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俺の考える最近の農業業界 2019 (日本語版)
- 1. .1 0
- 3. 質問: 農業生産は成長産業(※)なのか？ 答え: バリバリの衰退産業 ü 「農業総生産額」は80年代初頭のピークの総産出額12兆円から ８兆円まで縮小。 ü 1戸当たり生産農業所得も90年以降下降。 ü 生産所得率(利益率)もピークの35%から20%まで現象。 ※成長産業の定義: 現在、市場規模が拡大している、 もしくは将来期待ができる産業
- 4. 質問: 栽培面積を増やせば、農家所得は 上がるのか。 答え: 面積増やしても 上がらない。 ü 50年で農家あたり耕作面積は1.06haから2.09haにほぼ 倍化 ü 面積が倍になっても農家所得は横ばいかやや減少している。 →頑張っても儲からない産業化。 0 20 40 60 80 100 120 140 160 0 0.5 1 1.5 2 2.5 1965 1975 1985 1995 2005 2015 1 1
- 8. 3 2 : 8 8 質問: で、結局農家は儲かるの？ 答え: 新規参入農家の一番の悩みが「所得が少な い」。あとは察しろ。
- 9. • 農業生産はバリバリの衰退産業 • 儲からないのも、後継がいないのも、海外実習生が ブラックになるのも、耕作放棄地が増えるのも単な る産業の衰退が原因と思ってる • 政治的な理由で農家数を減らさずに単価を上げて所 得確保する戦略が限界を迎えたのだと思う。 • 輸出も品目選ぶし大して儲からないしなぁ。 →次はその揺り戻しの大規模化と周辺産業の話
- 12. . 2 & %/ 0 0% 5% − % よく使われるマーケットサイクルの図。撤退事業を延命させつつも可能性がある事業者は太らせ、 かつ周辺事業に還流して新しい産業を作ろうという戦略 (さすが省庁は賢い、農業は成長産業とい うロジックは周辺事業もひっくるめて使われる場合が多い) %/ 0 0% 5% − %
- 13. . 2 特に法人化したり大規模化すると金が必要になる。農業金融は需要が期待で きる分野で金融業界的に色々熱い(失敗しても国が補填してくれそうだし、 SDGsやESG投資という大義面分もある)。
- 15. • 業界での生き残りのために、組織化、大規模化、法人化が進んでる。 • その組織化、大規模化、法人化にともない農業IT、金融、人材、コンサル、 資材などの周辺産業は成長が見込まれる。 • 撤退事業の農業に助成金をぶち込んで大規模化と淘汰を促し、かつ周辺産業 を成長する新産業としていくのが大きい国の方針に思える。(余談だが 農業 を 地域 ビジネスに置き換えても同構造が成り立つが地域事業の周辺産業が カフェ、デザイン、小売中心であまり此れと言うモデルが、ふるさと納税し かないので成長産業っぽくは見えない。) • 農業経営に必要なスキルセットが変わり始めてる。コンサルや銀行出身者な どファイナンスや事業計画が使えるバックグラウンドが重要化しだしてる。 ちなみにこれは海外生産モデルのパッケージ化が進んで、初期投資に金掛け てコンサル呼べば生産はなんとかなっちゃうようになったという背景もある。
- 17. - . A.メガファーム型 金融やメガ企業と組んでエクイティ、デット含めてファイナンス駆 使しての1000億&IPOのメガファームを目指すパターン。 Pros. (長所) ü ベンチャーと一緒で資本と運営が分離されるので当座の金の心配はない。 ü 自分では難しい大規模施設の運営が可能。 ü 失敗しても破産しなくていい。 Cons. (短所) ü ファイナンスがわからないと鴨にされる。 ü 大規模農場を建設できてかつ優位性が得られる場所で思いっきり投資してや らないとモデル成立しない場合が多い。 ü 経営の独立性は下がる
- 18. emc p ü メガファームモデルは大規模農場を建設できてかつ永続的な優位性が得られ る場所で思いっきり投資してやらないと短期はいいが長期のモデル成立しな い場合が多い。 →ここメガファーム戦略では超大事。 今は過渡期だが海外と同モデルでの生産だと海外商品との競争が将来絶対に発 生する(オランダや米国のトマト市場もやられてる) )0 7 ) :./. . 1- / 7 1 0 3 1/ 1 0 3 1/ 1 0 0 5 thsy v k ( a j i l A A og b b A b
- 19. - 3 . B.生産よりも周辺事業交えたトータルサービス(人材、資材、貿易、金融、コン サル、エネルギーなど)に軸足を移すパターン Pros 大規模法人は増えるのでニーズは拡大する。 Cons 異業種のリソース、ノウハウが必要。 →自分は最近ここ。一応、生産もやってるがコンサル、流通、資材輸入、産品輸 出、人材、IT、エネルギー等々に軸足を移しつつある。 本当はAパターンで行きたかったのだけど地元の鹿児島での長期的なモデル成立 が難しかった。。
- 20. . 3 - 3 C.ミニマルキャッシュリッチ ファミリーモデル 拡大と競争の道を選ばずにミニマル(最低限の投資、ランニングコスト)でキャッ シュリッチ(手元資金を重視する)な家族経営を追求するパターン。一見貧乏だが めちゃ金持ってるケース。 Pros. 経営の独立性が高い、ファイナンス無縁 Cons 大規模な経営にはコストで太刀打ちできない、体が資本 →最近好きなモデル。自己資本以外での投資しない(現金一括のみ)、無理な規模 拡大しない、家族以外は基本人雇わない、で金回りをとにかく良くする。農協と も付き合わないで独立独歩で営業もなんでもするし、品目選択の小回りも超良く する。施設はボロだが懐はあったかい。