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問題解決プロセス
アジェンダ 
1. 問題解決の重要性 
2. 問題解決プロセス
今日のゴール 
1. 問題解決の重要性が理解出来る 
2. 問題解決プロセスが理解出来る 
※ここでの「理解出来る」の定義は、人に聞かれて答えることが出来る、 
とします。
はじめに 
■「問題」の定義 
現状(実際の姿)と目標(あるべき姿)の差異 
■「問題解決」とは 
品質も良くお客様も 
大満足 
品質が悪い 
実際の姿 
とあるべき 
姿の差異 
解決 
※差異を埋めること 
問題
はじめに 
問題たくさんありますよね? 
残業が多い 
メンバーとのコミュニ 
ケーションがうまくいか 
ない 
年次に応じた知識、技 
術力が身につかない 
思うような評価が得ら 
れない 
上司、先輩に意見が 
言いづらい 
売り上げが上がらな 
い 
メンバーが非協力的 
モチベーションが上 
がらない 
結婚したいのに相手 
が見つからない 
異性にモテない 
ギャンブルがやめら 
れない 
部下、後輩をうまく育て 
ることが出来ない 
息子の成績 
が悪い
はじめに 
人生は煎じ詰めれば問題だらけです 
※本書ではビジネスベースでお届けします。
1. 問題解決の重要性 
仕事をするうえで、日々問題解決の連続でありながら、そのプロセス、 
考え方を知らないがゆえに、思うように前に進めずにいる人が意外と 
多いです。 
問題解決のプロセス、考え方を正しく理解 
することにより、ビジネスパーソンとして価 
値の高い仕事を遂行できるようになります。
2. 問題解決プロセス 
「問題解決」というと、難しい分析や特殊な考え方等、 
専門的な内容を想像しがちですが、そんなことありま 
せん。 
「全てのビジネス現場で日々必要とされ 
る普遍的な仕事の進め方」 
でしかないです。
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
↓ 
2.原因を特定する 
↓ 
3.解決策の立案 
↓ 
4.解決策を実行 
↓ 
5.実行結果の評価 
このプロセスはIT業のみならず、 
どの職種においても共通したプロセス
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
↓ 
2.原因を特定する 
↓ 
3.解決策の立案 
↓ 
4.解決策を実行 
↓ 
5.実行結果の評価
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
問題を正しく捉えず「闇夜の鉄砲」のように当てずっぽうで対策を行っ 
ても著しく効率が悪い。 
そのため、まずは本当の問題は何なのか正しく捉えることが重要。
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
■問題を正しく捉えるための2つのポイント 
・問題の全体を正しく捉える 
・問題を適切に絞り込む
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
■問題を正しく捉えるための2つのポイント 
・問題の全体を正しく捉える 
品質が悪い 
→設計(設計書) 
→プログラム 
→テスト(テスト仕様書) 
→顧客満足度 
etc... 
全体を正しく捉える
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
■問題を正しく捉えるための2つのポイント 
・問題を適切に絞り込む 
品質が悪い 
→設計(設計書) 
→プログラム 
→テスト(テスト仕様書) 
→顧客満足度 
etc... 
更に絞り込んでいく。 
どこが問題か適切に 
特定の機能? 
絞り込む。 
特定の人が作った所?
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
↓ 
2.原因を特定する 
↓ 
3.解決策の立案 
↓ 
4.解決策を実行 
↓ 
5.実行結果の評価
2. 問題解決プロセス 
2.原因を特定する 
「なぜ、なぜ、なぜ・・」を繰り返しながら原因を根本まで掘り下げていく。 
ただ、原因を特定しないで対策を考えてしまうことがあるので、そうなら 
ないよう注意が必要。 
品質が悪い 
どうすれば品質が良 
くなるか 
このような思考 
回路にならな 
いこと
2. 問題解決プロセス 
2.原因を特定する 
■原因を特定するための2つのポイント 
・広く深く原因を掘り下げる 
・正しく掘り下げられたか確認する
2. 問題解決プロセス 
2.原因を特定する 
■原因を特定するための2つのポイント 
・広く深く原因を掘り下げる 
Aさん(1年目)担当機能のプログラム品質が悪い 
仕様誤認識のまま作 
り続けていた 
経験年数が浅いテストを疎かにした 
誰にも仕様確認をし 
なかった 
スケジュールに間に合わせ 
ることを優先してしまった 
・ 
・ 
・ 
・ 
深く 
広く 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ?
