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Motors Monologue
- 3. この会社の仕事は、わたしのようなモーターから
始まりました。
私の仲間の力で、農家も開放されました。
私の仲間の力で、工場も便利になりました。
今では、もう私の仲間はつくられていません。
けれど、私たちの気持ちは、工場の装置という姿に変わって
ものを作る人たちを助けつづけています。
ものを作る人が単純作業や、重労働から開放されるように。
そして、人間には人間らしい仕事がすることができるように。
これからも、この会社は、世界中の働く人たち
を助けていくでしょう。
変わらないために、変わっていくこと。
そんなことを、すこしづつはじめているようです。
- 4. 90年の間、この会社の人たちはいろいろ挑戦してきました。
うまくいったこともありました。
うまくいかなかったこともありました。
挑戦をしなければ、失敗もなかったでしょう。
挑戦をしなければ、変化もなかったでしょう。
そんなひとつひとつをのりこえてきたことが今日を支えています。
私は、決められたとおりにしか動くことができません。
でも、人間は失敗することから学んでいくことができますね。
しっかりと振り返ることで、人は次へと進んでいけます。
一人が百歩進むよりも、百人の人が一歩進むことで、
みんなが前進していく。
そんな歩みをこれからも。
- 5. この会社の製品はひとつひとつが
手作りです。
ひとつひとつ考えて、線を引いて、
ひとつひとつ削って、曲げて、
ひとつひとつ、あわせて、つないで。
ひとり一人の手のぬくもりが合わさって、
美しい装置をつくりあげます。
つくることにかけては、人一倍がんばる人たちです。
みんなが力を合わせて、完成させます。
そして妥協をせずに、よいものを極めます。
もっと早く。
もっと使いやすく。
もっとシンプルに。
もっと美しく。
そして、その中で、独自のものを
きっと生み出していくに違いない。
つぎの10年、どんな装置を生み出して
いくのでしょう。
その日を見るために、
私はもう少し、倉庫の中でみまもっています。
- 6. この会社には「信頼」「創造」「挑戦」という
合言葉があります。
「信頼」という言葉があります。
お客さまから信頼されますように。
仲間から信頼されますように。
簡単な言葉ですけれど、実現するためには、
日々の営みでの、少しづつの積み重ねです。
自分の行動を振り返ったり、
相手のために何ができるか考えたり。
そうした信頼関係の中から、初めて
本当の創造性が発揮されるのでしょう。
そして、その安心感のうえで
初めて挑戦もできるのでしょう。
お互いを信じる心を少しづつはぐくんでいく。
そんな努力を応援していきたいと思います。
- 7. 次の10年をつくりだすために、
この会社の人たちは話し合いを始めています。
話合いで生み出されるものはなんでしょう。
相手の考えがわかること。
自分の考えをつくりだすこと。
そうやって、知恵がうまれてくるように思います。
機械は話合いができません。
人間は話し合うことでつながっていくことができます。
だれかとだれかの意見をあわせて。
だれかとだれかのよい部分をあわせて
本当の知恵とはこんなプロセスから
うみだされるように思います。
- 8. なかよくしているだけでは、なにも始まらない。
ぶつかっていても、次に進まない。
たとえばサッカーゲームであれば、
あっちにボールを蹴ったら、
そちらに走ってくれる仲間がいること。
ちょっと強く蹴ってしまっても、
ちょっと曲がってしまっても、
必死になって、そっちにいってくれること。
あいつが蹴ったボールだから、うけとめよう。
そんな仲間や上司がいてくれること。
だれかが動いたら、だれかが助けてくれる。
信じているからこそ、助けられる。
そんなチームワークづくりが
きょうも続いています。
- 9. 私のことを一番よくしってくれているのは、
私をつくってくださった人です。
いまはもうこの会社にはいません。
けれど作っていただいた私は残ります。
今日作られていく製品一つ一つにも、
その製品のことを一番よく知っている人がいます。
図面のことを一番よく知っている人。
部品のことを一番よく知っている人。
お客様の反応を一番よく知っている人。
一番の人たちの、
その一人ひとりの知恵と技術は
永遠のものです。
- 11. 私も長年、会社というものをみてきて、
一言言わせてもらおうと思います。
人間が営みをつづけている以上、
問題がない会社はないでしょう。
本当の問題は、問題が放置されつづけていること。
そのためには、解決していこうという人が
損をしないことが必要ですね。
いろいろな情報がみんなによくつたわり、
問題を常に解決しつづける会社。
そのためには、上がまず言っていることとやっていることを
一致させようとする努力をしてほしい。
社長にも言っておきます。
- 12. そんな社長が考えていることもとりあげましょうか。
・・・・・・
一人でできないことをみんなの力で実現しよう。
世の中のないものを作ろう。
誰にも真似のできない装置をつくりだそう。
そして、世の中をあっといわせよう。
100年の歴史に向けて、うごきだそう。
皆のもっているものを合わせて、
つながりの中に、価値をうみだそう。
ものがたりをつくろう。
一人ひとりがシナリオライターになろう。
みんなで話し合って、夢を語り合って。
これからの10年のものがたりをつくろう。
そして、世界を仕事の舞台にしていこう。
あなたにとって、これからの10年はなんですか。
仲間と一緒にどんな未来をつくりますか。
- 13. お客様に完成した装置をお見せする立会いの瞬間は、
まるで舞台のようです。
100%完璧ということはありません。
その最終舞台をお客様に見せるために、
みなさんがその一瞬のために全力を尽くしています。
仲間が考えだした図面、
仲間がつくりあげた部品、
仲間が組みあげた装置。
そのひとつひとつの力が、この一瞬に集約されます。
立会いにいらしたお客様に、安心感を提供するために。
すばらしい舞台をつくることで、
評判を聞いてやってくれる方を増やしたい。
そして、世界中の人々が立会いに来てくれる、
そんな会社にしていきたいですね。
あなたは、どんな舞台をつくりたいですか。
だれに、見てもらいたいですか。