動画で説明:https://youtu.be/rTIPekfKyV4
MID:Minimally Important Difference
MCID:Minimum Clinically Important Difference
についての説明
追加:
文献4の中等度・著明改善の群分けは、以下にありました。また、1-7段階でなく、-7~7
という変ったGRCS ですね。
2.5. Data processing and statistical analysis
Subjects were classified as having no improvement when their responses to the GRCS were between -7 and 0, moderate improvement between 1 and 3 and large improvement between 4 and 7 after the treatment. Thus, the anchor-method approach was used to estimate the MCID of each of the outcome variables of interest (e.g. VAS, PPTs, HIT-6, CCFT) using the GRCS as the anchor.
3. COSMIN(COnsensus‐based Standards for the selection of health Measurement INstruments)
そのため、既存の患者報告アウトカム測定(Patient‐Reported Outcome
Measures:PROM)を再評価する動きがでてきた。
その結果、すでに広く使われている尺度であっても、科学的に明らかにすべき
尺度特性が十分に検討されていないことが、系統的レビューにより明らかに
なった。
そこで、COSMIN(COnsensus‐based Standards for the selection of
health Measurement INstruments)という、研究および臨床診療における
アウトカム測定ツールの選択を改善する運動が広まった。より科学的に行なう
ため、 「患者報告アウトカム測定(PROM)の系統的レビューのための
COSMIN方法論ユーザーマニュアル」なども公開されている。
26. MCIDの論文を読んでみよう
1. Assessing the Stroke-Specific Quality of Life for Outcome Measurement in Stroke Rehabilitation:
Minimal Detectable Change and Clinically Important Difference(Free)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3034658/
2. Reliability, responsiveness and interpretability of the neck disability index-Dutch version in primary
care(手に入る)
https://www.researchgate.net/publication/262422597_Reliability_responsiveness_and_interpretab
ility_of_the_Neck_Disability_Index-Dutch_version_in_primary_care
3. USE OF THE MINIMAL CLINICALLY IMPORTANT DIFFERENCE (MCID) FOR EVALUATING
TREATMENT OUTCOMES WITH TMJMD PATIENTS: A PRELIMINARY STUDY (Free)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3423998/
4. What is the minimal important difference of pain intensity, mandibular function, and headache
impact in patients with temporomandibular disorders? Clinical significance analysis of a randomized
controlled trial
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31999615/
実際の、算出方法などは、飛ばして、MCIDがどの値かを見てみます。算出方法(研究デザインも含めて)が、数
多くあり、その論文の質が高いかどうかまでの判断は、われわれ一般の臨床医にはできません。
39. 4.
背景:顎関節症(TMD)に関連する転帰については、臨床的に重要な最小差(Minimal Clinically Important Difference:
MCID)を示す研究が不十分である。
目的: (1) Global Rating of Change Scale (GRCS)をアンカーとして、顎関節症に関連する転帰のMCIDを提供する。
(2)どのアウトカムが治療に対する中等度または大規模な反応を予測できるかを検証する。
研究デザイン:試験デザイン:TMD患者を対象とした無作為化比較試験の二次解析。
方法:顎関節症の女性61名を介入群と対照群に分けた。ベースライン時と5週間後の追跡調査時に、Visual Analogue Scale
(VAS)、Headache Impact Test(HIT-6)、咀嚼筋の圧痛閾値(PPT)、Mandibular Function Impairment
Questionnaire(MFIQ)、Craniocervical Flexion Test(CCFT)を収集した。
結果:○参加者は、GRCSに従って、治療に対する反応に基づいて分割された。MCID値は、治療に対して中等度または大部分
の改善がみられた被験者に提供された。
○MCIDは、口腔内疼痛が0~1.90点、MFIQが2点前後、HIT-6が3~6.26点、咀嚼筋PPTが0.2kg/cm2前後、MMOが2.5mm
前後、CCFTが60~68点であった。
○顎顔面痛とHIT-6は、患者が治療後に大なり小なり改善するか、あるいは改善しないかを判断する際の最も差別的な変数で
あった。
結論:MCIDの値は、臨床と研究の両方の指針として使用することができる。痛みの強さと頭痛の影響は、TMDを持つ女性の一
般的な健康状態の改善を最も予測する結果であった。
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。
40. 4.
