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治療効果判定 モニタリングの現状 1. 2. 3. 4. 治療効果判定の基準
国際対癌連合 (UICC) および世界保健機関 (WHO) が
腫瘍縮小効果の評価体系として明確な規準を提唱
腫瘍病変を一次元的に測定することで
奏効率が得られる1つのモデルを開発
Response Evaluation Criteria in Solid Tumors Group
により大規模な検証が行われ新ガイドラインに統合
日本臨床腫瘍研究グループ (JCOG) は
固形がんの治療効果判定のためRECISTを提唱
1970年
代後期
1994年
2000年
5. 6. 7. RECIST 1.1 の判定基準
*径和: 非リンパ節標的病変の長径,リンパ節標的病変の短径,すべての標的病変の径の和
治療効果判定
完全奏効
complete response: CR
すべての標的病変の消失
リンパ節病変は10mm未満に縮小
部分奏効
partial response: PR
標的病変の径和が30%以上減少
安定
stable disease: SD
PR,PDでない
進行
progressive disease: PD
標的病変の径和が20%以上増加
標的病変の径和が5mm以上増加
*RECIST 1.1: 対象とする病変数 合計 5 (臓器ごとに最大2)
8. 臨床腫瘍学的解釈
• 腫瘍における18F-FDG集積
– 同一患者: 腫瘍増殖能よりも生存腫瘍細胞数や
細胞密度と相関が強い
– 異なる患者: 悪性度と関連がある
• 腫瘍に対する治療効果
• 形態よりも先に血流・代謝に変化が起こる
– がんの治療効果判定にPET/CTが用いられている
がん細胞死 代謝停止 集積低下 細胞自己融解
壊死 貪食 吸収・排除 腫瘍体積の縮小
9. From “morphology” to “metabolic”
• ベースライン時のPETにおける集積度合いを
治療後と比較することで行われる
• 1999年,European Organization for Research
and Treatment of Cancer (EORTC) によりPETを
用いた治療効果判定が初めて提案
• RECIST 1.1では,「新規病変」に関してのみ
PETによる治療効果判定が部分的に導入
10. 11. 治療による変化と評価
外科的手術 化学療法 放射線治療
期間 6週間以降 4~6週間以降 3ヶ月以降
特異的集積 手術による炎症
性変化
治療直後の一過
性集積減弱,フレ
ア現象,治療に
随伴した炎症反
応などが関与
照射後壊死の吸
収,繊維芽細胞
の増殖,血管炎
のための非特異
的集積
* 治療効果判定にPETを用いるのであれば上記期間以上間隔を開けることが望ましい
12. 13. PERCISTとは
• PET Response Criteria in Solid Tumors
Richard L. Wahl, et al. : From RECIST to PERCIST: Evolving
Considerations for PET Response Criteria in Solid Tumors,
J Nucl Med. 2009;50(1):122S–150S.
14. 15. 治療効果の判定基準
WHO RECIST 1.0 RECIST 1.1 EORTC PERCIST 1.0
完全寛解
Complete
Response: CR
全ての標的病
変の消失
全ての標的病
変の消失
全ての標的病
変の消失
リンパ節病変
は10mm未満
全ての代謝活
性腫瘍の完全
消失
全ての代謝活
性腫瘍の完全
消失
部分寛解
Partial
Response: PR
サイズ
50%減少
サイズ
30%減少
サイズ
30%減少
SUV
1cyc.15%減少
2cyc.25%減少
SULpeak
30%減少
0.8 unit 減少
安定
Stable
Disease: SD
PR,PDでない PR,PDでない PR,PDでない PMR,PMDで
ない
PMR,PMDで
ない
進行
Progressive
Disease: PD
サイズ
25%増加
サイズ
20%増加
サイズ
20%増加
5mm増加
SUV
25%以上増加
新規病変出現
SULpeak
30%増加
0.8 unit 増加
新規病変出現
16. 17. 18. SUV (standardized uptake value)
• SUVとは18F-FDGの取込を投与量と体重で補
正した指標である
• 比重を1.0g/mlと仮定しうると無単位指標と
なり,全身に均等分布し排泄がない場合に
SUV=1.00となる
T: 関心領域中の組織1mlあたりの集積放射能量
D: 体重1gあたりの投与放射の量
19. 20. 21. 22. 23. 体重とSUVの相関
Sugawara Y, Zasadny KR, Neuhoff AW, Wahl RL.
Reevaluation of the standardized uptake value for FDG:
variations with body weight and methods for correction.
Radiology 1999;213:521–525.
