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診療ガイドラインパネル会議参加者への説明
2015/11/15
1
湯浅秀道
診療ガイドライン実地編1
診療ガイドライン
病気に向き合う
医療者、患者・家族を力づけ、
励ます情報源
(京都大学 中山健夫先生)
Evidence-Based Medicine
診療ガイドラインパネリストの役割1
~医療消費者(患者)・一般医(プライマリケア・開業医)編~
専門医も、基礎知識として、理解が必要な内容となっています
年 月 日
○○学会
診療ガイドラインパネル会議
ガイドちゃんと学ぼう!
診療ガイドラインとパネリストの役割
なぜ、患者や一般医の参加が
必要なの?
私は、なぜ、ここにいるの?
近年、社会へ影響のある決定には、一般市民や、
実際治療を行う一般医の参加が不可欠。
専門の医師だけで決定すると、専門家や、医師
の都合の良い決定となる可能性があります。
患者の代表として、ぜひ、患者の視点で議論に
参加して下さい。
あなたの意見が、最終的に採用されないこともあ
りますが、その過程が大切です。
そのため、世界中の研究を集めてまと
める(エビデンスをレビュー)作業の、
前と後
で、診療ガイドラインパネル会議とい
う会議で、議論し合議して、いろいろ
な決定をします。
会議を円滑に進めるため一部は、会
議前に投票してもらいます。
なぜ、診療ガイドラインなの?
診療ガイドラインって、何?
作り方は決まっているの?
診療ガイドラインは、定義
や作成方法が決まってい
ます。
なぜ、診療ガイドラインなの?
研究論文は、何万本と報告されている。
医療のプロである医師ですら、
情報が多くて困っている!
基本的な知識は、教科書があるが、
最新の臨床の判断に役立つ資料が欲しい。
↓
よって、忙しい臨床医のために、
診療ガイドラインとして、
「推奨」をまとめた。
米国アカデミー医学研究所による
診療ガイドラインの定義
「エビデンスのシステマティックレビューと複数の治療選択肢の
利益と害の評価に基づいて患者ケアを最適化するための推
奨を含む文書」 覚える必要はありません!
という定義にしたがったもののみを診療ガイドラインとよ
びます。そして、その作成方法も厳密に決められてお
ります。
そのための世界的に使われている作成方法が、
GRADEアプローチと言われる方法
アプローチとは何か?
Grading of Recommendations Assessment, Development and
Evaluation
Since 2000~
世界で統一したガイドライ
ン作成のための基準を作り
ました!
私は、何をするの?
5点あります。
1.宣誓
2.アウトカムの重要性とCQ
3.その治療の好みは
4.推奨度の決定
5.患者の立場からのチェック
1.宣誓とは?
3点を宣誓していただきたいのです。
 今回の診療ガイドラインを
GRADEアプローチで作成すること
 患者・一般医の代表として、偏っ
た考えで発言しないこと(利益相
反がないこと)
 社会に対して責任を持って診療
ガイドラインを作成すること(責任
が問われることはありませんが)
責任重大ですね。
ところで、
自分の意見を言ってはい
けないの?
そんなことはありません。個人的な経
験も大切です。
しかし、診療ガイドラインの推奨を決
定するのには、個人の経験でなく、
患者や一般医が平均して、どのよう
な価値観で考えるか、その多様性
があるかで決定されます。
今回の診療ガイドラインの作成は、世界で最も使
われている、GRADEアプローチで作成することを、
すべての委員会メンバー・システマティックレビューの
作成者・パネリストが同意してもらいます。
よって、GRADEアプローチでない意見が生じても、
採用されません。
今回の診療ガイドラインをGRADEアプローチ
で作成すること
印象的な自分の経験や、ある治療法にこだわるの
ではなく、患者・一般医の代表として、平均的な多
くの者なら、その治療に対して、どのような価値観を
もつのか、また、それが多くの者が同じ意見になるの
か、少数の者で意見が多様化するのか、などの意
見をお願いします。
患者・一般医の代表として、偏った考えで発
言しないこと(利益相反がないこと)
ある薬の企業から、補助金などをもらっている場合、その薬
に関係する推奨文の作成からは外れてもらいます。その専
門の先生は、企業と共同で研究を行っている場合が多の
が常識ですので、企業と利益相反があればいけないと言う
ことではありません。また、利益相反を公開したので良いと
言うことでもありません。詳しくは、別資料としてあります。
患者・一般医の代表として、偏った考えで発
言しないこと(利益相反がないこと)
2.アウトカムの重要性とCQ
とは?