2. 問題解決プロセス 
2.原因を特定する 
■原因を特定するための2つのポイント 
・広く深く原因を掘り下げる 
Aさん(1年目)担当機能のプログラム品質が悪い 
広く深く抜け漏れなく様々な視点から原因 
を列挙してみる。 
なぜを繰り返し5回くらいは掘り下げてみる。 
打ち止めになるまで掘り下げてみる。 
仕様誤認識のまま作 
り続けていた 
経験年数が浅いテストを疎かにした 
誰にも仕様確認をし 
なかった 
スケジュールに間に合わせ 
ることを優先してしまった 
・ 
・ 
・ 
・ 
深く 
広く 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ? 
なぜ?
2. 問題解決プロセス 
2.原因を特定する 
■原因を特定するための2つのポイント 
・正しく掘り下げられたか確認する 
Aさん(1年目)担当機能のプログラム品質が悪い 
したがって 
仕様誤認識のまま作 
り続けていた 
したがってしたがって 
経験年数が浅いテストを疎かにした 
誰にも仕様確認をし 
なかった 
スケジュールに間に合わせ 
ることを優先してしまった 
したがって 
したがって
2. 問題解決プロセス 
2.原因を特定する 
原因が列挙出来て正しさを確認出来たら、次のプロセスの解決策 
の立案に向けて、どの原因に手を打てばよいか決める。 
Aさん(1年目)担当機能のプログラム品質が悪い 
仕様誤認識のまま作 
り続けていた 
経験年数が浅いテストを疎かにした 
誰にも仕様確認をし 
なかった 
スケジュールに間に合わせ 
ることを優先してしまった
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
↓ 
2.原因を特定する 
↓ 
3.解決策の立案 
↓ 
4.解決策を実行 
↓ 
5.実行結果の評価
2. 問題解決プロセス 
3.解決策の立案 
優れた解決策には3つの要件がある。 
1.成果につながること(立案した解決策で過去に失敗事例がないこと) 
2.わかりやすこと 
3.着実に実行できること 
解決策を立案する際は上記3つの要件を意識して考えると良い。 
また、立案した解決策の実行後のイメージ(一番上の問題まで原因が 
倒れていくか)を持つことも重要。
2. 問題解決プロセス 
3.解決策の立案 
■解決策を立案するための2つのポイント 
・解決策は複数考えておく 
・複数の視点で解決策を評価する
2. 問題解決プロセス 
3.解決策の立案 
■解決策を立案するための2つのポイント 
・解決策は複数考えておく 
その原因に効く解決策は1つではない。 
解決策を思い通りやりきれない、効果が不十分だったりする場合 
に備えて複数考えておく。 
誰にも仕様確認をし 
なかった 
仕様確認会を定期的 
に全員で開催する 
仕様通りか定期的に 
有識者が確認する 
各自に仕様確認フェー 
ズを設ける
2. 問題解決プロセス 
3.解決策の立案 
■解決策を立案するための2つのポイント 
・複数の視点で解決策を評価する 
「効果」「コスト」「時間」を基本として、数字で定量的に行う。 
※5を最大として大きいほど最適案 
効果コスト時間 
仕様確認会を定期的に全 
員で開催する 
5 3 4 
仕様通りか定期的に有識 
者が確認する 
4 3 4 
実装前に各自に仕様確認 
フェーズを設ける 
3 4 4
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
↓ 
2.原因を特定する 
↓ 
3.解決策の立案 
↓ 
4.解決策を実行 
↓ 
5.実行結果の評価
2. 問題解決プロセス 
