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ゲーム仕様書の書き方 ~大久保磨編~ ver.1.2.0
- 5. お品書き
1. 名称
2. 参考イメージ
3. 概要(ユーザー体験)
4. ポイント!
5. 機能一覧
6. 基本フロー
7. シーケンス図
8. 画面、操作仕様
9. メモ
10. 関連項目
上記10項目が、仕様書に必ず書かなければいけない内容、情報です。
仕様書は「受け取る側が理解できるもの」であることが大変重要です。
- 7. 1. 名称
「ゴキブリバンバン ホーム画面」
2. 参考イメージ
※右図参照
3. 概要(ユーザー体験)
ホーム画面はゲームの基本となる各種機能にアクセスすることができる
文字通り、プレイヤーのホームとなる機能です。ここからゲームをプレイする
ための「クエスト」や、ゲームを有利に進めるための「デッキ、ショップ」などの
基本的な機能全てにアクセスすることができます。
また、プレイヤーがクエストやガチャなどで獲得したキャラクターの
「ホーム画面専用のセリフ」を楽しむことができ、より一層キャラクターに
対する愛着が沸くのが、ホーム画面の一番の魅力です。
解説
「名称」は、各機能単位で付けます。「ショップ」「バトル」等の画面単位での
大まかな名称もありますし、「アイテム売却」「必殺技」等の細かい機能単位で
付ける場合もあります。ここで重要なのは「名前があること」です。
名前があることで共通認識化され、開発中もその名称をキーワードに
コミュニケーションがとれるため、無名な状態よりも遥かに便利です。
「参考イメージ」は、仕様書の作成段階では存在しないゲーム画面を、どのような
雰囲気、クオリティにしたいかをイメージするためのものです。当然そのまま同じ
物ができるわけではないですが、デザイナーやプログラマーが「どこに向かって
どのぐらい走ればいいか?」の指標を体感的に感じるためには、実はとても有益です。
「概要」は、細かい機能を説明する前に、「何故その画面が必要なのか?その画面が
あることでゲームの魅力がどうユーザーに伝わるのか?」を端的に書き記した物です。
実はここが無いと、プログラマーやデザイナーは本質的には面白さを理解せずに
作業しているケースが多いです。ですんので必ず書いて、しっかり共有しましょう。
- 9. メーカーロゴ タイトル お知らせ ローディング ホーム 他シーン
ホーム
クエスト デッキ ショップ ガチャ サイドメニュー
キャラクター
(中央)
【通信】最新データチェック
通信エラー 最新データあり 最新データなし
クエストトップ
へ遷移
デッキトップ
へ遷移
ショップトップ
へ遷移
ガチャトップ
へ遷移
サイドメニュー
トップを表示
キャラクター
詳細を表示
最新データ取得
エラー
ウィンドウ
OK
キャラクター
テキスト
キャラクター
セリフ表示変更
タイトルに遷移
不正通信
エラー
ウィンドウ
OK
インフォメーション
バナー
該当シーンに
遷移
キャラクター
(左右)
キャラクター
を切り替え
シーン 処理操作 表示
6. 基本フロー
7. シーケンス図
解説
「基本フロー」は、該当する画面の“前後”に、他のどのような画面が入るかを表しています。ゲームでは、「お金がある、ない」「特定のアイテムを持ってい
る、持っていない」など、プレイヤーの状態によって条件が分岐することがありますが、フローではそういった細かい条件については書かず、「どの画面か
らアクセスできるか、どの画面に行くことができるか」だけを簡潔に記載すれば問題ありません。
「シーケンス図」は、フロー図では記載していない細かい条件を書きます。先ほど言った「条件」によって変わるという部分も“全て”書き記す必要がありま
す。設計図としての精度が求められるため、作成の段階でプランナーはそのゲームを何度も“脳内プレイ”して、不足が無いか、分かりやすいか、魅力的
か、等を想定する必要があります。また、シーケンス図はプログラムやデザインにも影響が強い箇所なので、ある程度できた段階でスタッフに見せて、意
見交換や指摘をもらった方が、より精度の高い資料として作ることができます。
- 10. 【A】ユーザーステータス
「1・行動コスト:APT」 最小0~最大99+ゲージ
「2・行動コスト回復時間:Time」 1回復までの時間(全回復までの時間)
「3・レベル:LV」 最小1~最大999
「4・経験値:EXP」 最小1~最大99999+ゲージ、次レベルまでの残経験値
「5・ゴキストーン所持数」 最小0~最大999
【B】背景
・ホームルーム専用の学校の背景が表示されています
【C】キャラクター(中央)
