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知っおほしい
Know [≠No] More Cancer
膀胱がんのこず
もっず
監修
京郜府立医科倧孊倧孊院
医孊研究科泌尿噚倖科孊教宀 教授
䞉朚恒治
2015幎版
本冊子には、囜内未承認の内容が含たれおいたす。実際の䜿甚にあたっおは、各補品の最新の添付文曞をご参照ください
ANSWER BLADDER CANCER
私や家族が粟神的な
サポヌトを受けたいずきは、
どこに盞談すればよいですか
私がほかに聞いおおくべき
こずはありたすか
治療にかかる費甚を
教えおください
質問があるずきや
問題が起こったずきは、
誰に連絡すればよいですか
私が参加できる
臚床詊隓はありたすか
がんそのものによっお出お
くる症状には、どのような
治療法がありたすか
治療は日垞生掻
仕事、家事、趣味に
どのように圱響したすか
治療埌、排尿や性生掻には
圱響がありたすか
治療に䌎う副䜜甚、
埌遺症にはどのような
ものがありたすか
治療の遞択肢に぀いお
説明しおください
治療法の目的ず利点を
教えおください
がんはリンパ節や
ほかの臓噚にも
広がっおいたすか
私の膀胱がんの
タむプず病状に぀いお
教えおください
病理怜査の結果を
説明しおください
治療方針を決めたり、
健康管理をしたりするうえで、
自分の病気の状態をよく理解
しおおくこずが必芁です。
次のような質問を担圓医に
しおみたしょう。
自分の病気を理解するために、担圓医に質問しおみたしょう
3
膀胱がんずはどのような病気ですか 















 4
どのような怜査で膀胱がんず蚺断されるのですか 









 5
病期ステヌゞず治療法に぀いお教えおください 








 6
どのような手術が行われるのですか 















 8
膀胱を摘出した堎合、排尿の方法はどうなりたすか 








 10
薬物療法に぀いお教えおください 
















 12
薬物療法ではどのような副䜜甚がい぀ごろ珟れたすか 







 14
再発・転移ずはどのような状態になるこずですか 










 16
苊痛を和らげおくれる専門家がいたす 














 17
Patient's Voice 
















 7、9、11、12、13
「
膀
胱
が
ん
の
疑
い
が
あ
る
」
ず
い
わ
れ
た
あ
な
た
ぞ
「膀胱がんである」「膀胱がんの疑いがある」ずいわれお、
あなたは驚き、䜕も手に぀かなくなっおいるのではないでしょうか。
がんずいう蚺断に気が動転したり、医垫の説明を理解できずに
途方に暮れたりずいうのは倚くの患者さんが経隓するこずです。
膀胱がんはすでに症状があっおも病気が進行しおいるずは限りたせん。
たずえ進行がんだったずしおも治療法がありたす。
玍埗しお治療が受けられるように、たずは膀胱がんずいう病気、
暙準的な治療法に぀いお正確な情報を集めたしょう。
正確な情報を埗るこずが、がんず向き合う力を䞎えおくれるはずです。
たた、膀胱ずいう排尿にかかわる重芁な臓噚を治療するこずで
生掻がどのように倉わるのかが心配なのは圓然です。
自分自身の病状がどうなのか、心配なこず、䞍安なこずは
担圓医や看護垫、薬剀垫、゜ヌシャルワヌカヌなど身近な医療スタッフに
遠慮なく盞談したしょう。
この冊子を情報源の぀ずしお
あなたを支えおくれるご家族、ご友人ず䞀緒にご掻甚ください。
そしお、医療スタッフず十分コミュニケヌションを取りながら
玍埗のいく治療を受けられるこずを願っおいたす。
【取材協力】
京郜府立医科倧孊倧孊院
泌尿噚倖科孊教宀 講垫
玍谷䜳男
日本医科倧孊歊蔵小杉病院
薬剀郚 がん指導薬剀垫
宮田広暹
CONTENTS
4
にがんがずどたっおおり、筋局には広がっおい
ない状態で、筋局非浞最性膀胱がんず呌ぶこ
ずもありたす図衚2。む゜ギンチャクかカリ
フラワヌのように衚面がぶ぀ぶ぀盛り䞊がり、
乳頭状になっおいるのが特城です。たた、䞊
皮内がんは、衚面には腫瘍が盛り䞊がらずに、
粘膜の壁に沿っお悪性床の高いがん现胞が散
らばった状態になっおいる特殊ながんです。
 浞最性がんは、筋局たでがんが広がっおお
り、膀胱の壁の倖偎やほかの臓噚にも転移し
やすい性質を持っおいたす。
 転移がんは膀胱の倖偎にがんが広がった状
態です。
 膀胱は骚盀の䞭にあり、腎臓で぀くられ腎
盂、尿管を通っおきた尿を䞀時的にためおおく
袋状の臓噚です図衚。膀胱の内偎は尿路
䞊皮ずいう粘膜で芆われおおり、尿の量によっ
お䌞瞮しおいたす。膀胱がんの90はこの尿
路䞊皮の现胞ががん化し成長したものです。
 男女ずも60歳以降に増え、男性のほうが倚
く、男性の患者数は女性の4倍です。初期症
状は痛みのない血尿で、割の人が血尿によ
っおがんが芋぀かっおいたす。
 膀胱がんのタむプは、衚圚性がん、浞最性
がん、転移がんなどのタむプに分けられたす。
衚圚性がんは膀胱衚面の粘膜䞋結合組織たで
1 膀胱がんずは
どのような病気ですか
Q
A膀胱がんは、腎臓で぀くられた尿を䞀時的にためおおく袋である膀胱に
できるがんです。血尿で発芋されるこずが倚く、衚圚性がん筋局非浞最性がん、
浞最性がん、転移がんなどのタむプに分けられたす。
「膀胱がん 受蚺から蚺断、治療、経過芳察ぞの流れ」囜立がん研究センタヌがん情報サヌビスなどを参考に䜜成
図衚1 膀胱ずその呚囲の臓噚
男性
膀胱䞉角郚
図衚2 衚圚性がんず浞最性がん
前立腺
尿管口
膀胱
尿管
尿道
女性
膀胱
尿管
尿管口
卵巣
尿道
がん
粘膜䞊皮
粘膜䞋結合組織
ç­‹å±€
挿膜
脂肪
がん
粘膜䞋結合組織
ç­‹å±€
挿膜
脂肪
粘膜䞊皮
膀胱䞉角郚
■衚圚性がん
■浞最性がん
内尿道口
5
セカンドオピニオンずは
Q
どのような怜査で
膀胱がんず蚺断されるのですか2
A膀胱がんかどうかは、膀胱鏡怜査、尿现胞蚺、レントゲン怜査、
超音波怜査、骚盀郚MRI怜査で調べたす。確定蚺断のためには、
内芖鏡を䜿っお病倉郚の組織を採取する膀胱粘膜生怜が必芁です。
画像怜査」で腫瘍の深さを調べる病院が倚
くなっおいたす。
 確定蚺断のためには、䞋半身に麻酔をかけ、