4.解決策を実行 
解決策が立案出来たら、すばやく実行に移すことが重要。 
実行へ移すまで時間がかかればかかるほど問題は深刻になっていく 
可能性もあり、そこから更なる問題を生むことになる場合もある。
2. 問題解決プロセス 
4.解決策を実行 
■解決策を実行するための3つのポイント 
・既存の取り組みを活用する 
・あらかじめ関係各署と合意をとっておく 
・実行計画を可視化する
2. 問題解決プロセス 
4.解決策を実行 
■解決策を実行するための3つのポイント 
・既存の取り組みを活用する 
既存の取り組みを活用することですばやく実行に移せる。 
また、新しいものより既存のものを組み合わせた方が心理的な 
抵抗を少なくできる。 
誰にも仕様確認をし 
なかった 
仕様確認会を定期的 
に全員で開催する 
仕様通りか定期的に 
有識者が確認する 
実装前に各自に仕様確 
認フェーズを設ける 
既存の定例会A 
・アジェンダ1 
・アジェンダ2 
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仕様確認枠
2. 問題解決プロセス 
4.解決策を実行 
■解決策を実行するための3つのポイント 
・あらかじめ関係各署と合意をとっておく 
解決策を実行するにあたり、あらかじめ関係各署と合意をとって 
おくことにより、認識齟齬、そんな話聞いていない!等の事態を 
避ける必要がある。
2. 問題解決プロセス 
4.解決策を実行 
■解決策を実行するための3つのポイント 
・実行計画を可視化する 
誰が、いつ、何を、いつまでに、何をゴールに・・・の全体の実行 
計画を可視化しておく。これにより初めての試みでもスムーズに 
取り組める環境を作り出す。
2. 問題解決プロセス 
1.問題を正しく捉える 
↓ 
2.原因を特定する 
↓ 
3.解決策の立案 
↓ 
4.解決策を実行 
↓ 
5.実行結果の評価
2. 問題解決プロセス 
5.実行結果の評価 
解決策を実行し終えたら、結果を評価することが重要。 
結果を評価し、その結果に応じてその後何をすべきか次のアクション 
を定める。 
また、「たまたま上手くいった」を避けるため、必ず取り組み過程も併 
せて評価する必要がある。
2. 問題解決プロセス 
5.実行結果の評価 
■評価した結果 
ケース1. 
問題に対する効果は出ていないが、取り組み過程に問題がない。 
→解決策もしくは原因に問題がある。 
解決策に問題がある場合、解決策を再検討し再実行する 
(プロセス3から再度試みる)。 
原因に問題がある場合、原因を再検討し別の原因を検討する 
(プロセス2から再度試みる)。
2. 問題解決プロセス 
5.実行結果の評価 
■評価した結果 
ケース2. 
問題に対する効果は出ているが、取り組み過程に問題がある。 
→どこでどうつまずいてしまったのか明らかにして、今後に活かす 
必要がある。
2. 問題解決プロセス 
5.実行結果の評価 
■評価した結果 
ケース3. 
問題解決に成功し、取り組み過程も問題ない 
→一連の取り組み過程を「標準化」して「横展開」出来るようにして 
おく。これは別の人(部署)が同じような問題に直面した際にも参 
考に出来るような状態にしておくことで、問題解決へのアプローチ 
が柔軟にかつ、迅速に行えるようになり、組織としてのレベルアッ 
プにつながる。 
→組織に根付かせて次の問題解決に結び付ける
振り返り 
1.問題を正しく捉える 
↓ 
2.原因を特定する 
↓ 
3.解決策の立案 
↓ 
4.解決策を実行 
↓ 
5.実行結果の評価
振り返り 
1. 問題解決の重要性が理解出来ましたか? 
