内力の決定
1. 内力の決定手順を説明できる
目標
2. 一方向引張荷重が作用する棒の内力
を決定できる
3. 荷重条件が途中で変化する棒の内力
を決定できる
1/9
内力の決定手順
① 仮想切断で内力を図示
② 切断された部材に関する釣合い方程式を記述
③ 釣合い方程式を解く
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F F
① 仮想切断で内力を図示
Nn
Ns
M F
Nn
Ns
M
x
F
x
[例題]
一方向引張荷重が作用する
棒の内力を求めよ
3/9
一方向引張荷重が作用する
棒の内力を求めよ
② 釣合い方程式を記述
F−Nn = 0
Ns = 0
M − xNs= 0
③ 釣合い方程式を解く
Nn = F
Ns = 0
M = 0
[例題]
Nn
Ns
M F
Nn
Ns
MF
x
左側部分 右側部分
垂直方向:
平行方向:
回転方向:
xNs
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仮想切断面で力の釣合い方程式を
記述するときの注意点
仮想切断面に平行な内力が発生させるモーメントを考慮
Nn
Ns
MF
x xNs
様々な方向に荷重が作用する棒の
内力の決定
水平方向と垂直方向の成分に分解する
F1
F2
F1n
F1s
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FAFB
ABC
荷重条件変化
[例題]
荷重条件が途中で変化する
棒の内力を求めよ
NABn + FA = 0
NABs= 0
MAB+xNABs = 0
AB区間の内力
③ 内力② 釣合い方程式① 内力を図示
FA
NABn
NABsMAB
右側部分
x
NABn= FA
NABs= 0
MAB= 0
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FAFB
ABC
荷重条件変化
BC区間の内力
[例題]
荷重条件が途中で変化する
棒の内力を求めよ
① 内力を図示 ② 釣合い方程式 ③ 内力
FA
NBCn
NBCsMBC
右側部分
x
FB
NBCs= 0
MBC+xNBCs = 0
NBCn +FA = 0+FB
NABs= 0
MAB= 0
NABn= FA+FB
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荷重条件が変化する材料の
内力を調べるための注意点
荷重条件の変化する前後の領域で仮想切断
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まとめ:内力の決定
1. 内力の決定手順
2. [例題] 一方向引張荷重が作用する棒の内力
3. [例題] 荷重条件が途中で変化する棒の内力
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① 仮想切断で内力を図示
②切断された部材に関する釣合い方程式を記述
③ 釣合い方程式を解く
仮想切断面に平行な内力が発生させるモーメントの
を考慮
荷重条件の変化する前後の領域で仮想切断して
内力を調査

【材料力学】内力の決定 (I-02-2 2020)