体重により補正 除脂肪体重により補正
SUV
SUL
24. 25. 除脂肪体重
1.07 × 体重[kg] – 148 × (体重 [kg] / 身長 [cm])2
1.10 × 体重[kg] – 120 × (体重 [kg] / 身長 [cm])2
女性の除脂肪体重
男性の除脂肪体重
26. 27. 関心領域の値
Richard L. Wahl, et al.
From RECIST to PERCIST:
Evolving Considerations for PET Response Criteria in Solid Tumors,
J Nucl Med. 2009;50(1):122S–150S.
28. 29. 最大値とピーク値の比較
Martin A. Lodge, Muhammad A. Chaudhry, and Richard L. Wahl
Noise Considerations for PET Quantification
Using Maximum and Peak Standardized Uptake Value
J Nucl Med. 2012;53(7):1041-7.
最大値 ピーク値
30. 31. 32. 閾値
Richard L. Wahl, et al.
From RECIST to PERCIST:
Evolving Considerations for PET Response Criteria in Solid Tumors,
J Nucl Med. 2009;50(1):122S–150S.
33. 34. 35. 36. 37. 38. 39. 参考文献
• Wahl RL, Jacene H, Kasamon Y, Lodge MA.
From RECIST to PERCIST Evolving Considerations for
PET Response Criteria in Solid Tumors
J Nucl Med. 2009;50(1):122S–150S.
• SIEMENS
Expanding the Power of PET with PERCIST
• M. Yanagawa et al.
Evaluation of Response to Neoadjuvant Chemotherapy
for Esophageal Cancer: PET Response Criteria in Solid
Tumors Versus Response Evaluation Criteria in Solid
Tumors
J Nucl Med. 2012;53(6):872-80.
Editor's Notes #5 治療効果の判定基準を明確にする必要が出た背景に,細胞傷害性の抗がん剤は,薬剤による腫瘍縮小量に基づく抗腫瘍活性の評価プロセスを経て開発がなされている事が挙げられます.そのため,1970年代後期にUICCおよびWHOにより腫瘍縮小効果の評価体系として治療効果判定の基準が明確に提唱されました.その後1994年に,その間の経験や知見に基づいてこれらの規準の再評価に取り組むため,臨床研究を実施しているいくつかの組織によるグループが結成されました.また,その研究グループの1つにより,腫瘍病変を一次元的に測定することで奏効率が得られる1つのモデルが開発されました.開発されたモデルはRECIST Groupにより大規模検証が行われ新しいRECISTガイドラインに統合されました.我が国でも2000年にJCOGは固形がんの治療効果判定のための新ガイドラインとしてRECISTを提唱しています.// #6 治療効果判定による病変の評価には,すべての病変が消失した状態を完全奏効,ベースラインと比較して病変が基準値以上縮小した状態を部分奏効,PRとするには腫瘍の縮小が不十分,PDとするには腫瘍の増大が不十分な状態を安定,治療開始以降に記録された病変が基準値以上増大した状態を進行 と判定します.上に上がるほど治療効果が高いと言えます.
また,何らかの理由で検査が行いない場合や,全ての基準から逸脱する場合は評価不能となります.// #7 治療効果判定には,世界的に「RECIST」が一般的に使われており,我が国の「癌取り扱い規約」にも反映されています.
RECISTは治療効果判定の標準化を念頭に定められており,どの施設においても利用出来るように,腫瘍サイズの変化を用いて,治療効果判定を行う特徴があります.
非常に有用な判定法ではありますが,あくまでもサイズのみによる評価であり,臨床的に合致しないことも時々経験されると思います.// #8 RECIST 1.1の判定基準です.
全ての標的病変が消失しリンパ節病変は10mm未満に縮小した状態を完全奏効
標的病変の大きさが30%以上減少した状態を部分奏効
PR,PDでない状態を安定
標的病変のサイズが20%以上増加かつ標的病変のサイズが5mm以上増加した状態を進行 と判定します.
この基準は大きさのみで治療効果判定を行っているのが分かって頂けると思います.// #9 臨床腫瘍学的に考えてみます.腫瘍におけるFDGの集積は,同一患者内では腫瘍の増殖能よりも生存している細胞数や細胞密度と相関が強く,異なる患者では悪性度と関連があるとされています.
腫瘍に対する治療効果は,癌細胞の死後に代謝が停止しFDGは集積低下を来します.その後,細胞は自己融解し壊死→貪食→吸収・排除が起こり腫瘍体積が縮小します.一般的に腫瘍に対する治療効果は形態よりも先に血流・代謝に起こると言われています.このため,癌の治療効果判定にPET/CTが用いられるようになりました.// #10 そこで形態から代謝となるのですが,PETを用いた治療効果判定は,ベースライン時のPETにおける集積度合いを治療後のそれと比較することで行われます.ヨーロッパ癌研究・治療機構より,1999年にPETを使用した判定基準が初めて提案されました.
