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マーケティング研修は新時代へ! 博報堂が知見を盛り込み開発した新しい方法論とは?
HRカンファレンス 特別講演【D-2】
2014/11/19
㈱博報堂コンサルティング
執行役員 楠本 和矢
カレイドソリューションズ㈱
代表取締役 開発者 高橋 興史
3. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
本日の流れ
・配布物の確認
・プレスリリース資料
・本日のレジュメ
・博報堂コンサラクションアカデミー資料
・体験会情報
・封筒
・当社の会社案内
・「企業と人材」次号予告(&申込書)
・オリエンテーション(当社紹介)
・博報堂の取り組みについて(楠本氏より)
・ゲームについて(高橋より)
・振り返り及び告知 5. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
自己紹介
高橋 興史(たかはし こうじ)
1977年生まれ、東京都出身
カレイドソリューションズ㈱代表取締役 開発者
・上場企業2社で勤務(途中、渡独)
・その後、人材開発系コンサル会社で以下を経験
・研修の企画営業
・新規事業のプロジェクトマネジメント ※タレントマネジメントシステム
・某採用系ゲーム開発会社の
・取締役兼マーケティング担当執行役員に就任
・カレイドソリューションズ株式会社を創業
・ビジネスゲームを活用した研修内製化を支援 15. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
研修開発の重要リソース
①専門領域の熟達者
・今回はマーケティング
②研修開発の知見者
・インストラクショナルデザイン
・ワークショップデザイン
・ゲーミフィケーション
研究によって高い効果が実証され、
学習のプロフェッショナルにとって
必須のスキルになる可能性が高いのが
「ゲーミフィケーション」である。
(シュロモ・ベンハー 2013) 17. 16
会社概要
会社名 株式会社 博報堂コンサルティング HAKUHODO CONSULTING INC.
事業概要 ブランド構築と事業変革に関する経営コンサルティング
設立 2001年4月
資本金 1億円(株式会社 博報堂 100%出資)
社員数 40名(2014年4月現在)
沿革 1999年:株式会社博報堂ブランドコンサルティング設立 2011年:博報堂内のコーポレートデザイン部と組織統合し社名変更
オフィス 東京、大阪、シンガポール 18. 17
自己紹介
楠本 和矢
(株)博報堂コンサルティング 執行役員
神戸大学経営学部卒。
丸紅株式会社で、新規事業開発・育成業務を担当。
外資系ブランドコンサルティング会社を経て現職。
これまでコンサルティングプロジェクトの統括役として、クライアント企業に深くコミットする アプローチのもと、多岐にわたるプロジェクトを担当。
現在は執行役員として、博報堂グループを横断した新規事業開発の運営、及び外部企業とのパー トナーアライアンス業務に携わる。
著書: 「サービス・ブランディング」(共著:ダイヤモンド社 2008年)
講師: 青山学院大学 専門職大学院 国際マネジメント研究科 講師(2014年度)
日本産業広告協会 BtoB広告大学講師(2009年度、2010年度、2011年度、2012年度)
日本貿易会 広報部会講師(2011年度)その他、社外セミナー講師 多数
記事/取材等: Web Designing 「好かれるサイトを科学する」(2014年8月)
産業広告「BtoB」 「新規事業開発はこう進める」全6回連載(2011年4月~10月)
ビジネスリスクマネジメント「インナーブランディングはこう進める」(2009年7月) 19. 18
よく聞こえてくるお話 ~ コンサルティングの現場より
縦割りの組織間での風通しが悪くなり、個々の組 織や個人が、全体最適ではなく「部分最適」しか 考えなくなっている
何となく意識はするものの、自社・自部門の業務 のみにかまけて、競合企業や部門外の動向や、環 境変化に関する関心度や感度が弱くなっている
PDCAという概念は知るものの、色々な施策の効 果検証を行うことを後回しにし、結局やりっぱな しになっていることが殆どである
組織の壁が、思考の壁に
意外に知らない、外の世界
かけ声だけのPDCA 21. 20
<参考>コトラー最新記事より
「マーケティングとは経営そのものである」
フィリップ・コトラー 米ノースウエスタン大学 ケロッグ経営大学院特別教授
•「経営」という単語は、英語で「マネジメント」と訳される。 人を管理して生産性を上げることを考えれば、確かにその一面 はある。しかし、これからは「マーケティング」と訳す時代が やってくるのではないか
