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財務分析－基礎編－
- 1. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 1 T A 2 7 財務分析－基礎編－ 財務班 2014/10/28
- 2. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 2 T A 2 7 Agenda 財務諸表の構造 １ 1-2 損益計算書（PL） 1-3 貸借対照表（BS） 1-4 キャッシュフロー計算書（CS） 1-5 ５つのつながり 1-1 財務諸表とは 2-1 財務分析指標と評価の目安 財務の基礎知識 ２ 2-2 用語集（別冊）
- 3. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 3 T A 2 7 １－１ 財務諸表とは 期首 期末 PL BS CS 上場企業は一年ごとの本決算とは別に三ヶ月ごとの四半期決算 を行わなければいけない。その際、四半期会計期間ごとに貸借 対照表と損益計算書、更に期首からの累計期間を会計期間とす る損益計算書とキャッシュフロー計算書を作成する必要がある。
- 4. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 4 T A 2 7 １－２ 損益計算書（PL） 売上高 売上原価 売上総利益（粗利） 販売費及び一般管理費 営業利益 営業外収益 営業外費用 経常利益 特別利益 特別損失 税引前当期純利益 法人税等 当期純利益 売上高－売上原価 商品の売値と仕入値の差。 粗利－販管費 本業からの儲け。 営業利益＋（営業外収益－営業外費用） 日常的な経営活動による儲け。 経常利益＋（特別利益－特別損失） 臨時に発生した損益を含めた儲け。 税引前当期純利益－法人税等 当期生み出された付加価値。 1-2-1 ５つの利益だけに注目
- 5. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 5 T A 2 7 １－２ 損益計算書（PL） 1-2-2 PLはグラフで表せる 売上高 売上原価 売上総利益（粗利） 販売費及び一般管理費 営業利益 営業外収益 営業外費用 経常利益 特別利益 特別損失 税引前当期純利益 法人税等 当期純利益 10,000 3,000 7,000 2,000 5,000 500 1,500 4,000 500 1,500 3,000 1,000 2,000 当期純利益 販管費 売上原価 特別損益 営業外損益 税 税引 前当 期純 利益 経常 利益 営業 利益 粗利 それぞれの利益率を 他社や前期までと比較 することで様々なこと がわかる！
- 6. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 6 T A 2 7 １－３ 貸借対照表（BS） 1-3-1 BSの構造 資産の部 負債の部 流動資産 現金及び預金 売掛金 商品 固定資産 有形固定資産 無形固定資産 繰延資産 開発費 流動負債 買掛金 短期借入金 固定負債 長期借入金 資本金 利益剰余金 純資産の部 何に 投資しているか どこから 調達してきたか 流動性が高い 流動性が低い １年以内に現金化さ れるものが流動資産 (負債)、１年を過ぎて も現金化されないも のが固定資産(負債)。 ただし、通常の商売 の流れの中で使われ ているものは現金化 されなくても流動資 産に入る(在庫など)。 ワン・イヤー・ルール 資産合計（左側）と負債・資本合計 （右側）はバランスする
- 7. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 7 T A 2 7 １－３ 貸借対照表（BS） 1-3-2 流動比率に注目 流動資産÷流動負債 企業の信用度を示す指標のひとつ。流動資産が多いほ ど、企業はお金をちゃんと支払える能力があるということ。 流動比率とは… 当座資産（現預金＋受取手形＋売掛金）÷流動負債 流動比率をより厳しい視点で見たもの。流動資産から、 商品在庫などの現金化してしまえば商売ができなくなる ものを除いた当座資産を用いる。一般的に、当座比率が 80%を下回ると危険と言われている。 当座比率とは…