内芖鏡を䜿っお病倉郚を切陀する膀胱粘膜生
怜を行い、採取した組織を顕埮鏡でみる病理
組織蚺が必芁です。膀胱粘膜生怜は、倚くの
堎合、初期がんの治療のために行われる経尿
道的膀胱腫瘍切陀術TURBT、p.8を兌
ねおおり、衚圚性がんず䞊皮内がんであれば、
ここで倖科的な治療ず怜査が終了する堎合も
ありたす図衚3。浞最性がんの堎合には、
さらに、胞腹郚CT怜査や骚シンチグラフィ―
でリンパ節やほかの臓噚ぞの転移の有無を蚺
断したす。なお、胞腹郚CT怜査は、膀胱粘
膜生怜の前に実斜するこずもありたす。
 膀胱がんかどうかは、ほずんどの堎合、膀
胱鏡怜査で蚺断できたす。膀胱鏡怜査ずは、
先端にラむトず小型カメラが぀いた现い内芖
鏡を尿道の出口から膀胱ぞ入れ、がんの有無
や䜍眮、圢、倧きさを芳察する怜査です。
 健康蚺断やほかの病気で受けた尿怜査で埮
量の血尿が芋぀かった堎合には、たずは、尿
䞭のがん现胞の有無をみる尿现胞蚺、レント
ゲン怜査、超音波゚コヌ怜査で血尿の原
因を調べたす。レントゲン怜査では造圱剀を
泚射しお、腎盂や尿管にもがんがないかをみ
る静脈性尿路造圱、たたは胞腹郚CT(コンピ
ュヌタヌ断局撮圱)怜査を行うこずもありたす。
 最近では、膀胱鏡怜査で膀胱がんがある皋
床確定したずきには、「骚盀郚MRI磁気共鳎
膀胱がんの怜査ず確定蚺断たでの流れ図衚3
「膀胱癌蚺療ガむドラむン2009幎版」日本泌尿噚科孊䌚線、医孊図曞出版を参考に䜜成
確定蚺断
尿现胞蚺
超音波怜査
静脈性尿路造圱
たたは胞腹郚CT怜査
膀胱粘膜生怜経尿道的膀胱腫瘍切陀術、
胞腹郚たたは骚盀郚怜査、
骚シンチグラフィ―など広がりの蚺断
膀胱炎など
尿路感染症
ではない
膀胱鏡怜査
骚盀郚
MRI怜査
尿怜査で血尿あり
顕埮鏡的血尿
膀胱刺激
症状
血尿が出た
肉県的血尿
 担圓医から説明された蚺断や治療方針
に玍埗がいかないずき、さらに情報がほ
しいずきには、別の医垫に意芋を求める
「セカンドオピニオン」を利甚する方法が
ありたす。セカンドオピニオンを受けたい
ずきには、担圓医に玹介状や怜査蚘録、
画像デヌタなどを甚意しおもらう必芁が
ありたす。ただし、たずは担圓医のファヌ
ストオピニオンをしっかり聞くこず、セカン
ドオピニオンの内容は担圓医に䌝え、も
う䞀床治療方針に぀いおよく話し合うこず
が倧切です。
 セカンドオピニオン倖来のある病院の
情報は、近隣のがん蚺療連携拠点病院盞
談支揎センタヌで埗られたす。予玄が必
芁な、あるいは有料の病院も倚いので、
セカンドオピニオンを受ける病院には事前
に受蚺方法ず費甚を確認したしょう。
6
衚圚性がん、䞊皮内がんでは、たず、経尿道
的膀胱腫瘍切陀術ず呌ばれる生怜を兌ねた内
芖鏡治療で病巣を取り陀き、その埌、再発を
予防するために薬物療法を行いたす。薬物療
法の内容や頻床は、がんのタむプ、悪性床、
腫瘍の数や倧きさなどによっお異なりたす。
 浞最性がんは、生怜を兌ねた経尿道的膀胱
腫瘍切陀術を行うだけではなく、膀胱党郚ず
その呚囲の臓噚を切陀する手術が暙準治療で、
堎合によっおは、手術の前か埌に抗がん剀治
療を行いたす。転移がんの堎合は、基本的に
は薬物療法で進行を抑え、できるだけ今の生
掻を維持するこずを目暙にしたす。わからない
こずや䞍安なこずは担圓医や看護垫に盞談し、
玍埗しお治療を受けるようにしたしょう。
 病期ステヌゞは、がんの進行床を衚し
治療の芋通しをみる指暙です。膀胱がんの病
期は、がんの圢ず膀胱の䞭での広がり方、呚
囲のリンパ節ぞ広がっおいるかどうか、ほかの
臓噚転移の有無によっお、a期から、is期、
Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳ期たで段階に分けられた
す図衚。数字が倧きくなるほど進行した
状態で、a期ずⅠ期はがんが筋局たで到達し
おいない衚圚性がんです。is期は䞊皮内が
ん、Ⅱ期、Ⅲ期はがんが筋局たで達しおいる浞
最性がん、Ⅳ期は骚盀壁、腹壁たで到達しお
いるか、リンパ節やほかの臓噚たで広がっおい
る転移がんです。がんの進行床ず悪性床グ
レヌドは膀胱粘膜生怜で採取した組織を顕
埮鏡でみお初めお確定したす。
 膀胱がんの堎合には、治療方針や治療の芋
通し、再発の危険性などは、衚圚性がん、䞊
皮内がん、浞最性がん、転移がんのどれに圓
おはたるかによっお倧きく倉わっおきたす。で
すから、治療を受けるずきには、病期だけで
なく、自分のがんがどのタむプなのかを知っ
おおくこずが倧切です。
 治療法には、手術、攟射線療法、薬物療法
の぀がありたす。倚くの患者さんの堎合、
手術ずBCGりシ型匱毒結栞菌療法や抗が
ん剀治療ずいった薬物療法を組み合わせお行
うのが暙準治療です。暙準治療は、囜内倖の
たくさんの臚床詊隓の結果をもずに怜蚎され、
専門家の間で合意が埗られおいる珟時点で最
善の治療法です。日本泌尿噚科孊䌚では、「膀
胱癌蚺療ガむドラむン」を䜜成しお、膀胱が
んの治療を暙準化しおいたす。
 治療は抂ね図衚のような流れで進みたす。
3 病期ステヌゞず治療法に
぀いお教えおください
Q
A膀胱がんの病期は腫瘍の深達床ず広がり方、
リンパ節やほかの臓噚ぞの転移の有無によっお、
a、OisⅣ期の段階に分類されたす。
治療法は衚圚性がん、䞊皮内がん、浞最性がん、
転移がんのそれぞれで倉わっおきたす。
膀胱がんの病期図衚4
がんの
タむプ
がんの状態
リンパ節か
ほかの臓噚
ぞの転移
病期
衚圚性
がん
乳頭状の
非浞最がん
なし a
䞊皮内がん なし 0is
粘膜䞋結合組織
たで浞最
なし Ⅰ
浞最性
がん
筋局たで浞最 なし Ⅱ
膀胱呚囲の脂肪組
織に広がっおいる
なし Ⅲ
前立腺、粟嚢、子宮、
腟に広がっおいる
なし Ⅲ
転移
がん
骚盀壁、腹壁たで
広がっおいる
なし Ⅳ
深達床にかかわらず
リンパ節かほかの
臓噚に転移がある
あり Ⅳ
「腎盂・尿管・膀胱癌取扱い芏玄第1版」日本泌尿噚科孊䌚・
日本病理孊䌚・日本医孊攟射線孊䌚線、金原出版を参考に䜜成
7
図衚5 膀胱がんの治療の流れ
Patient's Voice 1
 20幎前、膀胱がんの腫瘍を取りたしたが、その
埌普通の生掻を送っおきお、すっかり忘れおいたし
た。先日、血尿が出たずきも、最初はほかの内臓
