20160319コクランタイトル登録WSその1PICOをつくる
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漠然とした臨床疑問をリサーチクエッションにブラッシュアップ
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- 2. 事前学習の目標 • システマティック・レビューについて説明できる • 臨床疑問を分類できる • 治療の疑問をPICOに構造化できる • PICOにしたものを、feasible、interesting、 relevantの観点でブラッシュアップできる 2
- 9. ちなみに各国の系統的レビュー論文数 0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 カナダ イギリス 中国 日本 アメリカ PubMedを国名[ad] AND 年[dp] AND systematic reviewフィルターで検索(2016/3/14)
- 15. コクランレビューの手順 15 構造化された疑問 探して選ぶ漠然とした疑問 評価する発表 まとめる ①タイトル登録 ②プロトコル出版③レビュー出版
- 17. 17 What is not known 系統的レビューを実施すると明らかになること
- 18. なので 診療をするため （＝What is known) これから研究をするため （＝What is not known) いずれの場合にも必要！ 18
- 19. 19 構造化された疑問とは？
- 22. 疑問のレベル？ • Background questions • 状態、検査、診断への一般知識を問う • Foreground questions • 臨床判断や行動のための情報を提供してくれ る”specific”な疑問 • PICO/PECOという形式に「構造化」 22 S Straus,2011
- 23. 疑問のレベル？ • Background questions • 状態、検査、診断への一般知識を問う • 漠然としている • Foreground questions • 臨床判断や行動のための情報を提供してくれ る”specific”な疑問 • 「構造化」される 23 S Straus,2011
- 25. 慣れてくると 25 Back- ground Back- ground Back- ground Back- ground Back- ground Back- ground Back- ground
- 32. 例えば 肺炎球菌肺炎の患者にペニシリンGを 用いた治療を行った場合、カルバペネ ムを用いた治療と比較して、28日生存 率は良いか？ ＝foreground question 32 Patients 肺炎球菌肺炎の患者 Intervention ペニシリンGを用いた治療 Comparison カルバペネムを用いた治療 Outcome 28日生存率 副作用 コスト などなど
- 33. 例えば 肺炎球菌肺炎の患者にペニシリンGを 用いた治療を行った場合、カルバペネ ムを用いた治療と比較して、28日生存 率は良いか？ ＝foreground question 33 Patients 肺炎球菌肺炎の患者 Intervention ペニシリンGを用いた治療 Comparison カルバペネムを用いた治療 Outcome 28日生存率 副作用 コスト などなど
- 34. 疑問の種類は5つ • メカニズム （この患者さんの中で起こったことは？） • 診療の実態 （何かの全体に占める割合が知りたい） • 検査の有効性 （問診や身体所見を含む、感度と特異度） • 要因と結果 （リスクファクターの有無で比較） • 治療の効果 福原,2013を一部改変
- 36. なので、メカニズムの疑問は変換が必要 • メカニズム：どうしてこの患者さんに肺塞栓が 起こったんだろう？ • 診療の実態：呼吸困難を主訴に来院する患者さ んの中に肺塞栓はどの程度いるんだろう？ • 検査の有効性：肺塞栓の診断に心電図は有効？ • 要因と結果：日本人ではDVT/PEを診断された 患者に悪性腫瘍合併割合は高い？ • 治療の効果：ワーファリン以外の抗凝固薬の肺 塞栓への効果は？ 福原,2013を一部改変
- 37. 疑問の構造化 • 診療の実態→P/O • 検査の有効性→PICOT • 要因と結果→PECO • 治療の効果→PICO 福原,2013 37 https://www.nice.org.uk/article/pmg6/chapter/4-developing-review-questions-and-planning-the-systematic-review#formulating-and-structuring-review-questions
- 38. 今回は • 診療の実態→P/O • 検査の有効性→PICOT • 要因と結果→PECO • 治療の効果→PICO 福原,2013 38 https://www.nice.org.uk/article/pmg6/chapter/4-developing-review-questions-and-planning-the-systematic-review#formulating-and-structuring-review-questions
- 39. 「治療の効果」の疑問を構造化 Patient 患者 Intervention 治療あり Comparison 治療なし Outcome 結果 Whiting,2011 39
- 40. 実例 Patient 敗血症性DICの患者 Intervention リコンビナント・トロンボモジュリン あり Comparison リコンビナント・トロンボモジュリン なし Outcome 28日生存率 敗血症性DICの患者に対して、 リコンビナント・トロンボモジュリンを投与することは 28日生存率を改善するか？ 40
- 41. 課題1：今回のWSでは 治療の疑問のみを扱います！ みなさんの臨床疑問をたくさん挙げて下さい 41 漠然とした 臨床疑問 分類 PICOに構造化 A 要因と結果 B 検査の有効性 C 治療の効果 P: I: C: O: D 治療の効果 E 検査の有効性 F 治療の効果
- 44. 44 福原,2013 Feasible 実現可能性のある Interesting おもしろい Relevant 切実な（臨床に則した） Measurable 測定可能な Modifiable 改善可能な Novel 新しい Ethical 倫理的な Structured 構造化された Specified 的を得た
- 49. PICOに構造化 49 Patient 腹腔感染からの敗血症性ショック Intervention ポリミキシンBカラム治療 ＋標準治療 Comparison 標準治療 Outcome 28日死亡率
