プレゼンテーションスキル演習


              2011.7.9
        CoSTEP 石村源生
概要とスケジュール
第1回    プレゼンテーションの       7月3日(土)
(今回)   基礎の解説           13:00~15:00
第2回    履修者全員によるプ       9月10日(土)
       レゼンテーション実演      13:00~15:00

第3回                    9月17日(土)
                       13:00~15:00




       教室:高等教育推進機構 N281, 282
あなたはプレゼンが好きですか?




 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
 きらい               すき
あなたはプレゼンが得意ですか?




 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
 苦手                得意
あなたにとってのプレゼン

1. あなたがプレゼンテーションを好きな理由、得
   意な理由は何ですか?

2. あなたがプレゼンテーションを嫌いな理由、苦
   手な理由は何ですか?
よいプレゼンとは?

1. あなたが今まで体験した中で、よくないと思っ
   たプレゼンにはどんな特徴がありましたか?

2. あなたが今まで体験した中で、よいと思った
   プレゼンにはどんな特徴がありましたか?
そもそもプレゼンテーションとは?

• 特定の対象者に対して、
• 何らかの影響を与える目的を持って行う、
• 時間と場所の限定された表現行為
一般に大切だと
言われていること
一般に大切だと言われていること

1.   テーマの選定(何を主張するのか/しないのか)
2.   目的の明確化(誰(何)を、どうしたいのか)
3.   ストーリー構成(起承転結)
4.   テイクホームメッセージ(一番伝えたいこと)
5.   時間配分・時間厳守
6.   話し方
     – 明瞭さ、速さ、音程、語尾、接続詞等
一般に大切だと言われていること
7. スライド作成
 – 枚数
 – 一枚あたりの情報量
 – デザイン(レイアウト、文字、色、図、写真等)
 – 無意味なアニメーションや色・大きさ等の変化を
   使わない
8. 聞き手とのやりとり
9. ボディーランゲージ(表情、目線、身体動作)
10.機器の使い方(レーザーポインタ等)
11.小道具・実物の活用
この授業で一番
 言いたいこと
この授業で一番言いたいこと



 「伝える相手」に対する
 想像力を働かせる
プレゼンテーションに必要な
   3つの「理解」

  1. 内容を理解する
  2. 自分を理解する
  3. 相手を理解する
1.内容を理解する

 理解



伝えるべき内容     自分     相手



自分は伝えるべき内容をきちんと理解しているか?
2.自分を理解する

           理解



伝えるべき内容     自分     相手



自分はそもそもどんな目的で、誰に何を伝えて、
どんな結果を生み出したいのか?
3.相手を理解する

                        理解



伝えるべき内容      自分         相手



1. 「人間の情報処理プロセス」を理解する
2. 「相手の状況」を理解する
1.「人間の情報処理プロセス」を
 理解する
2.「相手の状況」を理解する



  「伝える相手」に対する
   想像力を働かせる
1.「人間の情報処理プロセス」を
 理解する
2.「相手の状況」を理解する



  「伝える相手」に対する
   想像力を働かせる
人間の情報処理プロセスを理解する

• 分かりやすい説明
  =「情報整理の代行サービス」
  (藤沢晃治『「分かりやすい説明」の技術』より)
メッセージの伝わるプロセス


         短期記憶        長期記憶
メッセージ   (脳内関所)      (脳内整理棚)




          (藤沢晃治『「分かりやすい説明」の技術』を元に作成)
メッセージの伝わるプロセス


            短期記憶        長期記憶
メッセージ      (脳内関所)      (脳内整理棚)




                    情報処理を代行することで
        負荷がかかる
                    負荷を減らす。


             (藤沢晃治『「分かりやすい説明」の技術』を元に作成)
人間の情報処理プロセスを理解する

• 分かりやすい説明
  =「情報整理の代行サービス」
情報整理の代行サービス


  情報量の最小化
  情報の構造化
情報整理の代行サービス


  情報量の最小化
  情報の構造化
情報量の最小化
• 必要最小限のことのみを伝える。
  (※「テイクホームメッセージ」)
• たくさん書いて削る、という発想ではうまくい
  かないことも。
• 一旦白紙にしてみる。
• 「テイクホームメッセージを伝えるのに必要な要
  素」をだけを付け加えていく。
• 「必要な要素」はどうやって見分ければいい
  の?
分かりやすい説明
=「情報整理の代行サービス」

