大学1年生のための
アカデミック・ライティング入門
和光大学現代人間学部心理教育学科
末木新
本授業の目的
大学での課されるアカデミックな「レポート」を
書けるようになること
 付随してできるようになること/なって欲しいこと
‐ 「伝わる」文章が書けるようになる
‐ 他人が書いた文章(論文)が読めるようになる
‐ 他人が書いた文章を直せるようになる
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 注意事項
‐ この授業の元ネタは「阪大生のためのアカデミック・ライティング入門」と「論理が伝わる 世界標準の「書く技術」 」です
‐ 検索して原文を読み、内容をきっちりと理解しておきましょう
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1. アカデミック・ライティングとは何か
2. アカデミック・ライティングの方法
3. 注意事項
本日の目次
アカデミック・ライティングとは
以下のような特徴を備えた文章のこと
 アカデミック・ライティングの特徴
‐ 問い・答え・「答え」を導く論理的な説明、から構成される
‐ 説明の根拠となる情報が明示されている
‐ 説明文がパラグラフ構造になっている
‐ 引用など学術的な倫理のルールにしたがっている
‐ 学術的文章に特有の一定の形式(書式)に従っている
 なぜアカデミック・ライティングが必要?
‐ 問いに対する答えが明確ではないものを扱う場合、答えにたどり着く
過程が重要となる!
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大学と高校は何が違うか|研究と勉強
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勉
強
勉
強
研
究
大学以降(人生に)は、決められた正しい答えは存在しない!
 高校まで
‐ 主に勉強をする
‐ 勉強とは、世界に存在する
ものを学ぶこと
 大学以降
‐ 研究の比重が増す
‐ 研究とは、世界に存在しない
ものを存在するようにすること
正しい答えのある世界 答えを自分で作る世界
アカデミック・ライティングと「作文」「感想文」
アカデミック・ライティングは作文や感想文とは違う!
 作文・感想文
‐ 自分の経験や思い、考えたことを書く
‐ 普段使っている言葉で、友達に語りかけるような文体もOK
 アカデミック・ライティング
‐ 文献・調査結果・実験結果などの証拠をもとに書く
‐ 論理の一貫性が求められる
‐ 学術的文章の規範に従って報告する(普段使っている言葉×)
‐ 「調べたことをうまくまとめればOK!」ではない!!
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1. アカデミック・ライティングとは何か
2. アカデミック・ライティングの方法
3. 注意事項
本日の目次
アカデミック・ライティングの手順
文章をいきなり書き始めない。手順に沿って進めるのが大事!
 手順の以下の通り
‐ 自分なりの「問い」や「答え」を設定する
→ 「問い」は教員が設定している場合もあるかもしれない
‐ 証拠を得るために調査・分析する
→ 授業内容・教科書を見直した上で追加で調べる
‐ 得られた情報を整理し構成を練る
‐ 論理的でわかりやすい文章(パラグラフ・ライティング)で書く
‐ 内容や形式を点検し整える
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パラグラフ・ライティングとは何か
「伝わる文章」をかくための世界標準の書き方
 パラグラフ・の成り立ち
‐ 一つのトピックを説明した
文の集まり
‐ 原則として、一つの要約文
+複数の補足文
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 伝わる文章とは
‐ 大事なポイントがひと目でわかる、短時間で読める
→ そのための要約文(別名:トピック・センテンス)
‐ 論理的で説得力のある内容
よくある間違い・勘違い
以下のような要因は文章を読みづらくします
 結論が最後にくる
‐ 起承転結から卒業しよう
‐ 言いたいことは最初にもってくる
 段落(≒パラグラフ)が適切に作られていない
‐ 段落が作られていない文章は読みづらい
‐ こう言うと一文か二文で段落を作り出す人がいるが、その場合も
「段落」の意味を考えていないため、やはり読みづらい
 一文が長すぎる
‐ 普通にワードで文章を書いていて、3行「。」が来なかったら、
おかしな日本語/文章になっている可能性が高い!
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パラグラフ・ライティングによる論理の構成|具体例
トピック・センテンスをつなげて論理が構築されるようにする
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① インターネット×自殺の研究は重要
② ネットは自殺を誘発する
③ ネットは自殺を予防する
④ 上記研究には○○という問題あり
⑤ この研究では××をやってみました
本日のワーク
 アカデミック・ライティングとは何かを、パラグラフ・ライティングを
用いてまとめよ
 分量は配布されたリアクション・ペーパーの表面とする
 制限時間は10分
 終了後、グループ・ワークにて相互に添削を行います
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1. アカデミック・ライティングとは何か
2. アカデミック・ライティングの方法
3. 注意事項
本日の目次
文章作成時の倫理
コピペ(剽窃)ダメ絶対! コピペは見れば分かるんだよ…
 コピペ(剽窃)がダメな理由
‐ 他者の知的活動を尊重していない
→ 本学では試験におけるカンニングと同じ扱いになります
 剽窃と引用
‐ 他者の考えを自分のレポートに書いてはいけないわけではない
‐ その場合は「引用」する(著作権法第32条を参照)
‐ 引用は推奨されるべき行動
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適切な引用とは
引用の仕方には一定のルールがある!
 引用とは(著作権法第三十二条)
‐ 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合に
おいて、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、
批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるもので
なければならない。
 具体的な引用の仕方
‐ 短い引用、ブロック引用、要約引用といった方法がある
‐ 引用する文章の内容・趣旨を勝手に変えてはいけない
‐ 出典は必ず明記されなければならない(記載方法は領域による)
‐ 一次資料と二次資料を分けること(≒ 孫引きは極力避ける)
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引用文献
このスライドの元ネタは以下の通り
引用文献の書き方をここから学びましょう!
 引用文献一覧
‐ 倉島保美 (2012). 論理が伝わる 世界標準の「書く技術」 講談社
‐ 大阪大学全学教育推進機構 (2014). 阪大生のためのアカデミック・
ライティング入門 <http://ir.library.osaka-
u.ac.jp/dspace/handle/11094/27153> 2014年8月15日最終確認
‐ 著作権法 <http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO048.html>
2014年8月15日最終確認
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※ 困った時には日本心理学会の「執筆・投稿の手引き」をググって読みましょう
レポート提出時の注意事項
提出前には、必ず指定された条件が満たされているか
を確認すること!
 主なチェック項目
‐ 用紙の使い方、分量、表紙の有無、表紙の内容、見出し、見出し番号、
図表のタイトル・説明、ページ番号、ホチキスの止め方…etc
‐ 前期の「大学基礎講座」(藤田哲也、2006)でもやりましたよね?
‐ 読み手にとって読みやすい文章になっているかどうかをきちんと
チェックするということは、非常に大事!
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本日のまとめ
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 伝わる、説得力のある文章を書く力をつけましょう!
 いきなり書かない、文字数が埋まれば良いのではない。
適切な手順を踏めば、書けるようになる!
 パラグラフ・ライティングを習得しよう!
本日は以上になります
質問がある人は個別にどうぞ!
※ この講義資料は以下のアドレスで公開されています。
http://www.slideshare.net/Hajime_SUEKI/

アカデミック・ライティング入門