1999年というと世界的にまだPETの普及が途上であった頃でありますが,治療による解剖学的変化より代謝変化が先行することに着目した判定基準案です.
その後,データの蓄積とともにPET/CTの登場,撮像方法の改善,治療方法の変化が要因となり,より正確で再現性のある判定基準が求められています.
また,RECIST 1.1では,evidenceが少ないと言うことから新規病変のみに関してですがFDG PETによる治療効果判定が部分的に導入されました.// #11 EORTCの判定基準です.
異常集積が完全に消失し周囲組織と判別ができなくなる状態を完全奏効
化学療法1サイクル後のSUVが15%以上の集積低減,治療終了後のSUVが25%以上の集積低減した状態を部分奏効
SUVの変化が25%以下の集積増強から15%以下の集積減弱且つ集積の範囲の拡大が長軸方向で20%以内におさまる状態を安定
SUVの増加が25%以上,集積の範囲が長軸方向に20%以上の増加,新規病変が出現した状態を進行 と判定します.
この基準はRECISTと異なり,形態でなく代謝を評価しているため,全ての判定基準にMetabolicとついています.// #12 治療効果判定にPETを用いるのであれば,手技に応じて一定の期間以上間隔を開けることが望ましいと言われています.
外科的手術であれば,手術による炎症性変化が評価に影響するとされており,化学療法・放射線治療であれば,非特異的集積が評価に影響するとされています.
臨床医は治療方針が変わるため,一日でも早く治療効果判定のための検査をしてくれと言い,所見医は正確な所見のために一日でも長く期間を空ける必要があると言います.
文献によって書かれていることがまちまちなのですが,当院では治療効果判定にPETを用いる場合,手術であれば6週間程度,化学療法後であれば4〜6週間程度,放射線治療であれば治療後3ヶ月以上期間を空けてPET検査を施行しています.// #13 次にPETを用いた治療効果判定であるPERCISTの判定基準についてです #14 PERCISTとは,Positron Emission Tomography Response Criteria in Solid Tumorsの略で,CT等を用いたRECISTによる解剖学および形態情報として腫瘍の大きさの評価だけでなく,PETによる代謝情報による判定基準案です.2009年にWahlらによって投稿された論文で,過去の3000近い報告を参考に,撮像方法から判定方法まで詳細な注意事項を盛り込んだ内容です.米国核医学会では,RECISTに代わるFDG-PETによる新しい治療効果判定法PERCISTを提唱しています.
余談ですが,2011年に開催された第51回日本核医学会学術総会の際に招聘講演としてWahl先生がPERCISTの話をされていました.// #15 PERCISTの判定基準です.
全ての代謝性腫瘍が消失した状態を完全奏効
SULPeakが30%以上の集積低減かつ0.8 SUL unit以上の集積低減した状態を部分奏効
PMR,PMDでない状態を安定
SULPeakが30%以上の集積増強または0.8 SUL unit以上の集積増強した状態を進行 と判定します.
EORTCの判定基準と同じくMetabolicな判定基準となっています.// #16 今までに出てきた治療効果の判定基準の一覧です.画面左側が形態を評価する治療効果判定で,右側が代謝を評価する治療効果判定です.
それぞれ右側に行く程年代が新しいです.各判定基準を見てみるとPRとPDの基準が若干違うことが分かって頂けると思います.
小さな腫瘍や淡い代謝活性腫瘍の微細の変化が反映されて治療効果判定が過剰に判定されないように,新しい判定基準になるほどPDの定義が明確化されています.
RECIST 1.0ではサイズが20%増加すればPDだったのが1.1になり,サイズが20%増加するだけでなく絶対値で5mmの増加が必要となりました.
同様にPERCISTでもPD,PRの判定基準にSULpeakの変化率だけでなく絶対値で0.8 unitの増加・減少が必要となっています.// #17 PERCISTで行われている手技についてです. #18 PERCISTで推奨されている新しい試みとしてはスライドに示す3点が挙げられます.
先ず,半定量指標の補正に体重を用いたSUVではなく除脂肪体重を用いたSULを用いることを推奨しています.
次に,関心領域の読み値を最大値や平均値ではなくピーク値を用いることを推奨しています.
