涼州の豪勇馬超、曹操を脅かす
- 2. 第 47 集 割鬚棄袍(曹操、馬超に追われて危機一髪)2009.7.24 更新
―「3 時間で~」第 50 話参照
チャプター① 解説「周瑜が死んだと知った曹操は、早速呉を討とうとしたが、その間、
西涼の馬騰に許都を襲撃されることを恐れ、詔勅と称して騙し討ちしよ
うと図った」~
チャプター② 一人西涼を守っていた馬騰の長男・馬超、悪夢にうなされて眼がさめる~
チャプター③ 馬超、馬を走らせ親兄弟の仇である曹操を追い詰める~
チャプター④ 参謀の賈詡より「馬超と韓遂を離間させる策」を授けられ、喜ぶ曹操~
~曹操軍に囲まれ形勢不利と見た馬超ら、西方に落ちのびる。
勢力を拡大させる曹操の前に立ちはだかるライバルは、孫権や劉備以外に馬騰がいた。馬
騰は西涼(現在の甘粛省の辺り)という辺鄙な土地に勢力を持ち、勇猛な羌族という異民
族をほぼ掌握していた。曹操はその馬騰を恐れ、許都におびき寄せ、討ち取ってしまうの
だが、その息子・馬超は、馬騰に輪をかけた手ごわい相手となって曹操を襲ってくる。さ
すがの曹操も連敗を重ね、惨めな姿で命からがら逃げるといった有様。
しきりに後ろを振り返り馬超に怯える曹操 何としても父の仇を討ちたい馬超
しかし、この若き英雄・馬超に韓遂という義理の叔父の軍隊が加わったため、勝利の女神
は逆に曹操の方に微笑むことになる。なぜか? そこのところを曹操は「一人に勝つのは
難しいが、二人に勝つのは易しい」と説明。つまり二人だと仲間割れしやすいので、勝て
る確率が高くなるという訳だ。
- 3. そして、韓遂が曹操と内通しているように見せかけると…
曹操(左・背中)は軍服
を着ずに韓遂(正面)を
訪ね、穏やかに昔話を
語ったため、韓遂も、
ついつい調子を合わせ
てしまう。
これが曹操の罠だとも
知らずに..
予想どおり、馬超は韓遂を疑い、仲間割れ。 曹操はみごと勝利を収めた。
ところで「一人に勝つのは難しいが、二人に勝つのは易しい」という言葉、どこかで聞い
たことがある。調べてみると、1988 年に発行されベストセラーとなった柏楊著「醜い中国
人」第1章の中にこういう一節があった:
「中国人は一人ずつ見ると、一匹の龍のようだ。…しかし、三人の中国人が一緒になると、
たちまち一匹の豚、いや一匹の虫にさえも及ばなくなる。なぜなら中国人のもっとも得意
なのは、派閥争いと内ゲバだから…。」
う~ん、これって、柏楊が指摘するズ~と前からそうだったのか…。