アウトカムとは、その治療の結果、どのようなことになれば良
いか?もしくは、どのようなことになったら良くないかを示すも
のです。ここで、その重要度も考えます。
たとえば、高血圧の患者が、薬を飲みました。(1)血
圧が下がった、(2)寿命が延びた、がアウトカムです。こ
の場合、血圧が下がっても寿命が短くなっては、嬉しくあり
ません。よって、この血圧が下がるというアウトカムを、代理
のアウトカムと言い、寿命に対して相対的な重要度が下
がります。
CQとアウトカムの選択と重要性の等級付け
患者にとって重要なアウトカムとは、次のような質問に「はい」という答えが出るような
アウトカムと定義される。
「患者が、この治療によって変化する唯一のアウトカムがこのアウトカムであると知った
場合、それに副作用やコストを伴うのだとしても患者はその治療を受けることを考慮す
るだろうか」。
ガイドライン作成者は、当該アウトカムが測定されているかどうか、ならびにそれらにつ
いてエビデンスが入手可能かどうかに基づいてアウトカムを選択するのではなく、当該ア
ウトカムが重要かどうかに基づいてアウトカムを選択しなければならない。重要なアウト
カムについてエビデンスが存在しない場合は、その旨を明記すべきであり、そのようなア
ウトカムを無視してはならない。
次に、CQについて説明します。
CQは、患者の治療について決断をしなくてはならない臨
床医が想起する疑問であり、関連する患者集団、治療
方法や曝露、および、治療や曝露によって生じる「患者に
とって重要なアウトカム」 を特定したものでなければならな
い。
このCQを明確にするのに、PICOとAFという考えがあるの
で、説明します。
CQを具体化するには、PICOを使う
CQは、基本的にPICOの4 要素から成っています。
 患者・集団(P): 推奨が適用されることが意図されている患者や集団
 介入(I): 調査対象の治療、診断、またはその他の介入
 比較(C): 代替介入、対照群の介入
 アウトカム(O): 懸案のアウトカム(複数可)
その他にも、
• 時間(T):救急の場面か、そうでないかなど
• 場所(S):病院でのCQか、在宅治療でのCQか、離島でのCQかなど
なども考える必要があることもある(研究デザインを入れる解説もある)。
CQを明確に定義しながら、CQを作成するべきで、CQを作ってから、PICOを考えるの
ではない。
Analytic framework
(分析的枠組み)
●Logic frameworkともいう。
●Analytic frameworkは、介入とアウトカムを結び付けて、システ
マティック・レビューの構築を助けるものである。
●診療ガイドラインにおいては、懸案事項に関する推奨を作成するた
めに設定された重要なヘルスケア・クエスチョンに関する理由と論理
を適切かつ明確に特定する必要がある。このためには,視覚的な
分析的枠組み (Analytic framework) を利用するのが効果
的である。作成者のみでなく、読者も、診療ガイドラインの枠組み
や重要なアウトカムが見過ごされてないかの判断が容易になる。
●PICOの成分を具体的なものにするアプローチであり、ガイドライン
に含めるエビデンスやアウトカムの重要性の決定が重要である。
28
AF作成においては、一般に包括的疑問(Overarching Question)を、KQ(Key Question)-①と
してトップに記載する。矢印の方向が、エビデンスを使って解決すべき臨床疑問である。
点線は中間アウトカムと最終アウトカムとの関連が証明されていないことを示し、曲線を使って介入の“害”を示
し、楕円内に害の種類を記すことがAF作成の基本である。