- 8. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 8 T A 2 7 １－３ 貸借対照表（BS） 1-3-3 BSもグラフで表せる 資産の部 負債の部 流動資産 （当座資産） 固定資産 資産合計 流動負債 固定負債 純資産の部 負債・資本合計 1,219 706 2,333 1,114 894 213 1,226 2,333 流動資産 52.3% (当座資産 30.3%) 流動負債 38.3% 固定資産 47.7% 固定負債 9.1% 純資産 52.6% 流動比率 52.3÷38.3≒1.37 当座比率 30.3÷38.3≒0.79
- 9. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 9 T A 2 7 １－４ キャッシュフロー計算書（CS） 1-4-1 ３つのキャッシュフローに注目 営業 活動 によるCF 投資 活動 によるCF 財務 活動 によるCF どのように 利益を上げているか 何に 投資をしているか どのように お金を集めているか 会社の資金調達や返済 などを表す Ex)長短期借入、配当金 投資に係る現金の動きを 表す Ex)工場建設、株券売却 事業活動全般から生じた 現金の動きを表す Ex)営業収入、人件費
- 10. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 10 T A 2 7 1-4-2 CSの構造 １－４ キャッシュフロー計算書（CS） 営業活動によるCF 営業収入(+) 商品の仕入支出(-) 人件費支出(-) 小計 利息(+)(-) 法人税等(-) 営業活動によるCF計 投資活動によるCF 有価証券取引(+)(-) 固定資産取引(+)(-) 投資活動によるCF計 財務活動によるCF 短期借入収入(+) 短期借入返済(-) 株式発行(+) 財務活動によるCF計 現金及び現金同等物期末残高 営業活動によるCF 税引前当期純利益(+) 減価償却費(+) 掛取引(+)(-) 小計 利息(+)(-) 法人税等(-) 営業活動によるCF計 投資活動によるCF 有価証券取引(+)(-) 固定資産取引(+)(-) 投資活動によるCF計 財務活動によるCF 短期借入収入(+) 短期借入返済(-) 株式発行(+) 財務活動によるCF計 現金及び現金同等物期末残高 直接法 間 接 法 伝票を１枚ず つめくって作 るため膨大 な時間と手 間がかかる。 PLとBSの数 字を参照す ることで作る ことができる。
- 11. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 11 T A 2 7 １－５ ５つのつながり PL『当期純利益』とBS『利益剰余金』は一致する 資産の部 負債の部 流動資産 現金及び預金 売掛金 商品 固定資産 有形固定資産 無形固定資産 繰延資産 開発費 流動負債 買掛金 短期借入金 固定負債 長期借入金 資本金 利益剰余金 純資産の部 貸借対照表（BS） 売上高 売上原価 売上総利益（粗利） 販売費及び一般管理費 営業利益 営業外収益 営業外費用 経常利益 特別利益 特別損失 税引前当期純利益 法人税等 当期純利益 損益計算書（PL） 正確には 利益剰余金の中の 繰越利益剰余金 とつながっている 毎期の利益が 繰越利益剰余金 として積み上がる
- 12. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 12 T A 2 7 BSの右と左は一致する １－５ ５つのつながり 右側の合計と左側の合計が バランスする 資産の部 負債の部 流動資産 現金及び預金 売掛金 商品 固定資産 有形固定資産 無形固定資産 繰延資産 開発費 流動負債 買掛金 短期借入金 固定負債 長期借入金 資本金 利益剰余金 純資産の部 貸借対照表（BS）
- 13. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 13 T A 2 7 BS『現金及び預金』とCS『現金の残高』は一致する １－５ ５つのつながり 資産の部 負債の部 流動資産 現金及び預金 売掛金 商品 固定資産 有形固定資産 無形固定資産 繰延資産 開発費 流動負債 買掛金 短期借入金 固定負債 長期借入金 資本金 利益剰余金 純資産の部 貸借対照表（BS） 営業活動によるCF 小計 営業活動によるCF計 投資活動によるCF 投資活動によるCF計 財務活動によるCF 財務活動によるCF計 現金及び現金同等物期末残高 直接法CS