- 55. 中略（詳細はWS当日に） 55
- 56. じゃあ タイトル登録だ！ 56
- 57. 残念……他にも同じことを考えている人がいた Dear Yuki Kataoka, Thank you for proposing a review of ‘Polymyxin B hemoperfusion for patients with septic shock due to peritonitis’ I am very sorry but this topic is not available. This is because the following title has been reserved to another Japanese team: ‘Haemoperfusion with polymyxin B-immobilized fibre for sepsis‘; that team submitted their PICOs in May 2015, and were invited to complete and return a title registration form. Jane Cracknell RN, BA, MSc Managing Editor, Cochrane Anaesthesia, Critical and Emergency Care Group (ACE) 57
- 59. PICOに構造化 59 Patient CHDFを受けている患者 Intervention いろんな抗凝固 Comparison その他の抗凝固 Outcome 回路の寿命
- 60. じゃあ タイトル登録だ！ 60
- 61. やったね！ To: Hiraku Tsujimoto Re: Interventions for preventing clotting of extracorporeal circuits during continuous renal replacement therapy Your title has now been registered with Cochrane. Your review number is 345. Please quote this review number in the Subject line of all correspondence. Leslee Edwards Cochrane Kidney and Transplant 61
- 62. 事前学習の目標 • システマティック・レビューについて説明できる • 臨床疑問を分類できる • 治療の疑問をPICOに構造化できる • PICOにしたものを、feasible、interesting、 relevantの観点でブラッシュアップできる 62
- 63. 課題：今回のWSでは 治療の疑問のみを扱います！ みなさんの臨床疑問をたくさん持ってきて下さい 63 漠然とした 臨床疑問 分類 PICOに 構造化 ロジカル チェック Feasible? Interesting? Relevant? A 要因と結果 B 検査の有効性 C 治療の効果 P: I: C: O: ☑ X D 治療の効果 P: I: C: O: ☑ ☑ ☑ ☑ E 検査の有効性 F 治療の効果
- 64. 参考文献 『臨床研究の道標』 福原俊一 2013 “Evidence-Based Medicine: How to Practice and Teach It”, 4th Straus SE 2011 “Users' Guides to the Medical Literature: A Manual for Evidence-Based Clinical Practice”, 3rd Guyatt G 2015 64
Editor's Notes
- https://pixabay.com/ja/%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%B0-%E8%B3%BC%E5%85%A5-%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%83%BC-%E9%A1%A7%E5%AE%A2-%E3%81%8B%E3%82%8F%E3%81%84%E3%81%84-%E5%A5%B3%E6%80%A7-%E5%A5%B3%E3%81%AE%E5%AD%90-%E5%B9%B8%E3%81%9B-15841/
- 赤でかこった部分は2人以上いないとできません
- 科学的な方法の規定＝プロトコル出版
- 科学的な方法の規定＝プロトコル出版
- 科学的な方法の規定＝プロトコル出版
- https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b5/Rubin2.jpg
- https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b5/Rubin2.jpg
- https://pixabay.com/ja/%E7%96%91%E5%95%8F%E7%AC%A6-%E8%B3%AA%E5%95%8F-%E5%BF%9C%E7%AD%94-%E6%A4%9C%E7%B4%A2%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3-%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AB-%E6%96%87%E5%AD%97-%E8%A6%81%E6%B1%82-1019935/
- https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/34/%E9%A3%9B%E3%81%B3%E5%87%BA%E3%81%97%E3%83%9A%E3%82%B3%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93.JPG
- 1番目はタイムマシンが存在しない限り、厳密には答えられません つまり、1つの原因を考えたとして、その原因がなかった場合に今回のイベントが起こらなかった、といえる事が 詳しくは、ヒュームの問題で検索 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A4%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%92%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%A0
- 疑問を変形すると答えられます