患者報告アウトカム(patient-reported outcome, PRO)は、quality of life (QOL)や満足度を含む概念であり、健康状態や治療に対する患者自身による評価を指す。患者の視点からの評価という点で、従来の合併症率など医療提供者の視点からの評価を補完しうる。特に形成外科の治療の多くが、機能とともに患者のQOLを改善させることが本質的な目的であることから、治療から生じるコスト・侵襲を正当化するためにも、PROは重要な評価指標となりえる。外科系学会社会保険委員会連合でも、手術の新たな評価指標としてPROを取り入れて、診療報酬の改定に反映させる試みが行われている。PROは抽象的な概念であり、現在は曖昧な用語として頻用されているが、計量心理学的な手法によりその構成要素を明確化させ、客観的に点数化することが可能となっている。本講演では、形成外科におけるPRO研究の基礎、現況と課題につき紹介する。
治療成績の適切な評価基準が少ない形成外科領域における新しい方法として、また新しい研究テーマとして、多くの先生方に興味を持っていただきたいと考えています。
患者報告アウトカム(patient-reported outcome, PRO)は、quality of life (QOL)や満足度を含む概念であり、健康状態や治療に対する患者自身による評価を指す。患者の視点からの評価という点で、従来の合併症率など医療提供者の視点からの評価を補完しうる。特に形成外科の治療の多くが、機能とともに患者のQOLを改善させることが本質的な目的であることから、治療から生じるコスト・侵襲を正当化するためにも、PROは重要な評価指標となりえる。外科系学会社会保険委員会連合でも、手術の新たな評価指標としてPROを取り入れて、診療報酬の改定に反映させる試みが行われている。PROは抽象的な概念であり、現在は曖昧な用語として頻用されているが、計量心理学的な手法によりその構成要素を明確化させ、客観的に点数化することが可能となっている。本講演では、形成外科におけるPRO研究の基礎、現況と課題につき紹介する。
治療成績の適切な評価基準が少ない形成外科領域における新しい方法として、また新しい研究テーマとして、多くの先生方に興味を持っていただきたいと考えています。
Electronic Health Record(EHR)の実装は1990年代より始まり、2010年代より一部の先進国
で実運用が進められている。シーガイアミーティングでは2006年よりEHRをテーマとして開催し、日本におけるEHR構築について議論を重ねてきた。
今回は、国内外におけるEHRの動向を踏まえて、未来でも過去でもない、EHRの今について検討する。
13. Death by a Thousand Clicks
• Death by a Thousand Clicks: Where Electronic Health
Records Went Wrong, Fortune and Kaiser Health News
• Obama政権で始められた医療の電子化政策で、2008年に普及
率4%だった電子カルテが2018年時点で96%の病院で採用され
た。
• しかし、電子カルテ自体のできが悪いことで医療事故も起きており医
師への負担も増えている。
• 1回のER勤務で医師は4000回マウスをクリックする
• 検査データが伝わらずに医療事故の原因となる
• 90%の病院が電子的に接続されておらず連携は紙とFAX
14. Silje Ljosland Bakke, National Archetype Governance, openEHR day, March 20, 2018
http://pages.tieto.com/rs/517-ITT-285/images/Silje%20L.%20Bakke%20norwegian%20archetype%20governance.pdf