2. 問題解決プロセスが理解出来ましたか? 
※ここでの「理解出来る」の定義は、人に聞かれて答えることが出来る、 
とします。
Appendix 
■参考書籍

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問題解決プロセス

  • 2. アジェンダ 1. 問題解決の重要性 2. 問題解決プロセス
  • 3. 今日のゴール 1. 問題解決の重要性が理解出来る 2. 問題解決プロセスが理解出来る ※ここでの「理解出来る」の定義は、人に聞かれて答えることが出来る、 とします。
  • 4. はじめに ■「問題」の定義 現状(実際の姿)と目標(あるべき姿)の差異 ■「問題解決」とは 品質も良くお客様も 大満足 品質が悪い 実際の姿 とあるべき 姿の差異 解決 ※差異を埋めること 問題
  • 5. はじめに 問題たくさんありますよね? 残業が多い メンバーとのコミュニ ケーションがうまくいか ない 年次に応じた知識、技 術力が身につかない 思うような評価が得ら れない 上司、先輩に意見が 言いづらい 売り上げが上がらな い メンバーが非協力的 モチベーションが上 がらない 結婚したいのに相手 が見つからない 異性にモテない ギャンブルがやめら れない 部下、後輩をうまく育て ることが出来ない 息子の成績 が悪い
  • 7. 1. 問題解決の重要性 仕事をするうえで、日々問題解決の連続でありながら、そのプロセス、 考え方を知らないがゆえに、思うように前に進めずにいる人が意外と 多いです。 問題解決のプロセス、考え方を正しく理解 することにより、ビジネスパーソンとして価 値の高い仕事を遂行できるようになります。
  • 8. 2. 問題解決プロセス 「問題解決」というと、難しい分析や特殊な考え方等、 専門的な内容を想像しがちですが、そんなことありま せん。 「全てのビジネス現場で日々必要とされ る普遍的な仕事の進め方」 でしかないです。
  • 9. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える ↓ 2.原因を特定する ↓ 3.解決策の立案 ↓ 4.解決策を実行 ↓ 5.実行結果の評価 このプロセスはIT業のみならず、 どの職種においても共通したプロセス
  • 10. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える ↓ 2.原因を特定する ↓ 3.解決策の立案 ↓ 4.解決策を実行 ↓ 5.実行結果の評価
  • 11. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える 問題を正しく捉えず「闇夜の鉄砲」のように当てずっぽうで対策を行っ ても著しく効率が悪い。 そのため、まずは本当の問題は何なのか正しく捉えることが重要。
  • 12. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える ■問題を正しく捉えるための2つのポイント ・問題の全体を正しく捉える ・問題を適切に絞り込む
  • 13. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える ■問題を正しく捉えるための2つのポイント ・問題の全体を正しく捉える 品質が悪い →設計(設計書) →プログラム →テスト(テスト仕様書) →顧客満足度 etc... 全体を正しく捉える
  • 14. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える ■問題を正しく捉えるための2つのポイント ・問題を適切に絞り込む 品質が悪い →設計(設計書) →プログラム →テスト(テスト仕様書) →顧客満足度 etc... 更に絞り込んでいく。 どこが問題か適切に 特定の機能? 絞り込む。 特定の人が作った所?
  • 15. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える ↓ 2.原因を特定する ↓ 3.解決策の立案 ↓ 4.解決策を実行 ↓ 5.実行結果の評価
  • 16. 2. 問題解決プロセス 2.原因を特定する 「なぜ、なぜ、なぜ・・」を繰り返しながら原因を根本まで掘り下げていく。 ただ、原因を特定しないで対策を考えてしまうことがあるので、そうなら ないよう注意が必要。 品質が悪い どうすれば品質が良 くなるか このような思考 回路にならな いこと
  • 17. 2. 問題解決プロセス 2.原因を特定する ■原因を特定するための2つのポイント ・広く深く原因を掘り下げる ・正しく掘り下げられたか確認する
  • 18. 2. 問題解決プロセス 2.原因を特定する ■原因を特定するための2つのポイント ・広く深く原因を掘り下げる Aさん(1年目)担当機能のプログラム品質が悪い 仕様誤認識のまま作 り続けていた 経験年数が浅いテストを疎かにした 誰にも仕様確認をし なかった スケジュールに間に合わせ ることを優先してしまった ・ ・ ・ ・ 深く 広く なぜ? なぜ? なぜ? なぜ? なぜ? なぜ? なぜ?