最終アウトカム(患者にとって重要なアウトカムのうち、意思決定に重大なもの)は長方形で記載し、中間ア
ウトカムは角丸長方形の中に記載する。
診療ガイドライン
のための
GRADEシステ
ム
第2版より
29
骨粗鬆症の例より
IOM: Clinical Practice Guidelines We Can Trustにも記載されている有名な例
●KQ1:包括的疑問
「リスク因子評価または骨測定検査により,骨折に関連する疾患や死亡が減少するか」
●KQ2:その患者は骨折に関連する疾患や死亡に関して「低リスク」か,それとも「高リスク」か
●KQ3:患者が骨折に関連する疾患と死亡の「高リスク」患者の場合,骨測定検査結果は正常か,そ
れとも異常か
●KQ4:患者が骨折に関連する疾患と死亡の「高リスク」の場合,骨測定検査に伴う害は利益を上回る
か
●KQ5:患者の骨測定検査結果が異常の場合,治療によって骨折が減少するか
●KQ6:患者の骨測定結果が異常の場合,治療の害は利益を上回るか
30
1. CQ(臨床の疑問)が適切かどうかについて、9段階
の点数で、判定していただきます。
2. その他に、必要なCQがあれば、ご意見をください。
パネル会議当日は、AFを使って、もう少し、そのCQの背
景などを説明します。
エビデンスのレビュー前
3. 患者にとって重要なアウトカムを列挙してあるので、それ以外に
も、重要なアウトカムがないかを考えて下さい。この場合、たとえ
ば、血糖値などの検査値は、医師の判断や研究にとっては重要
ですが、患者にとっては重要ではありません。
4. アウトカムを、それそれ、患者にとって、「重大」「重要だが重大で
ない」「重要でない」の3段階に9段階スケールを使って、仮決
めして下さい(レビュー後に再度、決定します)。
以上を、会議前に、ネットで事前投票します。
会議で、質問・議論を経て、再投票します。
エビデンスのレビュー前
診療ガイドラインパネリストの役割2
~診療ガイドラインパネル会議での説明編~
<レビュー前の会議でも、一度説明しますが・・・>
年 月 日
○○学会
診療ガイドラインパネル会議
エビデンスレビュー前の診療ガイドラインパ
ネル会議に、重要な事は、ここまでです。
ここからは、レビュー後の診療ガイドライン
パネル会議についての説明ですが、事前
に、これらのことも知っておくことが大切です。
1. レビュー前の内容に加えて、レビューによって見つかった
新たなアウトカムについて、アウトカムを、それそれ、患
者にとって、9段階スケールを使って、重要性を決定し
ます。
同じ「重大」でも、9点と7点では、推奨文のための、
アウトカムの価値観に影響があるので、あくまでも9点
法で、決定してください。
エビデンスのレビュー後
3.その治療の好みとは?
その治療の、好み・負担などで、平
均的な患者層を想定した場合に、
多くの患者が一致した価値観を持
つか、その価値観がばらつくかに対し
て、患者・一般医の立場から意見を
聞かせてください。
ステップ1:患者は、どのような価値観と好みを
持つか?
たとえば、その治療に対して、平均的な患者な
ら、どのようなアウトカムを重視するかを考える。
また、レビューの結果を見てどう考えるか代表例
を考え、その治療を好むかを考える。
ステップ2:
その価値観と好み対して、その状況下にあるほ
ぼ全員が同じように感じるか、バラツキが多い
か?
「代表的な価値観について、強い確信を持てる」か、「価
値観と好みが類似していると考えられるか」を、「不確実性
は、ほとんどなく、価値観が類似しているか」「若干の不確
実さ、または若干のばらつきがある」「かなりの不確実さ、ま
たは、大きなばらつきがある」かを判定します。
患者は、どのような価値観と好みを持ち、われわれは、こ
れらに対しどれほどの確信が持てるか?