   情報量の最小化
   情報の構造化
分かりやすい説明
=「情報整理の代行サービス」

   情報量の最小化
   情報の構造化
情報の構造化

  時間的構造化


  空間的構造化
情報の構造化

  時間的構造化


  空間的構造化
時間的構造化


1. 大切なことから先に言う
2. ストーリー構成
時間的構造化


1. 大切なことから先に言う
2. ストーリー構成
大切なことから先に言う



1. 主張→理由→根拠→事実
2. 全体→部分
時間的構造化


1. 大切なことから先に言う
2. ストーリー構成
ストーリー構成の例
起   聞き手と前提を共有する
     例)誰でも知っている例、共感、物語、事件、問題


承   具体的な主題の提示


転   発表者独自の視点、経験、意見、その根拠など


結   解決手法の提案、具体的な行動の示唆など
☆前提を共有することが
 なぜ大切なのか?
自分の研究内容
についてプレゼン
  をするとき
リサーチクエスチョンを的確に伝える

1. どんな社会問題の解決に役立つのか?
2. その学問分野において、どんな問題の解決
   に役立つのか?
3. その問題を解決するためには、どんな問いに
   答えなければならないのか?
4. その問いに答えるためには、どんな実験や調
   査をしなければならないのか?
私たちは、問題があると
       解決したくなる
•   その研究が、社会の役に立たなくとも、聴き
    手に直接関係がなくともよい。
•   「リサーチクエスチョン」が的確に伝わると、聴
    き手は発表者と、問題解決というミッション
    を共有してくれる。
     =研究という知的RPGの「旅の仲間」に
       なってくれる。
     =前提の共有
私たちは、問題があると
       解決したくなる

•   聴衆が興味を持てないのは、発表が難しい
    からでも、社会の役に立たないからでも、専
    門外の分野だからでもなく、
•   聴衆にリサーチクエスチョンを的確に伝えら
    れていないから、かもしれない。
•   聴衆の知的好奇心を刺激できているか?
情報の構造化

  時間的構造化


  空間的構造化
情報の構造化

  時間的構造化


  空間的構造化
空間的構造化


• レイアウト
• 図解
• 視覚化
図解の方法例
キーワード化とグルーピング
キーワード化

                キーワード4

キーワード1
             キーワード3
                           キーワード6
  キーワード2

                      キーワード5
キーワード化→構造化

              キーワード4

キーワード1
           キーワード3
                         キーワード6
  キーワード2

                    キーワード5
グルーピング・包含関係1


キーワード1
         キーワード3

キーワード2
                  キーワード4

                  キーワード5
グルーピング・包含関係2

              キーワード1
         キーワード2


     キーワード3            キーワード7
              キーワード5
                          キーワード8
キーワード4
              キーワード6
                                キーワード9
時間軸


         キーワード2
キーワード1            キーワード4

         キーワード3



過去        現在        未来
空間軸


   キーワード2            キーワード4


            キーワード3
キーワード1
2軸による分類
                    コスト
                高
    キーワード1           キーワード4
                          キーワード5



小                                  大
    キーワード2
                     キーワード6            効果
       キーワード3



                低
階層構造による分類
大項目      中項目       小項目


                  キーワード4


         キーワード2
                  キーワード5

キーワード1

                  キーワード6
         キーワード3


                  キーワード7
論理構造の図式化
「主張ー根拠」関係
Aである。なぜならばBであり、Cであるからである。
Bである根拠は、DならびにEである。
                     根拠
                            D
                      主張
             根拠
                  B         E
        主張             根拠
    A
             根拠             F
                  C
                            G
「根拠ー主張」関係
          AかつBであるがゆえにEである。
     根拠   そしてEかつFであるがゆえにGである。
A
          主張
                   根拠
B    根拠
               E        主張
                             G
C              F   根拠