・デッキにセットしているキャラクターが表示されます
・中央に1体、両端に2体表示されています
・中央のキャラはタップするとキャラクター詳細画面に遷移します
【D】キャラクター(左右)
・タップすると、左右の別キャラクターが画面中央に来ます
【E】キャラクターセリフ
・タップするたびに該当キャラクターのセリフをランダムで表示
・3行構成、1行全角14文字
【F】インフォメーションバナー
・イベントやガチャなどの最新情報のバナー
・タップすると、それに該当する画面へ遷移する
・動的に追加編集できるようにする(画像、遷移先)
【G】メニューボタン一覧 ※左から
「1・ホーム」 タップ→ホームに遷移
「2・クエスト」 タップ→クエストトップに遷移
「3・デッキ」 タップ→デッキトップに遷移
「4・ショップ」 タップ→ショップトップに遷移
「5・ガチャ」 タップ→ガチャトップに遷移
「6・サイドメニュー」 タップ→サイドメニュートップに遷移
【H】ノティフィケーション
・該当メニューに未確認情報がある場合に数値が表示されます
・最小1~最大9(※9以上の場合でも9を表示)
※各メニューごとのノティフィケーション詳細は別途記述
Character
Time 2:55 (15:02:55) LV 999 ●999
APT EXP
Character text
Character text
Character text
information
3
A
C
B
D
G
E
H
F
8. 画面、操作仕様 (1/2)
操作仕様
■ タップ反応あり ■ タップ反応なし、OFF状態
□ タップ反応なし or タップ不可 ■ 諸条件で動的に変化
解説
画面、操作仕様書のサンプルです。左側が完成図、右側が機能分解して各機能ごとにアルファベットを付けた物です。アルファベットごとの機能説明が右側のテ
キストです。ここでキッチリ書くべき内容は「画面要素、画面構成、操作方法、機能説明、数値」の5つです。もし、画面が無くて右側のテキストだけでは、デザイ
ナーはどんな画面にすれば良いのか分かりませんし、プログラマーも機能は分かったけど、どういうプログラムを書けば良いのかが分かりません。構成、は画面
のどこにどんな大きさで何が置いてあるか、を差しています。会社に寄ってはここをデザイナーが担当するケースもありますが、ユーザー体験(本質的な意味で
のUX)においては、プランナーから「何故そのような体験、感覚を与えるべきか」という意味で、イニシアチブをとらなければいけません。
例えば「操作ボタンが全部画面の上側にあったら→操作しづらい=ストレス」となるため、そう言った設計は避けるべきだと分かります。こういった事は、デザイ
ナーに自由勝手にやらせるのではなく、「どんな体験をさせたいか、させたくないか」をちゃんと共有するためにも、とても大切です。
- 11. 読み込み 通信エラー(1)
CAUTION!!!
通信ができませんでした。再度通
信を行います。電波の良い場所
でプレイしてください。
OK
通信エラー(2)
CAUTION!!!
不正な通信データを確認しました。
タイトル画面に戻ります。
OK
A ローディングバー
進捗感をより感じられるよう長めにする
B 数値(0%~100%)
バー+数値でより進捗を感じられるよう
B キャラクター
バーの“現在進捗位置”に移動する
世界観を感じられる演出として入れる
D Processing
ローディング中は常時点滅させる
音声OFF時でも「画面が止まっていない」
ことを視覚で分かるために入れる
E 背景
最中は現在のシーンを黒50%表示する
画面手前の要素を見やすくするため
A ウィンドウ
警告色の赤色を使用してください。
B ヘッダー
CAUTION!!!
C テキスト
通信ができませんでした。再度通信を行いま
す。電波の良い場所でプレイしてください。
※テキストカラーは白100%
D OKボタン
タップすると再度通信を開始します
E 背景
最中は現在のシーンを黒50%表示する
A ウィンドウ
警告色の赤色を使用してください。
B ヘッダー
CAUTION!!!
C テキスト
不正な通信データを確認しました。タイトル画
面に戻ります。
※テキストカラーは白100%
D OKボタン
タップするとタイトル画面に強制的に遷移
シーン遷移時はブラックでフェードアウト
E 背景
最中は現在のシーンを黒50%表示する
8. 画面、操作仕様 (2/2)
説
明
箇
所
に
は
「
何
故
そ
れ
が
必
要
な
の
か
?
」
と
い
う
補
足
説
明
も
必
ず
入
れ
る
よ
う
に
し
ま
し
ょ
う
。
(
※
赤
文
字
箇
所
参
考
)