2017年4月1日に行った展示ツアーの紹介資料に、展示写真を追加したものです。 展示写真以外の資料はスライド作成者が集めたものであり、展示企画側の意図を反映したものではありません。

1. パロディ、二重の声
-日本の1970年代前後左右-
ツアー
2017.4.1土曜会 じょいとも

2. 同展の概要
• パロディ:
-1960年代から日本のアーティストが実
-1970年代に入ると社会的に流行
• 日本語として定着し、それでいてなお不明
瞭なこのパロディという技術または形式を、
当時の視覚文化を通じて振り返ります。

3. 背景
• 近年、戦後日本の前衛の評価が高まっている
• 2016年は規制の話題が盛り上がった
※背景はじょいともの想像です。

4. キャッチコピー
右も左もパロディづくし！
機知と批評の技を呼び戻せ☞

5. 成相肇
東京ステーションギャラリー
学芸員・美術評論家
1979年生
戦後から現代の日本美術を
専門とする

6. • 2010年 府中市美術館で開催
• 子供向けのNHK教育テレビ風パッケージの展示
• 作品は熊谷守一や三木富雄など意外と渋め
成相肇の主な仕事①

7. • 2011年 府中市美術館で開催
• 作家ではなく評論家にフォーカスした
珍しい企画
• アングラ芸術や漫画評論で知られる石子順造
(1929-77)を再評価
成相肇の主な仕事②

8. 同展の流れ
• 第一部 国産パロディの流行前夜
〜季節のポップアートのアイロニー風味
• 第二部 肥大するパロディ
〜複製メディアの噴出に読者参加を添えて
• 第三部 いわゆるパロディ裁判
〜引用と偽作をめぐる判決の盛り合わせ

9. さっそく周っていきましょう！

10. 第一部
国産パロディの流行前夜
〜季節のポップアートのアイロニー風味

11. ※会場写真

12. • 1934年生まれ(83歳)
• 佐藤敬之輔の弟子で浅葉克己の先輩
• 1978年ビックリハウスJPC展でパルコ賞受賞
• 近年はモナリザのシリーズを制作
• 過去の時代の作品を扱った展示の場合、現代の
作品を最初に扱って接続するのはよくある手法。
しかし、レオ・ヤマガタちょっと毛色が違う。
レオ・ヤマガタ

13. 赤瀬川原平
1937-2014
前衛でパロディといえばこの人
同展で展示されている作品は千
円札裁判(1966)以後のもの
同展の中で実質的に最初に出て
くる作家。よく知られた作家を
最初に扱うのは、世阿弥も奨励
しているよくある構成。
※同展の作品は撮影禁止

14. ※会場写真

15. 篠原有司男
1932-
ネオダダ(1960)から続く
前衛のスター
「醜悪」な作品で有名だが、
同展はラウシェンバーグパロ
ディの理知的な面を印象付け
る

16. ラウシェンバーグの
Coca-Cola Plan
1958年制作
コンバイン・ペインティン
グ

17. 篠原有司男の
Coca-Cola Plan
1964年制作
同展と同時開催の山本現代
での個展「我輩の絵にパン
チが炸裂！」に出品

18. ※会場写真

19. 吉村益信
1932-2011
「豚：PigLib(1994)」
1960ネオダダのリーダー
パロディ作風を始めるのは遅
いが、赤瀬川、篠原の同世代。
遅れてきた本命？

20. 横尾忠則
1936-
同展では60年代の作品を展
示（画家宣言以前）
同時代人の中でも異質の存
在として再評価しようとし
ている(?)
※同展の作品は撮影禁止

21. リキテンスタインのポップ
1961年〜

22. ウォーホルの
ポップ
1961年〜

23. ペルソナ展(1964)
戦前からの大御所デザイナーたちと一線を画す
ニューウェーブの登場(米国ポップと同時代)

24. ※会場写真

25. ※会場写真

26. ※会場写真

27. ※会場写真

28. ※会場写真

29. 第二部
肥大するパロディ
〜複製メディアの噴出に読者参加を添えて

30. ※会場写真

31. ※会場写真

32. ※会場写真

33. ※会場写真

34. ※会場写真

35. 第三部
いわゆるパロディ裁判
〜引用と偽作をめぐる判決の盛り合わせ

36. ※会場写真

37. ※会場写真

38. 展示意図？
• 日本のパロディを米国のポップアートに劣ら
ぬの同時代現象と位置付ける。
• 「戦勝国 V.S.敗戦国」「反映のポップ V.S.
還元のポップ」の二項対立による椹木史観へ
の新提案。
• 裁判にはじまり裁判に終わる。近年の規制問
題や美術裁判へのに対する歴史観の提示。