の病気を疑ったぐらいです。怜査しおも原因が芋
぀からず泌尿噚科ぞ、なんず以前に手術をしおもら
った担圓医に再䌚。その日のうちにMRI、
CT、超音波、内芖鏡怜査を受け、腫瘍
が芋぀かりたした。圓時「再発があるか
もしれたせんよ」ず蚀われたこずを、この
ずきになっお思いだしたした。手術を即決、
同じ医垫にみおもらえる安心感があった
ので迷いはありたせんでした。
 今回も腫瘍切陀だけで枈み、今は定期
的に内芖鏡怜査をしおもらっおいたす。
 この病気をした人は、たず血尿にショックを受け
るでしょう。でも恐れるこずはありたせん。私のよ
うに、普段通りの生掻を送っおいる人がたくさんい
たす。早くお医者さんに行っおず䌝えたいですね。
66歳男性 蚺断から21幎目
腫瘍を切陀しお20幎、再発するも今は日垞生掻に戻っおいたす
「膀胱癌蚺療ガむドラむン2009幎版」
日本泌尿噚科孊䌚線、医孊図曞出版を参考に䜜成
䞊皮内がん
is期
衚圚性がん
a期・Ⅰ期)
浞最性がん
Ⅱ期・Ⅲ期
転移がん
Ⅳ期
経尿道的膀胱腫瘍切陀術
膀胱粘膜生怜、TURBT
経尿道的膀胱腫瘍切陀術
膀胱粘膜生怜、TURBT
術前
化孊療法 党身化孊
療法
±
攟射線療法膀胱内BCG泚入療法
抗がん剀膀胱内
単回泚入
膀胱党摘陀術±尿道切陀
尿路倉向術
術埌化孊療法
効果あり 効果なし
2回目膀胱内BCG
泚入療法
効果あり 効果なし
膀胱党摘陀術±尿道切陀
尿路倉向術
経過芳察
残存腫瘍
あり
残存腫瘍
なし
膀胱内BCG泚入療法
たたは
抗がん剀泚入療法
がんの
タむプ  ▶
病期
※ 浞最性がんⅡ、Ⅲ期でも膀胱枩存療法を行うこずもあるp.。
※ 浞最性がんの化孊療法は術前、術埌のいずれかで行われるp.13。
※
※2
8
完了したす。
 ただ、病理怜査の結果、さらに念入りに切
陀する必芁があるず刀断されたずきには、再
床TURBTが実斜されるこずもありたす。
 TURBTは開腹手術に比べれば負担の少な
い治療法ですが、出血、膀胱に小さな穎が開
く、発熱などの合䜵症が発生するずいうリスク
もありたす。たた、TURBT埌は、ほが100
血尿が出たすし、ほずんどの人は、しばらく
は排尿しにくかったり、排尿のずきに痛みを感
じたりしたす。
 䞀方で、最倧の利点は、TURBTだけで倖
科的な治療が終われば膀胱を残せるこずです。
治療がすべお終わっおか月ぐらいたおば、排
尿の状態もほが元通りになりたす。
●浞最性がんの暙準治療は膀胱党摘陀術
 浞最性がんの堎合にはTURBTだけでは䞍
十分であり、党身麻酔をしお開腹し、骚盀内
のリンパ節ず膀胱をすべお摘出する膀胱党摘
陀術を行うのが暙準治療です。膀胱に隣接し
おいる臓噚にもがんが広がっおいる危険性が
あるので、男性は前立腺ず粟嚢、女性は子宮、
堎合によっおは卵巣、腟の䞀郚たで䞀緒に摘
出したす。たた、尿道にもがんが広がっおいる
ずきには、尿道も切陀したす。
 膀胱を摘出するず尿をためる袋がなくなっお
したうので膀胱党摘陀術ず同時に、尿路倉向
術を受ける必芁がありたすp.1011。
 膀胱党摘陀術の䞻な合䜵症は、出血ず腞閉
塞です。出血に備えお自分の血液を取っおお
き、それを手術䞭に茞血するこずもありたす。
前立腺ず盎腞が癒着しおいた堎合には、癒着
をはがすずきに盎腞に穎が開くケヌスがありた
す。たれに倧きな穎が開いた堎合は䞀時的に
●経尿道的膀胱腫瘍切陀術ずは
 膀胱がんでは、たず党員に、経尿道的膀胱
腫瘍切陀術TURBTが行われたす。TURBT
は、䞋半身麻酔腰怎麻酔を行い、切陀甚
の膀胱鏡を尿道の出口から膀胱内に挿入し、
モニタヌでがんの堎所を確認しながら高呚波
電気メスで病倉を切陀する方法です図衚6。
 病倉の倧きさや数にもよりたすが、治療時
間は30分2時間皋床で、䞀般的には5
日の入院が必芁です。病倉郚の堎所によっお
は、足が動いおしたうこずを防ぐために、足の
぀け根に麻酔薬を投䞎する閉鎖神経ブロック
を行う堎合もありたす。
 TURBTの目的は、①膀胱内のがんを取り
陀く、②切陀した病倉を顕埮鏡でみる病理怜
査で詳しく調べ、がんかどうか、がんであれば
その広がり方、タむプ、悪性床を確定蚺断す
るこずです。TURBTは怜査ず治療を兌ねおい
たす(p.5)。
 生怜の結果、衚圚性がんか䞊皮内がんであ
るこずがわかれば、開腹手術で膀胱を取り陀く
必芁はなく、TURBTだけで倖科的な治療は
4
Q
A衚圚性がんや䞊皮内がんの堎合には、膀胱鏡ず高呚波電気メスで
がんを切陀する経尿道的膀胱腫瘍切陀術TURBTを行い膀胱は枩存したす。
浞最性がんの堎合には、膀胱党摘陀術で膀胱ず呚囲のリンパ節、
隣接する臓噚を摘出するのが暙準治療です。
どのような
手術が行われるのですか
図衚6
経尿道的膀胱腫瘍切陀術
TURBT
「膀胱がん 受蚺から蚺断、治療、経過芳察ぞの流れ」
囜立がん研究センタヌがん情報サヌビスなどを参考に䜜成
膀胱鏡
がん
前立腺
膀胱
尿道
9
Patient's Voice
 数幎前からおしっこが我慢できず、倜は䜕
床も起きるようになり、幎のせいかなず思っお
いたした。近所の病院を受蚺しおいたしたがよ
くならず、やはり倧きな病院できちんず怜査し
おもらうこずにしたのです。
 週間の怜査入院の結果、䞊皮内がんずわ
かりたした。腫瘍を取っおの泚入をすれ
ば7080%の効果があるずいうこずでした。
しかし私の堎合、か月埌に別の堎所にもがん
现胞ができおしたったのです。
 治療法に぀いお、詳しく説明しおいただけ
たので、膀胱を取った堎合の生掻ぞの圱響や、
取らなかった堎合のリスクも理解できたした。
䌚瀟を経営しおいるので、仕事に圱響がない
かが、私にずっお倧きな刀断基準になりたした。
切陀しおも自分で排尿の凊理をすれば日垞生
掻に支障はないこずを考えるず、再発のリスク
を残すよりもず刀断し、玍埗しお膀胱の党摘
陀術、尿路倉向術をお願いしたした。
 がんが芋぀かり、最初はしょげおいたしたが、
手術埌は暎飲暎食もしなくなり健康的な生掻
になりたしたね。事業も子どもたちに少しず぀
任せるようにしお、時間を぀くっお氎圩画を始
めたり矎術通に通ったりしおいたす。今は生掻
習慣を改めるきっかけになったず思っおいたす。
(71歳男性 蚺断から3幎目)
2
将来のリスクず今埌の生掻を秀に
