健夫先生)
独立行政法人 国立病院機構 豊橋医療センター 歯科口腔外科 湯浅秀道
Evidence-based medicine
なぜ、診療ガイドラインなの?
現在は、情報が多すぎる。
背景の疑問(疾患の病態生理など)は、教科書。
最新の臨床の判断に役立つ資料が欲しい。
↓
診療ガイドライン
診療ガイドラインの定義
「日米の防衛に関するガイドライン」などとの用語の混乱も多い。
「診療ガイドライン」という用語は、明確な定義がある。
米国アカデミー医学研究所(Institute of Medicine of
the National Academies:IOM)による
診療ガイドラインの定義
「診療ガイドライン」は、「エビデンス」の「システマティッ
クレビュー」と「複数の治療選択肢」の「利益と害の評
価」に基づいて「患者ケアを最適化」するための「推
奨」を含む文書である。
この定義が、EBMの3原則に従っているため、この定義で作成された診
療ガイドラインは、EBMを実践するために役立つ資料となる。
「診療ガイドライン」は、「エビデンス」の「システマティックレビュー」と「複数の治
療選択肢」の「利益と害の評価」に基づいて「患者ケアを最適化」するための
「推奨」を含む文書である。
「システマティックレビュー」は、世界中の
論文を、系統的・客観的に再現性があ
るように検索・選択し、「エビデンス」をま
とめ、その「エビデンスの確信性の程度」
を評価してある論文
システマティックレビュー作成
P
I
C
O
T
S
アウトカム
アウトカム
アウトカム
アウトカム
重大
重要
重大
全体的なエビデンスの確信性(質)
誤って、「エビデンスレベル」を研究
デザインのみと誤解したり、違う因子
を考慮する場合も、具体的なルールな
しで、雰囲気で行われていた。
推奨度の決定方法は、
診療カイドラインの
中の推奨文語とに
違っていたりもした。
診療ガイドライン完成
推奨度と推奨文の決定
推奨(例):抗凝固療法の適応がない癌患者に対して、
非経口的抗凝固療法が有用とされている
↑文章では、推奨しているかわからないものもあった。
診療ガイドライン作成
Clinical Question(CQ)
→Analytic Frameworks
→Key Questions
診療ガイドラインパネル会議が開かれず
あらゆるステークホルダーが参加する
6段階が多く、推奨している
のかしていないのか明確でな
い方法が多かった
1つの疑問の推奨に複数のSRが必要なことも多い
具体的な作成方法が複雑で、診療ガイドライ
ンごとに、勝手に簡略化して解釈していたた
め、質の低い診療カイドラインが多かった・・・
?
2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2015
その状況を危惧して、GRADEアプローチが登場した
世界的に、EBMや診療ガイドラインで活躍の先生たちが集まり、
複雑だった作成に対して最低限かつ具体的な作成方法を提示したもの。
2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2015
世界で最も採用されているルールが、GRADEアプローチ
世界的に、EBMや診療ガイドラインで活躍の先生たちが集まり、
ボランティアで作成方法を議論し統一見解を提示したもの。
ついに、2015年、AHAの救急蘇生のガイドラインも参加!