背景:顎関節症(TMD)に関連する転帰については、臨床的に重要な最小差(Minimal Clinically Important Difference:
MCID)を示す研究が不十分である。
目的: (1) Global Rating of Change Scale (GRCS)をアンカーとして、顎関節症に関連する転帰のMCIDを提供する。
(2)どのアウトカムが治療に対する中等度または大規模な反応を予測できるかを検証する。
研究デザイン:試験デザイン:TMD患者を対象とした無作為化比較試験の二次解析。
方法:顎関節症の女性61名を介入群と対照群に分けた。ベースライン時と5週間後の追跡調査時に、Visual Analogue Scale
(VAS)、Headache Impact Test(HIT-6)、咀嚼筋の圧痛閾値(PPT)、Mandibular Function Impairment
Questionnaire(MFIQ)、Craniocervical Flexion Test(CCFT)を収集した。
結果:○参加者は、GRCSに従って、治療に対する反応に基づいて分割された。MCID値は、治療に対して中等度または大部分
の改善がみられた被験者に提供された。
○MCIDは、口腔内疼痛が0~1.90点、MFIQが2点前後、HIT-6が3~6.26点、咀嚼筋PPTが0.2kg/cm2前後、MMOが2.5mm
前後、CCFTが60~68点であった。
○顎顔面痛とHIT-6は、患者が治療後に大なり小なり改善するか、あるいは改善しないかを判断する際の最も差別的な変数で
あった。
結論:MCIDの値は、臨床と研究の両方の指針として使用することができる。痛みの強さと頭痛の影響は、TMDを持つ女性の一
般的な健康状態の改善を最も予測する結果であった。
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。
以前行なった研究の2次
解析とのこと。いや~、こ
の解析後に、ランダム化比
較試験をするべきだという
突っ込みはしないように!
Global Rating of Change Scale (GRCS)がアンカーの評価方法。また、中等度の反
応をみることができるかなので、誤差より大きい変化をみれるかということで、
SDC:Smallest Detectable Changeのようなことをするようだが、スモールではない
• 本文にRoC曲線で判定とあった。
• 方法の所に、「 The MCID for pain has been reported to range from
1.5 to 3.2 points (Dworkin et al., 2008; Kovacs et al., 1976; Farrar
et al.,2001; van der Roer et al., 1976; Maughan and Lewis,
2010). 」などと、すでに、多くの研究からのMCIDが記載されていた。
• not improve・moderate improvement・large improvementとどの指
標で、どのように分けたのがわかなかった(誰かヘルプ)。
• Table 4で、各アウトカムを組み合わせて、中等度改善と著明改善を評価す
るためのアウトカム群を探索しているようだ。MCIDから離れている・・・。
41. Global Rating of Change Scale (GRCS)
治療開始前の患者の状態と比較して、この患者の状態は:
「1=著明改善・2=中等度改善・ 3=軽度改善・ 4=変化なし・ 5=軽度悪化・ 6=中
等度悪化,7=著明悪化」
患者自身が記載するならば、「1:はるかによくなった」「2:少しよくなり生活上
意義がある」などの質問となる。
よって、介入前(ベースライン)と介入後の2回の調査の変化ではない。
• GRSは表面的妥当性は高いが、回想による回答の信頼性・妥当性の問題がある(Norman et al.,
1997)※COSMINでは、GRSを構成概念アプローチで使うことを推奨
• 測定している構成概念が同一ならゴールドスタンダードとして用い、異なるなら構成概念アプロー
チという立場もある (Henrica et al., 2011)
• 多くの長所と短所の論文がある。
• いろいろな分野で、少し改変されて妥当性などの評価がされて使われている。