かけお玍埗しお手術を遞択したした
人工肛門を造蚭するこずになりたすが、症状
が萜ち着けば人工肛門を取り倖しお元通り排
䟿できるようになりたす。
 たた、男性の堎合は、前立腺ず粟嚢を摘出
するので射粟ができなくなりたす。がんの堎
所によっおは性機胜に関係する神経を枩存し
お、勃起機胜を残すこずが可胜な堎合もあり
たす。性機胜を枩存したいずきには、担圓医
に䌝えたしょう。ただ、神経が枩存できたずし
おも勃起䞍党EDになる堎合があるので、
過床の期埅は犁物です。	
●浞最性がんの膀胱枩存治療
 暙準治療ではありたせんが、浞最性がんで
も腫瘍が小さくお数が少なく、隣接臓噚やリ
ンパ節にがんが広がっおいない堎合は膀胱枩
存治療を行っおいる病院がありたす。
 浞最性がんの膀胱枩存治療では、たず
TURBTで可胜な限りがんを取り陀きたす。そ
の埌、足の぀け根から入れたカテヌテル管
に抗がん剀を泚入する動泚化孊療法ず攟射線
療法を同時䜵甚し、膀胱に残っおいるかもし
れないがん现胞を叩きたす。膀胱を枩存でき
ればそれに越したこずはありたせんが、膀胱党
摘陀術ず同じような結果が埗られるのか、はっ
きり蚌明されおいない治療法です。この治療
を受けるかどうかは、再発の危険性もよく吟味
しお怜蚎したしょう。
膀胱がんの攟射線療法
 攟射線療法は、がんの䞉倧療法の぀で、がん现胞
を死滅させるために高゚ネルギヌの線を照射する治
療法です。膀胱がんで攟射線療法が行われるのは、䞻
に、浞最性がんで膀胱枩存治療をする堎合です。患者
さんの匷い垌望で膀胱枩存治療を行う際には、膀胱に
残っおいるかもしれないがん现胞を叩くために、薬物療
法ず同時䜵甚で、䜓の倖から膀胱ずその呚囲に攟射線
を照射したす。照射する攟射線の量は病院によっお異な
りたすが、1回1.82グレむ×週5回、合蚈6070グ
レむ照射するのが䞀般的です。病院によっおは、特殊
な攟射線である陜子線が治療に䜿われたす。
 たた、転移がんの堎合は、痛みや䞍快な症状を軜枛
するために攟射線療法を掻甚したす。膀胱痛や血尿、
骚やリンパ節などぞの転移の症状に察しお攟射線を照
射するず、症状が和らぐ効果が期埅できるこずがわかっ
おいたす。
10
5
Q
図衚7
これを尿道に぀なぐ方法です。ストヌマなどの
装具を぀ける必芁がなく、手術前ず同じように
尿道から尿を出すこずができたす。尿意は感
じたせんので、時間に1床皋床、定期的
に腹圧をかけお尿を出さなければなりたせん
が、倖芋䞊は手術前ず倉わらないのが利点です。
 ただ、欠点はストヌマを䜿う方法に比べお
手術時間が長く術匏が比范的難しいこずです。
たた、尿道にがんが広がっおいお尿道を切陀
した人にはこの方法は䜿えたせん。腞閉塞が
あったり腞の手術をしたこずがある人も、腞を
䜿っお新膀胱を぀くるこずができないのでスト
ヌマを䜿った方法を遞ぶこずになりたす。
●負担の少ない尿管皮膚瘻造蚭術
 尿管皮膚瘻造蚭術は、尿管を切断しお盎接
皮膚に尿管を瞫い぀け、尿の出口ずしおスト
ヌマを぀くる方法です。手術方法が単玔で負
担の少ない方法ですが、尿をためるパりチを
぀けなければいけないこずず、ストヌマ合䜵症
などのトラブルが倚いのが難点です。
 どの尿路倉向術でも再発率に差はありたせ
ん。耇数の方法から遞べる堎合には、担圓医
や看護垫に利点ず欠点をよく聞き、自分の生
 膀胱を摘出する手術を受けた堎合、新たに
尿の出口を぀くる尿路倉向倉曎術を受け
る必芁がありたす。尿路倉向術には、䞻に、
尿の出口であるストヌマを぀ける回腞導管造
蚭術、ストヌマを䜿わず新たに膀胱を再建す
る自排尿型新膀胱造蚭術、そしお、尿管を切
断しお盎接皮膚に瞫い぀ける尿管皮膚瘻造蚭
術ずいう3぀の方法がありたす。
●合䜵症が少ない回腞導管造蚭術
 小腞の䞀郚を切陀しお巊右の尿管を぀なぎ、
尿を導く回腞導管を぀くり、尿の出口を腹郚
の右偎の皮膚に出す方法です。その出口を「ス
トヌマ」ず呌びたす。
 回腞導管造蚭術図衚の利点は術匏が
簡単で合䜵症が少なく、新膀胱を぀くる方法
より手術時間が短くお枈むこずです。しかし、
ストヌマの先に尿をためるパりチを぀けなけれ
ばならない䞍䟿さがありたす。たた、ストヌマ
の呚囲の皮膚はかぶれやすいので、枅朔を保
ちこために手入れするストヌマケアが重芁です。
●倖芋䞊倉わらない自排尿型新膀胱造蚭術
 自排尿型新膀胱造蚭術図衚は小腞を
䜿っお袋状の新膀胱代甚膀胱を぀くり、
回腞導管造蚭術
A膀胱を摘出したずきには、尿の出口ずためおおく堎所を぀くる尿路倉向術を受け、
排尿するためのリハビリテヌションを行いたす。尿路倉向術にはいく぀か皮類があり、
自分のラむフスタむルに合わせお遞ぶ必芁がありたす。
膀胱を摘出した堎合、
排尿の方法はどうなりたすか
小腞の䞀郚を切陀する。切
陀した小腞の片偎を吻合し、
巊右の尿管を぀ないで、回
腞導管を぀くる。回腞導管
の吻合しおいない偎を尿の
出口ずしお、腹郚の右偎に
出す。腹郚にできた尿の出
口をストヌマずいう。
「膀胱がん 受蚺から蚺断、
治療、経過芳察ぞの流れ」
囜立がん研究センタヌがん情
報サヌビスなどを参考に䜜成
腎臓
小腞
15cm盲腞
虫垂
尿管
回腞導管
ストヌマ
尿管を回腞導管
に぀なぐ
小腞を
吻合する
尿管
11
図衚8 自排尿型新膀胱造蚭術
掻スタむルに合わせお遞ぶようにしたしょう。
実際に尿路倉向術を受けた患者さんに話を聞
くのも参考になりたす。
●排尿リハビリを受けお退院ぞ
 膀胱党摘陀術ず尿路倉向術を受けたずきに
はか月皋床の入院が必芁です。手術埌しば
らくは造蚭したストヌマや新膀胱にカテヌテル
管を入れお尿を出したすが、術埌2〜3週
目くらいから、自分で排尿できるように蚓緎を
行いたす。自排尿型新膀胱造蚭術を受けた人
は、新膀胱にml皋床尿がたたった時点で
腹圧をかけお排尿するようにしたす。
 最初は新膀胱が膚らみにくいため、か
月は尿倱犁がありたすが、パッドを圓おれば心
配ありたせんし、埐々に倱犁もなくなりたす。
ただ、新膀胱が膚らみすぎ巚倧膀胱になるず、
尿が残りやすくなるので尿をためすぎないよう
泚意したす。新膀胱から腞粘液が出る堎合は、
自分で尿道ぞ管を入れ掗浄するず䞍快感が軜
枛されたす。ケアの仕方は担圓医や看護垫に
聞いおおきたしょう。
 回腞導管造蚭術などストヌマを造蚭した人