Editor's Notes

  • #2 内力の決定方法について説明します. この項目では,次の3つの目標を設定しています. 一つ目は,内力と外力を区別できるようになることです. 二つ目は,仮想切断により内力を図示できるできるようになることです. 三つ目は,内力を求めることができるようになることです.
  • #3 #page 内力の決定手順について説明します. まず,まるいち,仮想切断で内力を図示します. 次に,まるに,釣り合い方程式を記述します. 最後に,まるさん,釣り合い方程式を解いて,内力を決定します.
  • #4 #page 例題を解きながら,具体的な内力の求め方 について説明します. 左の上の図に示すような,一方向の引っ張り荷重Fが作用している棒に生じる内力を決定してみましょう. 内力を考える断面は,棒の左端からxの位置とします. それでは,まるいち,仮想切断で内力を図示します. #click 棒を仮想切断します. #click 次に,内力の垂直成分,Nn,水平成分,Ns,およびモーメント成分,M,を図示します. 内力の正方向に注意してください.
  • #5 #page まる2,釣り合い方程式を記述します. 仮想切断によって,棒は,左側部分と右側部分に分割されます. 釣り合い方程式は,仮想切断された棒の各部分について記述されます. ここでは,棒の左側部分について釣り合い方程式を記述しましょう. #click 切断面に垂直な方向には,内力Nnと引っ張り荷重Fが作用しています. そこで,引っ張り荷重Fと,内力Nsを足しあわせて,=0の式をつくります. FとNsは反対方向の力なので,Fの方に,負の符号をつけています. 切断面に平行な方向には,内力Nsとのみが作用しているので,Ns=0とします. 最後に,回転方向について考えます. まず,切断面には,反時計回りにモーメントMが生じています. 次に,モーメントの回転中心を棒の左端,しろまるで示す位置に設定して, ほかに作用するモーメントを探します. #click すると,水平方向の内力Nsによって,左端の回転中心周りに,xかけるNsのモーメントが生じることがわかります. 方向は,時計回りです. そこで,MとxNsを足し合わせて=0の式を作ります. MとxNsは,反対方向のモーメントなので,xNsの項に負の符号をつけています. #click まるさん,で先ほど求めた釣り合い方程式を解くと,右下のように内力が決定されます. この結果から,一方向引張荷重を受ける棒の断面では, 断面が荷重に垂直な場合に限って,仮想切断面に平行な成分とモーメント成分は生じないことがわかります.
  • #6 ここで,仮想切断面で力の釣り合い方程式を記述するときの注意点を確認しておきます. それは,切断面に生じる平行方向の内力が発生させるモーメントを忘れずに考慮することです. 図でも確認します. 仮想切断面にはは,断面な平行な内力Nsが生じます. この内力Nsによって,白まるの点を回転中心として,xかけるNsのモーメント受けます. このモーメントは,仮想切断に不慣れな内は,忘れやすいので注意しましょう.
  • #7  #page 様々な方向に荷重が作用する場合の内力の決定についてせつめいします. 先ほどの例題では,仮想切断面に,垂直な一方向荷重が作用する場合を考えました. 実際の構造物には,さまざまな方向に荷重が作用しています. このような場合には,それぞれの荷重を水平方向と垂直方向の成分に分解して考えます. 図の例は,荷重F1を,水平方向成分F1sと垂直方向成分F1nに分解していています.
  • #8 荷重条件が棒の途中で変化する棒の内力を求める方法を, 具体例を見ながら説明します. 図に示すように,左端Cを固定支持され,右端Aに荷重FA,AC間のB 点に荷重FBが作用している棒を考えます. この棒は,棒の中B点で荷重条件が変化しています. 荷重条件の変化するB点の前後で,内力がどうなっているか調べてみましょう. #click AB区間に赤線で示した断面に生じる内力を決定してみましょう. 内力の図示,釣り合い方程式の記述,釣り合い方程式を解いて内力を決定するという手順に沿って進めていきます. #click まるいち,仮想切断して内力を図示します. 今回の仮想切断では,仮想切断した右側部分を考えます. 右側部分を考えることで,C点の反力や反モーメントを考えずに内力を決定することできるというメリットがあります. 図は,仮想切断した棒の右側部分です.内力の正の向きに注意してください. #click まるに,で, 断面に対して垂直方向,平行方向,回転方向の釣り合い方程式を考えます. まるさん,で釣り合い方程式を解くことで,それぞれの内力が決定されます.
  • #9 次に,BC区間に赤線で示した断面に生じる内力を決定してみましょう. #click まるいち, 仮想切断した右側部分を示します. AB区間の仮想切断と異なる点は,外力FBが含まれている点です. #click まるに,で,力の釣り合い方程式を考え,まるさん,で解きます. 内力の断面に垂直な方向の成分がAB区間の結果と,異なっていることが確認できます.
  • #10 以上の結果から,荷重条件が変化する材料の内力を調べるための注意点を確認しておきましょう. それは,荷重条件の変化する断面の前後の領域で,仮想切断する必要があることがわかります.
  • #11 内力の決定のまとめです. 内力の決定手順は,以下の通りです. まるいち,仮想切断で内力を図示する. まるに,切断された部材に関する釣合い方程式を記述する. まるさん,釣り合い方程式を解いて内力を決定するです. 内力の決定手順を具体的に確認するために,一方向引張荷重が作用する棒の内力を求める例題を解きました. 釣り合い方程式を記述するときの注意点として,仮想切断面に平行な内力が発生させるモーメントを考慮することを確認しました. 荷重条件が途中で変化する棒の内力を求める例題を解きました. 荷重条件が変化する材料の内力を調べるための注意点として,荷重条件の変化する前後の領域で仮想切断して内力を調査する必要があることを確認しました.