1. N を正の整数全体の集合とし, X := N ∪ {0} とする. X の部分集合族 O を次の様に定
める: A ⊂ X について, A∈O ⇐⇒ A⊂N, またはX−AはNの有限部分集合。
このとき
(1) O は開集合の公理をみたすことを示せ。
(2) 位相空間 (X, O) はハウスドルフ空間であることを示せ. また, X の交わらない
2 つの閉集合 は開集合で分離されることを示せ。
(3) 位相空間 (X, O) はコンパクトか。
(4) Y = {0} ∪ { 1 | n ∈ N} を, 通常の位相をもつユークリッド空間 R の部分空間と
するとき, (X, O) と Y は同相であることを示せ。
2. N を正の整数全体の集合とし, X := N ∪ {0} とする. X の部分集合族 O を次の様に定める: A ⊂ X について, A∈O ⇐⇒
A⊂N, またはX−AはNの有限部分集合。
このとき
(1) O は開集合の公理をみたすことを示せ。
公理1 全体と空集合はOにはいる。
公理2 A,B∈O(2) ならばA,B⊂NならばA∩B⊂N X-A,X-B⊂NならばX-A∩X-B⊂N
A⊂N X-B⊂NならばA∩B=⊂N よって和集合はOにはいる。
公理3 A,B∈O(2) ならばA,B⊂NならばAUB⊂N X-A,X-B⊂NならばX-AUX-B⊂N
A⊂N X-B⊂NならばX-AUB=(X-A)∩(X-B)⊂N よって和集合はOにはいる。
(2) 位相空間 (X, O) はハウスドルフ空間であることを示せ. また, X の交わらない 2 つの閉集合 は開集合で分離
されることを示せ。
証明 x,y⊂Nである時、x⊂Aとなる開集合とy⊂Bとなる開集合でA∩B=空集合となるものを取れば良い。
証明
CD閉集合⇐⇒(C,D∩(X-N)≠空集合)または (C,DはNの有限部分集合)
A1=Nの中のCの元,A2=C-N, B1=Nの中のDの元,B2=C-Nとすればこれは開集合である。
(3) 位相空間 (X, O) はコンパクトか。
コンパクトでない。
証明 Nの任意の部分集合は開集合。よってNの1元集合は開集合であるのでそれらとX-Nで覆うとXの開被覆ができ
るが,1つでも取り除くと開被覆にならない。
(4) Y = {0} ∪ { 1 /n| n ∈ N} を, 通常の位相をもつユークリッド空間 R の部分空間とするとき, (X, O) と Y は同相て
゙あることを示せ。
F;X→YをF(0)=0 それ以外ではF(n)=1/nとする。 A⊂Nなる開集合に対してはF,𝐹−1
は開集合に移し0を含む開集合に対
しては F,𝐹−1
は有限集合を有限集合に写すので開集合に移す。