•マーケティングという言葉を聞いて、リサーチ・販促・宣伝と いった活動を思い浮かべる人が多いだろう。間違いだとは言わ ないが、それに限られるとすれば、あまりに狭い理解ではない だろうか
•本来マーケティングとは、顧客、時に広く社会に対して広く付 加価値を生み出すための活動であり、機能である。これは企業 が果たすべき役割そのものであると言っても過言ではない。間 接部門を含めた全ての企業活動は、顧客に付加価値を提供する ために行っているからだ
経営とはマーケティングそのもの ― フィリップ・コトラー氏
2014/10/1 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー 23. 22
全ての社員に「マーケティング視点」が必要である
営業部門
開発部門
人事部門
事業部門
総務部門
様々な選択要素の中から、 全体最適を実現する的確な 組合せを選ぼうとすること
時々刻々と変わる状況を 動的に見極め、柔軟に打ち手を 変えようとすること
短期と中長期の視点を バランス良く混ぜた判断を 行おうとすること
戦略や戦術の 有効性を常に検証し、 アクションの練度を 高めるようとすること
個々が部分最適に陥らず、常に全体最適を意識し、的確な意思決定ができる
人材育成が求められている今般、「マーケティング」的なアプローチは、
全部門必須の研修テーマの一つと言えます 25. 24
マーケティング研修のテーマ/アプローチの整理
戦 術 寄 り
戦 略 寄 り
知識会得型
スキル向上型
ここが領域として手薄、且つ重要
座学型集合研修が中心
OJT/個別専門研修が中心
合意形成・意思決定の
経験を積む
PDCAサイクルの
経験を積む
戦略策定を実践する
マーケティングの
基本知識・用語を学ぶ
マーケティング
成功事例を知る
新しいマーケティング
ツールを知る
各種ツールの
利用方法を会得する 26. 25
本研修プログラムの開発コンセプト
①マーケティング視点で「考える経験」を積むための研修であること
•全体像を把握した上で、意思決定の勘所を掴むという、まさに部門横断的に必要となる、 マーケティング視点で考える経験を積める研修であること
③幅広く興味をもってもらえる「きっかけ」があること
•特定部門だけでなく、幅広い対象者に学んで頂くために、研修のための研修、という入り方 ではなく、それ自体にやってみたくなる魅力があること
②「効率よく」経験を積んでいくことが可能な仕組みであること
•戦略策定から、合意形成、そして施策の検証という一連の流れを、何度も効率よく経験する なかで、気付きがもたらされる仕組みであること 27. 26
<参考>研修手法としての「ゲーム」の有効性
ビジネスゲームのような体験学習は「Learning by doing(することか ら学ぶ)」といわれるように、自己の実際的・体験的活動から事実や法則 を習得し、新しいスキルや態度、考え方を獲得する学習形態である。大学 や企業において、マーケティングや仕入れから製造・販売までの企業活動 の学習を考えた場合、OJTでの学習環境を整備するのは場所・時間・費用 等が困難なため、この解決方法としてビジネスゲームが有効な手段として 認知されている。〔横浜国立大学 白井宏明教授 2001〕
様々な企業活動をシミュレーションとして体験し、現実に近いビジネスプロセスを体験する学習手法。 ビジネスゲームの起源は、軍事演習がもとになってはじまった学習手法であり、認知のきっかけは、 1950年代に欧米ビジネススクールでの活用されたことといわれている。 28. 27
ゲーム型 マーケティング研修プログラム “MARKETING jam”
ある企業のマーケティングスタッフとなり、市場の動き、競合の動きをにらみつつ、 所定の予算内で、売上の最大化に向けた商品開発、広告宣伝、ブランド投資の組み合 わせをグループ内で意思決定し、競合と戦うカード型ビジネスシミュレーション
このゲームに勝つためには、常に全体像と動的な視点を持ちながら、バランスのとれ た判断を行うことと、常に施策を検証することが重要。何が決め手になったのか、何 が不足していたか。その振り返りも行うことで、自らの業務に気付きをもたらす 29. 28
<参考>“MARKETING jam” ゲーム内で使うカード
①重点市場カード:9種類 どの市場を重点的に攻めるか決める
②製品開発カード:14種類 どの製品を開発・投入するか決める
③ブランド投資カード:4種類
ブランド向上につながる施策を決める
④広告宣伝カード:5種類 各市場での訴求力を高める施策を決める 30. 29
“MARKETING jam” 研修プログラムの流れ
3 競合のいる市場で実施する各市場において、 自チームの打ち手を携え競合と戦い、 勝敗に見合った成果を獲得する
1 戦略を立てる市場動向や、 競合の動き、諸条件を加味し、 自チームの「勝つためのシナリオ」 を検討する
4