世界的に、EBMや診療ガイドラインで活躍の先生たちが集まり、
複雑だった作成に対して最低限かつ具体的な作成方法を提示したもの。
「システマティックレビュー」の作成の全体的なルールは、これまで通りだが、そ
の中の、エビデンスの確信性など混沌としていたルールも、GRADEアプローチ
によって明確になった。
「システマティックレビュー」は、世界中の
論文を、系統的・客観的に再現性があ
るように検索・選択し、「エビデンス」をま
とめ、その「エビデンスの確信性の程度」
を評価してある論文
以前は、エビデンスをまとめ
(メタ分析)のみだったが、
現在は、確信性の程度
を必ず評価。
米国アカデミー医学研究所(Institute of Medicine of the National
Academies:IOM)による
診療ガイドラインの定義
「診療ガイドライン」は、「エビデンス」の「システマティックレビュー」と「複数
の治療選択肢」の「利益と害の評価」に基づいて「患者ケアを最適化」
するための「推奨」を含む文書である。
この定義に厳密に従っている診療ガイドラインは、質が高く信頼できると
考えられるが、具体的な方法が複雑であり間違った方法が広まった。
この定義の診療ガイドラインの作成を、具体的に行いやすいように、最
低限のルールをまとめたのが、GRADEアプローチです。
(まだまだ難しいと感じるかも知れませんが、それは、GRADEアプローチが難しいのでなく、診療ガイドライン
は、それほど厳密な手順で、社会に対して真摯に行うものと考えて下さい)
GRADEアプローチでは、EBMの3原則に従っているので、
このEBMの3原則を理解することが、質の高い診療ガイドラインを
見極めるポイントであるので、解説する。
システマティックレビュー作成
P
I
C
O
T
S
アウトカム
アウトカム
アウトカム
アウトカム
重大
重要
重大
Evidence Profile
全体的なエビデンスの確信性(質)
(overall certainty of evidence across outcomes)
重大(critical) なアウトカムのみを検討
原則として,重大なアウトカムに関するエビデンスの質の中で最も
低いものとする(各アウトカムが同じ方向ならば最も高いもの)
A 「高」/B 「中」/C 「低」/D 「非常に低」
RCTは「高」から、観察研究は「低」から開始し、エビデンスを確信性の程度で紐付きにする
1.研究の限界(risk of bias)
2.非一貫性(inconsistency)
3.非直接性(indirectness)
4.不精確さ(imprecision)
5.出版バイアス(publication bias)
グレードを下げる5要因 グレードを上げる3要因
1.大きな効果(large magnitude)
2.用量反応(dose response
gradient)
3.交絡因子(confounders)
アウトカム毎に集めた研究の
risk of biasを評価
効果推定値のアウトカムごとのエビデンスの確信性
高(High)/中(Moderate)/低(Low)/非常に低(Very low)
推奨の作成:以下を考慮して判断
エビデンスの質
利益と害のバランス
価値観と好み
資源の利用(コスト)
パネル会議前に1回目投票
パネル会議でディスカッション必要に応じてもう1回投票
診療ガイドライン完成
アウトカムごとのエビデンス(body of evidence)の確信性を評価
Risk of bias summary
Risk of bias graph
各アウトカムに
関する効果推定値
と結果の要約
=メタアナリシス
(Forest plot作成)
推奨度と推奨文の決定
推奨(例):抗凝固療法の適応がな
い癌患者に対して、非経口的抗凝固
療法を行うことを提案する(GRADE
2B,推奨の強さ「弱い推奨」/ エ
ビデンスの確信性「中」)
Summary of Findings(SoF)
様々な介入に
対する推奨を
盛り込む
診療ガイドライン作成
Clinical Question(CQ)
→Analytic Frameworks
→Key Questions SRの
結果の
評価
1.ランダム割り付け順番の生成
2.割り付けの隠蔽化
3.研究参加者と治療提供者の盲検化
4.アウトカム評価者の盲検化
5.不完全なアウトカムデータ
6.選択されたアウトカムの報告
7.その他のバイアス
Evidence-to-Decisionテーブル
診療ガイドラインパネル会議
あらゆるステークホルダーが参加する
推奨の強さと方向:強く・弱く/推奨する・推奨しない(しないことを推奨)
Strong recommendation FOR an intervention:1 (・・・することを推奨する)
Weak recommendation FOR an intervention:2(・・・することを提案する、条件付き)
Strong recommendation AGAINST an intervention:1(・・・しないことを推奨する)
Weak recommendation AGAINST an intervention:2
(・・・しないことを提案する、・・・しないことを条件付きで推奨する)
1つの疑問の推奨に複数のSRが必要なことも多い
GRADEアプローチによって、混沌としていた
診療ガイドラインの作成方法が、たった、1枚
のスライドに収まるようになった
GRADEアプローチも採用している、
診療ガイドラインの基本である、EBMの3原則について、これから学ぼう!