  • 19. 2. 問題解決プロセス 2.原因を特定する ■原因を特定するための2つのポイント ・広く深く原因を掘り下げる Aさん(1年目)担当機能のプログラム品質が悪い 広く深く抜け漏れなく様々な視点から原因 を列挙してみる。 なぜを繰り返し5回くらいは掘り下げてみる。 打ち止めになるまで掘り下げてみる。 仕様誤認識のまま作 り続けていた 経験年数が浅いテストを疎かにした 誰にも仕様確認をし なかった スケジュールに間に合わせ ることを優先してしまった ・ ・ ・ ・ 深く 広く なぜ? なぜ? なぜ? なぜ? なぜ? なぜ? なぜ?
  • 20. 2. 問題解決プロセス 2.原因を特定する ■原因を特定するための2つのポイント ・正しく掘り下げられたか確認する Aさん(1年目)担当機能のプログラム品質が悪い したがって 仕様誤認識のまま作 り続けていた したがってしたがって 経験年数が浅いテストを疎かにした 誰にも仕様確認をし なかった スケジュールに間に合わせ ることを優先してしまった したがって したがって
  • 21. 2. 問題解決プロセス 2.原因を特定する 原因が列挙出来て正しさを確認出来たら、次のプロセスの解決策 の立案に向けて、どの原因に手を打てばよいか決める。 Aさん(1年目)担当機能のプログラム品質が悪い 仕様誤認識のまま作 り続けていた 経験年数が浅いテストを疎かにした 誰にも仕様確認をし なかった スケジュールに間に合わせ ることを優先してしまった
  • 22. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える ↓ 2.原因を特定する ↓ 3.解決策の立案 ↓ 4.解決策を実行 ↓ 5.実行結果の評価
  • 23. 2. 問題解決プロセス 3.解決策の立案 優れた解決策には3つの要件がある。 1.成果につながること(立案した解決策で過去に失敗事例がないこと) 2.わかりやすこと 3.着実に実行できること 解決策を立案する際は上記3つの要件を意識して考えると良い。 また、立案した解決策の実行後のイメージ(一番上の問題まで原因が 倒れていくか)を持つことも重要。
  • 24. 2. 問題解決プロセス 3.解決策の立案 ■解決策を立案するための2つのポイント ・解決策は複数考えておく ・複数の視点で解決策を評価する
  • 25. 2. 問題解決プロセス 3.解決策の立案 ■解決策を立案するための2つのポイント ・解決策は複数考えておく その原因に効く解決策は1つではない。 解決策を思い通りやりきれない、効果が不十分だったりする場合 に備えて複数考えておく。 誰にも仕様確認をし なかった 仕様確認会を定期的 に全員で開催する 仕様通りか定期的に 有識者が確認する 各自に仕様確認フェー ズを設ける
  • 26. 2. 問題解決プロセス 3.解決策の立案 ■解決策を立案するための2つのポイント ・複数の視点で解決策を評価する 「効果」「コスト」「時間」を基本として、数字で定量的に行う。 ※5を最大として大きいほど最適案 効果コスト時間 仕様確認会を定期的に全 員で開催する 5 3 4 仕様通りか定期的に有識 者が確認する 4 3 4 実装前に各自に仕様確認 フェーズを設ける 3 4 4
  • 27. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える ↓ 2.原因を特定する ↓ 3.解決策の立案 ↓ 4.解決策を実行 ↓ 5.実行結果の評価