ここで注意することは、この治療そのもの
の負担が大きい場合は、そもそも「害」と
してエビデンスが示されているはずです。
よって、好みや負担の要因は、あくまでも
不確実性をみることを忘れないで下さい。
正味の利益と、好み負担の感想を直接
天秤にかけないでください。
4.推奨度の決定
本来は、連続している推奨度を、わかりやすくするため
「強い・弱い」に、診療ガイドラインパネル会議で合議します。
EBMのコンセプトで考案されている診療ガイドライン作成方法
• GRADE:GRADEアプローチ<最も普及している>
• USPSTF:米国予防医学専門委員会<予防系が一部採用か>
• AHA:米国心臓協会<基本的に、AHAのみ>
• Minds 2014<日本の一部のみ>
EBMのコンセプトで考案されていない診療ガイドライン作成方法
• Minds 2007(level of confidence は、私案)
D o notoffer the
intervention
Quality of evidence
G R A D E
S trong A gainst
4 levels (high,m oderate,
low ,very low )
U S P S T F
G rade D
U S P S T F
G rade B
U S P S T F
G rade A
3 levels (high,m oderate,
low )
A H A
C lass III
A H A
C lass IIa
A H A
C lass I
3 levels (A ,B ,C )
(JA M A -U G 3eより改変)
M inds 2014 M inds 2014
行わないことを推奨する
M inds 2007
D         C 2 C 1 B A
LevelofC onfidence
Individualized decisions
O ffer the intervention to
allor alm ostall
G R A D E
W eak A gainst
G R A D E
W eak in F avor
G R A D E
S trong in F avor
U S P S T F
G rade I
U S P S T F
G rade C
A H A
C lass IIb
行うことを推奨する
行わないことを弱く推奨する
行うことを推奨する
M inds 2007:使用は望ましくないが、現在も同じコンセプトのC P G が多いので記載
これが最も大変になります。
 エビデンスから離れないで下さい
 「推奨・提案」の意味を誤解しないで
下さい
 好み・負担・アウトカムの価値観など
で、推奨が異なるので、どのような価
値観で推奨を決めるのかを明確にし
てください
「強い推奨」と「弱い推奨」
「行う」と「行わない」
の組み合わせになるので、4通りあります。
 行うことを強く推奨する
 行うことを弱く推奨する
 行わないことを弱く推奨する
 行わないことを弱く推奨する
英語の表現を無理に日本語にしているの
で、違和感があるかもしれませんね。
推奨度は、以下の分類があります
推奨度
強い推奨
1: ↑↑ ・ ↓↓
「~を推奨する(recommend)」 ま
たは 「臨床医は~すべきである
(should)」
方向:~する推奨する
recommend…
~しないことを推奨する recommend
against…
弱い推奨
2: ↑? ・ ?↓
「~を提案する(suggest)」 または
「臨床医は~かもしれない(might)」
「条件付きで推奨」
方向:~する提案する suggest…
~しないことを提案する suggest
against…
推奨度の定義と意味を理解してください
推奨度 定義 患者にとって 臨床医にとって
強い推奨
1: ↑↑ ・ ↓↓
「~を推奨する(recommend)」 ま
たは 「臨床医は~すべきである
(should)」
方向:~する推奨する
recommend…
~しないことを推奨する recommend
against…
介入による望ま
し い 効 果 ( 利
益)が望ましくな
い効果(害・負
担・コスト)を上
回る、または下
回る確信が強い。
その状況下にある
ほぼ全員が、推奨
される行動を希望
し、希望しない人
がごくわずかである。
ほぼ全員(most individuals)が推奨され
る介入を受けるべきである。ガイドラインに準
じた推奨を遵守しているかどうかは、医療の
質の基準やパフォーマンス指標としても利用
できる。個人の価値観や好みに一致した意
思決定を支援するためのフォーマルな意思
決定支援は不要だろう。
弱い推奨
2: ↑? ・ ?↓
「~を提案する(suggest)」 または
「臨床医は~かもしれない(might)」
「条件付きで推奨」
方向:~する提案する suggest…
~しないことを提案する suggest
against…
介入による望ま
し い 効 果 ( 利
益)が望ましくな
い効果(害・負
担・コスト)を上
回る、または下
回る確信が弱い
その状況下にある
人の多くが提案さ
れる行動を希望す
るが、希望しない
人も多い。
推奨される行動を提案し、患者が意思決
定できるよう支援することは、医療の質の基
準やパフォーマンス指標として利用できるだろ
う。意思決定支援は、患者が自身の価値
観や好みに基づいて意思決定を行うのにお
そらく有用だろう。エビデンスやエビデンスの要
約を各自で吟味し、患者の意思決定に影
響するような要因を話し合うために準備する。
「たとえば、A薬を使わないことを提案する」と
なったら、「A薬を使ってはいけないの?」
そんなことはありません。
「行うこと・行わないこと」を「強く推奨する・弱く
推奨する」は、「行うこと・行わないこと」が決定
されていて、その強さを示すものではありません。
「強く推奨する・弱く推奨する」は、その推奨に
対する確実性・不確実性の強さの程度を示し
ています。よって、「行うことを強く推奨する」とし
ても、「行わない」人もいるでしょう。「行うことを
弱く推奨する」ならば、「行わない」ことを選択
する人は、さらに多いでしょう。
そのため、「弱い推奨」は、より現場の判断や
患者状態によって行うか行わないか任せるとい
う、EBMの適用・医師の裁量権となるのです。
推奨度を決定する要因は?