1. 最適な臨床決断には入手可能な最適なエ
ビデンス、理想的にはシステマティッ
ク・レビューのエビデンスを必要する。
2. EBMは、エビデンスが信頼できるもの
かどうか、すなわち、診断検査、患者の
予後、治療選択肢についてどれほど確信
をおけるものかを提供する。
3. エビデンスだけでは臨床決断をするのに
決して十分ではない。
3 原則
EBMの3原則:第3版:Users‘’ Guides to the Medical
Literature: A Manual for Evidence-Based Clinical Practice, 3rd Edition
(2015)
• 都合のよい論文と都合のよいアウト
カムを使わないこと
• エビデンスの質を研究デザインのみ
で決定せずに、その研究が適切に行
われたか、研究間に違いがなかった
かなどを考慮すること
• 利益のエビデンスのみで推奨を決め
ずに、利益と害のバランス、患者の
負担についても考慮すること
3 原則 EBMの3原則と同じなので、一緒に勉強できる!
3原則を図示すると、以下のスライドになります。
本日の説明は、このスライドに集約されるので、
終了後に、このスライドをみて、思いだせるように頑
張って説明いたします!
最後に、このスライドがでてきます(^^)
• 都合のよい論文と都合のよいアウト
カムを使わないこと
• エビデンスの質を研究デザインのみ
で決定せずに、その研究が適切に行
われたか、研究間に違いがなかった
かなどを考慮すること
• 利益のエビデンスのみで推奨を決め
ずに、利益と害のバランス、患者の
負担についても考慮すること
3 原則 EBMの3原則と同じなので、一緒に勉強できる!
世界中の研究・論文を検索して、丁寧に適格基準
で選定したら、4論文がありました
大切なポイントである
ので、X薬の虫歯予防
の仮想研究例を使っ
て解説する。たとえば、
X薬の虫歯予防に4個
の論文があったとする。
これを見ると、虫歯菌
の抑制には効果があり
そうだが、虫歯予防の
効果はなさそうなことが
わかる。
表:X薬の虫歯予防の仮想研究例
―――――――――――――――――――――――
虫歯菌抑制 虫歯予防
―――――――――――――――――――――――
Aihara論文 効果あり 効果なし
Nangou論文 効果あり 効果なし
Yuasa論文 少し効果あり 少し効果あり
Tange論文 効果なし 効果なし
―――――――――――――――――――――――
Yuasa 論 文 : Yuasa et. al. : Clinical Caries
Journal 118. 2014. 30-38. (仮想例)
ランチョンセミナー:EBMに基づく虫歯予防
リスクを選ばないX薬の有用性について
どこかの大学の虫歯
(カリオロジー)の教
授がランチョンセミナー
で、「Yuasaの研究よ
り、虫歯予防に効果が
あった。参考文献:
Yuasa et. al. :
Clinical Caries
Journal 118. 2014.
30-38.」と、英語の論
文で説明した場合、
信用してしまうのでは
ないだろうか。
表:X薬の虫歯予防の仮想研究例
―――――――――――――――――――――――
虫歯菌抑制 虫歯予防
―――――――――――――――――――――――
Aihara論文 効果あり 効果なし
Nangou論文 効果あり 効果なし
Yuasa論文 少し効果あり 少し効果あり
Tange論文 効果なし 効果なし
―――――――――――――――――――――――
Yuasa 論 文 : Yuasa et. al. : Clinical Caries
Journal 118. 2014. 30-38. (仮想例)
捏造、していません
表:X薬の虫歯予防の仮想研究例
―――――――――――――――――――――――
虫歯菌抑制 虫歯予防
―――――――――――――――――――――――
Aihara論文 効果あり 効果なし
Nangou論文 効果あり 効果なし
Yuasa論文 少し効果あり 少し効果あり
Tange論文 効果なし 効果なし
―――――――――――――――――――――――
Yuasa 論 文 : Yuasa et. al. : Clinical Caries
Journal 118. 2014. 30-38. (仮想例)
エビデンスに基づくと称して、都合の良い論文の都合
の良い結果を恣意的に選んでないか?
システマティックレビュー
都合の良い解説
エビデンスに基づくと称して、都合の良い論文の都合の良い
結果を恣意的に選んでないか?
いわゆる、システマティックレビューをしましょう。
2つのルールを守ると、都合の良い論文のみを選んでないという保証に
なります。
1.エビデンスを検索するための系統的な方法を用いる。
検索式を決めて、何度検索しても、同じような検索結果になる!