最期に,基準となるSUL値を設定し,病変の閾値を定義しています.// #19 SUVとはFDGの取込を投与量と体重で補正した半定量値であり,単位体重あたりの投与量に対する集積比です.
比重を1.0g/mlと仮定しうると無単位指標となり,全身に均等分布し排泄がない場合にSUV=1.00となります.// #20 しかしSUVは変動しやすい値です.SUVの変動要因としては,患者さん起因である(Animation)“体格”や“血糖値”,撮影時の変化要因である(Animation) “撮像までの時間”や“呼吸性移動”,装置起因である(Animation) “装置の精度”や“画像再構成法の違い”,読影環境に起因した(Animation) “SUVの計算方法”や“関心領域の値”等が挙げられます.// #21 この中で彼らは患者さんの体格に起因したSUVの変化と関心領域の値について検討を行いました.// #23 SUVの定義に”全身に均等分布した場合SUV=1.00となる”とありますが,
FDGの脂肪や筋肉への集積は乏しく体内分布は不均一であり,脂肪の多い症例では,FDGが分布する容積が大きく見積もられ,SUVは過大評価されます.
即ち(Animation),BMIの大きい症例ではSUVが過大評価され,BMIの小さい症例ではSUVが過小評価されます.// #24 菅原らの論文より引用した,体重とSUV,SULの関係を表したグラフです.
本論文は,FDG PETを施行した乳癌患者138人を対象として体重と各指標の相関の検討を行っています.
注射後,50〜60分後に得られた画像について,血液及び腫瘍のSUVを体重,理想体重,除脂肪体重と,体表面積を用いて算出しています.
スライドに示しているグラフは横軸に体重,縦軸に血液でのSUV,SULをプロットしています.SUVは体重の増加に伴い,右肩上がりになっていく事に比べて,SULでは体重の増加に依存する事なくほぼ一定の値を示しています.即ち,SULを用いることで体重に依存する事なく評価が行えることが示唆されました.// #25 一般的なSUVの算出方法とSULの算出方法の違いです.
(Animation) 分母の分母である体重が除脂肪体重に変わっているだけで,算出することは難しくありません.// #26 除脂肪体重の計算方法です.
除脂肪体重を算出する式にもいくつか種類があり,この計算式で日本人の除脂肪体重を算出することが正しいか検討する余地はあるのかもしれません.// #28 Wahlらの論文より引用したSUVの評価に使うROIの値にはどの値が使われているかを検証したグラフです.
青色の線が最大値を用いている論文の数で経年的に最大値が上昇しており,ROIの値には最大値を使うことが一般的となっていることがわかります.// #29 しかし,関心領域の値に最大値を使用すると,収集マトリックス,再構成条件,測定部位により統計的なばらつきが大きくなりますし,平均値を使用すると,関心領域の大きさにより比較的小さな領域の高集積の感度が落ちてしまう問題があります.そこでPERCIST 1.0 では,ノイズに影響されにくいピーク値の使用を病変評価に利用することを推奨しています.
ピーク値は,各Voxelを中心とする1cm^3球領域での平均値を算出して,病変関心領域のVOI内における1cm^3球領域の平均値の最大値と定義されています.
病変関心領域のVOI自身の体積が1cm^3未満の場合は,病変VOIの平均値をピーク値として利用します.// #30 Martinらの論文より引用した,最大値とピーク値の相対差を表したグラフです.本論文は,FDG PETによる腫瘍反応のモニタリングでは,一般的に最大値を測定基準として適用するが,1Pixelの画像ノイズに影響される懸念を持っており,最大値に変わる判定基準としてピーク値を評価しています.結論として,高い統計的品質を持っていれば最大値の利点が最善であるとしています.しかしノイズを含む臨床画像では,ピーク値を用いることで,腫瘍の中の代謝活性領域を評価するためにはより堅牢な代替手段であると結論づけています.
グラフは最大値に比べてピーク値を使うことで相対差が少なくなっています.即ち,ピーク値を用いることで統計品質に影響されにくく評価できることが示唆されました.// #32 単一時相での解析です.PERCISTを行うには大きく分けて二段階の過程を経て解析を行います.
先ず,病変の閾値を決定するために参照VOIを設定します.肝臓と縦隔への取り込みは通常経時的に一定だと言われており,PERCISTでは肝臓の右葉あるいは下行大動脈内に参照VOIを設置し病変の閾値を決定します.
その為,肝臓に異常集積がないかを確認し,異常集積がなければ肝右葉に球状の参照VOIを配置します.肝臓に異常がある場合は大動脈に円筒状の参照VOIを配置します.