基本は、4要因ですが、その他の要因も考慮す
ることがあります。
1. エビデンスの確信性
2. 望ましい効果と望ましくない効果
のバランス
3. 価値観と好み
4. 資源の利用(コスト)
ここから、少し難しい話が続きます・・・
たとえば、あるA薬を使ったら、アウトカムが3つあったとします。
1. アウトカムの重要性で、使用するアウトカムが異なる。
一般的には、 「死亡率」が重大とのことで、②を重要とします。
アウトカム①と③のみからは、明らかに、「A薬を使わないことを強く推奨する」にしかな
りません。
しかし、パネル会議で、「ADLが良い状態」でないと生きている意味が無いとのこことで、
②のアウトカムを重大にするかも知れませんし、(診療ガイドラインでは、「重大」のみ
のアウトカムを使う)。
⇒ここでは、3つとも、「重大」として、考えます。
6か月後ADLが良い状態
①
②
③
ほとんどが死亡
診療ガイドラインパネル会議で合議された、価値観の判断で、推
奨文が異なることがあります
診療ガイドラインパネル会議で合議された、価値観の判断で、推
奨文が異なることがあります
2. 価値観の判断で推奨文が異なることがあります。
(1)①・③と、②の価値観を、同じ程度に重要視した場合:わかりやすいように
点推定値のみで解説すると、①と③で2+51=53人が死亡、②の43人がADLがよ
いことより、やはり、この治療は、「行わないこと」
(2)①・③に比較して、②の価値観を最大限に重要視した場合:②の信頼区
間の上限の111人とすると、53人より大きいですので、この治療を「行う」と判断でき
ます。ただし、利益の②の信頼区間(37-111人)に不利益の閾値とも考えて良い
53人が含まれるので、精確性がないので、エビデンスの確信性は「極めて低」だろう。
6か月後ADLが良い状態
①
②
③
ほとんどが死亡
診療ガイドラインパネル会議で合議された、価値観の判断で、推
奨文が異なることがあります
(1)①・③と、②の価値観を、同じ程度に重要視した場合:
想定される推奨文:○○患者に対して、6か月後のADL改善にも価値観を置く患者
であっても、A薬を使用しないことを提案する。
(2)①・③に比較して、②の価値観を最大限に重要視した場合:
想定される推奨文:○○患者に対して、6か月後のADL改善に、かなり大きな価値観
を置く患者には、 A薬を使用することを提案する。
価値観の判断で、推奨文が異なったが、価値観で、エビデンスそのものが無視されたのではない。
あくまでも、エビデンスから離れないで下さい。
ここの議論でのポイントは、エビデンスは、どんなえ素晴らしい研究を集めても、ある1つの数字で示
すことは不可能で、真の値に対して区間推定しか不可能であるという前提である。よって、その範囲
内で、価値観をスライドさせてみます。
よくわかりませんでした。
医療消費者の方は、理解する必要はありません。
ただし、どのような価値観を、代表的な患者が持
つのかの意見を述べて下さい。
医療関係者は、プロですから、頑張って理解して
下さいね。
具体的な資料は、EtDという表で示されます
EtD表を利用して、それぞれの項目の判定を行って
もらいます。
最終的な議論後に、推奨度を決定してもらいます。
• 行うことを強く推奨する
• 行うことを弱く推奨する
• 行わないことを弱く推奨する
• 行わないことを弱く推奨する
でしたね。
推奨する 推奨しない
高コスト
好む・負担など
多様だ
害
エビデンスの確
信性低い
低コスト
好む・負担など
が一致
効果
エビデンスの確
信性高い
大切なので、復習です
推奨の方向:「行う」 ・ 「行わない」 ←基本的にエビデンスによる
推奨の強さ: 「強く推奨」 ・ 「弱く推奨」 ←価値観と確実性
5.患者の立場からのチェック
診療ガイドライン作成のプロセス全体を、患者・
一般医の視点から、