2.エビデンスの選択基準を明確に記載すること。
たくさん検索された場合、選択する必要があるが、適当に選ぶ
のではなく、ルールを決めておくということ!
意味は理解したけど具体的に、どうするのか?
メタ分析で、各論文の効果(数字)より、
統合した効果推定値(数字)を算出する
相対危険度 5.60 メタ分析・meta analysis
点推定値より、信頼区間!点推定値にだまされるな
そうやって、選んだ論文から、
この2つの論文の効果の大きさを統合する。
実は、単純に複数の結果を合計するだけでは、結果の方
向が変わってしまう(シンプソンのパラドックス)。
論文1 症例数 改善数 %
A治療 160 48 30
B治療 20 4 20
論文2 症例数 改善数 %
A治療 40 24 60
B治療 80 40 50
統合 症例数 改善数 %
A治療 200 72 36
B治療 100 44 44
メタ分析とは?
よって、症例数とイベント数などを考慮して、
各論文に重み付けを行って計算する。
メタ分析・meta-analysis
ちなみに・・・、このパラドックスを使って、逆にサブグループ解析で分類すること
で結果の方向を逆に結論することも可能である・・・(^^;。
各論文を
単純に
統合する
のではない
各論文に
重み付け
して統合
• 都合のよい論文と都合のよいアウト
カムを使わないこと
• エビデンスの質を研究デザインのみ
で決定せずに、その研究が適切に行
われたか、研究間に違いがなかった
かなどを考慮すること
• 利益のエビデンスのみで推奨を決め
ずに、利益と害のバランス、患者の
負担についても考慮すること
3 原則 EBMの3原則と同じなので、一緒に勉強できる!
この、5.60という、効果推定値の数字は、真の値に
対して、どの程度の確信があるか?
5.60
新薬なので、効くはずだ!
頑張ろう!!
たとえば、同じランダム化比較試験という研究デザインでも、
次の治療を、封筒を透かして覗いたり・自分の治療を知っているので、
頑張ったり、しているなど、偏りがあると(risk of biasと呼ぶ)、
その結果の信頼性が下がりますね
http://ideahack.me/article/309
たとえば、有名なジャーナルに掲載された研究でも、
結果がばらついたら・・・
真の値に対する確信性の程度が大きいは?
0.0
メタ分析:5.60
0.0
メタ分析:5.60
もし、そのアウトカムの結果を構成する、いろいろな論文にバイア
スが多く存在していたら・・・、
もし、論文間で、結果が異なっていれば・・・、
もし、最初に想定した臨床の疑問の患者層と、選択した論文の患
者層が異なっていれば・・・、
もし、症例数の小さな、あまり精確でないデータを、メタ分析と称し
て、集めて症例数が大きくなって有意差がでただけだったら・・・、
もし、有意差がなかったからと報告されなかった論文や、都合が悪
いので論文に書かなかったアウトカムが、たくさんありそうな状況
だったら・・・、
上記の「5要因」などを使って(グレードダウンの5要因と言います)、
利益のエビデンスの効果推定値の確信性の程度を評価する
この5要因の基準が明確でない診療ガイドライン作成方法は、良くないので注意!
もし、そのアウトカムの結果を構成する、いろいろな論文にバイ
アスが多く存在していたら・・・、
もし、論文間で、結果が異なっていれば・・・、
もし、最初に想定した臨床の疑問の患者層と、選択した論文の
患者層が異なっていれば・・・、
もし、症例数の小さな、あまり精確でないデータを、メタ分析と称
して、集めて症例数が大きくなって有意差がでただけだった
ら・・・、
もし、有意差がなかったからと報告されなかった論文や、都合が
悪いので論文に書かなかったアウトカムが、たくさんありそうな
状況だったら・・・、
毎回、これらの5つの要因をみるのは面倒。
よって、その要因をまとめて1つのみを見てすぐに理解できる、
4段階の判定をおこなうと便利。この判定の結果が
エビデンスの確信性
- certainty of the evidence -
エビデンスの質 ← 研究の質という用語との混乱を避けるため、使わな
いようになってきている。
高い A
中 B
低い C
非常に低い D
メタ分析で算出した効果推定値という数字が一人歩きしないように、
その数字には、必ず確信性の程度という評価という紐をつけておく
確信性の程度
5.60[4.42,6.77]
効果推定値の確信性の程度(グレード)を下げる 5要因
グレードダウンの5要因を、傾けて・・・
エビデンスの確信性
これらの要因の一覧を横に並べて、表にしたのが、エビデンスプロファイルと呼
び、メタ分析の結果とエビデンスの確信性(エビデンスの質)のみを、紐付
きにして、抜粋したのが、SoF表と呼ぶ
これまで、多く書かれていたのが、「エビデンスレベル」という用語です。これは、厳密に
は、間違ってないのですが、ほとんどが、誤解されて使われているので、本邦では、
99.9%が間違っていると思って良いでしょう。間違いのポイントは、2点あります。
1. 「研究デザイン」のみで分類して、たとえば、どれだけいい加減に作られたランダム
化比較試験でも、RCTだからというだけで、エビデンスレベルを高くする間違いをし
ていました。
2.