設定した参照VOIの値から病変の閾値を計算するのですが,肝臓と大動脈で値が異なります.
肝臓ではVOIの平均値×1.5+2SD以上が病変となり,大動脈ではVOIの平均値×2.0+2SD以上が病変となります.
病変がこの閾値以上のピーク値であれば解析可能な病変となります.PERCISTでは閾値以下の病変は解析することが出来ません.
病変のピーク値と閾値を比較し,病変のピーク値が閾値以上である事を確認し,閾値以上であればPERCIST可能な病変として記録します.// #33 Wahlらの論文より引用した参照VOIの値から閾値以上の値に色をつけた画像となります.
治療前の広範囲の非ホジキンリンパ腫の症例です.
集積があってもハイライトされていない所はPERCISTでは評価出来ません.// #34 複数の時相での解析
同一の患者様の治療前後に施行されたPETに対し,先程の単一時相での解析を行い,両者の病変のピーク値を比較して治療効果判定を行うのですが,治療効果判定を行う前に複数のFDG PETが経時的に及ぼす影響を無視できるかを判断する必要があります.先程設定した参照VOIのSULの変動が20%以下かつSUL unitの変動が0.3以下である必要があります.
この条件が満たされていれば複数Studyの最大ピーク値の変化率を計算し治療効果判定を行います.この条件が満たされていなければPERCIST非適合となります.// #35 スライドに示している画像はGE社製PET VCARの解析結果となります.
上段が治療後,下段が治療前のPETです.
肝臓に参照VOIを置き,肺野の集積を解析しています.
(Animation)
Wahlらの論文中にも”PET Volume Computed Assisted Reading; GE Healthcare”との記載がありましたので,このソフトを使っているのだと思います.// #36 スライドに示している画像はSIEMENS社製syngo.viaの解析結果です.
上段中段が治療後,下段が治療前のPETです.
こちらも肝臓に参照VOIを置き,肺野の集積を解析しています.
どちらのソフトも治療効果判定を行う事が出来るのですが,設計思想の違いから表示している項目に差異があるようです.// #37 PERCISTを用いることで得られるMeritはスライドに示すことが挙げられます.
リンパ腫がSolidか否かは疑問ですが,リンパ腫,肉腫,肝癌,中皮腫,消化管間質腫瘍などの効果的な治療においても腫瘍径が最小限度しか変化しない腫瘍の治療効果判定には代謝的な定量解析が有効です.
また,解析に必要なTechnologyは,VOIの設置,ピーク値の計測,SULの計算だけと手技が非常に簡単です.
更に,治療効果判定にはピーク値の増減割合の評価をしているだけなので繰り返し治療効果判定が行えます.// #38 しかし問題点もあります.参照VOIの値で複数のFDG PETが経時的に及ぼす影響を無視できるかを判断してるだけで,取得した値を使って画像を標準化している訳ではありません.そのため,同一の装置で同一Qualityの画像を取得する必要があります.
現在,PERCISTのVersionが1.0と言う事もあり,細かな仕様が決まりきっていない印象があります.ソフトの仕様書を作成した人の解釈によって参照VOIの値が異なっていたり,VOIが自動だったり手動だったりまちまちです.
また,PERCISTではRECISTでも推奨していないVOIにて解析を行っています.その為,値の誤差が大きくるとの意見もあります.
今後,新しいVersionがReleaseされればもう少し仕様に制限がかかり,各ソフトが同一の仕様になるのではないかと考えております.
また,臨床の現場でPERCISTを使いにくい要因として,保険適用の難しさがあります.アメリカではPET Firstの理念で検査を行っているので,PETでFollowすることに問題はないのだと思いますが,国内では治療効果判定でPETを使いにくいのが現状です.// #39 2012年4月に改訂されたFDG-PET/CTの保険適用です.
悪性腫瘍には,他の検査で診断のつかない場合に限り,病期診断,転移・再発の診断が出来ない患者に使用するとなっているので,治療効果判定としてPETを用いることは保険適用が難しいのではないかと考えます.// #40 最後に参考文献です.上二つの文献を参考に今回のスライドを作成しました.
一番上はWahl先生らによるPERCISTの原著論文です.フルペーパーがダウンロード出来ます.
二番目のSIEMENS社の文献は,ネットで検索して頂ければpdfがダウンロード出来ると思います.論文ではないので比較的読みやすい資料となっています.
三番目は大阪大学の柳川先生の論文で,食道癌をPERCITとRECISTを用いて評価している文献です.
RECISTの弱点をとらえたPERCISTを用いた治療効果判定が有効と考えられる論文です.参考にして頂ければ幸いです.//