結果を見て、検証する成果を顧みて、 策定した戦略、打ち手の有効性を検証し、 必要に応じて戦略を修正する
2 戦略に基づく打ち手を決める 戦略通りの勝ち方を実現するための、 具体的な打ち手を検討し、決定する
実際のマーケティング活動に近い
当該サイクルを、何度も繰り返していく 31. 30
本研修プログラムで、参加者が学べること
戦略を策定することの 重要性を学ぶ
•最初に「戦略」を練り上げ、 それに基づく施策を繰り出し 成果を上げる経験から学ぶ
短期視点と中長期視点の 重要性を学ぶ
•限られた原資を、短期的視点 と中期的視点に基づいて差配 する議論から学ぶ
効果検証→改善 サイクルの重要性を学ぶ
•実施した施策の効果を振り返 り、戦略を修正していくこと に迫られる状況から学ぶ
自分に足りなかった 発想や視点を学ぶ
•ゲーム+振り返りから、普段 の業務の中で、自分に欠けて いた視点について気付く
的確且つスピーディーな 合意形成の方法を学ぶ
•グループ内で交わされる様々 な意見をまとめ、的確な意思 決定を繰り返す経験から学ぶ
他者のマーケティングの 考え方を学ぶ
•ゲームの後の振り返りで、他 のチームが行った戦略を互い に共有することから学ぶ 32. 31
想定される対象者
ミドルマネジャー/中間管理職 マーケティング関連部門のみならず、全体最適視点で、 的確な意思決定を行うことが必要となる人
若手の次世代リーダー層 経営/マーケティングの知識や経験を積ませるべき、 今後会社の屋台骨となり得る若手の次世代リーダー候補
マーケティング関連部門スタッフ 自ら、そして組織としての発想パターンや思考のクセを知り、 更なるスキルの底上げや視野の拡大を行いたい組織や個人 33. 32
本研修プログラムの差別性
マーケティングコンサルタントが開発した、リアルな内容であること
•マーケティングコンサルティングを専業としている博報堂コンサルティングが、 現場で培ってきた「リアルな視点」を投入した内容であり、実践的なセンスを磨 くことができます 単なる座学研修では得られない「深い思考」と「熱狂」があること
•ゲームという仕掛けにより、毎回確実に盛り上がり、参加者の満足度が高い研修 です。また、深い思考と活発な議論が促進されることで、一人ひとりの隠れてい た個性も見えてきます 組織としてのマーケティングスキルに関する課題を導き出せること
•本研修を組織として参加すると、マーケティングに対する捉え方や、重視するポ イント、及び全体的な課題が浮かび上がってきます。参加後の取り組み課題を導 くヒントが得られます 34. 33
「様々な学びや気付きがある」
•ゲームしながら、各要素のパラメーターを見て戦略を立てる中で、その要素から、 気づくこと・考えさせられることがあったので満足しています
•勝敗じゃないところで学びが大きいと感じた
•開発、ブランド、広告投資の考え方の一部をとてもよく学べると感じます。 深さと言う意味では、気付きを与える点に重きが置かれていると思いました
•1期ごとに、今回の戦略がどうだったかを振り返る時間をとっていただいたのは、 すごく良かったです 「戦略の検証、KPIの見極めの重要性を学べる」
•他のチームの戦略と実行をきいて、自チーム内での読みの検証をできたことが面白かった
•KGIに対して有効なKPIを見極めの重要性を学べました 「柔軟な対応力が必要であることに気付く」
•競合対応・観察が非常に重要だとわかるゲームだと思います
•戦略通り行かないときの対応の重要性(事前準備/リプランスピード)を学べました 「投資配分の重要性を学べる」
•投資配分の重要性についての気づきを得られました
•戦略を数字に基づいて立てることが学べました 「頭をフル回転できる」
•時間が限られているのが逆にいいですね。頭を多方面にフル回転させられました
•けっこう熱中してしまいました。楽しく頭をいっぱい使いました。参加させて頂きありが とうございました 「戦略立案に係る様々なエッセンスを学べる」
•ビジネスに必要なメソッドを一度は体感できるシミュレーションとして面白い
•ブランドの価値または開発・イノベーションの価値を再認識しました
•マネジメントの醍醐味を味わえる教材になっていると思います
大変満足 48%
満足
48%
やや不満 4%
<参考>“MARKETING jam”の評価
96%
毎回平均96%の
参加者が満足! 40. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
ゲーム産業はポジティブ心理学の知識を活用
しています。ゲーム開発者たちは、
ゲームがヒットして利益をあげるためには、
そのゲームがプレイヤーを満足させ、
どれほど前向きな気持ちを引き出せるか、
つまりどれだけプレイヤーを幸せにできるか
にかかっていることを理解しています。
(ジェイン・マクゴニカル 2011)
なぜ「熱狂」するのか?