は、入院䞭にストヌマの掗い方や装具の぀け
方の指導を受け、自分で排尿ずストヌマの管
理ができるように緎習したす。退院埌もストヌ
マ倖来に定期的に通い、心配なこずは看護垫
などに盞談したしょう。
 ストヌマを぀けた人は、垂区町村の犏祉担
圓課に申請すれば身䜓障害者手垳が亀付され、
乗り物料金などの割匕が受けられたす。ずは
いえ、日垞生掻にはほずんど支障がないので、
性生掻や倖出を控える必芁はありたせん。ス
トヌマを぀け぀぀仕事を続けたりスポヌツや海
倖旅行を楜しんでいる人は倧勢いたす。
Patient's Voice 3
膀胱を党摘陀したしたが、スキヌやゎルフ旅行にも出かけおいたす
 蚺断埌の説明で、呜を考えたら膀胱の
党摘陀が最善ずはわかったのですが、取
ったら生掻がどう倉わるのかが䞍安でした。
自分の腞を䜿っおおなかからおしっこを出
すようにする回腞導管造蚭術ず聞い
お決断したした。手術入院は20日ほど。
歩くず回埩が早いず聞き、手術の2日埌
には歩き始めたした。退院からか月埌に
はゎルフにも行っおいたした。
 倜は長時間甚のりロバッグ尿をため
る袋にストヌマをゞョむントしお寝たす。
ベッドで寝おいれば、袋を䞋げおおける
ので排尿を気にする必芁がありたせん。
旅先でも掋宀にしおもらうなど、倚少の
䞍自由はありたすが、趣味のスキヌもゎ
ルフも今たで通り続けおいたす。クラブ
ハりスでの入济は、人に嫌な感じを䞎え
ないよう、テヌプで䜓にパりチを固定す
るなどの凊眮をしお、みんなず楜しんで入
っおいたす。
 今はか月に床の定期怜蚺だけ。自
分で排尿の凊理もできおいるので、来幎
は10日間の海倖旅行も予定しおいたす。
(71歳男性 蚺断から3幎目)
小腞を切陀しお70cm、
切開しお広げ、巊右の尿管
を぀なぎ膀胱の代甚ずなる
袋を぀くる。この代甚膀胱
(新膀胱)に尿道を吻合する
ので、手術前ず同様に尿道
から排尿できる
「臚床泌尿噚科 1998VOL.52 NO.4」医孊曞院などを参考に䜜成
腎臓
小腞
70cm
虫垂 尿管
吻合郚
尿道
小腞を切開しお、
膀胱の代甚ずな
る袋を぀くる
尿管を
぀なぐ
盲腞
新膀胱
12
6
Q
週目から週1回蚈回皋床、膀胱内
に抗がん剀を泚入する維持療法、あるいは膀
胱内にBCGを泚入する治療を倖来で行いたす。
●膀胱内BCG泚入療法
 膀胱内BCG泚入療法は、結栞予防ワクチン
であるBCGりシ型匱毒結栞菌を膀胱に泚
入する方法です。再発リスクの高い衚圚性が
んや䞊皮内がんの再発を予防するために、暙
準的には週1回蚈68回投䞎したす。
 たた、効果がない堎合や膀胱内に再発した
堎合、週回蚈8回BCG泚入療法が行わ
れたす。効果があった人でも、初期治療から
か月埌に週回蚈3回、その埌は幎皋床、
半幎に回、週回蚈3回BCGを膀胱内に泚
入する維持療法を行う堎合がありたす。
 ただ、BCG泚入療法は衚圚性がんに察しお
行われる抗がん剀治療よりも副䜜甚の匷い治
療です。ほかの病気で免疫力が䞋がっおいる
人は結栞に感染する危険があるので、この治
療は行えたせん。たた、頻尿、排尿痛など膀
胱刺激症状、血尿、関節痛、腰痛、発熱、発
疹ずいった副䜜甚がかなり高い割合で出珟し
たす。これらは日で回埩するこずが倚い
のですが、たれに、重節なアレルギヌ症状や
炎症によっお膀胱が委瞮しお䜿えなくなる委瞮
膀胱が起こるリスクもありたす。
 副䜜甚を軜枛するために、BCGの投䞎量を
枛らす方法が囜内倖で怜蚎されおいたすが、
䜎甚量のBCGでも同じような再発予防効果が
埗られるかどうかの結論が出おいたせん。珟
段階では、80mg皋床のBCGを投䞎する方
法が最も再発リスクが䜎く、これが暙準治療
です。
 膀胱がんは、初期のがんでも再発を繰り返
すこずが倚いので、重い合䜵疟患があっお抗
がん剀治療ができない人以倖は、再発予防の
ために薬物療法を受ける必芁がありたす。
●衚圚性がんの抗がん剀治療
 衚圚性がんで再発リスクの䜎い人は、
埌24時間以内に1回だけアントラサむクリ
ン系薬剀゚ピルビシン、ドキ゜ルビシン、ピ
ラルビシン、マむトマむシンCずいった抗がん
剀を膀胱内に泚入したす。
 さらに、腫瘍が2個以䞊、3センチ以䞊、悪
性床が高いなど、リスクの高い人はTURBT埌
A再発リスクの高い衚圚性がん、あるいは䞊皮内がんの
堎合にはBCG泚入療法を、がんがリンパ節や別の臓噚に
転移しおいる堎合には、党身化孊療法を行いたす。
転移がない病期Ⅲの人にも、再発予防のために
手術の前か埌に薬物療法を実斜するこずがありたす。
薬物療法に぀いお
教えおください
Patient's Voice
 もずもず膀胱圧が䜎く幎前からカテヌテル
を䜿っお排尿をしおいたした。がんが芋぀かっ
たずきは膀胱ず子宮䜓郚の摘出が必芁な状態。
ショックでしたが、担圓医が「ただ若いから」ず
新膀胱造蚭術を提案しおくれたした。新膀胱
を぀くった埌は薬物療法が必芁で、私は回受
けおいたす。脱毛や吐き気があるず聞き、䞍
安だったのですが、看護垫さんが「぀らいずき
はすぐに蚀っおください。今はいいお薬があり
たすからね」ず励たしおくれお心匷かった。幞い
自芚するような副䜜甚は䜕もありたせんでした。
 新膀胱は圓初は尿挏れがありたしたが、運
動するこずでだんだん少なくなっおいたす。腞
粘液が出るのはどうしようもありたせん。倖出
するのが億劫になるこずもありたすが、特別な
リハビリが必芁ないのはありがたいこず。今は
車もやめおせっせず歩くようにしおいたす。
68歳女性 蚺断から幎目
4
新たに膀胱を぀くり薬物療法も。
看護垫さんの励たしが支えに
13
 なお、BCG泚入療法を2セット行っおも、た
ったく効果がみられないずきには、膀胱党摘
陀術が怜蚎されたす。
●浞最性がんの抗がん剀治療
 浞最性がんの堎合には、再発を予防するた
めに、手術前か埌に耇数の抗がん剀を合わせ
お投䞎する党身化孊療法が行われたす。
 膀胱がんに察する䞻な薬物療法には、メトト
レキサヌト、ビンブラスチン、ドキ゜ルビシン、
シスプラチンを䜵甚するM-VAC療法ず、ゲム
シタビンずシスプラチンを䜵甚するGC療法が
ありたす。1980幎代からM-VAC療法を䞭
心に治療が行われおきたしたが、この治療法
は副䜜甚が倧きいのが難点でした。GC療法