D
因果関係(パターン1)
Aが原因となってBとCが生じた。
さらにBが原因となってDとEが生じた。
                      結果
                           D
                     原因
            結果
                 B         E
       原因             結果
   A
                           F
            結果   C
                           G
因果関係(パターン2)
Aが生じた原因はBとCである。
そしてBが生じた原因はDとEである。
                     原因
                          D
                    結果
           原因
                B         E
      結果             原因
  A
                          F
           原因   C
                          G
「目的ー手段」関係
Aを行いたい。
それを実現するためにBとCを行う。
Bを実現するためにDとEを行う。      手段
                           D
                     目的
            手段
                 B    手段
                           E
       目的
   A
                           F
            手段   C
                           G
☆空間的構造化の利点


•情報の要素間の関係が把握できる。
•一目で分かる。(処理速度が速い)
•コミュニケーションのツールとして活用できる。
情報の構造化

  時間的構造化


  空間的構造化
情報の構造化

  時間的構造化


  空間的構造化
☆「情報の構造化」の注意点

プレゼン資料の中で、時間的・空間的
に「並べる」ことは構造化ではない。



「論理的に」構造化されているか?
プレゼンの
基本形の一例
プレゼンの基本形の一例

つかみ
                                            序論
主題

論拠1
論拠2                                         本論

論拠3

                                            結論
つかみの「受け」


           『考える・まとめる・表現する アメリカ式「主張の技術」』(大庭コテイさち子)より一部改変
研究紹介(面白さのアピール)
              みなさんは~を知っていますか?
つかみ

               私は~が~かどうかを調べ
主題             ています。これは~という点
               で大変面白い研究です。
論拠1
                この研究がなぜ面白いか
論拠2             と言うと~
論拠3

                    そういうわけで私の
                    研究の面白さは~
つかみの「受け」
研究紹介(意義のアピール)
              みなさんは~を知っていますか?
つかみ
              私は~が~かどうかを調べて
              います。この研究には、~とい
主題            う大きな可能性があります。

論拠1
                これがわかると、たとえば
論拠2             ~がわかります。~ができ
                るかもしれません。~に結
論拠3             びつく可能性もあります。

                     このように、~を
                     調べて~を達成
つかみの「受け」             することを目標に
                     しています。
研究紹介(自分のアピール)
              みなさんは~を知っていますか?
つかみ
              私は~が~かどうかを調べて
              います。将来は~をしたいと
主題            思っています。

論拠1
                私の現在やっていることは~
論拠2             なので、~のようなスキルが
                身につき、~のように将来に
論拠3             結びつきます。

                  これらを通じて、私は将
                  来~をして、~を実現
つかみの「受け」          したいと思っています。
自己紹介(自分の過去・現在・未来)
            これ、なんだかわかりますか?
つかみ         (※用意した実物を見せる)
            自分は、将来~をしたいと
            思っています。そのために~を
主題          しています。

論拠1          1. いままでどうしてきたか
             2. 今どうしているか
論拠2
             3. 自分は他人や社会とどう
論拠3             関わっているか
                  私は、今から未来
                  に向けて~をしたい
つかみの「受け」          と思っています。


             参考:『考えるシート』(山田ズーニー)
提言(例)
              もしも~が起こったら、一番困るの
つかみ           は誰でしょうか?実は・・・。


主題                 私は~は~だと考えま
                   す。
論拠1
                   その主な理由は~、~、
論拠2                ~です。

論拠3
                     結論として、私は~
                     と考えます。というわ
つかみの「受け」             けで、みなさん~をし
                     てみませんか。
1.「人間の情報処理プロセス」を
 理解する
2.「相手の状況」を理解する



  「伝える相手」に対する
   想像力を働かせる
1.「人間の情報処理プロセス」を
 理解する
2.「相手の状況」を理解する



  「伝える相手」に対する
   想像力を働かせる
相手の状況

1.   属性・社会的位置(年齢・職業等)
2.   前提となる知識、思考力
3.   感情
4.   モチベーション
5.   パーソナリティー
6.   コミュニケーションに使える時間など
7.   態度変容や意思決定の制約条件など
     (相手に何らかの影響力を及ぼしたい場合)
☆「モチベーション」をどうやって知る?
•    告知文、参加者層
•    事前アンケート
•    開始直後の質疑、会場の雰囲気
•    とはいえ、結局人それぞれ
•    それでも共通しているのは
    1.   「そもそも何を言いたいのか」早く知りたい。
    2.   「自分にとってどんなメリットがあるのか」を知りたい。
    3.   わきおこる「なぜ?」に応えて欲しい。
    4.   最低限何を記憶にとどめて帰ればいいのか知りたい。
テイクホームメッセージ
プレゼンの根本は