• 試験間での不一致、または絶対的な効果量がきわめて小さいと、レベルは試験の
質、不正確さ、間接性(試験のPICOが質問のPICOに合致していない)に基
づいて下がることがある。効果量が大きいか、または極めて大きい場合には、レベル
は上がることがある。
←こんなところに・・・
5要因と同じ
ことが書かれ
ている
これまで、多く書かれていたのが、「エビデンスレベル」という用語です。これは、厳密に
は、間違ってないのですが、ほとんどが、誤解されて使われているので、本邦では、
99.9%が間違っていると思って良いでしょう。間違いのポイントは、2点あります。
1. 「研究デザイン」のみで分類して、たとえば、どれだけいい加減に作られたランダム
化比較試験でも、RCTだからというだけで、エビデンスレベルを高くする間違いをし
ていました。
2. エビデンスは、必ず、都合のよい論文のみにしないため、body of evidenceとし
て、まとめたエビデンスを利用すべきです。そして、そのエビデンスの確信性を評価
します。
よって、個々の論文に、「エビデンスレベル」をつけません。
たとえば、「Yuasa 2015(エビデンスレベル 1a)」などの書き方の多くは間
違っています。もっとも、言葉を定義して、2015年で「Individual Study Level Quality: No.
of Studies With Each Quality Ratinga」として、risk of biasを示しているCPGもある。
• 都合のよい論文と都合のよいアウト
カムを使わないこと
• エビデンスの質を研究デザインのみ
で決定せずに、その研究が適切に行
われたか、研究間に違いがなかった
かなどを考慮すること
• 利益のエビデンスのみで推奨を決め
ずに、利益と害のバランス、患者の
負担についても考慮すること
3 原則 EBMの3原則と同じなので、一緒に勉強できる!
確信性の程度(エ
ビデンスの質)が大
きい
5.60 Body of
evidenceである利
益に対するメタ分析
の効果推定値が大
きい
しかし、
「エビデンス」の「システマティックレビュー」と「複数の治療選択肢」の「利益と
害の評価」に基づいて「患者ケアを最適化」するための「エビデンスの確信性
の程度」と「推奨」を含む文書である。
もちろん、エビデンスに基づくのが原則ですが・・・
利益のエビデンスのみで判断して良いのか?