は効果がM-VAC療法ず同等でありながら副䜜
甚が少ないため、最近では、GC療法が第䞀
遞択になっおきおいたす。
 GC療法では、1日目にゲムシタビン、2日
目にシスプラチン、日目、15日目にゲムシ
タビンを点滎したす。その翌週は抗がん剀を
投䞎せず28日間で1コヌス、蚈コヌス
行いたす。
 薬物療法を術前ず術埌のどちらに実斜する
かは病院によっお、たた患者さんによっおも異
なりたす。
 膀胱党摘陀術前の薬物療法が再発リスクを
䞋げるこずは科孊的に蚌明されおいたすが、
効果がなければがんが進行しおしたう恐れがあ
るからです。その利点ず欠点を聞き、術前ず
術埌のどちらに薬物療法を受けるか、担圓医
ずよく盞談し、玍埗しお治療を受けるようにし
たしょう。
Patient's Voice 5
 たたたた定期怜蚺で尿に異垞が芋぀かりたした。
血尿などの自芚症状もたったくない状態で、早期
のがんでした。治療は腫瘍の切陀だけ。しかし、
ほっずしたのも束の間、か月埌に再発し、もう䞀
床手術を受けたした。
 その埌、定期的に受蚺しおいたす。予防のため
のの泚入も回受けたした。膀胱内にを
充満させるために時間ほどおしっこを我慢するの
が少し厳しい皋床で、䞀般的な抗がん剀の治療で
起こるような぀らい副䜜甚もありたせん。早期発
芋できたこずや早く凊眮しおもらえたこずは本圓に
運がよかった。自分は呚囲の力で生かされおいる
ず思いたした。それから粟神的にラクになりたした
ね。再発の心配はありたすが逃げるこずはできた
せん。病気ず闘うためにも今は䜓力を萜ずさない
ようにしおいたす。 41歳男性 蚺断から1幎目
再発の心配があったので、予防のためにBCG泚入をしたした
 浞最性がんで膀胱枩存治療を垌望する堎合
には、足の぀け根にカテヌテルを入れ、そこ
からシスプラチンなどの抗がん剀を泚入する
動泚化孊療法ず攟射線療法が同時䜵甚された
すp.9。
●転移がんの治療
 リンパ節やほかの臓噚に転移がある堎合に
は、膀胱を党摘しおも効果が期埅できないた
め、TURBT埌は党身化孊療法を行い、でき
るだけ長くこれたで通りの生掻が続けられるよ
うにしたす。このずきの党身化孊療法も副䜜
甚の少ないずされるGC療法が第䞀遞択です。
 新薬や治療法を開発する過皋においお
人間を察象に有効性ず安党性を科孊的に
調べるのが「臚床詊隓」です。臚床詊隓
には第1盞安党性の確認、第2盞有効
性・安党性の確認、第3盞暙準治療ず
の比范による有効性・安党性の総合評䟡
の3段階がありたす。珟圚、暙準治療ず
しお確立されおいる薬剀や治療法もか぀
お臚床詊隓が行われ、有効性や安党性が
認められたものです。臚床詊隓ぞの参加
は未来の患者さんに貢献するこずにも぀
ながっおいたす。
臚床詊隓ずは
14
す。GC療法、M-VAC療法の䞻な副䜜甚は、
吐き気・嘔吐、貧血、骚髄抑制です。GC療
法は、M-VAC療法に比べお、ひどい吐き気・
嘔吐、口内炎、脱毛の発珟頻床が少なく、副
䜜 甹 の 重 症 床 も 䜎 い å‚Ÿ 向 が あ りた す。
M-VAC療法では意識障害、GC療法では間質
性肺炎に泚意したしょう。
副䜜甚の皮類ず皋床によっおは薬の量や投
䞎回数を枛らしたり薬物療法を䌑止したりする
こずもありたす。治療前に、副䜜甚ずその察
凊法、どういうずきに病院ぞ連絡すべきかを
必ず確認しおおきたしょう。副䜜甚に察する薬
の開発が進んでおり、぀らい副䜜甚はかなり
コントロヌルできるようになっおきおいたす。
䞍安があったら担圓医や薬剀垫、看護垫に盞
談し、副䜜甚を怖がっお薬物療法を勝手に䞭
断したり我慢したりしないようにしたしょう。
副䜜甚の皮類、匷さ、出珟時期は、䜿う薬
や投䞎方法によっお異なりたす。たた、副䜜
甚には自分でわかるものず自芚症状がなく怜
査でわかるものずがあり、出方は個人差があ
りたす。䞻な症状が出やすい時期の目安、察
凊法を知っおおくず、あわおないですみたす
図衚911。
膀胱内BCG泚入療法や抗がん剀の膀胱内
泚入療法の䞻な副䜜甚は、膀胱炎、頻尿・排
尿痛などの排尿障害、血尿です。投䞎間隔を
あけたり投䞎時間を短くしたりするず症状が軜
枛される堎合がありたす。TURBT埌のアント
ラサむクリン系薬剀では、頻床は䜎いものの
心筋障害、心䞍党、間質性肺炎に泚意が必芁
です。マむトマむシンCでは、貧血、血小板
枛少、尿毒症を䜵発する溶血性尿毒症症候矀、
急性腎䞍党、骚髄抑制が起こるこずがありた
7
Q
ABCG泚入療法では膀胱炎、排尿障害が芁泚意です。抗がん剀の䞻な副䜜甚は
投䞎盎埌の吐き気、アレルギヌ反応、週間目以降に出珟する骚髄抑制、口内炎です。
脱毛、腎機胜障害などは2週間以䞊経っおから珟れる副䜜甚です。
薬物療法ではどのような
副䜜甚がい぀ごろ珟れたすか
図衚9 どのような副䜜甚がい぀ごろ珟れるのかを知っおおきたしょう
高頻床
高頻床
急性の吐き気・嘔吐
アレルギヌ反応
血圧䜎䞋、呌吞困難
遅延性の吐き気・嘔吐
食欲䜎䞋
党身倊怠感
膀胱痛・排尿障害
口内炎
äž‹ç—¢
党身倊怠感
腹痛
手足の
しびれ感
味芚障害
脱毛
自
分
で
わ
か
る
副
䜜
甹
8日目投䞎日 15日目 22日目 29日目 数か月
怜
査
で
わ
か
る
副
䜜
甹
※副䜜甚の発珟頻床や皋床、珟れる時期は、治療薬の皮類や個人によっお差がありたす。
 この図衚はあくたでも目安です。
骚髄抑制 貧血
肝機胜障害
腎機胜障害
心機胜障害 間質性肺炎
※癜血球・血小板・赀血球・奜䞭球
枛少は骚髄抑制に統䞀しおいたす。
15
図衚11 䞻な副䜜甚ずその察凊法
症状・副䜜甚 察凊法
吐き気・嘔吐、食欲䞍振
予防的に吐き気止めの薬を服甚する。抗がん剀投䞎圓日の食事は控え目にし、乳補品や脂っこ
いものは避ける。食事は気分のよいずきに。
アレルギヌ反応・血管痛
点滎䞭に違和感、息苊しさ、血管に沿った痛みなどがあったずきは医療スタッフに知らせる。血
管痛は腕を枩めながら投䞎するず軜枛する堎合も。
骚髄抑制
自芚症状はない堎合が倚いが、感染を起こさないように人蟌みを避け、うがい・手掗いを励行。
血小板が枛少しおいるずきには傷を぀くらないよう泚意し内出血などがないか確認を。
排尿痛・排尿障害
痛み、血尿があったら担圓医・看護垫に盞談を。膀胱炎は抗生物質で治療。痛みが匷い堎合は
解熱鎮痛薬、オピオむド鎮痛薬を䜿甚する。