■ポジティブ心理学の知見を活用 41. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
なぜ「熱狂」するのか?
フローが最も起こりやすいのは、
スキルとチャレンジする課題とが 最適な均衡状態にあるとき
(ミハイ・チクセントミハイ)
■フロー(flow)理論
・自分の技量に見合った挑戦的な仕事に取り組んでいる
・目標が明確である
・その目標に自分がどの程度まで近づいているのか、
その反応が即座に、また恒常的に得られる
・その仕事に完全に没入できる環境にある 42. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
なぜ「熱狂」するのか?
■グループフローを生み出す10の条件
1.適切な目標:明確だが、多様な解釈を生む自由度の高い目標 2.深い傾聴:自分が聴き取ったことに純粋に反応する 3.完全な集中:現在の活動とそれ意外の活動を切り離す境界線を引く 4.自主性:柔軟性を持ちながらも、自分がすべてを管理している感覚を持つ 5.エゴの融合:自分のエゴを抑え、グループ全員と協調する 6.全員が同等:すべての参加者が同等な役割を担う 7.適度な親密さ:惰性にならない程度の親密さを持ち、文化を共有する 8.不断のコミュニケーション:インフォーマルな会話を大切にする 9.先へ先へと進める:他人の意見を受け入れながら即興的に対応する 10.失敗のリスク:失敗へのリスクや恐怖感を推進力として利用する
(キース・ソーヤー 2007)
ゲームはグループフローの要素の 大半を併せ持つ 43. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
【参考】ゲームを使った学習の期待効果
①動機づけと興味
②認知的学習
⇒原理・手続き・概念の学習
③後続学習の質的向上
④情緒的学習
⇒他者への理解・共感を促進
視野・視点を転換
⑤学習集団の構造的変化
(グリーンブラット 1973) 44. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
実は重要な2つの効果
①熟達者の思考の追体験を通じた認知的学習
・戦略策定
・短期/中長期視点
・効果検証⇒改善のサイクル
②もっと勉強したい後続学習の質的向上
・ゲームでは全員が勝者になれない
・ゲームでの体験は「ナラティブ」である
・悔しい
・○○してうまくいった
これらの重要性を 認知すること 45. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
領域及びその下位領域の膨大な 質の高い経験を通じて、 特別なスキルや知識からなる 実践知を獲得したもの(楠見 2012)
余談:最も得難い開発資源は熟達者
既存の知識・スキル・信念に、
経験が加わることで、
知識・スキル・信念が修正・追加される。
これを学習という。(松尾 2006)
10年ルール
熟達者の10年を1日で高速回転 48. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
マーケティングゲームの効果測定
新カークパトリックモデルから抽出した問い
①主体的に研修に参加できたか
②職場に活用の場があるか
③活用したいと思うか
④活用する自信があるか
項目
はい
いいえ
無回答
割合
1
主体的参加
22
1
0
96%
2
活用の場
16
6
1
73%
3
活用意欲
20
2
1
91%
4
自信
18
4
1
82% 49. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
マーケティングゲームの効果測定
「態度」に含まれる「重要性認知」として、
以下の重要性を認知できたかを確認した。
項目
はい
いいえ
無回答
割合
5
戦略
23
0
0
100%
6
顧客・競合・自社 のバランス
20
2
1
91%
7
仮説と検証
19
3
1
86%
8
市場の変化にあわせて 打ち手を変えること
22
0
1
100%
9
ブランド
21
1
1
95%
10
短期的視点・長期的視点
22
1
0
96% 50. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
【参考】カークパトリックモデル (New world Kirkpatrick model)
Reaction
反応
・参加者満足
・エンゲージメント(参加と貢献)
・業務関連性(業務適用の場の有無)
Learning
学習
・知識
・スキル
・態度(価値認識)
・自信
・コミットメント(活用意志)
Behavior
行動
必要なドライバー:
成果につながる重要行動を強化する
プロセスとシステム
Results
結果
先行指標:
短期間の観察・測定で見られた
期待結果に良い影響を生む重要行動の発露
http://www.kirkpatrickpartners.com/ 52. 2014© kaleidosolutions incorporated all rights reserved
最後に
もっとお伝えしたいことがあるのですが、
時間内で最大限にお話をさせていただきました。
■マンダラート
回収します。回答者だけに共有します。
回答者全員分をスキャンし、メール送信します。
【注意】代理参加の方はご申告ください。