確信性の程度(エ
ビデンスの質)が大
きい
5.60 Body of
evidenceである利
益に対するメタ分析
の効果推定値が大
きい
しかし、害などがあれば・・・
Haynes RB, BMJ
2002;324:1350
想定する読者である
医療者の臨床経験
エビデンスの確信性の程度
利益 と害のバランス
価値と好み
資源・コスト
いろいろな要因で、医療消費者も含めた議論を行い、
推奨の程度を決定します
できれば、患者の好みなども、単なる意見でなく、好みを調査したエビデンスが望ましい
そして、本来は、連続している推奨度を、わかりやすくするため
「強い・弱い」に、診療ガイドラインパネル会議で合議します。
EBMのコンセプトで考案されている診療ガイドライン作成方法
• GRADE:GRADEアプローチ<最も普及している>
• USPSTF:米国予防医学専門委員会<予防系が一部採用か>
• AHA:米国心臓協会<基本的に、AHAのみ>
• Minds 2014<日本の一部のみ>
EBMのコンセプトで考案されていない診療ガイドライン作成方法
• Minds 2007(level of confidence は、私案)
Do not offer the
intervention
Quality of evidence
GRADE
Strong Against
4 levels (high, moderate,
low, very low)
USPSTF
Grade D
USPSTF
Grade B
USPSTF
Grade A
3 levels (high, moderate,
low)
AHA
Class III
AHA
Class IIa
AHA
Class I
3 levels (A, B, C)
(JAMA-UG3eより改変)
Minds 2014 Minds 2014
行わないことを推奨する
Minds 2007
D        C2 C1 B A
Level of Confidence
Individualized decisions
Offer the intervention to
all or almost all
GRADE
Weak Against
GRADE
Weak in Favor
GRADE
Strong in Favor
USPSTF
Grade I
USPSTF
Grade C
AHA
Class IIb
行うことを推奨する
行わないことを弱く推奨する
行うことを推奨する
Minds 2007:使用は望ましくないが、現在も同じコンセプトのCPGが多いので記載
「強い」・「弱い」推奨の意味は?
推奨度 定義 臨床医にとって
強い推奨
=推奨=
介入による望ましい効果(利益)が
望ましくない効果(害・負担・コスト)
を上回る、または下回る確信が強い
ほぼ全員が推奨される介入を
受けるべきである。
弱い推奨
=提案=
介入による望ましい効果(利益)が
望ましくない効果(害・負担・コスト)
を上回る、または下回る確信が弱い
意思決定支援は、患者が自
身の価値観や好みに基づいて
意思決定を行うのにおそらく有
用だろう。
推奨文:○○患者に対して、A薬よりB薬を提案する。
これを、「A薬を使ってはいけない」と誤解しないで欲しい。
ある臨床医・ある患者は、「B薬よりA薬を好む」かも知れない。
推奨の強さは、より多くの方がエビデンスなどより、その介入・治
療を選ぶと考えられるので、それを推奨するという程度を示して
いると考えるとよい!
推奨文:脳卒中の低リスク患者に対して、標準薬に
対して新薬Dの実施をしないことを提案する。
(GRADE 2B:推奨度 弱い/エビデンスの質 中)
診療ガイドラインは、理解しやすい短文となっています
ポイント:この推奨文に対しての解説が、「Yuasaらの報告では、D
薬が、血圧を20mmHg下げ、Nangoらの報告では、D薬が、死亡
率低下が相対危険度2.3である」などのように、都合のよい論文とアウ
トカムをならべて書かれるのではなく、一つの「エビデンスプロファイル」と
いうエビデンスをまとめた表などを利用して、
推奨文とそれを支持するエビデンス (body of evidence:複数の
SRが必要なことも多い) との対応関係が明確である
ことが大切です。
EBM3原則!
エビデンスに基づくと称して、都合の良い論文の都合の良いアウトカム(結果)を恣意的に選んでないか?
表:X薬の高血圧治療の仮想研究例
―――――――――――――――――――――――
血圧低下 脳梗塞予防
―――――――――――――――――――――――
A論文 効果あり 効果なし
B論文 効果あり 効果なし
C論文 少し効果あり 少し効果あり
D論文 効果なし 効果なし
―――――――――――――――――――――――
C論文:Yuasa: Clinical Hart Journal 118. 2015. 30-38.;仮想例
効果推定値の信頼区間を確
信性の程度で紐付きにする
禁止:都合の良い解説と、
その論文がいい加減なRCTでも、
RCTだからエビデンスレベルが
高いとするな!
0.0
メタ分析:1.60 =メタ分析:1.60
0.0
各論文から得られた値
システマティックレビュー・メタ分析:1.60
メタ分析の代表値のみを、安易に信頼して都合良く使ってないか?
1.60の確信性 左 > 右
1.60
利益のエビデンスだけで、臨床決断してないか?
エビデンスだけではない・集団として、
利益と害の最適なエビデンス
(正味の利益と確信性の程度)
負担・好み・価値
(バラツキ程度)
臨床的経験
(プライマリケア医・
専門医)
コスト・リソース
(個人・社会)
大切なアウトカムごとに結果を統合し、
関係性・frameworkを確認
body of evidence
EBM3原則

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