貧血・だるさ・疲劎感
少しの掻動でも疲れたりふら぀くずきは䌑息を取り、車の運転は控える。䜓が぀らくない皋床
に家事や軜い運動は続けたほうがだるさが軜枛する。
口内炎
治療前に歯科で口腔ケアをするずひどくなりにくい。口の䞭を枅朔にし保湿を心がける。銙蟛
料の匷い食事、熱いもの、硬いものは控える。
末梢神経症状
手足や口にしびれ感、ピリピリ感があったら、早めに担圓医に䌝える。ビタミン剀、挢方薬の服
甚や手足を枩めるず症状が軜枛する堎合も。倖傷に気づきにくくなるのでけがややけどに泚意。
間質性肺炎
肺の間質の炎症で、発熱、息苊しさなどの症状が出る。原因ずなった薬の投䞎は䞭止し、ステ
ロむド薬を服甚しお炎症を抑える。
聎芚障害・難聎
難聎になるず、薬を䞭止しおも症状が改善しにくいので、耳が聞こえづらいなど違和感を感じ
た時点で担圓医に盞談を。
脱毛
あらかじめ髪を短く切り、垜子やナむトキャップをかぶるず髪の毛が散らばるのをある皋床防
げる。必芁に応じおりィッグか぀らやバンダナの利甚を。
図衚10 膀胱がんの䞻な薬物療法ずその副䜜甚
薬物療法の皮類 䞻な副䜜甚
アントラサむクリン系薬剀
゚ピルビシン、ドキ゜ルビシン、ピラルビシン
膀胱内泚入では頻尿、排尿痛が起こりやすい。たれに心筋障害、心䞍党、骚髄抑制、
ショック、萎瞮膀胱䞋腹郚痛、極床の頻尿、間質性肺炎が起こる堎合も。
マむトマむシンC
膀胱内泚入では頻尿、排尿痛、萎瞮膀胱が起こりやすい。たれに溶血性尿毒症症候
矀血小板枛少、貧血、尿毒症、急性腎䞍党、骚髄抑制、間質性肺炎にも泚意。
膀胱内BCG泚入療法
頻尿、排尿痛、血尿、発熱。たれにBCG結栞感染、間質性肺炎、アレルギヌ反応、
萎瞮膀胱、腎䞍党が起こる堎合も。
GC療法
ゲムシタビン+シスプランチン
骚髄抑制、貧血、吐き気・嘔吐が珟れるが、比范的軜床で枈む人が倚い。最も気を
぀けたい副䜜甚はたれに起こる間質性肺炎。
M-VAC療法
メトトレキサヌト+ビンブラスチン
+ドキ゜ルビシン+シスプラチン
脱毛、吐き気・嘔吐、骚髄抑制、口内炎、貧血。頻床は䜎いが発熱、意識障害が出る人も。
シスプラチンに起因する急性腎䞍党、難聎が起こったずきにはシスプラチンの䜿甚を
䞭止。
カルボプラチン
吐き気・嘔吐、骚髄抑制、食欲䞍振。間質性肺炎、急性腎䞍党、肝障害、血栓症、
脳梗塞が起こる堎合も。
パクリタキセル 骚髄抑制、末梢神経障害、脱毛、アレルギヌ反応。吐き気・嘔吐、心毒性をきたす堎合も。
䞋蚘のような症状が出たずきには呜にかかわる危険性がありたす。
治療を受けおいる医療機関ぞ連絡したしょう。
●38床以䞊の発熱 ●悪寒 ●呌吞困難 ●動悞や息苊しさ、空咳が続く
●嘔吐や䞋痢がひどく氎分もずれない ●尿が出ない
倜間・䌑日の緊急時の連絡先ず連絡方法を担圓医、看護垫、薬剀垫に確認しおおき、
電話の暪などすぐわかる堎所に電話番号などをメモしお貌っおおくず安心です。
こんな症状が
出たずきには
すぐ病院ぞ
連絡を
囜立がん研究センタヌがん察策情報センタヌがん情報サヌビス「化孊療法党般に぀いお」などを参考に䜜成
■比范的に発症頻床が高い副䜜甚を䞭心に、患者さんやご家族が知っおおきたい症状を掲茉しおいたす。
各薬剀の添付文曞を参考に䜜成
16
8
Q
は難しい状態です。GC療法p.13を䞭心
に党身化孊療法を行っおがんの進行を抑え、
堎合によっおは攟射線療法も䜵甚しながら、
できるだけ長くがんずの共存を目指したす。
 GC療法が効かなくなった人に察する暙準治
療はありたせんが、カルボプラチン
、シスプ
ラチン、ゲムシタビン、パクリタキセル
、
FU系などを組み合わせた倚剀䜵甚療法か単
剀治療が行われ、぀が効かなくなったらほか
の薬を怜蚎したす。
 再発・転移を告知されたずきには、初めお
がんず告げられたずきよりも匷いショックを受
けるかもしれたせん。膀胱がんの堎合は、再
発を繰り返しおも元気に生掻しおいる人がたく
さんいたす。再発治療も担圓医ずよく盞談し、
自分らしく生きられるように自分自身の垌望を
しっかりず䌝え、玍埗しお治療を受けるこずが
倧切です。䞍安や心の぀らさ、痛みなどは我
慢したり䞀人で抱え蟌んだりしないで、担圓医
や呚囲の人に䌝えるようにしたしょう。
 再発ずは、膀胱がんができ始めたころから
膀胱の䞭や䜓のどこかにあった、目に芋えな
いくらい埮小ながん现胞が、初期治療でも死
滅せずに埌になっお出おきた状態です。
 膀胱がんの再発には、膀胱内にがんが再び
出おくる局所再発ず、肺、肝臓、骚などの離
れた臓噚にがんが発生する遠隔転移再発があ
りたす。
 特に、衚圚性がんはTURBT埌に局所再発
を繰り返すこずが倚いのが特城です。ただ、
局所再発の堎合には、再床TURBTを実斜し
膀胱内BCG泚入療法を行ったり、膀胱党摘陀
術を実斜したりすれば、完治が期埅できたす。
 膀胱内だけではなく、尿道や腎盂・尿管に
再発がみられたずきには、手術でがんを取り
陀き、抗がん剀で目に芋えないがん现胞を叩
く治療を行いたす。
 肺、リンパ節、肝臓、骚など膀胱から離れ
た郚分ぞの遠隔転移の堎合には、すでに党身
にがんが広がっおいるので、手術で取り陀くの
A再発ずは、治療埌再びがんが出珟するこずです。
経尿道的膀胱腫瘍切陀術を行ったずきには膀胱内、膀胱を摘出したずきでも
腎盂や尿管にがんが発生する堎合がありたす。たた転移ずは、
リンパ節や膀胱から離れた臓噚にがんが広がり、そこで成長した状態です。
再発・転移ずは
どのような状態になるこずですか
膀胱がん埌の発生もある
腎盂・尿管がん
 腎盂、尿管、尿道の䞀郚や膀胱は尿路䞊皮ず呌ばれる
粘膜で芆われおいるため、膀胱がんず同時に腎盂や尿管
にもがんが芋぀かるこずがあり、膀胱がん治療埌も、腎盂・
尿管にがんが発生しやすい特城がありたす。
 そのため、膀胱がんの治療前、そしお治療埌の定期怜
蚺の際には、尿现胞蚺、超音波怜査、CT怜査やMRI怜
査などを行い、腎盂・尿管にもがんがないか調べたす。
腎盂・尿管がんが芋぀かった堎合には、腎盂ず尿管、堎
合によっおは腎臓や膀胱の䞀郚を切陀する手術を行いた
す。たた、術前に、シスプラチンを含んだ薬物療法を行
う堎合もありたす。腎盂・尿管にがんが芋぀かったずきに
も、担圓医の説明をよく聞き玍埗しお治療を受けたしょう。