  • 28. 2. 問題解決プロセス 4.解決策を実行 解決策が立案出来たら、すばやく実行に移すことが重要。 実行へ移すまで時間がかかればかかるほど問題は深刻になっていく 可能性もあり、そこから更なる問題を生むことになる場合もある。
  • 29. 2. 問題解決プロセス 4.解決策を実行 ■解決策を実行するための3つのポイント ・既存の取り組みを活用する ・あらかじめ関係各署と合意をとっておく ・実行計画を可視化する
  • 30. 2. 問題解決プロセス 4.解決策を実行 ■解決策を実行するための3つのポイント ・既存の取り組みを活用する 既存の取り組みを活用することですばやく実行に移せる。 また、新しいものより既存のものを組み合わせた方が心理的な 抵抗を少なくできる。 誰にも仕様確認をし なかった 仕様確認会を定期的 に全員で開催する 仕様通りか定期的に 有識者が確認する 実装前に各自に仕様確 認フェーズを設ける 既存の定例会A ・アジェンダ1 ・アジェンダ2 ・アジェンダ3 仕様確認枠
  • 31. 2. 問題解決プロセス 4.解決策を実行 ■解決策を実行するための3つのポイント ・あらかじめ関係各署と合意をとっておく 解決策を実行するにあたり、あらかじめ関係各署と合意をとって おくことにより、認識齟齬、そんな話聞いていない!等の事態を 避ける必要がある。
  • 32. 2. 問題解決プロセス 4.解決策を実行 ■解決策を実行するための3つのポイント ・実行計画を可視化する 誰が、いつ、何を、いつまでに、何をゴールに・・・の全体の実行 計画を可視化しておく。これにより初めての試みでもスムーズに 取り組める環境を作り出す。
  • 33. 2. 問題解決プロセス 1.問題を正しく捉える ↓ 2.原因を特定する ↓ 3.解決策の立案 ↓ 4.解決策を実行 ↓ 5.実行結果の評価
  • 34. 2. 問題解決プロセス 5.実行結果の評価 解決策を実行し終えたら、結果を評価することが重要。 結果を評価し、その結果に応じてその後何をすべきか次のアクション を定める。 また、「たまたま上手くいった」を避けるため、必ず取り組み過程も併 せて評価する必要がある。
  • 35. 2. 問題解決プロセス 5.実行結果の評価 ■評価した結果 ケース1. 問題に対する効果は出ていないが、取り組み過程に問題がない。 →解決策もしくは原因に問題がある。 解決策に問題がある場合、解決策を再検討し再実行する (プロセス3から再度試みる)。 原因に問題がある場合、原因を再検討し別の原因を検討する (プロセス2から再度試みる)。
  • 36. 2. 問題解決プロセス 5.実行結果の評価 ■評価した結果 ケース2. 問題に対する効果は出ているが、取り組み過程に問題がある。 →どこでどうつまずいてしまったのか明らかにして、今後に活かす 必要がある。
  • 37. 2. 問題解決プロセス 5.実行結果の評価 ■評価した結果 ケース3. 問題解決に成功し、取り組み過程も問題ない →一連の取り組み過程を「標準化」して「横展開」出来るようにして おく。これは別の人(部署)が同じような問題に直面した際にも参 考に出来るような状態にしておくことで、問題解決へのアプローチ が柔軟にかつ、迅速に行えるようになり、組織としてのレベルアッ プにつながる。 →組織に根付かせて次の問題解決に結び付ける
  • 38. 振り返り 1.問題を正しく捉える ↓ 2.原因を特定する ↓ 3.解決策の立案 ↓ 4.解決策を実行 ↓ 5.実行結果の評価
  • 39. 振り返り 1. 問題解決の重要性が理解出来ましたか? 2. 問題解決プロセスが理解出来ましたか? ※ここでの「理解出来る」の定義は、人に聞かれて答えることが出来る、 とします。