経営分析論Ⅱ⑨
損益分岐点分析③
製造原価明細書から損益分岐点を分析する
多品種製品の利益計画
• 多品種製品のCVP分析

製造・販売する製品の構成割合が事前に決まっている場合,その
割合で構成できる最小のセットを作り,そのセットを

1つの製品であるかのように考え,単一製品のCVP分析と

同様の分析を行う。
• 例題の解答
①損益分岐点における売上高
 製品Aを2個,製品Bを3個で1つのセットと考える。
 損益分岐点での売上高は販売セット数をXとすると,
 (3,000×2+1,500×3)× X = (1,800×2+900×3)×X +2,100,000
  X=2,100,000÷4,200 なので, X= 500

 よって,製品Aは1,000個,製品Bは1,500個となる。
多品種製品の利益計画
• 例題の解答つづき

②損益分岐点売上高は

 10,500×500=5,250,000円



③目標営業利益840,000円を達成する売上販売数量をYと

 すると,

 10,500Y = 6,300Y + 2,100,000 + 840,000

 4,200Y = 2,940,000

 Y = 700

 よって,製品Aが1,400個,製品Bが2,100個となる。
製造原価明細書を用いて損益分岐点を分析する
• 製造原価明細書とは?

製造原価の内容を総合的に説明している損益計算書の附属明細書

→日商簿記2級の工業簿記で学習する。

→製造業であれば,有価証券報告書の個別財務諸表:損益計算書の次に

 表記される。
前事業年度
(自 平成22年4月1日
至 平成23年3月31日)
当事業年度
(自 平成23年4月1日
至 平成24年3月31日)
区分
注記
番号
金額(百万円)
構成比
(%)
金額(百万円)
構成比
(%)
Ⅰ 材料費 398,435 49.8 431,510 51.8
Ⅱ 労務費 176,506 22 185,469 22.3
Ⅲ 経費 ※1 225,648 28.2 215,654 25.9
  当期総製造費用 800,589 100 832,633 100
  当期首仕掛品棚卸高 66,283 62,708
  合併による仕掛品受入高 --- 4,217
合計 866,872 899,558
  仕掛品振替高 ※2 -3,254 -2,507
  期末仕掛品棚卸高 62,708 60,029
  当期製品製造原価 800,910 837,022
(注)※1 経費に含まれる減価償却費は,前事業年度 34,921百万円,当事業年度 34,719百万円です。

   ※2 仕掛品振替高は,仕掛品より主にサービス用部品等を商品及び製品へ振りかえたものです。
• どのようにして固定費と変動費を区分するか?
製造原価明細書を用いて損益分岐点を分析する
製造原価明細書を用いて損益分岐点を分析する
• 日銀方式を用いて企業の固変分解をしてみよう。
製造原価明細書を用いて損益分岐点を分析する
• 過去5年間の財務データを用いてパナソニックとシャープの

               損益分岐点の推移を分析してみよう。
製造原価明細書を用いて損益分岐点を分析する
• 過去5年間の財務データを用いてパナソニックとシャープの

               損益分岐点の推移を分析してみよう。

2015経営分析論ⅱ⑨