 「伝える相手」に対する想像力を働かせる



 1.「人間の情報処理プロセス」を理解する
 2.「相手の状況」を理解する
おすすめ書籍
•   『プレゼン庶民のための あしたはプレゼン』グエル★川
    口忠信
•   『 「分かりやすい表現」の技術』 藤沢晃治
•   『学生・研究者のための PowerPointスライドデザイン』
    宮野広樹
•   『人を動かす50の黄金律 プレゼンバイブル』 八幡紕
    芦史
•   『考える・まとめる・表現する アメリカ式「主張の技術」』
    大庭コテイさち子
•   『考えるシート』 山田ズーニー
•   『「見える化」仕事術』 石川和幸
•   『プレゼンテーションzen』 ガー・レイノルズ
プレゼン実演に
  向けて
概要とスケジュール
第1回    プレゼンテーションの       7月3日(土)
(今回)   基礎の解説           13:00~15:00
第2回    履修者全員によるプ       9月10日(土)
       レゼンテーション実演      13:00~15:00

第3回                    9月17日(土)
                       13:00~15:00




       教室:高等教育推進機構 N281, 282
プレゼンテーションの課題

• CoSTEPの受講生の仲間に「科学技術もしく
  は科学技術コミュニケーションに関連すること
  で、今自分が一番伝えたいこと」を伝える。

• プレゼンを行うにあたり、「その結果、~とい
  う影響を与えたい/~という行動をとっても
  らいたい」という形で目的を設定する。
プレゼンテーションの進め方

• 発表                       7分
• 発表内容についての質疑              2分
• プレゼン方法についてのコメント          5分

• パワーポイント使用可(必須ではない)
• Windowsパソコンはこちらで用意(Macの場合は事前に連絡
  のこと)
プレゼンテーションの進め方

• 発表者は、発表日の授業開始20分前に教室に来て、
  ファイルを発表用パソコンにコピーする。
• 当日早く来られない発表者は、前日までにメールで
  石村にファイルを送る。
• 発表は、選科生、研修生も視聴可。
• 発表は全てビデオ収録し、 受講生専用ページから視
  聴できるようにする。
• 後日、振り返りと相互コメントのための場をウェブ上
  (SNSなど)に設ける。
事前課題
•   履修者は、以下の通り事前課題を提出すること。
    – 記載事項
     1.   氏名
     2.   プレゼンテーションのタイトル
     3.   概要
     4.   目的
     5.   特にどういった点に注意してプレゼンを行いたいか
  – 提出方法:受講生専用ページの提出フォームから
  – 提出締め切り:8月16日
• 提出された事前課題は、受講生全員に公開
事前サポートについて
•   プレゼンテーションの内容や方法についての相談、
    リハーサルの立ち会いなど。
•   石村にアポイントメントを。
     ishimura@costep.hucc.hokudai.ac.jp
【付録】
プレゼンの目的
を決めるときの
 ガイドライン
自分を理解する

           理解



伝えるべき内容     自分     相手



自分はそもそもどんな目的で、誰に何を伝えて、
どんな結果を生み出したいのか?
AIDMAの法則
•   Attention(注意)
•   Interest(関心)
•   Desire(欲求)
•   Memory(記憶)
•   Action(行動)

    •広告の分野のフレーム。プレゼンにも応用可能。
    •これに「Comprehension(理解)」の段階を付け加える。
AICDMA(?)の法則
•   Attention(注意)
•   Interest(関心)
                        「どこまで達成するか」
•   Comprehension(理解)   を考える
•   Desire(欲求)          =プレゼンの目的
•   Memory(記憶)
•   Action(行動)

          (※順番は必ずしもこの通りとは限らない)

プレゼンテーションスキル演習