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12.暴君を選んで報復する
- 1. 春秋篇 第 12 集
澤君図報(暴君を選んで報復する)
兄・晋恵公(夷吾)が処刑されると聞いて、
自分も焼身自殺しようとする秦穆公夫人(伯姫)
- 2. 第 12 集 澤君図報(暴君を選んで報復する) -春秋篇-
―あらすじ―
秦の穆公が百里奚を用いて次々と改革を進めていた頃、驪姫に追われた晋の公子・重耳は亡命
先の狄(てき)で、帰国できる日を一日千秋の思いで待っていた。
その頃、狄国は咎如(こうじょ)と戦い、咎如の首領の娘(季隗)を捕虜にした。そこで重耳の親
戚筋にあたる狄国の首領は、季隗を重耳の妻として彼に与えた。
一方、重耳の父・献公は在位 26 年目にして重い病にかかったため、驪姫との間に授かった幼い
太子・奚斉を大臣・荀息に託して亡くなる。が、託された奚斉と驪姫は、晋に残っていた重耳派
や夷吾派の家臣に殺され、
意外に、あっけなく殺された悪女・驪姫
荀息自身もその後を追って自害。晋国は大混乱に陥る。
奚斉と驪姫が殺害された後、重耳派の家臣である丕鄭(ひてい)は、重耳の晋侯即位を希望する
大臣たちの嘆願書を携えて狄の重耳を訪ねる。重耳も、もちろん帰国して晋侯になることを望ん
でいた。しかし、父・献公の子は彼一人ではない。うかつに帰れば、他の公子達に殺害される恐
れもある。そこで彼は嘆願書の署名欄をじっくりと見た。すると、そこには信頼する狐突(ことつ)
大臣の名前が見当たらない。慎重な重耳はそのことに不審を覚え、丕鄭の要請をねんごろに断わ
る。
ところで、晋の西隣りにある秦では、隣国・晋の内乱に如何に対処すべきかという議論がなさ
れていた。これを機に攻撃せよという過激論もあったが、百里奚は逆に「隣国の責任として立派
な晋の後継者を選んで擁立してあげるべきです」と穆公に説く。
そこで穆公は公子縶に命じて、亡くなったばかりの晋献公への弔問を口実に、狄にいる重耳と
梁にいる夷吾を訪問させ、それぞれの人柄を探らせる。そして最後に、
「もし、帰国して晋侯に即