保険適甚の察象倖。ただし、「カルボプラチン」ず「パクリタキセル」は、2014幎2月24日 医療課長通知保医発0224第2号
 「医薬品の適応倖䜿甚に係る保険蚺療䞊の取扱いに぀いお」にお、尿路䞊皮癌に察しおの䜿甚が条件付きで認められたした。
 たた、5FU系の䞭で、FUは保険適甚の察象倖。
腫瘍
組織のかたたり。良性ず悪性がある。
良性腫瘍
がんではない腫瘍のこず。無限に
増殖したり、ほかの臓噚に転移し
たりするこずはない。
悪性腫瘍
がん化した腫瘍のこず。無限に増
殖し、ほかの臓噚に転移しお生呜
に著しい圱響を及がす。
病期ステヌゞ
がんの広がりの皋床を瀺す蚀葉。
治療の効果で、がんが小さくなっ
おも病期は倉わらない。
深達床
がんが達しおいる根の深さ。
悪性床異型床
がんの顔぀き。性質がおずなしい
グレヌドからたちの悪いグレヌ
ドたで段階ある。
浞最しんじゅん
がん现胞が増殖しお呚囲に䟵入し、
組織を壊しおいくこず。
転移
がん现胞がリンパ液や血液の流
れに乗っお他の臓噚に移動し、そ
こで広がるこず。
リンパ節
病原菌や異物による感染ず闘うた
めの小さな豆状の噚官。䜓䞭に
あり、リンパ管で぀ながっおいる。
原発巣ず転移巣
がんが最初にできたず考えられる
郚分が「原発巣」。そのがんが転
移した郚分が「転移巣」。転移巣
のがんは原発巣のがんに準じた
治療が行われる。
顕埮鏡的血尿
尿怜査で発芋され、顕埮鏡でしか
確認できないくらい埮量の血尿。
病理組織蚺
組織を採取しお、がん现胞がある
かどうかを顕埮鏡で調べる怜査。
静脈性尿路造圱
造圱剀を点滎し、レントゲン撮圱
しお腎盂、尿管、膀胱の圢状を調
べる怜査。最近では造圱CT怜査
で調べるこずが倚い。
生存率
蚺断や治療開始から䞀定期間1
幎、5幎など経過したずきに生
存しおいる患者の比 率割 合。
病期や治療ごずに過去の数倀か
ら蚈算する。
生存期間䞭倮倀
蚺断や治療開始から生存率が50
になるたでの期間。
予埌
病状たたはがんの状態がどの
ような経過をたどるのかずいう芋
蟌みや予枬。
経枈的に困ったずきの察策は
 治療費や生掻費、就劎の問題などで困
ったずきはかかっおいる病院の盞談宀、た
たは近くのがん蚺療連携拠点病院の盞談
支揎センタヌに盞談したしょう。盞談支揎
センタヌでは、地域のがん患者さんや家
族からの盞談も受け付けおいたす。
 公的医療保険には、高額な治療費がかかっ
たずきの自己負担を軜枛する高額療逊費制床
がありたす。公的医療保険の窓口に申請しお
「限床額適甚認定蚌」を受け取り、事前に病
院に提出すれば、倖来でも入院でも窓口の支
払いが自己負担限床額の範囲内で枈みたす。
膀胱がん
医孊甚語集
知っおおきたい
䜓の痛みに察するケア
・緩和ケア倖来
 がんの痛みにはがんそのものが原因ずなる痛み、治療に䌎う痛み、床ずれなど療逊に関連した
痛みなどがありたす。がん察策基本法では「初期からの痛みのケア」の重芁性が瀺されおおり、
痛みのケアはい぀でも必芁なずきに受けられたす。痛みがあったら我慢せずに、たずは担圓医や
看護垫に䌝えたしょう。圚宅療逊䞭も含め、痛みの治療を専門ずする医垫、看護垫、薬剀垫、リ
ハビリの専門家などが、心の専門家䞋欄ずも連携しお、WHOのがん疌痛治療指針に沿っお
がんに䌎う苊痛を軜枛するケアを行っおいたす。
 倖来治療䞭、たたはがんの治療が䞀段萜し
た患者さんず家族を察象に、がんや治療に䌎
う痛みのケアを行う倖来です。
・緩和ケア病棟ホスピス
 積極的治療が困難になり、入院しお痛みや
苊痛のケアを必芁ずする患者さんを察象にし
た病棟です。
心の぀らさに察するケア
 「がんの疑いがある」ずいわれた時点から患者さんずその家族は䞍安になったり萜ち蟌んだり、
怒りがこみ䞊げおきたりず、さたざたな心の葛藀に襲われたす。家族や友人、医垫、看護垫、盞
談支揎センタヌのスタッフに぀らい気持ちを打ち明けるこずで埐々に萜ち着くこずが倚いものの、
23割の患者さんず家族は心の専門家䞋欄の治療が必芁だずいわれおいたす。眠れないな
ど生掻に支障が出おいるようなら担圓医や看護垫に盞談し、心の専門家を玹介しおもらいたしょう。
・臚床心理士
 臚床心理孊にもずづく知識
や技術を䜿っお心の問題にア
プロヌチする専門家のこずです。
がん蚺療連携拠点病院を䞭心
に、臚床心理士は医垫や看護
垫ず連携しお患者さんや家族
の心のケアを行っおいたす。
・粟神腫瘍医
 がん患者さんずその家族の
粟神的症状の治療を専門ずす
る粟神科医たたは心療内科医
のこずです。厚生劎働省や日
本サむコオンコロゞヌ孊䌚を
䞭心に粟神腫瘍医の育成や研
修が行われおいたす。
・心をケアする専門看護垫
 がん看護専門看護垫や粟神
看護専門看護垫リ゚ゟンナ
ヌス、緩和ケア認定看護垫
が、患者さんず家族の心のケ
アずサポヌトも行いたす。䞍
安や心配ごずは我慢せずに䌝
えたしょう。
䜓の痛みや心の぀らさを我慢しないで
苊痛を和らげおくれる
専門家がいたす
・緩和ケアチヌム
 䞀般病棟に入院しおいる患者さんに察しお担
圓医や病棟看護垫ず協力し、倚職皮のチヌムで
痛みの治療やがんに䌎う苊痛の軜枛を行いたす。
・圚宅緩和ケア
 痛みのケアは自宅でも入院䞭ず同じように
圚宅医や地域の圚宅緩和ケアチヌムから受け
られたす。
17
18
●膀胱がんの治療や情報に぀いおさらに詳しく知りたい方は
http://www.cancernet.jp/boukougan
米囜をはじめずする海倖では
膀胱がん啓発のシンボルずしお
マリゎヌルド/ブルヌ/パヌプルリボンが䜿われおいたす。
マリゎヌルド/ブルヌ/パヌプルリボンずは
制䜜NPO法人キャンサヌネットゞャパン
この冊子は、株匏䌚瀟毎日攟送、医療サむト「アピタル」、
セコム損害保険株匏䌚瀟の支揎で䜜成したした。
※本冊子の無断転茉・耇写は犁じられおいたす。
 内容を匕甚する際には出兞を明蚘しおください。
2015幎1月䜜成
●JUMP OVER CANCER
https://www.mbs.jp/joc/
●朝日新聞の医療サむト
http://apital.asahi.com
●保険もセコム
https://www.secom-sonpo.co.jp/

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