全体的に、専門医の医師の利益にのみを重視
しているのではなく、患者の立場に立った診療ガ
イドラインかのチェックをして欲しい。
もう一息です。
診療ガイドラインパネル会議で、直面する最大の
課題について、追加質問を示します。
1. 科学的エビデンスがない、あるいは不足している場合はどうするか。
2. 複数のガイドライン間でエビデンスの解釈が異なる場合はどう折り合い
をつけるか。
3. ガイドラインでは、標準的な患者とは治療アウトカムが異なるかもしれ
ないサブグループ(例: 高齢者や複数の疾患を抱える人)にどう対
応しているか。
4. ほかに重要であると考えられる課題はあるか。
海外では、すべてのパネリストが、この質問に答えるようにしなければならない
そうです。本邦では、専門医でも回答が困難と思うので、回答をつけました。
医療関係者の方は、各自で調べておいてください。
1つの方針と2つの対応がある。 GRADE2版(相原先生の教科書) p135
診療ガイドラインは、利用者に対し、効果推定値の確信性が低く、望まし
い帰結と望ましくない帰結が拮抗している場合でも、できるだけ推奨を提
示し、忙しい臨床医に役立つように努めるべきである。
このような推奨は必然的に「弱い」ものとなります。
残念ながら、以下の限定事項が附記される場合もあるだろう。
(1)介入の用途を、“研究に限定する推奨”とする(recommendation only in
research)
(2)“推奨なし“とする(no recommendation、ACPの推奨分類”insufficient”)
1.科学的エビデンスがない、あるいは不足している場合はどう
するか。
相反するガイドラインにおいて合意を得るためのシステムは現状では見当
たらない。 IOM(IOMの教科書) p59
しかし、相反するガイドラインは、作成方法の違い、構成メンバーの違い、
エビデンスの統合や解釈の違い、介入の利益と害におく価値観の違い、
によることが多く、COIの影響もあり得るため、これらを見極める必要があ
る。
(GRADE2版、p157、 4.5–4.3 価値観と好みに関する透明性の高い説明の提
示を参照)
(GRADE2版、p148、 例1. ACCP抗血栓ガイドラインの例も参考になるだろう)
2.複数のガイドライン間でエビデンスの解釈が異なる場合はどう
折り合いをつけるか。
推定サブグループ効果のほとんどで,最終的には誤りが判明することが多
いため、重要なサブグループ間の非一貫性が事前仮設によって説明され
るかどうかを検証するべきである。
サブグループ解析のためには、従来7つの基準があったが(GRADE2版 p67)、
2010年に新たに、4基準が追加された。
「サブグループ解析を判断するための基準」
http://aihara.la.coocan.jp/?p=2317
診療ガイドラインの推奨作成においては、ベースラインリスクを考慮する必要がある
(http://aihara.la.coocan.jp/?p=2516)
3.ガイドラインでは、標準的な患者とは治療アウトカムが異な
るかもしれないサブグループ(例: 高齢者や複数の疾患を抱える
人)にどう対応しているか
GRADE2版 p246 GIN-McMasterガイドライン作成チェックリストを参
照。
特に、チェックリストの#9 「アウトカムと介入の重要性,ならびに価値
観,好み,効用の検討」(p248)の内容を吟味することが参考になる。
注:IOM基準にも、GINチェックリスト、GIN-McMasterチェックリストにも、Holger
Schunemannがかかわっている。
4.ほかに重要であると考えられる課題はあるか。
少し考えながら、
また質問しますね。
以上です、お疲れさまでした。

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