- 14. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 14 T A 2 7 間接法CS『税引前当期純利益』には PL『税引前当期純利益』をもってくる １－５ ５つのつながり 営業活動によるCF 税引前当期純利益 小計 営業活動によるCF計 投資活動によるCF 投資活動によるCF計 財務活動によるCF 財務活動によるCF計 現金及び現金同等物期末残高 間接法CS 売上高 売上原価 売上総利益（粗利） 販売費及び一般管理費 営業利益 営業外収益 営業外費用 経常利益 特別利益 特別損失 税引前当期純利益 法人税等 当期純利益 損益計算書（PL）
- 15. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 15 T A 2 7 直接法CSと間接法CSの 『営業キャッシュフロー計』は一致する １－５ ５つのつながり 営業活動によるCF 小計 営業活動によるCF計 投資活動によるCF 投資活動によるCF計 財務活動によるCF 財務活動によるCF計 現金及び現金同等物期末残高 直接法CS 営業活動によるCF 税引前当期純利益 小計 営業活動によるCF計 投資活動によるCF 投資活動によるCF計 財務活動によるCF 財務活動によるCF計 現金及び現金同等物期末残高 間接法CS
- 16. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 16 T A 2 7 ２－１ 財務分析指標と評価の目安 成長性 収益性 安定性 ・・・PLの数字の期間比較で分析できる PL、BS、CSの数字を 組み合わせることで分析できる
- 17. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 17 T A 2 7 ２－１ 財務分析指標と評価の目安 収益性 売上高粗利率 （％） 粗利/売上高 この比率が高い会社は強い商品を持って いる。またサービス業やIT企業は売上原価 がかからないので、この値は低くなる。 （基準はTKC） 総資本経常利益率 （％） 経常利益/平均総資本 投下した資本でどれだけの利益を上げた かを示す指標。 （基準はTKC） ROA 総資本利益率 （％） ①営業利益/平均総資本 ②事業利益（営業利益+受 取利息・配当）/平均総資本 考え方は総資本経常利益率と同じ。本業 からの利益に着目した。 （6%以上は優良企業） ROE 自己資本利益率 （％） 当期純利益/自己資本 自己資本の投下に対してどれだけの利益 を上げたかを示す指標。基本的に業種業 態を越えた指標となる。
- 18. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 18 T A 2 7 安定性 ２－１ 財務分析指標と評価の目安 流動比率 （％） 流動資産/流動負債 BSのスライドを参照 （150%以上なら適正、100%未満は危険） 当座比率 （％） 当座資産（現預金+受取手 形+売掛金）/流動負債 BSのスライドを参照 （80%未満は危険） 自己資本比率 （％） 自己資本/総資本 総資本のうち返さなくてもいいお金の比率。 調子の良い会社は利益剰余金が積み上 がるため、この比率が高くなる。 （基準はTKC） 固定比率 （％） 固定資産/自己資本 土地や建物などの現金に戻しにくい資産 がどれだけ返済しなくても良いお金で賄わ れているかを示す指標。低い企業はそう多 くはない。 （100%以内が理想、120%程度なら健全範 囲、200%以上は危険）
- 19. 2014 Toyama Seminar 27th. All right reserved. 19 T A 2 7 安定性 ２－１ 財務分析指標と評価の目安 固定長期適合率 （％） 固定資産/（自己資本+固定 負債） 固定比率をより現実的な視点で見たもの。 （120%を超えると黄信号） 負債比率 （％） 負債/総資本 他人から借りた負債を総資本と比べた指 標。 有利子負債倍率 （倍） 有利子負債/自己資本 有利の負債を自己資本と比べた指標。 （0.4倍以下が優良、2倍以上は危険） 債務償還年数 （年） 有利子負債/（営業利益+減 価償却費） 営業利益が今のままなら負債をどのくらい の年数で返済できるかの目安になる指標。 （基準はTKC） デット・キャパシ ティ・レシオ（％） 有利子負債/（現預金+有価 証券+固定資産） 金融機関がよく使う指標。もしもの時に有 利子負債をしっかりと返せるのかを、現預 金や担保資産を用いて見た指標。